強度行動障害支援集 他害

掲載日:2019年1月25日

他害

職員へのつかみかかり、ひっかき。

20歳代後半


どうして

夕食後に渡す広告の要求が夕食前に多くなり、応じてもらえないと職員への他害に至ってしまいます。

こうやってみよう

スケジュールのカードに広告の日課のカードも加え、スケジュールに入れてみました。

説明

1日分のスケジュールを、写真によるカードを使って壁に貼り伝えていますが、いつ広告がもらえるのか

分かるように広告の日課のカードを作り、夕食のカードの後に入れてみました。初めのうちは納得せず

職員をひっかくことも見られましたが、徐々に慣れ、落ち着いて過ごせるようになっています。

中井やまゆり園

他の利用者への噛み付き。

20歳代後半


どうして

自分の思い通りにいかないと、不安定な状態になり、いけないとわかっていても八つ当たり的に他の利

用者に噛み付いてしまうことが考えられます。

こうやってみよう

自分の部屋の窓に、「噛み付いてはいけない」との視覚的インフォメーションを掲示し本人に伝えてみま

した。

説明

以前、部屋での排尿対策として、視覚的インフォメーションを導入して減少したこともあり、他利用者への

噛み付きについても同様に、「噛み付いてはいけない」との「人に噛み付いている場面の絵に×をしたも

の」を部屋の窓に掲示してみました。以後、噛み付きは見られなくなっています。

中井やまゆり園

対人緊張から移動することが出来ず、誘導すると他害に繋がります。

20歳代後半


どうして

対人緊張の為、周囲の視線が気になるようです。

こうやってみよう

移動時はシーツを頭から被ってもらいます。

説明

対人緊張から移動することが出来ず、「怖い、怖い」との発言があり、また誘導すると目を突いてくる

他害にも繋がります。そこで、移動時はシーツを頭から被ってもらいました。すると他利用者の視線

も気にならなくなり、スムーズに移動することができるようになりました。最近ではシーツも徐々に小さ

くし、今ではストールを身に着けるだけで移動できています。

 

津久井やまゆり園


Aさんは活動中に特定の利用者(Bさん)を叩いてしまいます。

30歳代後半


どうして

Bさんの大きな声に反応して叩いてしまう。

こうやってみよう

動線の整理をします。

説明

今までAさんとBさんの作業スペースへの入口が一緒でした。そこで、AさんとBさんの作業スペース

への入口を分け、AさんがBさんの作業スペース前を通らないでも、自分の作業スペースに行けるよ

うにしました。するとAさんはBさんの声に反応してスペースから出てくることもなくなり、作業に集中で

きるようになっています。

 

津久井やまゆり園


受診、検診などの慣れていない場面で人を叩く

30歳代前半


どうして

見通しの持てない場面への不安感があるようです。

こうやってみよう

事前に、どこに行き何をするのかを、簡潔に文字で書いて伝えたり、他の人が先に行う姿を見せ、

見本を示します。

説明

自分がこれから何をされるのか、事前にわかりやすく伝えることで不安感を減らします。同様の手順

を積み重ねることで、別の場面でも落ち着いて過ごすことができるようになっています。

 

中井やまゆり園


コミュニケーションが感情を高め乱暴につながる人の支援

20歳代後半


どうして

職員との会話が刺激となり、感情が高ぶるようです。

こうやってみよう

職員へ予定確認をしなくても、予定が把握できるようにスケジュールを提示します。

説明

先の見通しを知りたくて職員に話しかけ、何度もやりとりをしているうちに乱暴に繋がることが頻繁

にありました。人と話すことによる感情の高まりが原因ではないかと考え、1週間のスケジュールと

1日のスケジュールを提示しました。結果、職員との会話で感情が高まる機会が減少し、乱暴が激減

しています。

 

三浦しらとり園


相性の合わない利用者同士への支援

Aさん30歳代後半とBさん40歳代前半


どうして

以前から相性が合わず、同じ場所にいる(顔を合わせる)とお互いに刺激しあい、他害行為、騒がし

さに発展してしまいます。

こうやってみよう

ホーム内で過ごす場所を分ける事を行なっています。

説明

お互いの顔を合わせる機会を減らすように、AさんにはAリビングを、BさんにはBリビングを日中の

過ごす場所として提供します。AリビングはAさんの好む落ち着いた雰囲気(畳を設置、囲碁や書道

の壁飾りなど)にし、BリビングはBさんが好む皆が集まりやすい雰囲気(ビデオデッキ、新しくソファー

を設置、絵や季節の飾りなど)にします。その結果、Aさん、Bさんともにリビングで大半を過ごすよう

になり、お互い顔を合わせる機会が減り、トラブルは減少しています。

 

津久井やまゆり園


近づいてくる人を叩く。

30歳代


どうして

コミュニケーション障害と共に触覚や聴覚の過敏さがあります。人に触れられると緊張する様子が

見られます。また活動中に声をかけられると混乱する傾向があります。これらの要因から人が近づ

く状況は苦手なようです。

こうやってみよう

活動中は、必要以上に近づかないように支援します。爪切り、歯ブラシ等の場面では、爪切りや

歯ブラシなどの具体物を提示しつつ静かに近づき、負担にならないように速やかに支援してい

ます。

説明

一日のスケジュールと各活動内容を、視覚的に理解しやすい簡略化した絵や写真のカードで情報

提供します。また物理的環境を整理して活動しやすいように工夫します。単独で行なえる活動時に

一定の距離を取り見守ります。歯磨きや髭剃りなどを行なう場合は、使用する道具や具体物を提示

し声を掛けずに速やかに支援しています。対応の積み重ねにより安心感が得られた様で、他害は

減少しています。

 

七沢学園


他利用者へのからかい、手出し、攻撃。

10歳代後半


どうして

次の日課までの待ち時間が待てない、やることが無いためと思われます。

こうやってみよう

待ち時間中に、本人が行なうこと(洗濯、宿題等)を視覚的に提示し、できたらシールを貼る等、

本人にも分かりやすい評価方法をしてみます。

説明

自閉症ではなく、知的には軽度でAD/HDの診断がある利用者です。夕方、外で遊ぶことが待ち

きれずに要配慮行動が頻発しています。導入でもかなりの時間を要しましたが、シールが1週間分

溜まったら、好きなDVDを見ることが励みにもなっています。結果、本人にとっても見通しが持てた

ことや、待ち時間自体の短縮にもなり、他利用者へのからかい等も減少しています。

 

 


テレビに夢中になり、日課が進まない

10歳代後半


どうして

テレビへの拘りから、自らテレビを消すことが出来ない。

こうしてみました

テレビにタイマーをつけて自動的に消えるようにした。

説明

テレビへの拘りから電源を切ることが出来ず、テレビの前から離れられない。その為、日課が進ま

ない。また、他人がテレビを消すことで、怒り粗暴行為に至る。タイマーにしたことで自動的に電源

が切れるため、テレビを終わらすことが出来るようになった。また、人が介在しないため、粗暴行為

が無くなった。

 

三浦しらとり園


普段と違う予定が入った場合、受け入れず、強いこだわり(促した時の言葉を何度も言わせるなど)や粗暴の原因となる

30歳代前半


どうして

突然の予定が入ったことで、気持ちの整理がつかなく、不安になるためと考えられます

こうしてみました

事前に予定が分かるように予定表に書きいれます

説明

突然の予定を告げられても応じることが出来ず、突然予定を告げた支援者にその時の場面の

再現を何度もさせたり(その場所で言われた言葉を何度も言わせる)、時にはその場所での粗暴

があります。先の見通しを立てて、場面ごとに自分なりのイメージを作ってから行動していると考え

られる方です。あらかじめ、個々の場面のイメージを作っておくことで安心感を得ているのではない

でしょうか。普段と違う予定がある場合には、事前にイメージが作れるように早めに分かりやすい形

で伝えておくことが必要です。

 

中井やまゆり園


突発的な攻撃行動

30歳代前半


どうして

過去の負の経験のフラッシュバックや本人の意に沿わない働きかけ、また周囲の動きへの抵抗感が

考えられます。

こうしてみました

本人への刺激の減少を図ります。過去の負の経験を思い出さないようにかかわりを持ちます。

説明

食事場面では他の利用者から刺激を受けないように、ひとりで食べてもらうようにしています。普段

の生活場面でも他の利用者の拘り行動などに不快感を感じるようなので、出来るだけ居室で過ごし

てもらい、他の利用者の動きに影響を受けないように支援しています。本人への働きかけは出来る

だけソフトな声かけで行い、不穏状態、不適応行動が表出しそうなときには、頓服薬を使用しつつ

余暇を行ったり、次の日課へ促し場面転換を図っています。それでも他利用者、職員に攻撃をする

ときにはホールディングを行いますが、本人の中に負のイメージが残りやすいため、声はかけずに

淡々と対応しています。

 

中井やまゆり園


おもちゃが選べずイライラする。

30歳代前半


どうして

選ぶ種類が多すぎて、上手く選べずイライラする。

こうしてみました

写真を使った、種類を絞った一覧表を作り、選びやすいようにする。

説明

イライラする場面は、不安定になる要因の一つとなります。出来るだけ、そのような場面をなくしま

しょう。

 

中井やまゆり園


他者への暴力

70歳代後半


どうして

周囲が騒がしいと耐え切れなくなってしまうのようです。他者の外出などをみると自分も行きたい、

今すぐ行きたいという気持ちが強く働いてしまうようです。

こうしてみました

本人の好きな話をするなど、気分転換を図ってみました。

説明

場の切替えにはかなり抵抗があるようですが、耳元で大好きなおせんべいの話をすると、力を抜く

ときがあるので、その時さらに「お茶は何にする?」などと興味のある話で切替えます。落ち着いた

ところで紙ちぎり・CD・字を書くなど興味のあるものへ誘導しています。

 

三浦しらとり園


他者への暴力

30歳代・男性


どうして

コミュニケーション障害と共に、触覚や聴覚の過敏さがあります。人に触れられたり、近づかれたり、

自分がやろうとすることを止められる事で混乱してしまうことから、他者に近寄られることを好まない

ようです。

こうしてみました

活動中は、一定の距離以内に侵入しない。動作援助をする場合は具体物を提示しつつ、静かに

速やかに近づくようにしてみました。

説明

この方へは、TEACCHプログラムに基づきカードで一日の活動を情報提供しています。一人で行

える活動時には、約1,5mの距離を取り見守っています。歯磨きやひげ剃りなど動作援助を行う場合

は具体物を提示し何を援助したいのかを明確に伝え、無言で速やかに近づいています。対応の積

み重ねにより、他害は減少しました。

 

七沢学園


体を洗うときに、興奮してしまう

20歳代前半


どうして

皮膚感覚が過敏なため、体を洗うナイロン製の布では、刺激が強すぎてしまう。

こうしてみました

刺激の少ない布製のタオルを使用して体を洗います

説明

自閉症や、発達障害を持つ方の中には、皮膚感覚が過敏な方がいらっしゃいます。よくあるナイ

ロン製の布では、そのチクチクした感覚が、体を洗うときに、不快な刺激になったり、痛みを感じ

たりする場合があります。そこで、刺激の少ないタオルを使用して、体を洗うことにより、皮膚から

の不快感による不安定を軽減することができるばあいがあります。

 

中井やまゆり園


嫌なこと、いつもと違うことがあると、「ナイフ」などの発言があり後、粗暴行為が表出する。

20歳代前半


どうして

嫌な事があったと表現したいのだが、語彙が無い為、知っている言葉で表現してしまう。

こうしてみました

言われた言葉を「わかった」などと受け止める。

説明

言葉そのままの意味ではないので、「ナイフ」「鉄砲」「刺す」などの発言も、本人のもっている語彙が

少なく、的確に気持ちなどを表現できない為、実は嫌な事があったという表現である。言葉そのまま

の意味で捉えてしまうなど、職員が過敏に反応してしまうと、本人が逆にびっくりしてしまう事もある。

 

中井やまゆり園


周囲の声が刺激になり叩いてしまう

30歳代後半


どうして

周りの声が刺激になってしまい

こうしてみました

ヘッドホンを使用し周囲の刺激を遮断

説明

作業時間中職員の声や利用者の声が気になってしまい、騒がしい人を叩いてしまうことがありました。

そこで作業中はラジカセにヘッドホンをつなげ好きな音楽を聴いてもらい刺激を少なくしました。音楽

を聴いていること、ヘッドホンをしていることで周囲の声が聞こえにくくなり騒がしい状態の中でも職員

や利用者を叩くことが見られなくなりました。

 

津久井やまゆり園


言葉かけされた場面で混乱しやすく相手を叩いてしまう。

30歳代・男性


どうして

聴覚過敏・重複される言葉がけに混乱しやすい。

こうしてみました

(1)言葉以外のコミュニケーションの仕方を模索する。
(2)言葉かけは小さい声で。
(3)言葉かけの内容は簡潔に1回。(重複厳禁)
(4)反応を見守り、伝えたことが理解できたかどうか確認する。

説明

この方へは、TEACCHプログラムに基づきカードで一日の活動を情報提供しています。絵カードを

用いたコミュニケーションシステムを作成し、カードごとの「対応マニュアル」により支援員間で対応と

用語を統一して対応しています。

七沢学園


本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa