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更新日:2023年4月13日

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令和元年度第1回手話言語普及推進協議会(審議結果)

令和元年度第1回神奈川県手話言語普及推進協議会の結果です

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

令和元年度第1回神奈川県手話言語普及推進協議会

開催日時

令和元年9月3日(火曜日)18時30分から20時46分まで

開催場所

波止場会館5階多目的ホール

出席者【会長・副会長等】

石渡委員【会長】、小川委員【副会長】、金井委員、河原委員、高橋委員、田村委員、萩原委員、八幡委員、山本委員、吉田委員(三橋委員代理)、吉本委員(敬称略、50音順)

次回開催予定日

令和2年3月

所属名、担当者名

地域福祉課調整グループ

電話番号045-210-4804(ダイヤルイン)

ファックス045-210-8874

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掲載形式

議事録全文

審議(会議)経過

(石渡委員)
石渡です。遅い時間にお集まりいただきましてありがとうございます。それでは、令和元年度第1回の協議会ということで進めさせていただきます。小川委員から資料を提出していただいております。協議会のこれまでの経過や今後の運営に関わる内容ですので、最初に小川委員にご説明いただきまして、皆様ご意見ご質問等ありましたら、発言いただければと思います。では小川委員お願いいたします。

(小川委員)
小川です。お時間いただきましてありがとうございます。本日の協議会の開催通知の議題が手話推進計画の進行管理に関する意見交換となっておりましたので、それに関連した内容を提出させていただきました。資料5をご覧ください。この計画も、ただいま部長からお話がありましたように、4年目を迎えて、次年度は計画推進の評価、そしてさらに向こう何年かの将来計画の策定に向かう時期だと想定しております。これまで事務局の方で取組み状況をまとめていただき、また、我々の意見を取り入れて当事者団体と一緒に教育の内容、或いはイベントの計画をされてきたことは、非常に前に進んでいると理解しております。しかしながら、お配りした資料5(2)に書いてありますが、様々な実績について、この後、三つの分野についてご報告があるかと思います。数字で講習会の回数、それに参加した人数、そういった量的な確認はできています。大勢の方々が参加されるということはとてもよいことで評価できるのですが、今後のことを考えたときには、質的なものも検討していかなければならないかと思います。(3)の下のところ、これまでの研修や行事、ウェブ動画での学習、学習書の発行、そういった数ではなく、それらに触れた人たちの意識にどのように響いて、ろう者との関係を築いていくところがどのように進んだのか。或いは、ろう者の方々から、ろう者でない方々と、どのように積極的にコミュニケーションをとるようになっていったのか、その辺のところが十分見えてこない。そのために(4)に書きましたが、例えば簡単な方法として、様々な催しに参加した人や触れ合いをした人、或いは読んだ人、見た人たちがどのような受けとめをしたか、その感想等を収集して今後に活かすことが大事かなと思っております。例えば、裏ページのアンケートですが、こういうようなことをしたらいいのではないかなと。三つの柱である手話の普及、学習の振興、環境の整備といったところで、この後説明があると思いますが、その一つひとつに、参加した人へのアンケート、或いはリーフレットを見た方へのアンケート、或いはイベントに参加した人たちのアンケート、少し飛ばしまして、例えば、県行政機関でタブレット端末を活用した来談者に、ご協力いただける範囲で自分の相談に行ったことが十分にそのタブレット端末を使うことによって解決したか、それとも、さらに工夫が必要というようなことをご意見として聴取することも必要ではないかなと思います。その他、一つひとつの項目にこのような聞き取りをしたらどうかということを書きましたが、そのことによって、この計画の本来の目的である、ろう者とろう者以外の方が相互に尊重し合う共生社会に向かっているか否かを評価する一つの手だてになるのではないかと思っております。この後事務局からそれぞれの事業について、説明があると思います。質疑もされると思います。その他のところで、今後の進め方、或いは次の何年かの計画を立てる時の一つの手段として、私の簡単なアンケート調査も、参考にしていただければと思います。

(石渡委員)
的確な資料ありがとうございます。今まで量的な変化については、事務局の資料などから報告があるけれど、参加して意識が変わったかというような質的な変化をとらえるための、アンケートを行うなどのご意見をいただきました。今の資料の説明に関して何かご質問、ご意見のある委員の方がいらっしゃいましたら、まずお聞きしたいと思いますが、皆さん、小川委員のご意見には賛同されたということでよいでしょうか。小川委員のご意見なども踏まえて、この後上半期の状況についてご報告等ございますので、小川委員のご意見と関連して何かございましたら発言をお願いしたいと思います。それでは次第に沿って議事を進めていきたいと思います。小項目ごとに説明して皆様からご意見をいただくという流れで進めて参ります。まず、最初に手話の普及について、事務局からご説明お願いいたします。

(事務局より資料の説明)

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。事務局からご説明をいただいた項目1手話の普及につきまして、河原委員が当事者の方々のご意見をまとめて短期間で書き加えていただいている資料3がございます。ご意見について河原委員からご説明をいただいて、事務局の方からコメントいただいた後、この一覧表について委員の皆様からご意見をいただきたいと思います。

(河原委員)
河原です。いつもお世話になります。前回も前々回も同じように、いただいた資料について私ども当事者団体、通訳団体などとまとめた意見を掲載いたしました。残念ながら、質問や意見に対する回答は、まだ返されていないということが多いです。今回、新しく加えた意見や質問をまとめて話していきたいと思います。まず、1(1)一番右の方です。今後の方向性というところです。県立保健福祉大学など県内の大学での特別授業、手話サークルの学習会の開催の働きかけを進めてはどうでしょうかという意見です。県としても、市町村での手話講習会開催に伴って、働きかけをしていると思います。参加者といいますと、ほとんどが大人になります。理解を広めるには、できるだけ若い世代の方に広めた方が、効果が高いと思います。そういう意味で、小中学生や高校生に対しての取組み、大変いいことだと思っています。しかし、大学生に対しては、取組みが今のところないので、ぜひ、県立保健福祉大学または他の県内の大学で、手話または、ろう者について理解するための講義を開いていただきたいと思います。また、県内の大学に手話サークルがありますが、どう学習したらいいのか分からないサークルもあると思います。そういったサークルが積極的に活動できるように、ゲストを招いて講習会を開くなど、そういうことができるような支援、または働きかけをするというのはどうかという案です。1(3)、現在の進捗状況についてというところです。それに対しての意見です。市町村でのイベントで手話に関する普及を行うと書いてありますが、これまで開催された場所は地域的に偏っているような気がします。県内すべての地域で行うような取組みをして欲しいと思います。意見(2)です。地域での取組みでは、地域にいる当事者団体との連携が必要になると思います。ある地域では、地域の聴覚障害者団体に連絡がないまま行われたが、連絡をいただければもっと協力ができた、という声もありました。やはり地域の聴覚障害者団体に連絡することも大切だと思います。ぜひ地域の当事者団体と連携を持って進めていくことをお願いしたいと思います。意見(1)についてです。県主催のイベントに手話言語条例に関するブースを設けてはどうかという意見です。前にも出したと思います。調整してみますという回答をいただいていましたが、そのあとどうなったのか、ぜひ回答いただければと思っております。

(石渡委員)
石渡です。河原委員ありがとうございました。河原委員がまとめてくださったご意見について、事務局からコメントをお願いいたします。

(事務局)
事務局の地域福祉課からお答えいたします。上の方から1(1)今後の方向性のところの意見です。若い世代へのろう者、手話についての理解の浸透を図るためというご意見をいただいています。県の方でも、県内の大学と連携する事業を進めているところですので、そういった事業を通じて働きかけを進めていきたいと考えております。それから、1(3)現在の進捗状況・実績へのご意見ですが、相模原、県西地域の市町村でも開催し、と書かれています。すべての市町村ではないですが、今取組みを進めているところでして、合わせて各市の方でも独自に手話講習会を実施しているところもあると伺っております。県の方からも働きかけをするように努めていきたいと考えています。それから、県で作成している手話学習用冊子については、それぞれの市のイベントでも配布していただいておりますので、そういった形でも連携を進めていきたいと思っております。それから1(3)今後の方向性の欄の意見(1)です。県主催の各種イベントにブースを設けるというご意見いただいております。先ほども説明の中で申し上げましたが、5月のゴールデンウィークの時に、県庁で開催しました庁舎公開の中でも、手話講習会を開催していますので、手話の普及が可能なイベントに、今後も参加していきたいと考えております。意見(2)、地域の当事者団体と協働での取組みについてのご意見ですが、これは私たちも、できるだけ協働で取組みを進めていきたいと思っております。12月に開催する手話普及推進イベントでも、実行委員会で、協働で取組みを進めさせていただいておりますので、そういった形で、できるだけ進めていきたいとは考えております。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。手話の普及について河原委員のご質問、ご意見も含めて、事務局からご説明いただきました。まず委員の皆様にこの手話の普及について、先ほど小川委員からも数ではなくというようなご意見もございましたので、委員の皆様から手話の普及ということでのお気付きの事ございましたらぜひお願いをしたいと思います。

(吉本委員)
吉本です。お願いします。県の方からご回答いただきましたが、いろいろな取組みをしていただいているということは分かるのですが、非常に回答が抽象的な印象を受けます。毎回、各市町村との連携ですとか、当事者団体との連携については、要望が出ておりますが、なかなか進まないというところも感じています。例えば、先ほどはイベントに手話言語条例に関するブースを出してはどうかというかなり具体的なご意見も出ています。ですからイベントの中に、手話言語条例について関心がある方が立ち寄ったら説明ができるとか、リーフレットが置いてあるようなブースを設置する。非常に具体的なご提案ですが、そういうことは予算的にできるかできないかというところも含めて、できなければできないということでも結構だと思います。毎回、同じようなご提案が出ていて、検討しますという回答が中心になっているように思いますので、できるだけ具体的に、できるかできないか、もしくは持ち帰りであれば、次回具体的にどこまで進捗したかということをご報告いただきたいという印象があります。これは仕方がないと思いますが、神奈川県の場合は別に政令指定都市も含まれるので、そのボリュームゾーンがある。横浜市とか川崎市との連携もどんどん進めていっていただきたい。毎回、横須賀市、綾瀬市、小田原市、もちろんこれも重要ですけれども、政令指定都市を除くところしか働きかけていないような印象もあるので、その2点お願いしたいと思います。

(石渡委員)
吉本委員ありがとうございました。具体的に予算がとれるのかどうかということも含めてということ、政令指定都市との連携というご意見としていただきました。事務局の方で何か補足説明していただくことがあれば、他の委員の方も何か。

(高橋委員)
高橋です。手話イベントについて、手話の普及のためということですが、手話だけではなく、盲ろう者についても入っているのでしょうか。盲ろう者とのコミュニケーション体験とか、そういったものも入っているのでしょうか。

(石渡委員)
高橋委員ありがとうございました。イベントに盲ろうの方の参画といった企画があるかということです。これもまた後で、では、田村委員お願いいたします。

(田村委員)
田村です。大学教員の立場から言いまして、先ほどのご意見の中の手話講習を若い世代に対してというのは大変意味のあることだと思います。ただ、講習の対象ということだけではなく、大学のサークルですとか、そういう意識のある学生達を引き込んで、イベントの開催や、或いはその企画にも関わらせることによって、かえってそういう人達が中心になって若い人たちに広めていくことになるのではないかと思います。もう少し若い世代へということは検討してみてもいいのではないかと思います。

(石渡委員)
では萩原委員お願いいたします。

(萩原委員)
質問です。12月1日手話普及イベントの実行委員会メンバーは、どなたがメンバーになっているのでしょうか。お聞きしたいと思います。もう一つは提案です。田村委員と同じですが、大学のサークルなどに呼びかけ、学生たちを巻き込んで、実行委員会に携わってもらったら、より若い世代を呼び込めるものになってよいと思います。

(石渡委員)
他に何かございますか。それでは、今委員の方からの予算のお話ですとか、12月1日のイベントに盲ろうの方や、実行委員のメンバーなどはどうなっているかというご質問ございましたので、まずこの辺りお願いいたします。

(事務局)
まず、吉本委員の方からご質問いただいたところですが、イベントで手話ブースを設けるという具体的なご意見に対して、回答がそれに即したものになっておらず、申し訳ありませんでした。ご説明の中で申し上げた、庁舎公開の中では手話言語条例についてもお伝えするようなものを配布できるようにしております。必ずしもブースと言えないかもしれませんが、そういった取組みは、まだ数少ないですが、広げられるのであればと思っています。庁舎公開では、手話講習会も併せて実施していますので、手話講習会の講師の方へお支払いする謝金の予算はもちろん必要になってきますので、予算についても少し考えながら進めていきたいと思います。それから二つ目、横浜市、川崎市との取組みをというお話もいただきました。横浜市、川崎市の方にもお声掛けはもちろんしてはいるのですが、おそらく独自にやられる方が進めやすい部分があるようです。県と一緒にとは、ご回答がなかったという実状です。それから、高橋委員からお話をいただきました。12月の手話普及推進イベントで、盲ろうの方のことが何か触れられているのかとのお話をいただいたかと思います。こちらについては、申し訳ありません。盲ろうの方の部分については、少なくとも昨年度は設けていないです。田村委員と萩原委員から、イベントの中で、若い方々を企画の方にも参画いただいたらどうかというようなお話をいただいております。企画については、当事者団体の方々と実行委員会で、そこに大学生の方が参加しているかというと、そういう形ではないです。ステージイベントに出演をいただくというようなことはしているところですが、イベントの企画に参画いただいていることは、実際はないです。それから、実行委員会のメンバーについてということで、萩原委員からお話をいただきました。実行委員会を構成している団体を少し読み上げますと、神奈川県聴覚障害者連盟、神奈川手話通訳問題研究会、横浜市聴覚障害者協会、川崎市ろう者協会、神奈川県聴覚障害者協会、横浜市手話通訳者協会、川崎市登録手話通訳者団、神奈川県手話通訳者協会、神奈川聴覚障害者総合福祉協会、神奈川県それからイベントの設営を委託していますので、委託業者にも実行委員会に入っていただいています。ご意見いただいた内容について、回答は以上です。

(石渡委員)
ありがとうございました。事務局の話を聞いて、委員の皆様のお考えもありかと思いますが、それはまた最後にお願いをすることにして、河原委員から補足していただくことはございますか。

(河原委員)
県立保健福祉大学のことは前々からお話をしていますが、県の大学ということもありますので、福祉を学んでいる学生たちがたくさんいらっしゃいます。その中で手話の授業がないというのはおかしいということで出されたと思います。それに対して、カリキュラムが決まっているので、そのカリキュラム以外に手話の授業を新たに加えることは難しいという回答をいただいたと思います。しかし、正規の授業でなくても特別講義という形であれば、絶対できないというわけではないと思っております。また、保健福祉大学の中には手話サークルがあります。手話サークルでは、手話を学びたいという学生が集まっており、地域のろう者にお願いをして、ボランティアという形で指導をしていただいています。しかし、無料で来てもらっているということは、地域の人たちの負担も大きくなっております。県立ということもありますので、積極的に若い人たちの活動を支援するという姿勢を見せていただきたいと思います。手話言語条例は、県民の皆様に対して、手話やろう者の理解を普及するという意味がありますので、それを考えますと県立保健福祉大学での若い人たちの意欲を支援するということが必要ではないかと思います。若い人たちに対する支援を考えていただきたいと思います。

(石渡委員)
ありがとうございました。特に県立保健福祉大学、手話に意欲的な学生さんもたくさんいらっしゃるので、働きかけをもう少し工夫をしていただきたいということです。他にもご意見おありかと思います。高橋委員どうぞ。

(高橋委員)
先ほどのお話で、イベントの実行委員会を開かれているということでしたが、ゆりの会は入れなかったのでしょうか。

(事務局)
申し訳ありません。現在の実行委員会では、ゆりの会については構成員にはなっていない状況です。

(石渡委員)
実行委員会については他の委員からもいろいろとご意見ございましたし、12月ですので、まだ変更が可能であれば、意見を尊重できるような形でと個人的に思ったりもしますが、ご検討いただける余地があればお願いします。

(事務局)
事務局です。明後日に実行委員会を開催予定ですので、その場でお話は伺ってみたいと思います。

(石渡委員)
可能でしたらお願いしたいと思います。それでは、2番目の手話に関する教育及び学習の振興というところで、まず、事務局のご説明をいただきたいと思います。2番目に移らせていただきます。

(事務局より資料の説明)

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。当事者の方の意見を河原委員がまとめてくださっていますので、ご説明お願いできますでしょうか。

(河原委員)
河原です。まず、手話に関する教育及び学習の振興についてです。ろう児の手話学習についても取り組むことを強く要望します。前から要望しております。内容を具体的に言いますと、前回も出したとおり、大阪のこめっこという、ろうの乳幼児の手話の獲得という形で、ぜひ、神奈川県でもやって欲しいと思っております。それについて、その後、どうなっているのかお聞きしたいと思います。それから今日、資料の4として皆さんに配布しました。これは6月8日に神奈川県ろう教育を考えよう集会を開催いたしました。その時に、大阪のこめっこの中心として活動されている神戸大学の河﨑先生をお招きし、こめっこをなぜ始めたのかと、ろう児の手話獲得について講演をいただきました。地域福祉課長、特別支援教育課長にも来ていただきました。お話を聞いていただき、ありがとうございます。その話が大変すばらしいものでしたので、そのときに配布しました資料を許可いただいて、今日、皆さんに配った次第です。ぜひ読んでいただきたいと思います。続きまして、(1)の今後の方向性についてです。新しい意見があります。学校では手話月間に、いろいろな取組みを行われていると思います。この取組みが特に必要なのは、ろう学校以外で、聞こえない子どもが通っている学校です。そのような学校では、聴覚障害者を招いて、聞こえないこととはどういうことか、聞こえない子どもと接するときの注意などについて話していただくなどの取組みが必要だと思います。そういった取組みをモデルに、他の学校に広めることができればと考えております。(2)今後の方向性というところです。意見の(1)です。いろいろな取組みをやっていることは良いと思います。やった結果がどうなのか。先ほど小川先生から言われたとおり、やった後の評価、やった後の結果はどうなったのか、どういうところを改善すべきなのかという評価をする必要があると思います。それらを当事者団体と一緒に評価をし、来年よりよい内容にしていく。そういった取組みが必要だと思っております。それから(2)の意見です。ろう学校の教員に対する手話の研修はやらなければいけないと思っております。それだけではなく、ろう学校の中で、自主的に手話の学習、例えば保護者の手話学習会が行われておりますが、自主的な活動に任せるのではなく、県として学習を支援する。そういう取組みも必要だと思います。それから(3)です。新しい意見です。ろう学校にはろうの教員がいますが、まだ数が足りないです。聞こえない子どもは、自分と同じ聞こえない大人を見ながら成長することが必要です。そういう意味から考えますと、ろう学校の中に、ろう教員を、もっともっと増やす必要があると思います。そのためにも、ろう教員を積極的に採用することも考えていただきたいと思います。また、採用するだけではなく、ろう教員が、働きやすい環境づくりを整備する必要があると思います。ろう学校にいるろう教員のための手話通訳を合わせて採用するようにしていただきたいと考えております。平塚ろう学校では3人手話通訳を採用して配置されております。横浜ろう学校にはいません。横須賀もいません。相模原もいません。そういう面がありますので、市立の問題があると思いますが、県として、ろう学校では、ろう教員が働きやすい環境へ改善するように働きかけていただきたいと思います。前々から繰り返しお話している意見もあります。それについても、ぜひ前向きな回答をいただきたいと思います。

(石渡委員)
ありがとうございました。河原委員から何点かご意見、ご質問ありました。お答えできる範囲で事務局お願いできますでしょうか。

(事務局)
地域福祉課長の長島です。冒頭にご要望のあったろう児の学習支援について、私も河﨑先生の今日、資料で配られた講演、お聞きしました。ろう児たちが大変生きづらさとか辛さを感じる。また、それに気付いてあげられなかった大人の健聴の方も、後からそのことに気付いて苦い思いをしているということは、河﨑先生のご講演を聞いて、私も非常に気付かされる部分がございました。乳幼児の時期に手話を獲得する。或いは親御さんたちにその子どもたちの辛さわかっていただくという取組みは大変重要だと考えております。今、私ども所管課としては、大阪の事業を研究しながら、何とか施策化できないかということで検討を進めています。ただ、これは庁内の限られた予算の中で、何かをやめて新しいことを始めるということになりますので、今の段階では、事業化について、何とも申し上げられませんけれども、所管課としては、ぜひ何らかの形で実現したいということで検討を進めているということでご報告させていただきます。その他の点については事務局からお答えをさせていただきます。引き続き、事務局からお答えいたします。2(1)、現在の進捗状況、実績の欄にご意見をいただいている継続の案件です。意見の(1)、手話学習冊子、手話を学んでみようの小中学生版の副教材を作成したらどうかというお話をいただいています。現在、リーフレットの配布はしているところですので、それはそれで継続をさせていただいて、副教材について、学校側のご意見も伺いながら検討していきたいと考えております。それから、同じく2(1)の現在の進捗状況実績の欄の意見(2)ですが、動画の関係のお話です。今のところ生徒に参加いただくような、新たな動画作成の予定はないですが、企画をする際には、ろうの生徒さん、それから聞こえる生徒さんが協働で取り組めるように進めていきたいと考えております。
聴覚障害児が在籍している場合のことについて、いただいたご意見についてということでございます。高校教育課長です。ろう者や手話に対しての理解を深めるうえで、当事者の方をお招きして学ぶ機会を持つというのは大変意義深いことだと考えております。私どもが作成している手話に関する取組事例集の中にも、県立高校の生徒がろう学校の生徒と交流し、手話を学んだ事例も掲載させていただいているところです。聴覚障害のある生徒がいる場合には、当事者の方とともに学ぶということについて、私どもの方から紹介をしていきたいと考えています。なお、教職員対象の手話講演会といった研修の機会を作っておりますので、そうした場で手話やろう者の理解を深めるという取組みについて、継続して取り組んでいきたいと考えております。
引き続き、子ども教育支援課の宮村といいます。県内の公立小中学校を担当します。小中学校の場合、県教育委員会が直接ではなく、県内にある33の市町村教育委員会を通じて、働きかけや情報収集をしているところです。ご意見いただきました、聴覚障害の方、当事者を呼んでの学習につきましては、私どもも大変子どもたちにとって重要と考えております。同じ資料1の一番左側の主な事業計画の下の方に記載がございます。毎年度、作成している指導資料、小中学校における手話に関する取組事例集の最新版、平成30年度の取組みを県内小・中学校39の学習の事例を載せてございますが、これまでこの会議でご指摘をいただいた中で、そのうち15の事例が今回、実際に当事者の方を招いての取組みの事例が各市町村の方から集まってまいりました。今後も引き続き、そうした事例を使いながら市町村を通じて小中学校に働きかけをしていきたいと考えています。
特別支援教育課の立花と申します。県立特別支援学校を担当しております。ろう学校以外の聴覚障害児が在籍している特別支援学校では、児童生徒の実態が多様なことから、児童生徒の一人一人の実態に合わせて手話やサイン、ジェスチャーなどを取り入れながら学習を行っております。また、県教育委員会が作成している手話啓発に係るリーフレットの配付や、教職員対象手話講演会に全県立特別支援学校の教職員を参加させるなどして、手話やろう者の理解を深められるよう取り組んでおります。
教職員企画課の神橋といいます。(2)教員向けの手話研修のお話に移らせていただきます。意見の(1)をいただいておりますが、この中のうちの各種研修における取組みのお話させていただきます。教職員企画課が実際の研修を行っているわけではございませんが、実際に行っている研修は、実施主体は県立の総合教育センターという研修を専門的に行うところで研修を行っています。そこで行っている研修状況を聞いてきたところでということになりますが、実際には研修はいろいろな立場の人、これは研修を受けなければならない全員が受ける研修、基本研修と言います。それから希望に応じて自己研鑽のために受ける研修、自己研鑽研修と言います。その中で我々の方では、研修をする際に、当事者の方にご意見を頂戴しながら、ということで河原委員からもご意見頂戴しているかと思います。自己研鑽の研修、希望者のみの研修ということになりますが、この資料の中では、「聴覚障害者理解のための研修講座」というものを実施してございます。これにつきましては、研修講師の中に、聴覚障害者福祉センターの施設長、熊谷委員にも講師をお願いしているということで、事前にお話を伺いながら、どういう研修にするかということでやってございます。それから振り返りの部分、評価の部分につきましては、先ほどお話をしたいろいろな研修をやっておりますと言いましたが、すべての研修において研修後のアンケートを実施しています。今日、小川委員からこういうアンケートはどうかというご提案もありました。内容は違いますが、4段階評価で研修がどうだったかと振り返るところ、自己評価といいますか、感想等について、自由記述をするものということでアンケートをとってございますので、そういったものを振り返りながら、評価をしているというところでございます。研修については以上です。
引き続き子ども教育支援課の宮村です。今と同じ2の(2)今後の方向性の意見(1)、各小中学校における学習内容についての事前相談、事後の評価についてです。先ほど事例集でご紹介したような学校では、中でも、当事者の方を講師として招いた学習を行っているような学校では、講師として招く当事者や関係団体の方と、必ず事前に学習内容についての相談や打ち合わせを行っています。また、実施した後の評価につきましても、実際授業を受けた子どもたちの感想などを含み、それを見ながら、次回の実践に向けて、改善を図るような取組みが進められております。先ほど紹介した事例集の最新バージョンにおきましては、冒頭に小川委員からのご指摘がありましたように、実際に学習を行った子どもたちの実感、感想のようなもの、代表的なものを極力掲載するように作成をしたところです。
高校教育課長濱田と申します。私ども高校教育課が主催している教職員の研修というところでは、教職員対象の手話講演会というのを開催、1回だけですがさせていただいております。昨年度につきましては、講師は河原委員にお願いをしたところでございます。そうした形で、今後とも、そうした講習会、講演会の場合には、当事者の方にぜひお願いをしたいと考えております。なお、教職員等の事後のアンケート等については、本日いただいているようなご意見も踏まえて、今後また改善しながら進めていきたいと考えております。
教職員企画課の神橋でございます。続けて意見の(2)、お願いいたします。ろう学校等の教員のために研修を、そこでは、教育センターなどにおいて系統的にカリキュラムがつくれないかというご指摘、ご意見だったと思います。かねてよりこういったご意見頂戴しているところではございますが、総合教育センターは、様々な課題に対して、様々な研修を行っているところでございます。基本的には教員に対して汎用的のある、特別支援教育であれば特別支援学校が今、県立学校で28校ございますが、いろいろな特別支援学校に勤務する教員向けの研修ということでやっているということでございます。現状は特定の学校に特化した、そういったカリキュラムが、予算的にも業務量的にもなかなか対応しづらいというところでございます。また、ろう学校等が持っている聴覚障害に関わる、そういった知識、スキル、ノウハウというものはやはり県内では、ろう学校にすごく偏ってあるのかと思っております。そういったカリキュラムを作る上では、総合教育センターの中には、そういった知見、知識、スキルというものが、手が届きにくいということも、カリキュラムの開発が難しいところかと思っています。ご意見としては大変ごもっともなご意見かと思うのですが、現実は難しい状況と思ってございます。
特別支援教育課の立花でございます。(2)の後段の部分についての回答でございます。ろう学校で聴覚障害児の指導にあたる教職員には、常に、それぞれの教職員の経験に応じた専門教科における指導技術の向上とそれに伴う手話での専門用語の習得、さらには手話を用いた日本語指導力の向上が求められています。そのため、校内で手話について高いスキルを持った教職員が指導者となり、新転任者だけでなく、教職員の経験等に応じ、助言や指導を行っていくことができる体制の構築が必要と考えています。そこで高い手話のスキルを持った職員を校内手話アドバイザーとして位置付け、授業の担当時間数を軽減し、初めてろう学校を担当する職員をはじめ、各職員に対して、高度なスキルを活かした、その役割を発揮し、全学部横断的に手話指導、支援ができる時間を確保するための後補充として、非常勤講師の配置について検討を進めているところです。意見(3)についてです。ろうの教師の配置を積極的に進める必要があるということでございますが、神奈川県では、神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験において、障害のある人を対象とした特別選考を実施するなど、障害のある教職員の採用を行っております。聴覚障害の教職員についても積極的に配置をしております。また、情報保障のための手話通訳者を非常勤職員として任用をしております。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。今の河原委員からのご意見に対してそれぞれの部局から丁寧なご説明をいただきましてありがとうございました。ただ、やはりこの協議会は、ご意見に対して事務局からの回答いただくという場ではないので、もう少し要領よくご報告をいただけるような形式を検討いただいた方がよろしいのではと私は思います。すでに1時間15分経っていますので、中途半端ですが、ここで5分間休憩を取らせていただきます。

(石渡委員)
再開をしたいと思います。お願いいたします。ご意見について、今の状況をご説明いただきましたが、委員の皆様、今のご説明に関して何かお気づきのことございましたら、お願いしたいと思います。資料4については本当に素晴らしくて、聞きたかったという委員の声が休み時間などに、たくさんありましたし、私も拝見して、聞こえない子どもたちだけではなく他の障害がある子どもの育ちにとっても、意味があるお話だったと思って、ぜひ、こめっこの事業化を神奈川でも進めていただきたいということを、私個人の意見として思ったりしました。

(八幡委員)
小学校の校長会の八幡でございます。手話を楽しく学ぼうのリーフレットがとても綺麗で見やすく、手話の事例も載っていて大変良いリーフレットができていると拝見いたしました。また、手話の動画「手話を楽しく学ぼう」も高校生が登場し、とても子どもにとっては親しみやすい仕上がりになっていると思います。ご意見にありましたように、ろう学校の子どもたちが出てくれたら、一層よくなるだろうと思いました。ところで、リーフレットや動画と取組み事例集が学校の現場ではリンクして活用されていないのではないかと感じています。素晴らしいリーフレットと素晴らしい動画が出来上がっているので、学校としては、「リーフレットをどのような場面でどのように使うと効果がある」とか、「この動画はこのような時に使えます」という教師向きのお知らせと一緒にリーフレットが届くといいのではと思います。学校はリーフレットが来てしまうとすぐに配布してしまって、実際の授業の中で活用していないときがありました。現場の教職員にとっては、そのような手立てがほんの少しでもあるといいかと感じたところです。ただ、これは学校の単元構成に関わっていることなので、本当は学校現場で工夫しなければならないのですが、ご配慮いただけるとありがたいと思います。取組み事例集は本当に多岐に亘り国語や音楽や特別活動、道徳など、いろいろな事例が載っていました。単元の内容が分かる事例集を作っていただいたのでありがたかったと思っています。小学校の総合的な学習の時間の本校の例を申し上げます。4年生が、福祉という大きな枠でともに「みんながともに生きる社会」について学んでいます。そこでは、視覚、聴覚、身体、高齢者、妊婦などいろいろな事情をもつ方々のことを知り「ともに生きる社会」について考えていきます。多岐に亘り、浅くはなってしまうのですが、いろいろな体験をした後に子どもたちが学びたい自分の課題を持って学習を展開していきます。手話に関して申し上げますと、子どもたちが持った課題の一つが「どんな生活を送っていらっしゃいますか」ということでした。実際に、その当事者と通訳の方に来ていただいて、「どんな生活を送っていらっしゃいますか」「困っていることは、どんなことですか」「手話は、どんなときにどのように使うのですか」などお話を伺いました。「ともに生きるために私にできることは何だろう」というのが、当事者の方との話し合いの中で子どもたちから出る課題です。実際に来てくださるからこそ、学びが深まります。協力してくださることは、本当にありがたいと思っています。さて、一つ提案ですが、私たち教職員に対しては、取組み事例集とかリーフレットをいただいています。子どもに対しても伝えて指導できますが、保護者に対してはもっと何かできることがあるのではないかと考えています。取組みを紹介して、子どもを通じて親の方たちも理解してくださると嬉しいと思います。学校だより等で発信していくのですが。そういう方向性もあるのかと思っています。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。学校現場で子ども達が変わっていく様子が活き活きと目に浮かぶような感じでありがとうございます。河原委員、補足とかございますか。

(河原委員)
いろいろな意見、回答ありがとうございました。最初に地域福祉課長が言ったように、これから神奈川県でこめっこのような事業ができないか検討を進めるという話をいただいて大変うれしく思っています。ぜひ実現していただければと思います。八幡委員から説明いただいたとおり、現場では、リーフレットや動画をもらっても、ほとんどが手話や聴覚障害者についてわからない方が多いです。どうしたらいいのかわからないまま、いろいろなことをやっている現状ではないかと思います。それについて、今後の方向性の中にも意見の4(4)で書いてあるとおり、教職員みんながリーフレットや動画をどのように使用すればいいのか、どのような方法でやればいいのかをまとめた指導教本のようなものを協議会などで話し合って作り、それを各学校に配布し、その教本を参考にして、教員みんなが取り組んでいけるような体制づくりをどうかと思っております。ぜひ検討いただきたいと思います。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。八幡委員のお話にもありましたが、当事者の方達の果たしてくださる役割の大きさみたいなものを改めて感じましてありがとうございます。それでは、進行を急いでしまって恐縮です。3番目、手話を使用しやすい環境の整備ということで、資料をまとめてくださっています。事務局からご説明お願いいたします。

(事務局より資料の説明)

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。これにつきましても、意見をまとめてくださっていますのでお願いいたします。

(河原委員)
河原です。新しい意見、質問に絞ってお話したいと思っております。まず、(1)の意見(1)、私の情報ではタブレット端末の利用は非常に少ないと聞いております。県の合同庁舎というのは、正直いうと県民があまり行かないところです。そこに置いておいても宝の持ちぐされになってしまうのではないかと思っておりますので、もっと県民がたくさん訪れるところ、例えば観光案内所とか、パスポートセンターとか、ろう者が比較的行くところにタブレット端末を置いて、ろう者が来たら通訳をするというような方法で、検討していただくのはいかがでしょうか。意見2は、県の中の事業所に対する講習会など開催しておりますが、まだまだ数が少ないように思っております。幸い、この協議会の委員の中には、商工会議所の代表者の方とか、労働組合の代表者の方など、また大学の先生など、いろいろな方たち、いろいろな立場の方たちが参加しておりますので、そういう方たちにお願いをして、その組織の構成員の方、構成団体などに活用していただけるように働きかけをしていただきたいと思っております。(2)文章の問題だと思いますけれども、コミュニケーションボードを作ってそれを広めるということと同時に、ろう者への理解を広めるというような考え方ではなくて、まずはろう者についての理解を広める、それが必要であって、その中の手段の一つとしてコミュニケーションボードがあるという考え方でないと困ると考えております。そういう意味で、医療機関とか、警察消防機関の中でのろう者への理解を広める方法を考えていただきたいと思っております。最後に、(4)の真ん中あたり。県主催のイベントに手話通訳の配置の中に18事業という数が提示されております。18というのは、県全体のイベントから見ますと、少なすぎると感じております。ですので、それはどういう事業の時に配置しているのか、例を教えていただきたいと思っております。

(石渡委員)
石渡です。河原委員からご提案やご質問もございましたので、事務局、お願いいたします。

(事務局)
地域福祉課からお答えいたします。河原委員が下線を引いていただいている新しいご意見以外の部分も含めてお答えをしていきたいと思います。まず3の(1)ですけれども、欄としては真ん中、現在の進捗状況実績の欄です。説明の中でも申し上げましたが、パブリックコメントを実施するときの計画の概要についての手話動画の作成も必要ではないかというご意見をいただいております。説明の中で申し上げましたが、計画概要を作成していくとなるとなかなか時間的に難しい部分がありまして、現状以上ではなかなか難しいと考えているところです。3の(1)、今後の方向性の欄です。意見の(1)についてです。タブレット端末を活用した遠隔地での手話通訳の取組みですけれども、平成30年度で7件の実績になっています。確かにご意見をいただいているとおり、少ない状況かと思います。基本的には県機関に来られる方を対象としての事業ですので、それ以外のところに広げるというのはなかなか難しいと思っています。いただいたご意見を参考に、取組みについて考えていきたいと思っております。それから意見の(2)です。こちらについては、現在も、県の商工会議所連合会さん、それから県の経営者協会さんのホームページの方には掲載をしていただいております。他の委員の方々の団体の方にも呼びかけをお願いしていただきたいと考えております。それから意見の(3)、意見の(4)、こちらについても、前回もお話をさせていただいておりますけれども、自治体それから国などの職員研修は、各機関の方で行っている部分がありますので、県としては、実施をしていただけるような働きかけをしていきたいと思っております。それから、意見の(5)ですが、就労支援施設ですとか、介護支援施設などを所管しているところが県ですと、例えば、障害サービス課であったり、高齢福祉課であったりしますが、各所管課へ伝えていきたいと思います。県で行っています事業者向けの手話講習会に、講習会を開催いただいている中には、障害福祉ですとか、介護関係の事業者さんの方からも申し込みをいただいていますので、講習会を実施した事業者という中には、障害福祉施設とか介護関係の事業者も含まれているとお考えいただければと思います。こうした手話講習会の取組みを通じて、少しでも手話でのコミュニケーションの支援に繋がればと考えているところです。それから、3の(2)ですけれども、コミュニケーションボードについてご意見をいただいております。記載をいただいて、資料の方に記載をいただいている意見と私ども基本的には同じ認識でおりますので、そういったことを意識しながら、普及を進めていきたいと考えております。それから、3の(2)の一番右の欄、今後の方向性ですが、公立の病院の方に手話通訳を配置する設置する取組みも必要というなお話ですが、これは前回と同じ回答になりますが、所管課の方に伝えていきたいと考えております。それから最後ですけれども3の(4)、手話通訳者が県主催のイベント等に配置をされていますが、18事業とはどんなところなのかというお話をいただいております。例を少し申し上げますと、神奈川防災フェア、全国高等学校日本大通りストリートダンスバトル、それ以外にも各種フォーラムですとかシンポジウムなどに、実施をしている各所属の方で予算措置をしていないイベントや説明会がありますので、そちらの方に地域福祉課で予算を再配当して手話通訳を配置いただいております。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。環境整備をしていただいているけれども、活用できていないタブレット端末などについて、河原委員からご提案などもありましたし、これからの環境整備のご意見をいただきました。事務局からも回答いただきましたが、この手話を使いやすい環境ということで、委員の皆様お気づきのこともございましたら、ぜひご意見をいただきたいと思いますがいかがでしょうか。

(吉本委員)
吉本です。意見の先ほどのタブレット端末でございますが、観光案内所ですとかパスポートセンター、必ずしも県の管轄ではないところもあると思うのですが、神奈川県の中のそういった公的な施設に置くということは、何か具体的にどういう支障があるのでしょうか。具体的になぜ難しいのか教えていただければありがたいです。

(事務局)
事務局の地域福祉課からお答えいたします。例えばパスポートセンターについては県機関になりますので、検討すべきところなのかなと考えております。県がやる事業ではありますので、県機関に来られる聴覚障害の方を対象に設けている事業と考えています。支障があるかどうかという話になってくると、すべてに配置できないということもあると思いますので、まずは県がやっている事業ですので、県の機関の方に設置をしているというところです。実際は難しいとは思っていますが、本来的には、手話通訳の方が、配置できればと皆さんからもそういうご意見はいただいているお話ですので、まずはその県機関の方で限定をして取組みを進めているところになります。

(石渡委員)
ありがとうございました。

(吉本委員)
県合同庁舎以外にも置けるところは置くことができるという理解でよろしいでしょうか。協議会の初回に、タブレットとかそういったものに対しては好ましくないというご意見は河原委員からいただいたことが過去にはありましたが、そういったものも、もっと活用してはどうですかという今回は前向きなご意見をいただいていたので、確かに手話通訳者の方がいらっしゃるのはベストだと思いますが、それを今いろいろな意味でテクノロジーがカバーできるところもあると思いまして、それを河原委員からもまた活用したらどうですかという前向きなご意見いただいたので、確かに利用者が行きそうなところに、できるだけ置いておいて反応見ていただくということもいいかなということでの意見でした。ありがとうございます。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。河原委員、今事務局から回答いただいたこととの関連で何かございますか。

(河原委員)
同じような検討します、伝えますという回答が多かったと思います。条例は、県全体の条例なので、県全体での取組みが必要であると思います。各部局に簡単に伝えるだけではなく、きちんとやるように、指導といいますか。働きかけをもっと積極的にやっていただければと思います。そういう意味で、手話言語推進会議、前回も質問しましたが、その会議で県のいろいろな部が集まって会議をやっているはずだと思います。協議会で出た意見に対して、そこに持ち帰り、ご意見があったので、ぜひ自分の部局で進めるように、そういうような働きをもっと積極的にしていただきたいと思います。今の状況を見てみますと、地域福祉課だけが一生懸命取り組んでいて、地域福祉課の負担が多すぎるように見えます。もっといろいろな部局で、自主的に取り組んでいき、県全体の取組みができる体制に変えていって欲しいと思います。ぜひとも頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。会議の場も活かして県全体で取組みをというようなご意見をいただきました。ほかに、その他ということで準備をしていただいていますが、何かありますでしょうか。

(河原委員)
河原です。最後に三つあります。それを説明します。前回の協議会の時に、ワーキンググループを設けて、検討を進めるという意見が出たと思います。それについては、どのようになっているのか進捗状況を聞きたいと思います。続きまして意見(1)です。新生児スクリーニング検査で聴覚障害があるとわかった子どもとその親に対して支援がないため、ほとんどが医師の言うままに人工内耳の手術をしたという例が多いと思います。そうではなく、聴覚障害がある子どもまたは親に対して、医療だけでなく、教育、福祉関係機関が連携をもって支援をすると、人工内耳だけでなく、手話で生きていく道があるなどの情報提供し、相談を受けるなどの支援をする体制が必要ではないかと思っております。続きまして、手話の普及について。いろいろと聴覚障害者の理解を進める企画を考えていただいていますが、やはり私たちが見ますと、足りない面が多いと思います。もっと当事者の力を使ってほしいと思っております。県の立場もありますので、外部の人に入ってもらうというのは難しいかもしれません。それならば県の中に、手話通訳者、聴覚障害者を雇用して、そういった方とともに、手話の普及、聴覚障害者の理解を考えていく方法も考えてほしいと思っております。そうすれば、もっと良い企画内容を考えることができるのではないかと思っております。

(石渡委員)
石渡です。河原委員に意見(1)で手話を活かすには人工内耳だけではなくというご意見ですとか、2番目のところで、聴覚障害者の方をいろいろな場面に活用してという貴重なご意見いただきました。ワーキンググループの質問についてどうなっているか、河原委員がご発言されたことに対して、事務局でお答えいただけることがあればお願いをいたします。

(事務局)
事務局の地域福祉課からお答えします。まずご質問の方でいただいているワーキンググループのお話ですが、以前にもワーキンググループなどの小規模な検討会が必要ではというご意見をいただいております。先ほどの説明の中でも少し触れさせていただきましたが、手話普及推進イベントで、実行委員会を設けさせていただいており、こちらには当事者の方に参画いただいております。それから、県の施策について、手話の普及推進に関する施策について、当事者の方にご意見をいただく場も、別に設けておりまして、今も進めているところです。ワーキンググループに関しては、個別の課題で設置するものが出てようであれば、設けることも少し考えたいと思いますけれども、現状、当事者の方から意見を伺う場というのは、イベントの実行委員会だったり、施策についてご意見をいただく場であったりはしているところですので、お答えとしてはそういったところではあります。それから、意見の(1)については、先ほどお答えしたとおり大阪府のこめっこのお話をさせていただいております。その検討を進めていくということは、お答えさせていただいておりますが、それだけではもちろん、医療との連携というのはなかなか難しいと思っております。その検討を含めて、認識としては同じですので、考えていきたいと思っております。それから意見の(2)については、基本的には同じ認識であります。県の知事部局で、障害福祉課に手話通訳者の1名、非常勤職員として配置されています。手話の普及について企画する、職員でろう者の職員や、手話通訳の資格を持っている方が配置されるのは我々も必要だとは思っているところではありますが、検討はしていきたいと思います。

(石渡委員)
石渡です。ありがとうございました。事務局としても検討してくださっているようですが、終了の時間が迫ってきているので、このことを発言しておきたいという委員の方、いらっしゃいますか。

(田村委員)
田村です。意見(1)の話ですが、私が平塚ろう学校の校長だった15年以上前なので、今どうなっているかよくわからないですが、当時は乳幼児健診で、脳波検査で聴覚障害が分かったとき保健福祉事務所にしても、耳鼻科の医者にしても、まずろう学校へ相談に行きなさいというのが一般的でした。というのは、ろう学校には乳幼児教育相談というシステムがあって0歳から相談を受け付けています。そこで、聴覚障害の親たちと出会って、そこでいろいろなことを学び、将来に展望を持っていくというのが一つの目的として、特例としてやっていることですので、ご紹介しておきます。学校教育のことについて2点だけ補足意見を申し上げておきます。まず河原委員の意見にありました、ろう学校以外の通常の学級に学ぶ、聴覚障害の子どもたちへの支援を手厚くということについてはまことに賛成です。具体的な方法の一つとして、自立活動という分野が特別支援学校にあります。これは手話も含めて障害に特化したことの指導ですが、これを例えばろう学校に通級することによって、そこの支援を受けるということはできますので、通級による指導というシステムを利用すれば、ろう学校の専門的な知識を得ることができるので、そういうことがあるということをご紹介しておきます。それからもう1点はろうの教員の話ですが、例えば私の教え子で、学部の学生で、神奈川県の教員採用試験に合格をして、平塚ろう学校に配置されたという教員がおりました。ただ、ろう学校に就職するために教員になったわけではなくて、あくまでも小学校の教員になることを目指していたわけです。一般の小学校中学校に聴覚障害の先生がいくことによって、子どもたちにいろいろな影響を与えていくということも考えられますので、ろう学校の充実も必要ですけども同時にそういう先生たちが一般の学校にいくことによって、もっと広がっていくということもあると思います。

(石渡委員)
田村委員、教育関連のお答えありがとうございました。平塚ろう学校でのご相談ですとか通級指導、通級学級の活用、それから、ろうの先生が通常学級にいるというようなことが大事なことであり、身体障害の先生は結構いらっしゃるかと思いますが、ぜひそういったことを実現していくと、またこう大きく社会が変わってくるかなと思いました。他には。

(吉田委員)
平塚ろう学校副校長吉田でございます。田村先生の方からお話がありました乳幼児相談乳児教育に関してですが、本校で現在も行われております。そのお子さんの人工内耳ですとか、手話を使って今後どうしてというところもありますが、親御さんのフォローといいますか、そういった面でも重要な乳幼児相談の教育活動だと思っております。最近、国の方でもその辺の重要性というのを注目してくださっているので、本校としても重要な活動として考えております。通級のお話もありましたが、現在、通ってきている児童生徒さんたくさんいますが、そういった中で、集団の学習の場も設けておりますので、同じ障害を持った子ども同士での交流はとても大事な活動だと考えております。実情ということでお話させていただきました。

(石渡委員)
石渡です。吉田委員ありがとうございました。保護者の方の支援というのも、河原委員から、よく出てくるところですし、では小川委員。

(小川委員)
小川です。時間がないので、意見として発言させてもらいます。一つは、環境の整備のところでパブリックコメントがありますが、事務局のお話ですとパブリックコメントがあるというアナウンスを手話でやる。福祉計画等の内容を動画にするには時間がないので、できないとお話がありました。ぜひ内容を入れた手話動画でパブリックコメントに載せてもらいたいと思います。この推進計画も文字言語が苦手なろう者の方がいらっしゃって、やはり手話を動画としてアップすることで内容が理解できる。そして意見の発言もコメントできるということがあったと思います。少なくとも保健福祉関係のパブリックコメントをとるには、内容を含めて動画でしていただきたいと思います。非常勤で手話通訳の方を雇用していらっしゃると思います。そういう方は、特定の職員についた業務をしているのか、或いはこういった行政に関わる、県民向けの手話は担当をしないのかというと不思議に感じます。大変でしょうが、パブリックコメントを出せるように、計画そのものを動画としてアップしていただきたいと思います。もう一つは、八幡委員のお話を聞いて感じたことですが、この推進計画に、ろう者とろう者でないものという二つの分類の言葉が出てきますが、そうすると小学校の教育なり中学校の教育の中で手話を学んだり、ろう者のことを理解するかということになったり、或いはろう児にきちんと手話を教えるとかろうの文化を教えるというように、その世界を狭く見てしまいがちですが、八幡委員の話を聞いて、おうちへ帰ってご家族、親御さんに伝えたりとか、或いは兄弟姉妹の方に話を広げていくという、考えてみると、ご家族の中には、ろう者の方もいたりといろいろな方がいらっしゃるわけです。そうなってくると、そういう意図で結んで広げていく。何かある特定のカテゴリのところで講習をする、教育をする、学習をするではなくて、何かそういう意図がどんどん広がって網のようになっていく、そういう普及のさせ方ということが必要だと、八幡委員のご発言がヒントになったような気がします。

(石渡委員)
石渡です。小川委員、大事なご指摘、今後に繋がると思いますのでありがとうございました。

(萩原委員)
萩原です。今日は中間報告という位置づけですよね。ですから、数字による報告になっているのだと思いますが、数字だけではどのように考えればいいのか、見えない面がありました。本日、みなさんがお持ちの多くのデータを「口頭で」いただいていますが、この報告が前もって手元にあれば、よりよい議論ができると思います。数字を基に、どう分析し、考え、次につなげようとしているのか。推進計画として目標としている数字まで、どのようにステップを踏んでいこうとされているのか、具体的に、あらかじめ知りたいです。例えば、小川先生がおっしゃったように、評価を考えていくのはこの協議会の一つの役割でもあるかと思います。今年度2回目は、4年間の経緯をこれからどのような効果につなげていくのか、来年、5年目2020年につなげていくにはどういう方法を考えていけばいいのか皆さんと協議する場にできるように、何をもってそのような数字になったのか、その経過、その背景、また、目指す数字との差をどのように考えているのか、ということについて、事務局再度のお考えをあらかじめ明らかにしていただきたい。議論の可能な場にしていただきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

(石渡委員)
ありがとうございました。

(山本委員)
山本です。手短にと思いますが、先ほど横浜川崎地域は大きい都市で独自でいろいろなことを行ったほうが早くていいのではないかというようなご意見がありました。実際、横浜川崎もそうですが圏域の中でも、現在、この計画が4年目に入っておりますが、地域のろう者の方々が、この計画が徐々に進みつつあると思ってらっしゃる方はほとんどいらっしゃらないのが実情です。最初の方にありましたが、県のこの条例絡みで行われるイベントを市町村との協働でやるということについては、有用な情報を市町村の聴覚障害者団体に、ぜひ届けていただきたいと思います。それによって、地域の中で、条例がやってきた、私たちにできることがあるのではないかということで、きっと何かいい相乗効果が現れると思います。また、横浜市、川崎市もそのとおりです。実は今日も傍聴の方を見ますと、横浜市、川崎市の方が多数いらっしゃっています。やはりこの条例に対する期待は大きいです。ぜひ、横浜市、川崎市も同じ土俵でこの条例を進めていけるような工夫を私たち皆さんで考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。それから、ろう学校の中でのろう児の手話の習得、これはやはり子どもたちが自由にいろいろことを語らう共有言語として、必ず必要となるものだと思います。ぜひこの辺りも皆さんで一緒に深めていけるように考えて進めていけたらと思っております。よろしくお願いいたします。

(石渡委員)
ありがとうございました。大事なご提案をいただきました。

(金井委員)
労働組合の集まりからきております金井と申します。特に意見だけになりますが、私たちも労働組合の組織で、いろいろな会社の組織があり、ろうという話だけではなく障害者の雇用という立場から言いますと、その組織によって濃淡が激しくなっております。できるだけ低い組織に対して私たちも、こういう情報などを発信して底上げできるようにと思っておりますので、引き続き情報提供などしていきたいと思っております。

(石渡委員)
この後にどのように、この協議会を進めていくかというようなことを4年間の総決算といったところも含めてご意見もいただきました。山本委員が、ろう児が手話を学ぶことの意味をおっしゃったこと、こめっこのような、事業が神奈川県で実現していくのか、その時に私はワーキンググループのようなものも考えられるかと思いますし、教育の役割につきましては、今日、田村委員、吉田委員に大事なご指摘いただきました。盲ろうのことについても、もっとここで議論して、盲ろうの通訳介助者というのは県しか養成してないのかというところも、今日の資料から再確認しました。この協議会の課題いろいろあると思います。予算化ということも、最初にご指摘をいただいたりもしましたので、行政としてどのようなことをやっていくか、課題が出てきたかと思いますので、次回もまた皆さんどうぞよろしくお願いします。進行は事務局にお返しいたします。本当に長い時間ありがとうございました。

(事務局)
石渡会長どうもありがとうございました。それでは事務局から連絡事項をお伝えします。次回の開催でございますけれども、3月の開催を予定してございます。また委員の皆様に日程調整等をさせていただきたいと思っておりますので、その際はどうぞよろしくお願いいたします。本日の協議会につきましてはこの程度とさせていただきたいと思っております。今後、普及のイベントであるとか、来年度以降に向けた新しい事業の我々の施策の立案につきまして、皆様方にご意見を頂戴したりご助言をいただいたりする場面があるかと思いますけれども、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。それでは今日は長時間にわたり、ありがとうございます。これで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

 

会議資料

次第(PDF:67KB)

資料1 「神奈川県手話推進計画」の令和元年度の取組状況について(PDF:270KB)

資料2 手話月間(PDF:434KB)

資料3 河原委員提出資料(PDF:351KB)

資料4 神奈川のろう教育を考えようフォーラム(PDF:1,045KB)

資料5 小川委員提出資料(PDF:681KB)

 

 

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