令和元年度中小企業労働環境改善訪問の概況

掲載日:2020年7月14日

 かながわ労働センターでは、中小企業等の労働者の労働条件や労働環境の改善を図ることを目的として、毎年度次のような内容で県内の中小企業等を訪問しています。

 経営者や管理監督者の方から、採用、就業規則、労働時間、育児や介護制度への対応などに関するお話をうかがいながら、改正された労働関係の法律や制度について情報を提供し、契約書の作成方法等や就業規則の改訂等、今後に向けたアドバイスをさせていただくものです。

 令和元年度における中小企業労働環境改善訪問の概況は次のとおりでしたのでお知らせします。

1 訪問事業所数

389件(県内の中小企業や個人事業の事業所など)

2 事業所の業種

製造業、サービス業、医療・福祉 等

3 概要

採用、就業規則、労働時間、育児や介護制度への対応などの状況に加え、令和元年度は長時間労働の抑制と年次有給休暇の取得促進対策の状況などを重点的にうかがいました。

(1)長時間労働の抑制と年次有給休暇の取得促進

労働時間の把握方法

労働時間の把握方法は、タイムカードが46%、自主申告が19%、管理職現認が13%、ICカードが13%、パソコンの使用時間が2%、その他が8%となっています。

労働時間の把握方法

過去1年間において1か月間で長時間労働を行った従業員の有無

過去1年間において1か月間で長時間労働を行った従業員の有無は、45時間超80時間未満が32%、80時間以上100時間未満が8%、100時間以上が3%、該当者なしが57%となっています。

長時間労働を行った従業員の有無

長時間労働への対応方法

長時間労働への対応方法は、当該従業員の応援・業務見直しが34%、季節的・一時的業務増のため特に対応しなかったが25%、職場全体の業務見直しが18%、人手不足で対応できなかったが11%、産業医との面談が7%、その他が6%となっています。

長時間労働への対応方法

長時間労働の抑制対策

長時間労働の抑制対策は、業務の見直しが29%、退勤時刻の終業呼びかけ等の実施が19%、事前申請等残業の手続きの厳格化が18%、残業時間等の数値目標の設定が13%、対策はしていないが10%、ノー残業デー等の設定が7%、その他が5%となっています。

長時間労働の抑制対策

年次有給休暇の取得促進対策

年次有給休暇の取得促進対策は、取得率が低い社員への取得勧奨が36%、計画的付与制度の導入が18%、取得日数等の数値目標の設定が13%、時間単位での年次有給休暇制度の導入が10%、業務の見直しが10%、対策はしていないが10%、その他が3%となっています。

年次有給休暇の取得促進対策

 

(2)「働き方改革」のうち同一労働同一賃金の考え方

非正規従業員の賃金、手当、福利厚生等の見直しについては、見直しているが34%、検討中が38%、見直していないが28%でした。

非正規従業員の賃金、手当、福利厚生等の見直しの内容

非正規従業員の賃金、手当、福利厚生等の見直しの内容は、基本給が39%、賞与が22%、各種手当が22%、福利厚生・教育訓練が12%、その他が5%となっています。

非正規従業員の待遇の見直しの内容

(3)職場のハラスメント対策についての状況

職場のハラスメント(セクハラ・パワハラ・マタハラ等)対策のうち、セクハラ対策を行っている事業所は全体の71%、パワハラ対策を行っている事業所は全体の70%、マタハラ対策を行っている事業所は全体の62%でした。

(4)その他職場環境を整えるための取組により、業績やモチベーションの向上につながった主な事例、労働時間の短縮の取組の主な事例、非正規従業員の処遇改善の取組の主な事例

  • パート従業員は全て期間の定めのない雇用とした。
  • 非正規従業員の正社員雇用を推進。
  • 福利厚生費として定額を支給。
  • 懇親会費用を会社が負担。
  • 年休とは別に夏休を有給で支給。
  • 時短のために、事業所の休日を増加し、営業時間を短縮。
  • 時効となった年休を積み立て、病気療養に使用できるようにする。
  • 業務のシステム化により時短と従業員のモチベーションアップを図る。
  • 資格取得の奨励、支援
  • ハラスメント研修を管理職に実施。その内容を職場会議で従業員に説明。