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更新日:2023年10月2日

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令和3年度第2回手話言語普及推進協議会(審議結果)

令和3年度第2回神奈川県手話言語普及推進協議会の結果です

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

令和3年度第2回神奈川県手話言語普及推進協議会

開催日時

令和3年8月25日(水曜日)9時45分から11時50分まで

開催場所

波止場会館5階多目的ホール及びオンライン

出席者【会長・副会長等】

石渡委員【会長】、岡田委員、小川委員【副会長】、金井委員、上谷委員、川島委員、河原委員、熊谷委員、田村委員、内藤委員、中戸川委員、山本委員、吉本委員(敬称略、50音順)

次回開催予定日

令和4年1月

所属名、担当者名

地域福祉課調整グループ

電話番号045-210-4804(ダイヤルイン)

ファックス045-210-8874

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掲載形式

議事録全文

審議(会議)経過

(事務局から資料の説明を行ったのち、議論を開始した)

(石渡会長)
石渡です。ご説明ありがとうございました。
そうしましたら、資料1の条例の見直しについて、ご意見やご質問おありの委員の方、お願いいたします。

(川島委員)
今回内容を確認しました。そこには、見直しが終わった後で、県のホームページで公開をすると載っていました。これはホームページだけで公開するという意味なのでしょうか。
実際は、インターネットのホームページを見る、スマートフォンでホームページを見るという人達は、限られていると思います。
例えば、ホームページの他に、テレビ、または県のたより、新聞などを利用した公開方法というのは難しいのでしょうか。その辺でお伺いしたいと思います。以上です。

(石渡会長)
はい。石渡です。今、川島委員からは、条例の見直しがなされた後の県民への周知の方法、ホームページ以外に、いろいろな方法が考えていらっしゃるのか、この点について御質問がございましたが。事務局は今の時点でお答えいただけることはありますか。

(事務局)
今の時点では、ホームページ以外の方法については模索しますという形になります。
まだ具体的にテレビとかまで言ってしまうと、少しいろいろ調整が必要なので、より幅広く、皆様に周知できる方法というものを検討して、随時実施していきます。

(石渡会長)
石渡です。事務局ありがとうございました。
今ホームページだけではなく、いろいろな方法を検討してくださるというふうに、確定ではないということですが、そういうことで川島委員よろしいでしょうか。

(川島委員)
川島です。ありがとうございます。是非、具体的な検討をお願いしたいと思います。以上です。

(石渡会長)
では、よろしくお願いします。今、山本委員が手を挙げられましたが、関連してのことでしょうか。

(山本委員)
神奈川県手話通訳者協会の山本です。今、川島委員から情報発信についてのお話がありましたけれども、私も、実は、情報の発信について供給と需要のバランスが今のところ整えられていないということを強く感じております。いい条例を作って推進していくにあたり、それを県民すべての人たちが受容できるような、そういうシステムの構築は大事だと思っております。
それにつきましても、今後、先ほどもご説明がありましたが、改正障害者差別解消法もありまして、この3年の間に、新しい次期の推進計画の実施中に、いろいろな発信がまたされると思います。そういったものも含めますと、情報の発信、そして隅々まで行き渡る何らかの方法というのは、大変大切なことになると思いますので、是非、そのところの御検討をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

(石渡委員)
山本委員ありがとうございました。
まだまだ、いい情報に改訂されたとしても、市民、県民に伝わっていないので、方法を検討していただきたいということを、差別解消法とも関連してということで、そこを確認していただいたということで、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、田村委員が先ほど手を挙げてくださっていたと思ったのですが、先にすみません、関連してということで、中戸川委員お願いします。

(中戸川委員)
この案についての意見ですが、よろしいですか。
資料1の「7(3)見直しの方向性を踏まえた見直しの視点に基づく検討(案)」の最初の〇のところで、なぜ、見直しして継続していくのかという一番大事なところなのですが、その3行目に「その目的が完全に達成されているわけではない」という表現があります。この「完全」な形というのはどういうものをイメージしているのか、それをきちんと整理しておかないと、この条例は、永久にあり続けるということになると思うのですね。この「完全に達成されていない」というのはどのような姿をイメージされているかを教えてください。

(石渡会長)
ありがとうございました。今、「完全」な姿について御説明いただけるでしょうか。お願いいたします。

(事務局)
「その目的が完全に達成されているわけではない」ということで書かせていただいております。この条例につきましては、ろう者とろう者以外の者が相互にその人格と個性を尊重し合いながら共生することのできる地域社会の実現、共生社会の実現ということを目的にしております。それを図る指標として、例えば計画改定の中でも、成果指標のようなものを考えていくことは必要であると思っていますけれども、条例の目的である「共生社会の実現」自体は、このことができたからそれで終わりということではなく、不断に続いていくものかと考えています。

(中戸川委員)
そうすると、この条例はずっとあり続ける条例だというこということでよいですか。

(石渡会長)
今、中戸川委員からは、条例は、今後も続く、存続するという理解でいいですかという御質問だったと思いますが、中戸川委員、それでよろしいですね。

(中戸川委員)
むしろ、共生社会が実現できれば、この条例はいらないはずなんです。

(事務局)
同感です。

(石渡会長)
それでは、考え方としては、事務局も中戸川委員と同じような考えだということですので。

(中戸川委員)
「十分に」というような言葉を使うとか、そういうのはどうなのですかね。

(事務局)
地域福祉課佐野です。おっしゃるとおりだと思います。「完全に達成」というと、完全とはどうなのかというのもありますので、表現は見直しさせていただきたいと思います。

(石渡会長)
会場の音声がオンラインで聞くとハウリングしていますので、調整をお願いします。それでは、田村委員が最初に手を挙げられたと思いますので、発言お願いしてよろしいでしょうか。

(田村委員)
私の意見は、この資料1は検討資料なので、表に出るわけではないのかもしれないのですが、「1 条例の概要」の最初の記述、「ろう者とろう者以外の者が、互いの人権を尊重して意思疎通を行うために必要な言語」というところがどこに書いてあるかが気になりました。
むしろ、条例の本文では、「手話は元々ろう者同士の中で派生した言語である」と書いてあって、もしこう書くのであれば、「ろう者同士及びろう者とろう者以外の者が」という風に書かないとおかしいような気がするのです。
たいしたことではないかもしれませんが、これは大事なことだと思いますので、検討していただきたいと思います。
むしろ、7(3)のところに、「本条例は、ろう者とろう者以外の者が相互にその人格と個性を尊重し合いながら」という、ここが正しいと思うのです。これは条例にもあった言葉と思うのですが、手話そのものがろう者とろう者以外の者のコミュニケーションのためだけにあるわけでないというあたりは整理しておいた方がいいのではないかと思います。以上です。

(石渡会長)
田村委員ありがとうございました。かなり本質に関わることだと思います。今、小川委員が手を挙げていらっしゃいますが、関連することでしょうか。では、小川委員お願いします。

(小川委員)
条例のことについて意見を言いますけれども、見直しで、作っていただいた今後の方向性とか、そういうことについては、さほど異論はないところで、これで進めていっていかれればいいなと思っております。
それから、現在作られている条例について、一つだけ重要なところで、「盲ろう者」の表現を取り入れることが検討されていますけれども、やはり見落とされがちな障がいをきちんと位置づけることになるので、非常に良いことだと思っています。それで、そのことを1番重点に変更点として、あとの点については、計画の中でうまく取り入れていくことが必要なのかなというふうに思いました。
このことの意見がなぜ思ったかと言いますと、全日本ろうあ連盟のホームページで、31都道府県の条例を一覧にして示しているのですけれども、それを全部外観したのです。そうしましたところ、ほぼ神奈川県と同様の内容の条例であるのが13自治体あったのですけれども、そのうち4県、31県のうち4県が、「盲ろう者」という言葉が条例に出てきます。ほぼ、ろう者(盲ろう者を含む)というのが多いのですけれども、いずれにしても4県は、「盲ろう者」という表現を取り入れていたということで、是非、神奈川県も、表現を入れていってほしいと思います。
ついでに言いますと、神奈川の条例は9条からなっているのですが、他の県では15条とか18条とかたくさんあるものもありました。しかし、あまり具体的な施策を入れてしまうよりは、基本的な要素のことが書かれていて、それを当事者の加わった推進協議会で計画を立てていくというのがよいのではないかというふうに思いました。
具体的な条例の中で言葉を挙げている中に、特徴的なのは、手話通訳者の養成・派遣体制の整備というのが、4県、それから、災害その他非常事態という表現を入れているのが1県。それから、観光旅行者への対応というのが1県ありました。これは、県の特徴を表すために、観光とか、災害とかいうことを入れ込んでいるのだろうと思います。
では、神奈川県はどうするかということですけれども、現在計画の中で、それを細かく表現しようとしているので、網羅的な条項の中に、1点1点の細かいことを入れていくと、かえって抜けてしまうことがあるので、現在の条例でよろしいのではないかなというふうに思いました。
それで、もう一つだけすみません。「盲ろう者」の言葉を入れるときに、条例の中に細かな定義を入れると、やや複雑になってしまうのではないかなというふうに思っております。例えば、盲ろう者の中には、指点字とか、点字ディスプレイを使ってコミュニケーションをしたり、ドイツ製で、今は、はやってないかもしれませんが、実際、点字速記をタイプライター等を使って、読んで行く方もいらっしゃいます。様々な視覚障がいをベースにしたコミュニケーション手段を持っている方々が取り残されることがないように、この手話言語普及推進の事業として行うということはこういうことなのだということを、計画の中できちんと位置つければよろしいのではないかなと思います。それがもうすでに計画案の中に入っているので、私は安心はしているのですけれども。
したがって、盲ろう者の団体の中で、触手話とか接近手話を使う方も、それから指点字などを使う方も、すべて盲ろう者として見て、お互いに理解し合っていくということを基本にして、この条例を、定義付けていけばいいのではないかなというふうに思います。少し話が長くなりましたけれどもすみません、よろしくお願いいたします。

(石渡委員)
小川委員ありがとうございました。
そうしましたら、小川委員の意見としては、見直しということに関しては、「ろう者(盲ろう者を含む)」といった表現にして、「盲ろう者」のことを明確にしておけば、あとの3点については、計画の中で具体化していくので、あえて改正する条例に明確に書く必要はないという御意見だという理解でよろしいでしょうか。少しそこのところを確認させてください。

(小川委員)
私は、「(盲ろう者を含む)」という形でなくてもよくて、「ろう者、盲ろう者」というふうに並べて書けばよろしいかなというふうに思っているのですけれども、それについて、細かい定義を条例の中に書くと、少しバランスが悪いかなと思うので、言葉だけを入れておくということが大事なのかなということ。それから、その他の項目については、ピンポイントのやるべき内容を入れると、いろいろなことがその後抜けてくることが多くなってくるのではないかなと思って、現在は、非常に網羅的な第9条からなっているシンプルなものですけれども、それを推進協議会の方で推進計画の中でしっかりと入れていくと。例えば、災害時のことにしても、それから、手話通訳の養成・派遣についても入れていくということの方がよろしいかなと思います。別の立場の方では意見が違うと思うのですけれども、今の9条の中でうまく読み取っていくということで、よろしいのではないかなという気がしております。

(石渡委員)
小川委員、確認ありがとうございます。
田村委員の意見ですが、条例の概要に書き方については、事務局で検討いただくことでよろしいでしょうか。田村委員、それでよろしいですか。
では、河原委員お願いいたします。

(河原委員)
河原です。先ほど田村委員からお話のありました、ろう者とろう者以外の者が意思疎通を行うという書き方、私も前から気になっておりました。おっしゃるとおり、ろう者同士はもちろん、ろう者以外の人と意思疎通をするというような書き方などに変えていただきたいと思っております。
また、もう一つ、中戸川委員より御意見がありました、条例の目的の話です。私としては、この共生社会の実現という目的は、そう簡単には達成できないと思います。目的達成への取り組みはほぼ永久に続けなければいけないと思います。書き方なのですが、「目的が完全に達成されているわけではなく」といったような書き方ですと、「あともう少しで達成できる」というイメージになります。達成まではまだまだほど遠いというような書き方に変えていただきたいと思います。

(石渡会長)
河原委員からは中戸川委員がおっしゃった目的の書き方、共生社会の実現には、まだまだ遠い、時間がかかるだろうというような書き方を事務局にしていただきたいというような意見です。

(事務局)
条例の趣旨の田村委員が最初におっしゃった発言は、河原委員も同じところが気になりましたということでしたので、そこは見直しをさせていただきます。

(石渡会長)
それでは、そこは事務局に少し工夫をお願いしてということでよろしいですか。
川島委員、それでは、御発言をお願いします。

(川島委員)
先ほど小川委員から話がありましたが、そのことに関わることです。今の手話推進計画について、私も盲ろう者の立場で意見を出しました。手話推進計画では、条例もかかわっています。つまり、計画と条例、この2つの整合性は取れていないとできないと思います。そういう意味でも事務局の説明では、今は条例のことは方向性のみを示すとのことでした。ということは具体的に、条例の見直しについてはまだということですので、その間の整合性はどうなっているのかなとそのあたりが気になっています。

(石渡会長)
川島委員からの条例の見直しの方向性ということで、4点あげていただいたうち、やはり計画との関連性ということで盲ろう者のことを明記するということは必要だけれども、他の検討事項に関しては、計画との整合性をきちんとしておけば、あえて改定の中で書き込む必要はないという考え方のもとに、計画との関係性を理解しているということで、よろしいでしょうか。今の時点で事務局がお答えできることはありますか。

(事務局)
地域福祉課佐野です。条例の見直しの方向性については、資料1の別紙のとおりですが、具体的な条例の文言については、来年度に検討を進めていくということになります。ただ、今の条例自体が非常に包括的な内容になっておりますので、計画で議論した内容を位置付けるということが、条例に相反することにはならないと考えております。以上です。

(石渡会長)
ありがとうございました。ということで、条例の具体的な文言については、来年度以降具体的な話をしていくことになりますが、もちろん、その4点のうち、指摘事項に対して、計画の中にきちんと盛り込んで、見落としのないようにというのは、これから、その方向で進んでいくということですので、その計画策定との関連で、また、突っ込んだ議論をしていくことになるかなというふうに理解をしましたが、川島委員、そういうことでよろしいでしょうか。

(川島委員)
ありがとうございました。

(石渡会長)
それでは、小川委員お願いします。

(小川委員)
今の件なのですけれども、条例は後でというのですけれども、条例の第8条に手話推進計画というのが明記されていて、これを策定して実施しなければならないということになっているわけです。ですから、計画が先にあって、条例が後にあるわけではなく、条例が先にあるわけですよね。ただ、今までやってきたことの整理が、コロナの関係でずれ込んできているので、計画通りにいっているかとか、今後の方向性、今後の計画をどういうふうにするかという話が先に来ているかもしれないけれども、これが先、計画が先、条例が後とかいう考え方ではなくて、これが条例にどういうふうに生かされるかとか、どういうふうにしていくかということを一緒に考えていかなければいけないと思うのですね。だから後先を言わない方がいいと思います。よろしくお願いします。

(石渡会長)
小川委員ありがとうございました。はい。それでは、条例の理念について、委員の皆様からたくさんご意見いただきました。そこのところをきちんと踏まえつつ、進めていければと思います。
今までの意見を踏まえると、改正の内容で明確に進めていきたいのは、「盲ろう者」ということを明記していただくということ、他に検討すべき課題は、手話の学習や手話通訳の件などあるけれども、そのあたりは計画の中で、あり方を具体的に詰めていくというような流れで、ここの協議会では了解をしたということでよろしいでしょうか。
それでは、会場の皆さん、オンライン参加の皆さん、その方向で条例の見直しを進めていただきたいとなったかと思いますが、事務局よろしいでしょうか。
では、具体的な文言、書き方については、御意見を踏まえて検討していただければと思います。
それでは、きりのいいところで休憩をさせていただきます。どうもありがとうございました。

<休憩>

(石渡会長)
それでは、お時間がまいりましたので、再開させていただきたいと思います。条例の見直しと計画の改定については、これまでの議論でかなり整理していただけたかなというふうに思います。協議事項の後半になります。神奈川県手話推進計画についてということで、資料2、資料3のご説明を事務局にお願いいたします。


(事務局より資料の説明)


(石渡会長)
事務局ご説明ありがとうございました。今までの委員の皆さんの議論につきましては、計画の改定素案にかなり盲ろう者の定義も含めて書き込んでいただいているかなと思うのですが、今、中戸川委員が手を挙げていただいていますので、どうぞ発言をお願いします。

(中戸川委員)
施策の中にもあります、子供たちの学びの中で、手話やろう者、盲ろう者等に対する理解を深めますっていう記載がありますよね。その中の主な施策というところなのですが、例えば、最初の○、「学校での手話学習教材の配布」と書かれているのですが、これは配布するだけですかというのを確認したいのです。
つまり、いろいろな情報を発信しますということだけでは、手話の普及にはやはり繋がっていかないと思っています。例えば、このような書き方はどうでしょう。主な施策、学校での手話学習教材の配布、そして、それを扱った授業の実施、そんなことまでやればと思います。つまり、動画の配信もそうなのですけども、受け手に任せているのですよね。やることはやりますから、後は皆さんでどうぞ学ぶ人は学んでくださいというスタンスがこれだと思うのです。例えば、手話を推進していくという発想に立った時に、それでいいのかということを少し思っているところが一つです。例えば、施策の中に、子どもたちの理解を深めますではなくて、そういう理解を深めるきっかけを作りますというぐらいにしかこれだとならないだろうと思っています。本当に理解を深めていくのなら、授業できちんと扱いますというようなところまで明記する。そういったことが必要だというのが1点目です。
それから二つ目は、乳幼児相談の絡みの話が出てきているのですが、平塚ろう学校や相模原中央支援学校の乳幼児相談、はっきり申し上げて、これは今パンク状態です。実情としては、どういうことが必要なのかというと、いわゆる療育の部分での、ろう児、難聴の子どもたちに対する支援というのがやはり必要と考えると、市町村がそれを担うのだということを記載すべきだと考えます。知的障がいや肢体障がいの子どもたちの療育は、市町村がかなりの部分をやっているのですけれども、人数の問題もあるとは思うのですが、ろう児、難聴の子どもたちの支援は、平塚ろう学校や相模原中央支援学校、それから、そういった施設、聴覚障害者福祉センター等の施設でやっているのが実情なのだけれども、本来は市町村がきちっとやるべきだと思っていますので、やっぱり市町村がどう関わっていくのかという部分がここには何も明記がないと思っていますので、そこを一つお願いします。はっきり言って、平塚ろう学校の乳幼児相談はもうパンク状態です。これ以上は現実的に受けられません。
三点目です。教員向けの手話研修会の充実をしますとあるのですが、「現場のニーズを踏まえた教員向けの手話研修の実施」とありますが、現場のニーズのいかんにかかわらずとしなきゃいけないのでないですか。つまり、そういう子どもたちがいればやるけど、いなければやりませんよというふうに読めます。神奈川県全体に手話を普及していくのだというふうに考えれば、全ての教員がそういう研修を受けるのだと。現場のニーズを踏まえた、そういう子供たちがいればやるということだけれども、いなければやりませんと読めますので、そこはまたちょっと検討していただければと思います。
以上3点です。

(石渡会長)
中戸川委員ありがとうございました。引き続きどうぞ。

(中戸川委員)
もう1点追加させてください。手話アドバイザーの件です。手話アドバイザーは、学び合える職場を作っていけば、そういう人たちの存在というのはむしろ要らないと考えています。現実的にはこの人達を授業を持たせないで、教員の定数の中からそういう仕事をやらせていますので、なかなかこれを恒久的にずっと置き続けるということはできない実情があります。
ですので、「手話アドバイザーの継続した実施」とありますけれども、ここも少しはてなマークがつくというところです。以上です。

(石渡会長)
中戸川委員改めてありがとうございました。書かれている文章をそこまで深く読むかどうかにもかかわってくるかと思うのですけれども、4点、手話アドバイザーを含めて、御指摘いただいたことは、私はとても納得をしたので、そのあたりを勘案して、また、文言を工夫していただくというようなことを事務局にお願いしておくことで、皆様よろしいでしょうか。それでは、大事な御指摘をありがとうございました。
計画に関連して他に何かありますか。河原委員お願いいたします。

(河原委員)
いくつかあるのですが、まず、コラムですが、ここに書いてあるコラム以外に、1つは「ろうの子どもと手話」というテーマ、もう1つは「手話通訳者の仕事」というテーマ、この2つのテーマを入れた方がいいと思います。
もしできれば、3つ目として、「手話での絵本の読み聞かせ」というテーマ、合わせて3つを追加していただければと思います。
川島委員に聞きたいのですが、盲ろう者の定義の中に、「二重重複障がい者」という言葉があります。「二重」と「重複」というのはほぼ同じ意味だと思うので、少し引っかかりますが、どうでしょうか。例えば、他のところの文章で、盲ろう者は、視覚と聴覚、両方に障がいを併せ持つ人という書き方があります。その方が理解しやすいと考えます。
計画素案の8ページ(5)の真ん中のあたりですが、手話通訳者は、「県や市の手話通訳者認定試験等を受験し」と書いてあります。今は市の試験はやっていません。県だけが実施しています。「市」については削除していただきたいと思います。
計画素案の10ページの「現状と課題」のところですが、その上から3つ目の文章には「ろう者にとって目に見える手話は、最も大事な言葉(言語)」と書いてあります。少しわかりにくいのではないかと思います。例えば、「手話は相手の言うことがよくわかる。自分の考えや自分の気持ちをスムーズに伝えることができる言葉です。」というような言い方の方がいいのではないかと思っています。
同じく計画素案の12ページ、「II(ローマ数字の2)手話に関する教育及び学習の振興」の「現状と課題」の3つ目の文章、「継続的にろう者や盲ろう者等に対する対応」と書いてありますが、そうではなくて、「ろう者や盲ろう者のことや」として「手話を学ぶ」とつなげる言い方の方がよいと思います。
その下の「施策の方向」の最初のところについては、「さまざまな世代へ、手話への理解を深める」という文章となっています。「ろう者、盲ろう者や手話への理解」というふうに書いていただきたいと思います。手話だけではなく、ろう者、盲ろう者についても理解をしていただきたいということです。
あと、中戸川委員のおっしゃった療育、聴覚障がい者に対する様々な療育を行う機関、そのような機関には手話やろう者への理解が必要です。そういうことも入れていただきたいと思います。

(石渡委員)
河原委員ありがとうございました。とても丁寧に読み込んで、大事な御指摘をいただいたと理解しましたので、このあたりについては事務局で修正させていただくということでよろしいでしょうか。では、山本委員が発言を求めていますので、山本委員お願いします。また、盲ろう者の部分について、川島委員、後で補足をお願いします。

(山本委員)
今、河原委員から御指摘のあった計画素案8ページの(5)、手話通訳者認定試験に関わる内容ですが、こちらの「県や市の手話通訳者認定試験等を受験し」というのは、恐らく神奈川県では、認定資格が3つに分かれております。ですので、「県域及び横浜市、川崎市」と明記すれば問題ないかと思われます。

(石渡会長)
的確な御指摘をありがとうございました。
熊谷委員から手が挙がっていますが、先に川島委員御発言をお願いします。

(川島委員)
先ほどの御質問について、「二重重複障がい」というよりも、「視覚障がいと聴覚障がいの2つの障がいを併せ持つ」という方が丁寧な説明なのではないかということでした。言われてみて、私もなるほどとは思いましたが、書き方としては、どちらの方が適切で、一般の皆様にもわかりやすいかなということで、少し迷うところがあります。なので、先ほどおっしゃられたとおり、「視覚障がいと聴覚障がいの2つの障がいを併せ持つ」というようないい方であれば、わかりやすいかもしれないとは思います。
本当のところは、2つの障がいだけではないのです。他にも様々な障がいがあります。例えば、発達障がい、機能障がいなどを併せ持つ方もおり、それを全部まとめて説明するのは難しいので、そのあたりはコラムのところでお話ししたいと思っています。このような回答でよいでしょうか。

(石渡会長)
川島委員ありがとうございました。私も全国盲ろう者協会のホームページかなにかで、視覚障がいと聴覚障がいを併せ持つだけだと、本当にただ、2つの感覚障がいの重複みたいに理解をされてしまって、今川島委員がおっしゃったように、いろいろな他の型の障がいを併せ持つことがあるので、この表現は避けたいというのを読んだような記憶があるのですが、そういったところも含めて、川島委員の御意見も踏まえて検討するということで、よろしいでしょうか。河原委員、いかがですか。

(河原委員)
はい、わかりました。

(石渡会長)
それでは、事務局には今のような御意見を踏まえて表現を検討するということでお願いします。それから、手話通訳者の養成に関しては、神奈川県、横浜市、川崎市といった形で、今山本委員がおっしゃったようなことで修正をお願いします。

(事務局)
了解しました。

(石渡会長)
よろしくお願いします。それでは、熊谷委員お願いします。

(熊谷委員)
神奈川県聴覚障害者福祉センターの熊谷です。資料3、改定素案の内容について意見があります。
8ページの(6)ですが、ここは神奈川県の盲ろう者通訳・介助員のついての記述であり、通訳・介助員の登録人数が書かれていますが、ただ書いてあるだけでは少し数字に対する誤解を与える可能性があります。というのは、通訳・介助員の主な仕事は、移動支援とコミュニケーション支援です。このコミュニケーション支援については、盲ろう者のコミュニケーションは、手話だけではなく、音声、点字、指点字などがあり、それを通訳します。そのため、盲ろう者通訳・介助員全員が手話ができるわけではありませんので、今回手話言語条例ということで、手話のできる通訳・介助員の数を別枠で記載いただきたいと思います。

(川島委員)
熊谷委員ありがとうございます。確かに委員のおっしゃるとおり、通訳・介助員の人数を掲載しているだけでは、一般の人がこの人数を見ると、全員が手話ができるというイメージを抱いてしまうと思います。ですので、全ての通訳・介助員の中に手話ができる人が何人いるのか、例えば、全体の通訳・介助員の何パーセント、そこに「(手話ができる人何名)」を加えるような、そのような書き方であれば、見た人もわかるのではないかなと思います。

(石渡会長)
熊谷委員、川島委員ありがとうございました。このあたりはまだ事務局も調整中とのことですので、検討段階のところだとは思いますが、大事な御指摘をいただきました。盲ろうの方のコミュニケーション支援はいろいろな形がありますので、このあたりにきちんと理解していただけるような表現の仕方を工夫していただくということで、よろしいですか。また、素案が整理されたら、委員の皆様に見ていただくということでお願いします。
それでは、川島委員お願いします。

(川島委員)
事務局に対して、一つ確認したいことがあります。以前、計画に関して盲ろう者の立場として、意見を7つ提案しました。それに対して、県から回答をいただきました。どうもありがとうございます。そこで少しわかりにくいところがありましたので、もう一度、この場で確認したいと思います。意見の中の1番目と4番目の意見についてです。
1番目の盲ろう者の定義についてですが、これはこのまま計画の中に載せていただくということで受け止めても構わないのでしょうか。
もう1点。4番目、計画素案の中で、「ろう者、盲ろう者、それ以外の者」の文があります。それも計画の中に載せますという回答だったのですが、そのような受け止め方でよろしいでしょうか。
そのあたり、2点確認したいと思いますので、お願いします。

(石渡会長)
川島委員ありがとうございました。それでは、事務局回答をお願いします。

(事務局)
1番目の盲ろう者の定義につきましては、計画素案2ページに記載のとおり、掲載をさせていただきます。また、4番目の「ろう者、盲ろう者、それ以外の者」の記載につきましても、今素案の中で、反映できるところは、できる限り反映した内容としており、川島委員の御意見を反映した内容としております。

(石渡会長)
事務局ありがとうございました。それでは、御指摘を反映する方向で、今記載をしていただいているということですが、川島委員、どうでしょうか。

(川島委員)
4番目の部分についてはわかりました。定義については、計画の中に反映させるという回答をいただきましたが、反映させるということでいいのでしょうか。

(事務局)
定義については、計画の中に反映させる予定です。

(石渡会長)
今、事務局からは川島委員からの御意見を反映させるということですが、書きあがりましたら、委員の皆様も意見がおありになるかもしれませんので、その時は是非ご指摘をいただければということでよろしいでしょうか。

(川島委員)
ありがとうございます。よろしくお願いします。

(小川委員)
この計画の中で、西暦と、それから和暦の平成とか、そういうふうに使われているのがごちゃまぜになっているんですね。本文の中で「平成」と書かれていたり、西暦で書いて括弧して和暦が書いてあったり、それから数値のところは全部平成の年度が書いてあるのですけど、これからいずれ変わってきたりすると思うし、行程表とかは西暦になっているということで、見づらいので、何らかの形で統一して、すっきりさせていただきたいというのが一つです。
それからコラムのことで、川島委員がいろいろないくつかの追加の話が出ましたけれども、県民の方がご覧になった時に、やはり計画だけ出ていると、実際のエピソードがなかなかわからないので、できれば施策に沿った形で、それぞれの具体的なお話が県民にわかりやすいエピソードとして出ているといいと思いますので、生きたお話をできるだけ、少し分厚くなってしまうかもしれないですが、少しずつ入れていただいたらどうかなと思います。
それで、できないことをできるようにするというのもありますけれども、少し夢とか、こちらに向かっていくとこうなるみたいな、そういうお話も書いてくださるといいのではないかなとお願いしたいと思います。

(石渡会長)
小川委員ありがとうございました。
西暦・和暦のところはわかりやすい整理にしていただいて、コラムをもう少し書き込んでというのは、そういうページがあると皆さん見ていただけるかなと思います。夢とか希望とか、堅苦しい、難しいことだけではなくて、そのあたりを盛り込めるかどうか、大変かなと思うのですが、御検討していただくということをお願いしておくということでよろしいでしょうか。
事務局にいろいろお願いしてしまいましたが、全体として計画素案について何かありますでしょうか。それでは、河原委員お願いします。

(河原委員)
先ほど言い忘れてしまったのですが、3ページの「改定のポイント」の4番目についてです。「専門人材の計画的な養成」とありますが、養成だけではなく、「活動環境の充実」という言葉を加えてほしいと思います。
それから、4ページに「ろう者以外の人は音声言語を使います」という記述があるのですが、これは余計なことだと思いますので、わざわざ書く必要はなく、削除した方がよいのではないかと思います。

(石渡会長)
河原委員からまた適切な御指摘をいただいているかと思いますので、事務局は御検討をお願いします。
岡田委員が手を挙げてくださいましたので、お願いします。

(岡田委員)
平塚にあります、県立高浜高校の岡田と申します。
先ほど中戸川委員からお話のあった件について、若干の補足をしたいと思っておりますが、タイミングが外れてしまい、失礼いたしました。
県立高校で手話を学ぶことについて、教材や動画を紹介していくだけではなく、授業でというお話をいただきました。本校では授業の一部に取り入れていますが、授業だけではなく、部活動等でも行っております。
その中で、特に、現在課題になっているのは、実際に学んだ手話を使うことができる機会が、コロナ禍の中でかなり減っている。というのは、自分たち自身でお互いに学ぶ、あるいは、動画等で学んでいくのですが、それが本当に使えるのかどうなのか、実際手話を使う方に対して自分たちの手話が通じるのか、そういったことで、かなり懐疑的までとはいいませんが、少し不安になっている部分があります。
計画の中で、「学校・地域で手話を学ぶ機会等の充実」についてはいろいろ書いていただいていますので、この点について特に書いていただきたいということではないのですが、施策の中で、こういった視点、手話を学んで、それを使う機会を設けるようなことも考えていただけるとよりよいかと思います。

(石渡会長)
岡田委員ありがとうございました。是非そのあたり、決してパンフレットの配布だけではないことをいろいろやっていただいていますし、それを高浜高校だけではなくて、県下に広げていかなくてはならないと思います。そのあたりは言葉を書き込むだけでは駄目なので、計画の中でどう具体的に実施していくかというのを、これから考えなくてはいけないなと思います。
また、コロナのことが出て、本当に人と人が会うということや、人と人をつなぐことが難しくなっている今の社会状況に、どうというのは、この計画の中に書き込めるかどうかは難しいかとは思いますが、このあたりはまた今後の情勢を含めて、引き続きお願いするということでよろしいでしょうか。
時間もだいぶ限られてきているのですが、他にこのことを発言したいという委員の方がいらっしゃいましたら、お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
それでは、特にないようですので、時間が限られている中で発言しそびれてしまったという委員の方がいらっしゃいましたら、是非事務局の方に何らかの形でお伝えいただければと思います。
そうしましたら、今議題1協議事項が終わりまして、2番目の報告事項「神奈川県手話推進計画に関する令和3年度の上半期取組状況について」ですが、事務局とも相談しましたが、資料を配布してくださっているので、ご覧いただいて、何か御質問や御提案がありましたら、事務局に、今後に生かすということで、本日は割愛させていただきます。申し訳ございません。
それでは、本日は条例の見直し、計画改定の関係で、大事な御意見をたくさんいただきましたので、うまく反映できるような修正を事務局にはお願いしたいと思います。
全体として、他に何かこのことという御意見は、委員の皆様何かございますか。
それでは、岡田委員が手を挙げてくださいましたので、お願いします。

(岡田委員)
情報提供です。今度、8月27日の18時から、今日委員会の提供する「Way to Go!」というコーナーでTVKの番組で、高浜高校と県立平塚ろう学校でオンラインで手話の交流をする場面が出てきます。生徒同士が手話で交流していますので、もしよろしかったらご覧いただきますと、高校生の手話とはこのようなものなんだということを知っていただけるということでご紹介いたします。よろしくお願いいたします。

(中戸川委員)
皆さん是非見てください。

(石渡会長)
岡田委員からテレビ神奈川の番組を御紹介いただきました。是非ご覧いただければと思います。高浜高校の活動については、この協議会でも度々取り上げられていますが、実際に映像を見るとまたインパクトが違うと思いますので、是非、ご覧いただければと思います。ありがとうございました。
他に何かございますか。川島委員お願いします。

(川島委員)
今の番組の話を聞いて、いいなと思いました。テレビ神奈川で、トークショーのような、ろう者、または盲ろう者相互で話ができるような状況が作れて、皆さんに見ていただければ、皆さんにご理解いただければいいのかなと思いました。

(石渡会長)
ありがとうございます。
本日の協議会は新しいハイブリッド方式でやって、いろいろ難しいこともあって、いろいろな課題があることを再認識しました。それでは、これで審議事項、報告事項は終了とし、事務局に進行をお返しします。いろいろありがとうございました。

(垣中課長)
ありがとうございました。事務局から連絡事項をお伝えします。

(事務局)
本日、このような運営の状況になってしまい、大変申し訳ございませんでした。改めて、お詫び申し上げます。
その中で、最後にスケジュールだけ確認でご説明をしたいと思いますので、参考資料4をご覧ください。
本日、このようなことになってしまったのですが、皆様いろいろご意見いただきましてありがとうございました。何とか協議会としては、成立したのかなと思っています。
本日いただいた内容を踏まえまして、今後9月議会の方に改定素案をご報告していきますが、議会の資料の締め切りがかなり近くなっており、なかなか難しいとは思うのですが、一度本日いただいた意見を踏まえて整理したものを、委員の皆様にはなるべく早めに送付して、それを何とか議会の報告の資料の方にも反映できるように頑張っていきたいと思っていますので、ご協力をよろしくお願いします。少しでも早めにお送りしたいのですが、お送りしたところで、回答期限のスケジュールもタイトになってくると思いますので、ご承知おきいただければと思います。
議会に報告した内容をベースに、10月の中旬ぐらいからパブリックコメントの方を1か月間やらせていただくということになっております。
これが終わりましたら、年内になるかと思うのですが、そのパブリックコメントの意見を取りまとめたもの、それを踏まえて作った改定案、あとは条例の見直し結果の取りまとめ案を、事前調整ということで皆様に1度、1月の会議の前に照会させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。1月の会議においては、その照会内容を踏まえて、最終的に議論をまとめまして、計画改定案と条例の見直し結果のまとめをとりまとめ、それを2月の議会の方に御報告をし、最終的に3月には、条例の見直し結果と計画の改定の報告がなされ、改定計画が作られるという流れになっていきますので、ご承知おきいただければと思います。委員の皆様には何度かご意見を伺ったり、資料見ていただく機会を設けるかと思いますので、大変お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。事務局からは以上になります。

(垣中課長)
それでは今日の協議会はこれで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。

会議資料

 

 

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