更新日:2023年1月13日

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コロナ患者のワクチン接種状況

 本県における新型コロナウイルス感染症と診断された患者のワクチン接種状況と死亡例の割合を調査しました。

ワクチン接種の効果

一般に、感染症にかかると、病原体(ウイルスや細菌など)に対する「免疫」(抵抗力)ができます。免疫ができることで、その感染症に再びかかりにくくなったり、かかっても症状が重症化しにくくなるようになります。

ワクチンの接種は、このような体のしくみを使って、免疫を獲得したり、免疫を強くする効果があり、現在接種が行われている新型コロナワクチンは、新型コロナウイルス感染症の発症を予防する効果や、重症化・死亡予防効果が確認されています。

(参考:厚生労働省新型コロナワクチンQ&A)

ワクチン、予防接種とは何ですか。

日本で接種が進められている新型コロナワクチンにはどのような効果(発症予防、持続期間等)がありますか。

コロナに感染した方のワクチン接種状況の分析

県では、新型コロナウイルス感染症と診断された患者におけるワクチンの接種状況と死亡例の割合を調査しました。

抽出元データ HER-SYS(県新型コロナ療養サポートシステムデータで補完)
抽出条件
  • 65歳以上
    ※64歳以下は重症化リスクの高い人や入院者等を除き届出対象外のため
  • 診断日が令和4年7月1日から令和4年12月20日のもの
    ※令和4年12月26日時点データ
接種区分の条件設定
  • HER-SYS上で接種情報が確認できるもの(一部県新型コロナ療養サポートシステムより補完)
死亡例判定の条件設定
  • HER-SYS上で発生届の診断類型が「死体」に類するもの
  • HER-SYS上のその他項目から「死亡」が確認できるもの
注意事項
  • 届出保健所ベースではないため、記者発表とは感染者数、死亡者数とも対象が異なる
  • 再感染で療養サポート情報が上書きされた場合、接種情報不明等になる可能性がある

感染者数と死亡例の割合(ワクチン接種後経過日数別)

全体データ

65歳以上接種後経過日数別 死亡例の割合のグラフ

  0回明記 1回目済 14日以内 15日以上60日以内 61日以上120日以内 121日以上180日以内 181日以上 接種歴有(直近日付不明) 接種歴有(直近情報不明) 接種関係情報の記載なし
死亡情報なし 7,829人 233人 6,847人 12,992人 14,417人 25,119人 9,639人 40,250人 5,558人 24,490人
死亡情報あり 113人 3人 26人 35人 58人 118人 72人 140人 9人 276人
死亡例の割合 1.42% 1.27% 0.38% 0.27% 0.40% 0.47% 0.74% 0.35% 0.16% 1.11%

ワクチン接種2回目以降、回数問わず最後の接種から15日~60日以内に罹患した人の死亡例の割合が最も低いことが確認できました。その後、時間の経過とともに死亡例の割合は上がっていますが、接種から181日以上経過しても未接種者の死亡例の割合を下回っています。

80歳以上

80歳以上接種後経過日数別 死亡例の割合のグラフ

  0回明記 1回目済 14日以内 15日以上60日以内 61日以上120日以内 121日以上180日以内 181日以上 接種歴有(直近日付不明) 接種歴有(直近情報不明) 接種関係情報の記載なし

死亡情報なし

3,255人 127人 2,470人 4,733人 5,873人 9,571人 4,628人 13,060人 1,728人 11,197人
死亡情報あり 90人

3人

22人 24人 44人 98人 62人 101人 8人 192人
死亡例の割合 2.69% 2.31% 0.88% 0.50% 0.74% 1.01% 1.32% 0.77% 0.46% 1.69%

 

65歳~79歳のデータと比べると、80歳以上の方が死亡例の割合が高い傾向が確認できました。時間の経過とともに死亡例の割合は上がっていますが、接種から181日以上経過しても未接種者の死亡例の割合を下回っています。

感染者数と死亡例の割合(接種回数別)

全体データ

65歳以上回数別グラフ

  0回明記 1回目済 2回目済 3回目済 4回目済 5回目済 2回目以上(直近接種日有) 接種歴有(直近日付不明) 接種歴有(直近情報不明) 接種関係情報の記載なし
死亡情報なし 7,829人 233人 3,060人 29,336人 34,140人 2,410人 68人 40,250人 5,558人 24,490人
死亡情報あり 113人 3人 30人 162人 112人 5人 0人 140人 9人 276人
死亡例の割合 1.42% 1.27% 0.97% 0.55% 0.33% 0.21% 0.00% 0.35% 0.16% 1.11%

未接種者の死亡例の割合が最も高く、接種回数を重ねることで死亡例の割合が下がっていく傾向が確認できました。また、初回接種(1・2回目接種)までではなく、追加接種(3回目接種以降)を行うことで、2回目接種までの死亡例の割合を下回りました。

なお、接種回数別で接種から経過した日数の内訳を分析したところ、2・3回接種済みで感染した方の多くは接種から121日以上経過している傾向が確認できました。

80歳以上

80歳以上回数別

  0回明記 1回目済 2回目済 3回目済 4回目済 5回目済 2回目以上(直近接種日有) 接種歴有(直近日付不明) 接種歴有(直近情報不明) 接種関係情報の記載なし
死亡情報なし 3,255人 127人 1,416人 11,296人 13,739人 801人 23人 13,060人 1,728人 11,197人
死亡情報あり 90人 3人 25人 132人 89人 4人 0人 101人 8人 192人
死亡例の割合 2.69% 2.31% 1.73% 1.16% 0.64% 0.50% 0.00% 0.77% 0.46% 1.69%

65歳~79歳のデータと比べると、80歳以上の方が死亡例の割合が高い傾向が確認できました。4回目接種を行うことで、未接種者と比べ約2%死亡例の割合が下がっています。

ワクチンの効果に関する厚生労働省Q&A(抜粋)

ワクチンに関するよくある質問をまとめた厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」をご参考ください。

 

オミクロン株対応ワクチンの接種にはどのような効果がありますか。

ワクチン接種後に新型コロナウイルスに感染することはありますか。

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