更新日:2024年2月5日

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よくある質問

質問

1.紅葉には早い時期に山の木々が赤くなって枯れていますが、なぜですか。

質問 2.ナラ枯れ被害に遭うとなぜ木が枯れるのですか。
質問 3.カシノナガキクイムシとは、どんな虫ですか。
質問 4.被害にはどのような特徴がありますか。
質問 5.どのような樹種が被害を受けるのでしょうか。
質問 6.全国の被害状況を教えてください。
質問 7.被害が急に拡大した原因は何ですか。
質問 8.被害による枯死木はそのままにしておいても問題ありませんか。
質問 9.カエンタケを見つけた場合はどのように対処したら良いですか。
質問 10.被害木を処理する場合のやり方が分かりません。
質問 11.伐採した被害木は利用可能ですか。
質問 12.行政機関で枯死木を伐採してもらえますか。
質問 1.紅葉には早い時期に山の木々が赤くなって枯れていますが、なぜですか。
回答  平成29年度から、神奈川県でも、ナラ類やシイ・カシ類の木が枯れる「ナラ枯れ」という被害が広がっており、その被害が疑われます。これは、カシノナガキクイムシ(以下「カシナガ」という)という昆虫が「ナラ菌」という病原菌を木の中に運び込むことよって引き起こされる樹木の伝染病です。
質問 2.ナラ枯れ被害に遭うとなぜ木が枯れるのですか。
回答  カシナガに集中的に穿入された樹木は、ナラ菌の作用により、水分などを吸い上げる機能を失い、急速に葉の色が赤褐色に変色し、枯死に至ります。
質問 3.カシノナガキクイムシとは、どんな虫ですか。
回答  穿孔虫類に属するナガキクイムシ科の一種で、体長約5mmの黒褐色の甲虫です。6月から9月頃に、樹木内から脱出した成虫が、集合フェロモンに誘引されて集中的に樹木内に穿入し、産卵します。孔道内の幼虫は酵母類を餌として成長し、越冬後に蛹化、羽化して新成虫となります。
質問 4.被害にはどのような特徴がありますか。
回答  木が枯れる原因は、ナラ枯れ以外にも、気象やその他の病気による場合もあります。ナラ枯れは、7月~9月に葉が紅葉し枯れる特徴のほか、木の幹(地上~4m程度の位置)にカシナガが穿入した穴(直径1.5mm~2.0mm程度)があり、木の根元にフラス(木屑とカシナガの排泄物が混ざった粉状のもの)が貯まっていることが大きな特徴です。
質問 5.どのような樹種が被害を受けるのでしょうか。
回答  ナラ枯れはブナ科の樹種で確認されており、特にミズナラやコナラの落葉広葉樹で集団的な被害が発生しています。また、常緑樹のシイ・カシ類でもナラ枯れの被害が発生していますが、落葉広葉樹に比べて集団的被害を呈することは少なく、樹種によって枯れ方や被害の程度には違いが見られます。
質問 6.全国の被害状況を教えてください。
回答  ナラ枯れ被害は、平成2(1990)年前後より、日本海側を中心に被害が目立つようになりました。平成12(2000)年頃より、被害は拡大の傾向を見せ、10年後の平成22(2010)年には、被害量がピークとなりましたが、その後被害量は減少傾向にありましたが、平成27(2015)年度以降、拡大傾向となっています。
質問 7.被害が急に拡大した原因は何ですか。
回答

 カシナガは日本に昔からいた在来種で、ナラ枯れ被害も1930年代、1950年代の記録がありますが、一部地域で数年で終息していました。しかし、1980年代以降に発生した被害は終息せずに拡大しています。

 その原因は明らかにされていませんが、ナラ類やシイ・カシ類の高齢化・大径化によりカシナガが繁殖しやすい森林環境になったことが被害拡大の要因のひとつと考えられています。私たちの生活様式の変化により薪炭林や松食い虫被害跡地等が放置された結果、カシナガの繁殖に適した森林が増加したため、全国的な被害に発展したのではないかと考えられています。

 

質問 8.被害による枯死木はそのままにしておいても問題ありませんか。
回答

 枯死木が発生した場合、落枝や倒木の危険があります。枯死後数年で枝が落下し、倒木被害を起こす危険性があり、通行人や家屋への被害だけではなく、送電線や道路・線路等への被害の発生事例も確認されています。立木のままカシナガを駆除する方法もありますが、倒木による危険性が高い場所では、できるだけ速やかに、伐倒処理を行うことが推奨されます。

 また、1年以上前に枯れた木では葉っぱの色が薄くなったり落葉して目立たなくなったりするため、伐採等の対策がすぐに行えない場合、通行人に対して倒木や落枝の危険性について注意喚起を行うこと等も必要です。

 その他、ナラ枯れが発生した森林では、被害発生時または数年後に、猛毒性のカエンタケが多く発生することが確認されています。ナラ枯れとの関連性は明確には分かっていません。

 
 
 
 
質問 9.カエンタケを見つけた場合はどのように対処したら良いですか。
回答

 カエンタケは毒性が強く、誤って食べると発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状が現れ、脳神経障害により死に至ることもある、と言われています。

 また、触れただけでも皮膚がただれるなどの炎症を引き起こす、とされています。そのため、カエンタケを見つけた場合には、カエンタケに触れないようご注意ください。

 誤って触ってしまった場合は、すぐに石鹸で洗い、流水でよくすすいだ後、病院へ行ってください。

カエンタケ

      カエンタケ

 
 
 
 
 
 
質問 10.被害木を処理する場合のやり方が分かりません。
回答

 被害木は大きい木が多く、また森林では急な斜面に生えていることも多いため、木の伐採については専門の業者に委託されることをおすすめしています。また、薬剤の使用も使用量や禁止事項等の確認を行い、間違いのないようにしましょう。(登録農薬の使用基準外での使用は法律で禁止されています。)なお、県では業者を紹介することは行っていません。

 

〈参考〉神奈川県 農薬に関する情報:

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/f6k/cnt/f6554/

質問 11.伐採した被害木は利用可能ですか。
回答

 枯れた木を粉砕したり、薪にしたりすることで利用が可能です。ただし、伐採や伐採木を丸太にしただけでは幹の中のカシナガは生存しており、翌年脱出して健全な木へ被害が拡大する恐れがあります。そのため、粉砕や焼却により利用する場合は、できるだけカシナガが羽化脱出する6月上旬以前に処理していただくことをお願いしています。

 薪状に縦割りする場合、乾燥によりカシナガ幼虫の多くが死滅しますが、完全に殺虫出来る訳ではありません。特に他人に販売したり譲渡したりする場合、被害木であることを伝え、羽化脱出前に適切な処理がなされない場合、未被害地域への移動は行わないようにしてください。

質問 12.行政機関で枯死木を伐採してもらえますか。
回答

 枯死木の処理は、原則、枯死木を所有する方の責任で行っていただく必要があります。なお、市町によっては補助制度など設けている場合がありますので、お住まいの市町にお問い合わせください。管内リンク

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