ウイルスフリー植物の作り方

掲載日:2021年5月26日

人がインフルエンザなどのウイルス病にかかるように、植物にも特有のウイルス病があります。植物には動物のような免疫系がないので一度ウイルスに感染すると自然に治ることはなく、また、有効な農薬もありません。花き類や芋類など、栄養繁殖で増殖する作物のウイルスを取り除く方法として、生長点培養によるウイルスフリー化が行われてきました。

ウイルス病に感染したユリのモザイク症状

ウイルス病に感染したユリの
モザイク症状(葉に白い斑紋が出ている)

生長点とは植物体が形成される一番基になる組織で、通常は0.2~0.5ミリ程度の大きさです。ウイルスフリー植物を育成するにはこの生長点を見つけなければなりません。そのためには実体顕微鏡を用います。生長点を見つけたらメスで切り出し、試験管内の適当な培地に植え付け、無菌的な状態で培養します。

サツマイモの生長点

サツマイモの生長点
(先端の白い部分)

すると数カ月でウイルスフリーの植物体が再生されます。農業総合研究所ではこれまでにフリージアなどの花き類、サツマイモなどの芋類等でウイルスフリー化を行なってきました。このような技術に興味のある方はお問い合わせ下さい。

試験管の中で無菌的に成長したサツマイモ苗

試験管の中で無菌的に成長したサツマイモ苗