(仮称)平塚市次期環境事業センター建設事業に係る環境影響予測評価実施計画書の概要
掲載日:2020年4月3日
対象事業の名称等
対象事業の名称
(仮称)平塚市次期環境事業センター建設事業
事業者の名称
平塚市長大藏律子
事業の種類
廃棄物処理施設の建設
対象事業の目的
平塚市及び大磯町では、既存の可燃ごみ焼却施設の老朽化が進み、新たな焼却施設等の建設が急務となっていること及び両市町が神奈川県ごみ処理広域化計画を受けて「平塚・大磯ブロックごみ処理広域化実施計画(案)」を策定したことから、平塚市大神地区に焼却施設等を建設し、両市町で発生する可燃ごみを安全で安定的に処理する。
対象事業の位置等
実施区域
平塚市大神3230番地ほか
実施区域及び周辺地域の環境の特性
〈社会的状況〉土地利用 | 実施区域は平塚市北東部の相模川沿いに位置し、現在、平塚市の環境事業センターのし尿処理施設等の敷地であり、周辺は工業用地となっており、その西側は住居系の地域となっている。東側は相模川とその河川敷となっている。実施区域は工業専用地域に指定されている。 |
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交通 | 実施区域周辺には西側に一般国道129号、北側に主要地方道横浜伊勢原線、南側に主要地方道伊勢原藤沢線、相模川を挟んだ東側に主要地方道相模原茅ヶ崎線などが通っている。 |
大気汚染 | 実施区域周辺には神田小学校に一般環境大気測定局が設置されており、平成18年度の測定結果は二酸化窒素、浮遊粒子状物質、二酸化硫黄は環境基準を達成しているが、光化学オキシダントについては達成していない。また、実施区域周辺では寒川町役場でダイオキシン類に係る環境実態調査が神奈川県により平成17年度に行われており環境基準を達成している。 |
水質汚濁 | 生活環境項目については、水素イオン濃度、生物化学的酸素要求量、浮遊物質量、溶存酸素量は全ての地点で環境基準を達成しているが、大腸菌群数は環境基準が設定されている全ての地点で環境基準を達成していない。また、健康項目については全ての調査地点で全項目について環境基準を達成している。 |
地形 | 実施区域は相模川沿いに位置し、一部に河道を埋め立てた盛土が分布している。 |
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植物 | 実施区域周辺の植生は、河川敷のゴルフ場以外の箇所で路傍・空地雑草群落、オギ群集、ヤナギ低木群落、ムクノキ-エノキ群落がパッチ状に見られる。 |
地域景観の特性状況 | 実施区域の西側には工場、住宅地、東側は主に相模川河川敷及びスポーツ公園(平塚市民スポーツ広場)が存在している。実施区域周辺は、相模川沿いに工場、宅地等が混在した市街化の進んだ景観となっており、その後背地は農地等が分布する田園景観も見られる。 |
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環境の特性に基づき配慮しようとする内容
- 排ガスは最新の排ガス処理技術により、法規制よりも厳しい目標値を満足させて排出するとともに、適切な燃焼管理や集じん装置等によりダイオキシン類の発生を抑制する。
- 余熱利用による発電やエネルギー効率の高い設備機器を使用することにより、CO2排出量を抑制する。
- 低騒音型の機器を採用するとともに、機器設備は建屋内に配置する等により騒音の発生を防止する。
- 低振動型の機器を採用するとともに、振動の大きい設備機器は防振装置等により振動を防止する。
- ごみの搬入等の作業は屋内で行い、出入り口の扉を可能な限り閉止する等により悪臭の漏洩を防止する。
- プラント排水は無放流方式とし場内で再利用する。生活排水及び洗車排水は下水道に放流する。
- 周辺地域の景観と調和するよう、工場棟や煙突の高さ、デザイン及び配置に配慮する。
対象事業の概要
対象事業の規模
実施区域面積 | 約1.3ヘクタール | ||
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1日当たりの処理能力 | 焼却方式 | 焼却+灰溶融方式 | ガス化溶融方式 |
1日当たり315トン | 焼却炉:1日当たり315トン 灰溶融炉:1日当たり30トン 合計:1日当たり345トン |
1日当たり315トン |
※処理方式は、現在上記3つの方式を基本に検討している。
土地利用計画
利用区分 | 面積(平方メートル) | 構成比(パーセント) | 備考 |
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建築物 | 約6,000 | 約46 | 工場棟、計量棟、洗車棟 |
進入退出路(斜路) | 約1,100 | 約9 | |
駐車場 | 約400 | 約3 | |
緑地 | 約2,600 | 約20 | |
その他 | 約2,900 | 約22 | 構内道路等 |
合計 | 約13,000 | 100 |
施設全体計画
施設全体計画 | ||
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工場棟 | 建築面積:約6,000平方メートル、高さ:30~40メートル 鉄筋コンクリート造 |
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焼却炉等 | 能力:1日当たり315トン(1日当たり105トン×3炉) 焼却+灰溶融方式の場合は30トンの灰溶融炉を併設 |
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発電施設 | 蒸気タービン発電機容量:1時間当たり約4,000~6,000キロワット | |
その他 | 管理室 トラックスケール:2基、ごみピット:5日分以上 |
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煙突 | 80メートル程度 ※今後、大気汚染や景観等の観点から検討し設定する。 |
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緑地 | 約2,600平方メートル(緑地率:約20パーセント) |
評価項目の選定
選定した評価項目
11項目(大気汚染、土壌汚染、騒音・低周波空気振動、振動、悪臭、廃棄物・発生土、電波障害、日照阻害、景観、レクリエーション資源、安全)
対象事業の評価項目と行為内容の関係
評価項目 | 評価細目 | 行為内容(環境影響要因) | |
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大気汚染 | 一般環境項目 | 二酸化硫黄 | 施設の稼働 |
浮遊粒子状物質 | 建設機械の稼働 工事用車両の走行 施設の稼働 関係車両の走行 |
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二酸化窒素 | |||
特定環境項目 | ダイオキシン類 | 施設の稼働 | |
規制項目 | 塩化水素 | 施設の稼働 | |
粉じん | 建設工事 施設の稼働 |
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有害項目 | 水銀 | 施設の稼働 | |
土壌汚染 | 土壌汚染 | 建設工事 施設の稼働 |
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騒音・低周波空気振動 | 騒音 | 建設機械の稼働 工事用車両の走行 施設の稼働 関係車両の走行 |
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低周波空気振動 | 施設の稼働 | ||
振動 | 振動 | 建設機械の稼働 工事用車両の走行 施設の稼働 関係車両の走行 |
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悪臭 | 悪臭 | 施設の稼働 | |
廃棄物・発生土 | 一般廃棄物 | 施設の稼働 | |
産業廃棄物 | 建築副産物の発生 | ||
発生土 | |||
電波障害 | テレビジョン電波障害 | 施設の存在 | |
日照阻害 | 日照阻害 | 施設の存在 | |
景観 | 景観 | 施設の存在 | |
レクリエーション資源 | レクリエーション資源 | 工事用車両の走行 関係車両の走行 |
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安全 | 危険物等 | 施設の稼働 | |
交通 | 工事用車両の走行 関係車両の走行 |
選定しない評価項目
8項目(水質汚濁、地盤沈下、気象、水象、地象、植物・動物・生態系、文化財、地域分断)
対象事業を実施するにつき必要な許可等の種類及び内容
- 一般廃棄物処理施設設置届出(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)
- 建築確認申請(建築基準法)
- ばい煙発生施設設置届出(大気汚染防止法)
- 特定施設設置届出(ダイオキシン類対策特別措置法)
- 指定事業所設置許可の申請(神奈川県生活環境の保全等に関する条例)
- 公共下水道使用開始届出(下水道法)
- 除害施設設置等の届出(平塚市下水道条例)
- 工事計画届出(電気事業法)