保険者等と連携したピアサポートアプリ「みんチャレ」の社会実装モデルを検証
神奈川ME-BYOリビングラボ実証事業を実施します!
県は、エーテンラボ株式会社からピアサポートアプリ「みんチャレ」の社会実装モデルに関する実証事業の提案を受け、「神奈川ME-BYOリビングラボ(※)」において、2年連続採択しました。今回の事業では、県内の保険者(市町村国保・企業健保)や医療機関から被保険者等へ「みんチャレ」の利用を勧奨してもらい、参加率や継続率などの調査を行って、その結果から利用拡大につながる最適な共創モデルの評価を行います。
*1 人の行動変容を促す仕掛け(行動経済学、ナッジ理論適用)をアプリに実装
*2 実証事業者は、国民健康保険(国保)の被保険者が「みんチャレ」を利用して得たポイント数に応じ、「かながわコロナ医療・福祉等応援基金」へ寄附を行うことも計画しています。
1 実証事業の概要
(1)実証事業者:エーテンラボ株式会社(東京都渋谷区、研究責任者及び実施者)
(2)テーマ名:ピアサポートアプリ「みんチャレ」を活用した行動変容による生活習慣改善事業
(3)対象となる未病領域:生活習慣改善(歩行等の健康行動に対する意識・行動の変容)
(4)実施期間:約3か月間(令和3年2月まで)
(5)実証事業への参加者(予定):160名(主にメタボリックシンドローム予備群及び該当者)
(6)実施内容:
項目 | 内容 |
ア 周知・勧奨 | 保険者や医療機関から被保険者等へピアサポートアプリ「みんチャレ」の利用を働きかける。 |
イ 事前調査 | 参加者は身長・体重・腹囲の測定や生活習慣に関するアンケートに回答する。 |
ウ 介入(「みんチャレ」の提供) | 参加者は開始時に目標体重・目標歩数を定め、継続的に目標達成を目指す。参加者は「みんチャレ」を使用して5人1組のチームに参加し、1日1回歩数と写真を所属チームに投稿して、互いに情報共有を行う。 |
エ 事後調査 | 参加者は身長・体重・腹囲の測定や生活習慣に関するアンケートに回答する。 |
(7)評価項目:
①[主要評価項目]周知・勧奨方法や個人属性別等の複数変数による継続率(アプリ利用率)
②[副次的評価項目]BMI・腹囲の変化量、課金率、アンケート結果等
(8)実証フィールド:本実証事業に参加した市町村は保険者努力支援制度の評価指標の一つ「個人へのインセンティブの提供の実施」の加点を受けられる可能性があります。
NO. | 区分 | フィールド |
1 | 自治体(国保) | 相模原市 |
2 | 自治体(国保) | 横須賀市 |
3 | 自治体(国保) | 逗子市 |
4 | 自治体(国保) | 三浦市 |
5 | 自治体(国保) | 秦野市 |
6 | 自治体(国保) | 厚木市 |
7 | 自治体(国保) | 綾瀬市 |
8 | 自治体(国保) | 大磯町 |
9 | 自治体(国保) | 中井町 |
10 | 自治体(国保) | 大井町 |
11 | 自治体(国保) | 箱根町 |
12 | 自治体(国保) | 真鶴町 |
13 | 企業(健保) | 株式会社富士通ゼネラル(川崎市高津区) |
14 | 企業(健保) | 富士通コワーコ株式会社(横浜市港北区) |
15 | 企業(健保) | 富士フイルム株式会社(開成町) |
16 | 医療機関 | 社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス カラダテラス海老名(海老名市) |
【参考】令和元年度神奈川ME-BYOリビングラボ実証事業の結果
この結果は、第79回日本公衆衛生学会総会(2020年10月22日)で発表されました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000024217.html
1 概要
(1)実証事業者:エーテンラボ株式会社(東京都渋谷区)
(2)テーマ名:ピアサポート習慣化アプリを用いた糖尿病予防のための生活習慣改善効果のフィジビリティスタディ
(3)実証フィールド:
自治体(平塚市、藤沢市、逗子市、秦野市、寒川町、大磯町)
企業(富士通コワーコ株式会社)
その他(医療法人社団葵会AOI国際病院、社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス カラダテラス海老名)
(4)対象者:神奈川県在住・在勤の男女40歳以上70歳以下の2型糖尿病・予備群(HbA1c5.6%以上7.0%未満)、参加者38人中32人(使用群18人、非使用群14人)
(5)実施期間:令和元年10月から令和2年3月(約3か月間の介入)
2 結果
(1)主要評価項目
みんチャレを使用することで、「目標歩数の達成率」が非使用群と比べ有意に向上。
(使用群57.5%、非使用群26.5%、p<0.05)
(2)副次的評価項目
みんチャレを使用することで、「健康を意識した食べ方の開始時期の変化」について、「3か月以内に開始した人数」が非使用群と比べ有意に向上。
(p<0.05)
※神奈川ME-BYOリビングラボとは、県民が安心して未病改善に取り組むとともに、未病産業の持続的発展を促すため、県が市町村やCHO構想(健康経営)を実践する企業等と連携して、県民参加の実証フィールドを創出し、未病関連商品・サービスの検証・評価を行う仕組み
≪SDGsの推進について≫
県では、SDGsの達成にもつながる取組として、県民の未病改善の実践と未病産業の持続的発展を促す民産学公連携の実証事業を推進する神奈川ME-BYOリビングラボに取り組んでいます。
問合せ先
神奈川県政策局SDGs推進課
SDGs連携担当課長 湊
電話 045-285-0538
連携グループ 天城
電話 045-285-0909