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更新日:2023年10月31日

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友好交流職員 成 辰九(ソン ジング)さんによるレポート「京畿道のスマート行政」

友好交流先である韓国・京畿道から本県に派遣中の友好交流職員が、生活する中で感じたことや研修内容等について、レポートしてまいります。

最近の新聞記事から、神奈川県の予算が3年ぶりに増額され、2014年度予算案が約1兆8千億円になったという記事を見ました。そのうちの主な新規事業の中に、スマート県庁推進事業があり、京畿道では2012年から実施しているスマート京畿道<4G>と似た点がありますので紹介します。

韓国の新政府は、主要な国政課題の一つとして、政府3.0時代を宣言しました。情報が一方向に伝達される政府1.0の時代から双方向通信を目指した政府の2.0を超えて、個人に合わせたサービスをノンストップで提供するというのが政府3.0の主な内容です。時代の流れに応じて、インターネットが進化したように、政府のサービスも、国民の要求に応じて新たに変化するというのが韓国政府の構想です。

京畿道も、このような時代の流れに合わせて、スマート行政を行っています。スマートワークセンターを設置し、いつでもどこでも働くことができる空間をつくる一方で、不要な文書や会議を削減し、現場の行政と住民とのコミュニケーションは増やそうという、いわゆる、4Gと呼ばれる仕事のやり方や組織文化革新運動を推進しています。

これを通じて、不必要な業務に消費される時間と労力を削減し、その減らした時間と行政力で住民とのコミュニケーションを増やして現場を訪問し、ジレンマを解決するのが主な目的です。

その主要な分野を見てみると、次のとおりです。

1 会議が少ない京畿道

  • 1.2.3原則
    (幹部会議の時に、1時間以内、2週間に1回、3分以内の発言)
  • 会議の準備を簡素化
    (筆記用具、メモ用紙などの不必要な会議の準備の習慣を廃止)
  • 様々な会議の際、個人PCにインストールされたウェブカメラを活用したテレビ会議の推進(会議室に設置されたビデオ会議システムを利用しなくても、個人の執務室でテレビ会議に出席)

2 ドキュメントが少ない京畿道

  • ドキュメントの作成と出力の削減・簡単なメモ形式でレポート、SNS、e-mailを活用したレポートなどによるシステムの簡素化
  • スマートワークセンターの構築と活用(本庁:19席/北庁舎:22席)

京畿道スマートワークセンタースマートワークセンター室内
(京畿道スマートワークセンター) (スマートワークセンター室内)

3 現場に近い京畿道

  • 現場重視と現場情報の共有(ホームページ活用)
  • 出張中でも現場で決裁が可能なシステムの構築(タブレットPCを活用)

4 意思の疎通を図る京畿道

  • SNSを活用した道民とのコミュニケーション行政拡大
  • 住民参加による予算など道民の意見収集拡大
  • 通勤時間を職員自身が決定する柔軟勤務制の全面施行

京畿道では、上記のようなスマート行政を推進し、年間約75億ウォンの予算節減効果を収めましたが、4Gを反映することにより、部署ごとに紙の文書をどのくらい削減できたか、ビデオ会議の回数がどのくらいになったかなどを数値化して評価しました。しかし、さまざまな課題があるので、今の評価方法の変更など、多角的に検討しながら実施中です。

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