落花生脱粒時に発生する粉塵と抑制技術について

掲載日:2021年5月26日

農作業における粉塵

耕耘、脱穀、乾燥、農薬や肥料散布、用土づくり、残渣処理等の農作業で発生する粉塵の成分は、カビ、花粉、農薬、飼料、羽毛、植物繊維、土壌など多種に渡り、様々な呼吸器障害をひきおこす可能性があります。
かつて、稲麦の脱穀・乾燥・調整作業で発生した粉塵は、集塵室を設けた近代的なライスセンターになった現在でも、集塵室からの粉塵のもれや通気遮断による乾燥不良等の課題が残されています。
また、大豆や落花生を乾燥後、機械を用いて脱粒すると、許容濃度を超える粉塵が飛び散ることもあり、作業者のみならず、周囲の環境への配慮が必要です。

許容濃度

一般的に、1立法メートルの空気中に浮遊する粒径約100μm未満の総粉塵の重量(mg)で示し、健康上支障がないとされる量は、8mg/立法メートル(産業衛生学会2006年勧告)です。

 

落花生脱粒時に発生する粉塵(平成19年度試験結果)

粉塵の主成分は、土壌でした。
露地野菜作でベタがけに用いるPP不織布(パオパオ90)と防虫ネットを重ねた被覆を行うと粉塵を大幅に抑制できます(図2)。

図1 脱莢作業の粉塵測定
図2 被覆による粉塵飛散の抑制

図1 脱莢作業の粉塵測定 図2 被覆による粉塵飛散の抑制

応用編

支柱、ゴムバンド(又はパッカー等)、ブルーシート等で残渣を受ける袋をつなげれば、残渣集めも簡便です。
これを機会に粉塵対策をご検討ください。


図 防塵被覆の設置

図 脱粒中

図 模式図

図3 防塵被覆の設置と脱粒作業

参考文献:労働の科学49巻9号,1994,P54-55「農作業と粉じん―防塵対策について―」佐々木真爾、産衛誌48巻,2006,P98-123「許容濃度等の勧告(2006年度)」