実例検証による施設内におけるクラスター対策の報告―今後の新型コロナウイルス感染症の予防・感染拡大防止に備える

掲載日:2020年8月28日

実例検証による施設内におけるクラスター対策の報告
今後の新型コロナウイルス感染症の予防・感染拡大防止に備える(PDF:1,559KB)

C-CATの活動内容および事例

C-CATの活動内容

C-CATの活動内容

C-CATの概要

C-CATはクラスター発生時に感染拡大防止指導や物資の提供等を行なう、県対策本部内の組織です。

概要と活動内容

県内で、同一の医療・保健福祉施設等から、感染者(感染が疑われる人を含む)が複数発生した場合に、必要に応じて、実状調査等を行い、感染拡大防止指導や必要な資機材の手配などの支援を行う。

概要と活動内容

C-CATが医療・保健福祉施設等へ

  • 実状調査、感染拡大防止対策指導、必要な資機材の手配支援、転院等の搬送支援等を行う。
  • 一定期間後も再訪問し、指導内容の実践状況などを確認することにより、継続的な支援を行う。

構成メンバー

県対策本部の感染症対策指導班、保健師が中心となり、必要に応じて、DMAT、物資調達班、搬送調整班などが加わる。

構成メンバー

クラスターの事例(A病院)

A病院での事例は下記の通りです。

概要と活動内容

場所:地域の中核病院
時期:4月末から5月初旬
状況:

  • 4月末にある病棟で患者・看護師18名が感染
  • 5月初旬に別の病棟で患者1名が感染

活動内容:

  • 保健所とともにC-CATが訪問し、現地調査を実施し、感染対策を指導した。
  • その後、患者・看護師15名の陽性者(これ以外に医師1名が経路不明で発症)が確認された。
  • C-CATの訪問はゾーニングと現地調査のため3回訪問した。

課題

(1)PCR検査が陰性でも感染者であった

  • 陰性と偽陰性の判断をどうするか?
  • 感染対策をいつまで行なうか?

(2)患者ケア時の手指衛生の不足

  • 患者と接触する際に手指衛生の実施が徹底されていなかった

(3)職員同士で感染が伝播した

  • 職員間の感染予防対策が不十分であった

クラスターの事例(B病院)

B病院での事例は下記の通りです。

概要と活動内容

場所:地域の長期療養型病院
時期:5月中旬から
状況:

  • 5月中旬にある病棟にて患者・看護師7名が感染
  • 感染者7名のうち3名は無症状
  • 無症状の職員の家族2名のPCR検査にて陽性

活動内容:

  • 発症確認して5日後に保健所とC-CATが現地調査と感染対策指導を行った。

課題

(1)COVID-19の発見の遅れ

  • 転院後に発熱したが気づかなかった

(2)飛沫による防護が不十分(標準予防策)

  • 吸引処置・食事介助など飛沫が発生するケアの際に目の防護をしていなかった

(3)擬似症・陽性者の防護用具(PPE)の不適切な使用(飛沫・接触予防策)

  • ガウンを使いまわしていた
  • ゴーグルを使用していなかった

課題の解決策

C-CATでは、下記の対策を指導しています。

陰性・偽陰性
感染対策解除の判断

  • PCR検査が陰性の場合、偽陰性の可能性を必ず検討する。
  • 患者の問診、臨床所見を複数の医師や感染管理担当者と確認したうえで、感染対策の解除を判断する。

矢印

  • COVID-19を除外できない場合や心不全や肺気腫などで診断・鑑別が困難なときは、安全策をとって疑似症対応を続ける。
  • 必要時はPCR検査を再度実施する。

手指衛生の徹底

  • 患者に触れる前、患者に触れた後の手指衛生を必ず行う。
  • 患者間の交差感染を防ぐ
  • 職員が汚染した自分の手で目・鼻・口を触れないようにする。
  • 職員の感染を防ぐ

矢印

  • 手がウイルスで汚染されていると、患者・職員へ接触感染するため、必ず手指衛生を行うこと。
  • また、管理者は職員の手指衛生の実施を把握すること。

職員間の感染対策の徹底

  • ユニバーサルマスキング
  • 全ての職員がマスクを常時着用する
  • 食事や休憩室・更衣室でマスク無しの会話をしない
  • 手指衛生
  • 職員用トイレ使用後の手洗い
  • 共有設備の清掃・消毒
  • 仮眠室の枕・布団カバーの交換、バスタオル等で覆い交換する

矢印

  • 発症前や無症状の感染した職員からほかの職員へ感染することを防ぐために、常時行うべき対策を実施する。

COVID-19を見逃さない

  • COVID-19の疑いがある場合(発熱・呼吸器症状・味覚障害・SpO2・CT)は下記を実施する
  • 外来・入院時に必ず問診する
  • 疑う症状があれば検査をする
  • 職員も健康観察を行なう

矢印

  • 感染初期に、両側性すりガラス影、LDH・CRP・フェリチン高値、リンパ球減少、プロカルシトニン正常を満たすとCOVID-19の可能性が高い

標準予防策の徹底

  • 吸引・食事介助・口腔ケア時等に 目を防護している
  • フェイスシールド・ゴーグル施設内に準備している
  • 使用方法を職員教育している

矢印

  • 発症前や無症状の感染患者から、職員へ感染することを防ぐための標準予防策が実施できている

飛沫・接触感染対策の徹底

  • 疑似症・陽性者にはフルPPEを使用
  • 長袖ガウン・サージカルマスク・フェイスシールド(ゴーグル)・手袋を着用
  • 長袖ガウンと手袋は退室時に廃棄する
  • 使用方法を職員教育している

矢印

  • PPEは原則すべて退室時に廃棄する
  • フェイスシールド・ゴーグルは在庫が少ない場合は0.05%
    次亜塩素酸ナトリウム・アルコールでリユース可
  • ガウン・手袋の使い回しは、職員の感染リスクになる

施設内に感染を拡大させないためのベッドコントロール

擬似症・陽性者が発生した病院においては、転棟・転院・退院を制限することで感染拡大を防止します。

疑似症・陽性者の病棟の移動はしない

  • COVID-19疑似症・陽性者の病室・病棟の移動をしない(個室への移動はOK)
  • 発症した病棟の患者は、接触者の可能性があるため、転棟しない
  • COVID-19流行時、患者の移動は最小限に留める

疑似症・陽性者の病棟の移動はしない

  • 感染者を移動したことで、ほかの病室の患者、ほかの病棟の職員へ感染を拡大させた

疑似症・陽性者以外は転院・退院を制限

  • 疑似症・陽性者以外の患者は、他院や施設への移動を一時見合わせる。
  • 疑似症・陽性者はCOVID-19対応医療機関への搬送を検討する。
  • 潜在する感染者を他院・施設に移動させない。

疑似症・陽性者以外は転院・退院を制限

  • 完全に陰性が確認されずに転院・退院したことで、ほかの病院や高齢者施設等に感染を拡大させた

COVID-19を拡大させないために

感染症の拡大防止に向け、C-CATでは下記4点を徹底指導して参ります。

(1)職員の手指衛生、健康観察

職員の手指衛生

(2)PPEの適正使用

PPEの適正使用

(3)ユニバーサルマスキング

ユニバーサルマスキング

(4)有症状者への対策実施

有症状者への対策実施

これらをいかに徹底し実践できるかがカギになる

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本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa