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更新日:2022年1月24日

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令和4年春のヒノキ花粉飛散量はやや少ない
令和3年度県内ヒノキ雄花の着花量調査結果まとまる

2022年01月24日
記者発表資料
(県政・厚木・大和・相模原・平塚・藤沢・秦野・小田原記者クラブ同時発表)

自然環境保全センター(厚木市七沢)では、スギに引き続き、令和4年春のヒノキ花粉飛散量を予測するため、県内のヒノキ林40箇所で花粉を飛散させる雄花の着花量調査を実施し、結果をまとめました。

1 調査結果の概要

今回の調査では、ヒノキ林40箇所の着花点数の平均値は40.7点となりました。この値は、昨年の34.6点を上回ったものの、過去10年間の平均43.7点を下回りました(図1)。
ヒノキは夏が冷夏であると、雄花の着花量は少なくなる傾向にあります。令和3年夏は、7-8月の日照時間、平均気温は平年並みでしたが、降水量が平年の2倍以上と多く、スギ同様に結果的にやや少ない雄花量となりました。
今回の調査結果から、令和4年春の花粉飛散量は、昨年(令和3年春)と比べると増えるものの、例年並みからやや少ないと予想されます。

図1県内ヒノキ林40箇所の平均着花点数の年変化(10年間の平均値:43.7点)

2 調査の概要

(1) 調査期間 令和3年12月3日から同月13日まで

(2) 調査地 県内森林地帯を次の4地域に区分し、合計40箇所を調査しました。

地域 調査地 箇所数
県北部 相模原市緑区 8箇所
県央・湘南部 厚木市、秦野市、伊勢原市、清川村 9箇所
県北西部 南足柄市、松田町、山北町 9箇所
県西部 小田原市、箱根町 14箇所

(3) 調査方法
各調査箇所のヒノキ林において見通しのよい10本を調査木とし、双眼鏡又は望遠鏡等を用いて、1本ごとに着花状況を観察して次の6ランク区分により点数化し、その合計値(100点満点)を各調査林分での着花点数としました。

雄花の着花状況 着花点数
木全体に密度が非常に高く着花が非常に多い 10点
木全体に密度が高く、着花が多い 5点
木全体に着花するが密度が低い、一部の枝に着花が多い 2点
一部の枝に着花するが密度も低く少ない 1点
一部の枝に着花するがまばらで非常に少ない 0点
雄花がほとんどないか着花が認められない 0点

調査ヒノキ林の状況(相模原市緑区長竹、令和3年12月10日撮影)

調査ヒノキ林の状況(相模原市緑区長竹、令和3年12月10日撮影)

この林では着花点数が85点と最も高く、樹冠全体に雄花がついています。

 

調査ヒノキ林の状況(相模原市緑区長竹、令和3年12月10日撮影)

調査ヒノキ林の状況(相模原市緑区長竹、令和3年12月10日撮影)

枝先の半円形の部分が雄花です。

 

(参考)ヒノキ花粉(光学顕微鏡により撮影)

(参考)ヒノキ花粉(光学顕微鏡により撮影)

大きさは0.03mmほどで、ヒノキ雄花1つに約20万個の花粉が形成されます。

3 参考資料

問合せ先

神奈川県自然環境保全センター

研究企画部長 羽太(はぶと)電話046-248-0323

研究連携課長 増子(ますこ)電話046-248-0321

このページに関するお問い合わせ先

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