更新日:2021年9月17日

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感染急拡大 保健所では今

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、厚木保健福祉事務所大和センターに積極的疫学調査のなどの状況を聞きました。

画像:厚木保健福祉事務所大和センター 積極的疫学調査の様子
(調査は「密」にならないよう講堂で行っています)

神奈川県で、新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。

流行のほとんどがデルタ株に置き換わりました。その感染力は、従来株の2倍、季節性インフルエンザの3倍あるということも報道されており、身近な人が感染したという話も聞くようになってきました。

「もしかしたら、自分もかかるかもしれない。」

人一倍注意しているつもりだけれど、かかった時のことをほとんど知らないことに気づきました。そこで厚木保健福祉事務所大和センターに聞きました(2021年8月19日に取材)。

陽性がわかるまで

そもそも、感染はどのようにわかるのですか?

「まず、基本的な流れをご説明しますね。体調の変化が生じたときに、例えば、37度くらいの熱が出た場合、今だとコロナじゃないか? と皆さん疑うと思います。そうした時には、電話でかかりつけ医にご相談いただき、指示に従っていただくのがよいのですが、若い方や健康な方は、かかりつけと言われても困ると思います。」

「そうした方は、新型コロナウイルス感染症専用ダイヤルにご連絡いただければ、診療可能な医療機関をご案内しますので、そこで受診いただくこととなります。PCR検査のための検体を採取され、判定されるまで、ご自宅で待機していただくことになります。」

陽性がわかったら

では、陽性がわかったらどうなるのでしょうか。

「受診いただいた医療機関から、ご自身に検査結果のご連絡がいきます。そして医療機関からは、保健所に対して、新型コロナウイルス感染症発生届が提出されます。保健所は、その届けに基づいて、感染がわかった方に対して、詳細をお尋ねするためご連絡することになります。積極的疫学調査と言われるものです。」

「お名前や生年月日などの基本情報、行動履歴、医療の情報、緊急連絡先、同居人の有無などをお伺いします。お話をお伺いしながら、濃厚接触者の特定や今後の療養について決めていくこととなります。」

「病院から保健所に発生届が送られてくるのは、夕刻が多く、それから手分けして感染者さんにご連絡し、調査を進めていくのですが、通常、お話を伺うのに、おひとり30分から50分くらいかかります。応援など、人員を増やして対応していますが、毎日100人以上の感染者さんの情報を聞き取るため、大変な時間を要しています。」

「感染者さんに連絡がつかないこともあります。そうした場合は、実際にご自宅を訪問して、お電話に出ていただくなどのお願いに上がります。何度もお伺いしても応答がなく、警察の方と一緒にお伺いしたこともあります。」

皆さんへのお願い

画像:保健所での執務の様子

所を挙げて対応している状況なんですね。

「コロナの関係では、積極的疫学調査のほかにもいろいろな事務があります。また、難病や認知症相談、飲食店営業の許認可、動物愛護等の通常の業務もあります。毎日、夕方からの応援勤務の方も含めて、夜遅くまでの作業が続いています。感染者さんに安心して療養いただくために、私たちも精いっぱいがんばっていますが、皆さんお一人おひとりがこの危機感を共有していただき、感染を広げない、一人でも感染者を少なくしていくことが大切だと思います。」

「最近では、若い世代から同居されている親御さんにうつるという家庭内感染の事例も増えています。ご自身はもちろん大切な方を守るためにぜひ、感染予防対策の徹底にご協力をお願いします。」

救急搬送のひっ迫度

9月に入り、新規陽性者の発生は減少していますが、依然として病床利用率は高く、緊急事態宣言の解除には至っていません。
人流が減らず、感染増加が続くと、けがや病気などのときに救急車が駆け付けられなくなる可能性があります。

人々の活動・人流の増加は、コロナだけでなくコロナ以外の病気・ケガの発生も増加して、救急医療の危機につながります

 

医療機関への受入照会回数4回以上 かつ 現場滞在時間30分以上の件数

総務省消防庁の発表では、県内3政令市の各消防局での救急搬送困難事案は、次のとおりとなっています。

グラフ:消防庁発表8月23日から9月12日の間の救急搬送困難事案件数

消防庁発表の救急搬送困難事案件数(CSV:3KB)

 

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