定例記者会見(2018年1月5日)結果概要

掲載日:2018年1月10日

発表事項

「子どもみらいをスマイル100歳に!」について

 それでは、2018年の年頭記者会見を始めます。さて、毎年、この2018年、新しい年になりますと、テーマを打ち出しております。
 今年のテーマはご覧の通り「子どもみらいを スマイル100歳に」ということです。人生100歳時代を迎えまして、今の子どもたちが100歳までスマイル、笑顔でいられる未来にしていこうというものであります。
 私はこれまで、「いのち輝くかながわ」というものを目指してまいりました。この「いのち輝く」ために、どういうことが大事なのかという中で、今まで言ったことを整理してみました。医療が充実していればいのちが輝くのかといえば、そうではなくて、医療はそのうちの一つであって、あと食、農業も大事。エネルギー、環境さまざまなもの、こういったものが一体となって充実して、初めていのちが輝くのだということであります。
 「いのち輝くかながわ」というのは、こういった施策を相互に連携しながら進めていこうという施策でありました。そのような中で、こちら「SDGs」持続可能な開発目標ということであります。これは、国連が提唱しまして、2030年に向けて世界が合意した持続可能な開発目標17であります。逆に言うと、今のままいると、今の社会は持続可能ではなくなるという危機感でもあります。
 そのような中で、では、何をしていけば持続可能になるのかという、並んでいる17項目の目標を見ると、例えば、3番は「すべての人に健康と福祉を」ということですから、「医療」のようなこと。それから、7番はエネルギーの問題が入ってきますし、2番「飢餓をゼロに」と、これは食料の問題です。それから「住み続けられるまちづくりを」という話であるとか、さまざまに並んでいるものというのは、まさに、われわれが言っていた「いのち輝く」というものにぴったりと合致する概念だと思います。
 実は、意識的に色を揃えてみました。こうやってずらっと並べてみると、ぱっと見た感じでも、やはり、われわれが言っていた「いのち輝く」というものと「SDGs」というものは、非常に近い考え方だということであります。
 そして、「SDGs」といったものを中心に、今年の政策は、さまざまに考えてまいりたいと思います。こういった中で、子どもたちが100歳までスマイルで過ごせる持続可能な社会を目指して、政策を大きく3つの柱でまとめてみました。
1つ目は、「健康」でスマイル100歳。2番目は、「学び」でスマイル100歳。3番目は、「共生」でスマイル100歳ということであります。一つ一つ紹介していきたいと思います。
 まず、「健康でスマイル100歳」というのは、いつまでも健康でスマイルあふれる未来のためにということで、全世代の未病対策の推進でありますとか、未病指標の構築と活用、生涯スポーツ社会の実現等、認知症や糖尿病対策等もやってまいりますけれども、未病バレーBIOTOPIA、これが第1期オープンいたします。
 次は、「学びでスマイル100歳」。いつまでも学び、自立し力強く生きていける、生きがいとスマイルあふれる未来のためにということで、いのちの授業の更なる展開をしていきます。地域とともにある学校づくりといったこともやってまいります。マグカルの全県展開とか、人生100歳時代に向けた、全世代対応の学びの場の整備や多様な働き方、マルチ型人生への支援といったものも中心にやってまいりたいと思います。
 そして、「共生でスマイル100歳」。いつまでも共に支え、助け合える持続可能なスマイルあふれる未来のためにということで、子どもの貧困対策の推進、子ども子育て支援の推進、そして「ともに生きる社会かながわ憲章」の推進などを進めてまいりたいと思っています。
このような取組みを、市町村、大学、民間、NPOなどと、力を合わせ、県民総ぐるみで、子どもたちの未来のために「スマイルあふれるかながわ」を創っていきたいと思います。

農の生け花について

 次に、私の隣に飾ってあります「農の生け花」であります。
 「のう」は農業の「農」でありますけれども、「農の生け花」であります。こちらの「農の生け花」は、かながわブランド登録品のみかんや、赤カブ、バラなどを、竹のいかだを台座にして生けたものでありまして、伊勢原市の佐野薔薇園の佐野 佳子さんという方に制作していただきました。
 また、この「農の生け花」は、明日、横浜ベイホテル東急内のオールデイ・ダイニング「カフェトスカ」で、県が協力して開催する地元伝承イベント「まるごと神奈川」において、展示される予定になっております。イベントの詳細は、お手元の資料に記載のとおりです。
今年も、かながわブランドを含む県産農林水産品を積極的にPRいたしまして、地産地消を推進してまいたいと思います。

知事出席主要行事

知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。

質疑

「子どもみらいをスマイル100歳に!」について

記者: まず、年頭の施策についてなんですけれども、今年あえて「子ども」というところをテーマに挙げられたその理由を教えていただけますでしょうか。

知事: 私が知事になってから、「子ども」ということが政策の中心になってくることがどんどん増えてきた。毎年毎年増えてきたということをいつも肌で実感しておりました。子供の貧困問題なんていうのは、私が知事になった頃はあまり聞いたことがない言葉でした。それが語られるようになってきた。そして待機児童対策とか、子どもの教育の問題とか、さまざまなことが出てきた。
 今の社会の、いろいろなひずみというものが子どもたちに集中的に表れているのかなということを感じて、子どもに対する政策というのはこれまでもいろんなセクションでやってはいたのですけれども、やはりこれに一つ焦点を当てるということは大事なことではないのかと思った次第でありました。
 それに合わせて、組織も「福祉子どもみらい局」といったものをつくります。子どもに焦点を当てて、子どもたちだけのために政策をすべてやるというわけには当然いかないわけでありまして、子どものみらい、今回の新しいセクションも「福祉子どもみらい局」となりましたが、子どものみらい、そういう視点で見ていこうと思っています。
 おととしは、この冒頭の記者会見で「人生100歳時代の設計図」と言いました。そして去年は「スマイルかながわ」を目指すと言ってまいりました。こういった政策の延長線上に「スマイル100歳」というものを目指していく、それを敢えて「子ども」から未来に向かってスマイル100歳を目指していく、そういうイメージを描いているというわけです。

平成29年度包括外部監査結果について

記者: きょう、包括外部監査の結果報告がございました。知事にも報告書が手渡されたと思います。報告は多岐にわたりますので、特に知事として気になったものや、また、教育委員会と協力してということになると思いますが、どういった点を改善したいというふうに思われますか。

知事: 今回の監査テーマというのは「県立学校の財務に関する事務の執行について」ということでありまして、公認会計士としての専門的な視点から、きめ細かい監査をしていただきました。
 私的流用といったような違法行為はなかったのでありますけれども、定められた手続きが行われていなかった点、それから今後に向けた業務改善など、さまざまなご意見、ご指摘をいただきました。
 こうしたご指摘をいただいた点につきましては、県としてしっかり受け止めて、手続きの遵守を徹底するなど適切に対応していきたいと考えております。
 お金をいかに使っていくかという中で、私費会計というものがさまざまな形で使われているわけですけれども、そこには作ったルールというものがある。今回指摘されたのは、そのルール通りやっていなかった。それから、会計報告等がきちっとできていなかったのではないのかというご指摘でありました。
 ルール通りやっていなかったからといって、誰かがそれを自分の懐に入れてとかいうことはなかったわけですけれども、そうやって自分たちでそういう基準といったもの、ルールを作ったのであったならば、それはやはりそれにちゃんと基づいてやるべきでしょうと。そのルールが、別にそこまで守るべきものではないのではないかというのであったら、そのルール自体を見直したらよいのではないですかと。やはり、ルールを守るということが基本ではないですかということがご指摘でありました。なるほど、確かにそうだなということもあって、これは教育委員会とも協力しながら、そういったことを進めていきたいと思っています。

県立がんセンター放射線治療について

記者: 昨年の12月中旬から話題になっておりました、県立がんセンターの重粒子線治療で、専門医の方が複数離職されて、治療の継続性が問題になっていた。これに関して、県ですとか、県立がんセンター、県立病院機構が一体となって人員確保に取り組んでいらっしゃったと思うのですけれども、現在の人材確保の状況について教えていただければと思います。

知事: 医師の確保につきましては、がんセンターや病院機構本部が、関係機関への派遣要請や、人的ネットワークを活用した個別の依頼を今、行っているところでありまして、さらに、緊急の公募といったものも実施しています。現在、交渉段階でありますので、依頼先がどこであるとか、確保状況などの具体的な回答は控えさせていただきたいと思います。
 とにかく、せっかくのがんセンターであります。重粒子線治療施設という非常に重要なものを持っているわけでありまして、それが、こういう年度途中で突然に4人もの医師が辞めるという、まさに異常事態でありまして、何とかしてこれを防ぐために今、全力をあげているというところです。
 ただ、あまりにも時間的な余裕もなくなってきているということもありますので、とにかくその作業を急ぐということに尽きると思います。今はその段階です。

記者: 12月の末で確か二人お辞めになるというスケジュールだったと思います。そのスケジュールでは、その二人は既にお辞めになっているということで、知事は時間がないとおっしゃっておりますけれども、この時間のタイムリミットみたいなものは、いつぐらいだというふうにお考えでしょうか。

知事: 今、この時点でいつということは、まだ明言はできません。とにかく全力をあげているという状況です。1月の末に、また、お二人がお辞めになると聞いておりますので、何とかして4月以降の体制をどうするかという問題と、1月、2月、3月までをどうしのいでいくのかといった問題が両方あるわけですから、両面で全力をあげていくといったところだと思います。

「子どもみらいをスマイル100歳に!」について

記者: 今、冒頭であった、知事から「SDGs」のご紹介もありましたけれども、それと関連して、既に年末から予算の知事査定が始まって、予算編成をしているところだと思うのですけれども、今回、年頭の目標に掲げたことも踏まえて、特にこういう予算にしたい、こういうところに注力したいという何か、今、現時点でお考えがあれば、できれば具体的なものを。

知事: まだ、具体的にお話できる段階ではないです。査定をやっている最中でありまして、普通の査定というのは年明けから始まったのですけれども、今、働き方改革を進めるという中で、査定の時期、予算編成の時期というのは、どうしても財政当局は重労働になります。ですから、これを何とかして、例外なく働き方改革を進めるためにということで、年内から査定を始めるということをやりました。今、その途中でありますので、今の段階でこんな予算になるということを、皆さんにお示しすることは少し早いかなと思っています。
 ただ、年頭に掲げました「子どもみらいをスマイル100歳に」といったこと、そして「SDGs」といったものをご提示したということです。こういったことは、自分の中でも意識をした予算にしていきたいと思っています。

記者: まさに今の「SDGs」に関連して、きのうの仕事始め式でも知事の方からおっしゃっていましたが、今年は2期目の最終局面。総仕上げということで、知事の2期目出馬の際の公約8項目あったと思うのですが、それとの関連性というところでは、何か特に思い入れがある部分といいますか、「SDGs」「子どもみらい」「スマイル100歳」そちらの方で公約との関連性で特に思い入れがある部分というものはありますか。

知事: 公約8項目になっていても、その原点は全部「いのち輝くマグネット神奈川」というところです。ですから、その具体策というものは、いろいろと並べてありますけれども、基本的に全部入っているのではないでしょうか。
 もともと、立候補を最初にした時に、エネルギーの問題を大きく取り上げました。再生可能エネルギーといったものでありましたけれども、そういったものもいのち輝くために、非常に大事だという位置づけです。
 それとともに、県政運営してくる中で、これまでもクロスファンクションといったことをうるさく言ってきました。1つの部局で対応できる話は、どんどん無くなってきている。いろんなものが、いろんな部局にまたがっているという中での仕事の仕方を、ぜひやってほしいということを言ってまいりました。ですから、その延長線上に、今改めて描き直しているのですけれども、改めてこうやって描き直してみると、今国連が、世界中に向けて発信している「SDGs」というものと、われわれが目指している方向性がぴったりと一致しているということの中で、さらに自信を深めて政策を1個1個実現して、向かっていってほしいという思いを込めています。

記者: まさに最終年の重点施策というところ、この4年のスパンで見て、これまでの達成状況をご自身で自己採点すると、どれくらいとかありますか。

知事: 去年の締めくくりで、達成感の「達」と書いたわけでありまして、もともと公約に掲げてなかったことも、2期目始まってから出来上がったこともたくさん実はあったわけです。
 オリンピックとかは、あの時はまだ決まってなかったです。ラグビーワールドカップも決まってなかった。それも決まったということもありますし、それから、前からずっとやってきた第4の観光の核といったこともやってまいりましたけれども、だんだんそれぞれの地域が充実をしてきたと思ったら、一気に大磯が、国が乗り出してくることになって、明治150年という構想の中で、明治の大磯邸園のような構想になってきたということなども、一気に前に行ったということもあります。
 ちょうど軌を一にして、オリンピックのセーリングが確約できたということを受けて、大磯プリンスホテルが増築、改築、改修をやってくださったということになって、かなり大磯というものが、第4の観光の核にふさわしい形に、今一気になりつつあるということがあります。
 それとともに未病の話でも、何度も言っていますけれども、非常に大きなうねりになってまいりました。先ごろの電通の世論調査において、未病というのを知っていますかと、これは全国1万人の調査でありますけれども、52.5パーセントの人が知っているという回答をしてくれた。非常に高い認知度、進んでいるなということがあって、これなどもかなり前進してきたのかなと思っているところであります。
 それとロボットなどというのも、特区を使って新しいロボットがどんどん出てきているということもあるので、かなり掲げたものが形となって、相当結実し始めているのかなという思いはありますけれども、点数を今この段階では、まだ言えないです。もう少し、1年後くらいですかね。後はもうしっかりと満点を目指して頑張っていきたいと思います。

記者: マニフェストの評価をするような仕組みとか、外部評価であるだとか、そういうのを設定するお考えというのは。

知事: 総合計画でお示ししている内容と、基本的に公約で掲げているものは全部つながっていますから。整理の仕方が違うだけですので、その評価といったものは、そちらでやっていただくということになっています。

記者: 今、今年のキーワードみたいなものをお伝えいただいて、もうちょっと具体的に想像できるようにしたいなと思うんですけれども、例えば、いろんなキーワードがあって、そのキーワードだけだと、この神奈川がどういう街になるのだろうというのが、映像としてぱっと思い浮かばないんですけれども、もうちょっと具体的に知事がどういう街に今年はしていきたいとか、何かイメージはございますか。

知事: これは、はっきりしているのは「明るい超高齢社会」です。ずっと前からヘルスケア・ニューフロンティアと言ってきたものというのは、圧倒的な超高齢社会を、今のまま進んで行ったらば、持続可能ではなくなる。崩壊すると。そこから始まっています。そのような中で、「未病」というコンセプトを出してきたと。「未病」というコンセプトとは何だと言ったら、皆さんが健康な時代を長くしましょうということです。病気になってから治すというモデルではなくて、未病を改善して健康な時代を長くしていきましょう。できれば人生ぎりぎりまで健康でやっていきましょうという流れをつくってきた。
 また、去年は「スマイルかながわ」といったコンセプトを出したというのも、ではどのような超高齢社会かといったときに、今、絵が浮かばないと言ったけれども、私は逆に、絵を浮かべながらご説明しているつもりなのですけれども、スマイルあふれる神奈川といったときに、100歳時代になっても、みんながにこにこしているような社会を思い描いて、目指していきましょうということを言ってまいりました。
その中で、今年は、100歳に近いご老人たちだけがにこにこしているのではなくて、子どもたちもずっと自分たちの将来を見据えながら、みんなにこにこしているというか、笑顔があふれる明るい超高齢社会、100歳時代。これが、私たちが目指している神奈川県政です。

記者: その上でなんですけれども、先程おっしゃったとおりイメージが多分知事の中におありで、伝わり方に結構問題があるのかなと思うんですけれども、要するに、具体的な象徴となる施策というのがあれば良いなと思うんですけれども。
 例えば、今おっしゃった持続可能な開発目標に合致するものであれば、県として、何かをやるのであれば規制を緩和するとか、あるいは逆に結構危ないと言うか、「SDGs」に合わないような主旨の開発とかだったら規制を強めていくとか、あるいは減税とか、いろいろ仕組みをいじくってできることってあると思うんですが、そういったような構想と言いますか、規制をこうしていきたいとか、そういったもうちょっと具体的なものって何か思いとしてあるんですか。

知事: 神奈川県は、三つの特区をとっています。特に国家戦略特区。全県がとれているわけです。それを使って、さまざまな規制を突破してまいりました。だから、これは全部具体策です。具体な政策というのは全部、一つ一つそういう規制を緩和して特区を使って突破してきたということは、今までずっと積み重ねてきたと思います。
 ですから、ぼわんとしたイメージだけを言っているのではなくて、例えば「子ども」「みらい」と言ったときにも、待機児童対策になるためにということで、国家戦略特区を使って、地域限定保育士試験といったものの提案を神奈川から発しました。そのことによって、国の保育士試験そのものが年2回になるということになった。まさに、岩盤規制を突破するドリルの役目を果たした。これは民間の特区の委員の皆さんからは、高く評価されたところでありましたし、さらに、3回目の保育士試験もやっているということ、これも地域限定保育士試験で。こういったことは、まさに規制を自ら突破してやってきたということでありまして、これも、ただ単にその明るい未来と言っているわけではなくて、子どもの未来を輝くために、今の子どもたちがちゃんと保育所に行きたい人は保育所に行けて、働きたいご家庭の皆さんは、ちゃんと働けるようにしようといったことの具体策だと思います。
 外国人家事支援の問題も、これも特区を使って提案をしたところ、これも働く女性の中で家事というものが非常に重くのしかかっていると、これを解放するために、そういうニーズがあるといったことで、特区を使っての外国人家事支援というものを神奈川県から提案した。それが認められて、実際に始まっています。
 ですから、ただイメージだけ言っているのではなくて、具体の話がセットであると思っています。それとロボット、さがみロボット産業特区なんかも、もともと規制緩和のエリアにするということで、当初はそこでさまざまな規制緩和の要求をしたのですけど、最初全部ダメという話から始まりましたけど、それを交渉して全部OKにしてまいりました。
 また、出口戦略とずっと言ってまいりました。出口戦略とは何かと言ったならば、ロボットの研究開発の中でも基礎的な研究部分の支援ではなくて、製品化するところを支援していく。そのためには、実証実験が必要だといったことで規制緩和の場を作った。いわゆる実証実験ができるエリアを作ったということです。
そのことによって、今、新しい、そこから発のロボットの商品化がどんどん進んでいるということもあります。ですから、そういったことと、今言ったことというのは全部リンクしている話であります。それはやはり、一つの新しい年になった上でありますから、今までやってきたことを、さらにこれからやっていくというイメージをあらためて言葉で語っていることだと受け止めていただきたいと思います。

記者: ということは、今年もその壁となるような規制があればそれを突破していくような、思いでいらっしゃると。

知事: もちろんそうです。今、せっかく特区をとっているわけですから、この規制が邪魔になっていて、これができないということがあるならば、どんどん提案して突破していこうということで、市町村長の皆さんにも、このことはお伝えして、われわれが提案する特区だけではなくて、皆さんも感じる特区、やってみたい特区があったならどんどん提案してほしいと呼び掛けています。

県民ニーズ調査結果について

記者: 先日なんですけど、県民ニーズ調査の課題調査が発表になりまして、共生社会のかながわ憲章ですか、あれの知名度が2割ぐらいしかなかったということで、まだ知名度が上がっていないかなという感じがするんですけど、それについての所感をお願いします。

知事: それは確かに残念でありました。あれだけの衝撃的な事件、津久井やまゆり事件が起きて、そしてともに生きる社会をこれまでに目指してきたのに、こういった衝撃的な事件において後戻りするわけにはいかないということで、県議会の皆さんとも相談しながら、ともに生きる社会かながわ憲章というものをとりまとめました。そしてそれを、皆さんの新聞なんかも使って、広告をしたりとか、ポスターとかいろんな形で掲示したりとか、さまざまな場面でチラシを配ったりとか、アピールをしてきました。
 しかし、ご指摘の通り、知っているかというと知らなったという人が8割以上ということで、非常に残念な結果だと思っています。ただこれは、だからこそもっともっと多くの皆さんに知っていただくために、この精神を広く深く浸透させるために、われわれは頑張らなければいけないと、そういう気持ちを改めて引き締めたということだと思います。
 こういったものは1回届いたら、それで良いということではないと思います。やはり、継続しながらずっと発信していって、確かにそうだなと折に触れて噛み締めていくと、そういう作業が必要だと思いますので、こういった数字を、われわれも励みにというか、われわれへの頑張れと叱咤激励の声と思って、この認知度がどんどん上がるようにしっかりと頑張っていきたいと思います。

「子どもみらいをスマイル100歳に!」について

記者: 今年のコンセプトに関して改めて確認なんですけども、子どもというのを入れた背景で、待機児童とか子どもの貧困とか、昨今、子どもに関する問題が顕在化してきたということがあったと思うんですけれども、子どもにつながる施策はもちろん、子どもの貧困、待機児童といったところにダイレクトにつながるような対策、施策にも重点的に取り組むというような理解をしてよろしいのでしょうか。

知事: どこまでできるか、今回の予算の中でどこまでそこのところは表現できるかというところが、まさに今知恵を絞っていくところです。だから、子どもの貧困対策といったときに、ではどうすれば良いかといったときに、子ども食堂とかいろいろありますけれども、子どもだけに焦点を当てて何かやるというだけでは、なかなか済まないところがあります。
 幅広い背景があって、例えば、典型的なのは、母子家庭で収入が下がって、子どもを抱えながら働いているという時に、非常に貧困になることが増えてくる。そういうご家庭をどうやって支援するのか、その方の子どもたちは学校に行くにはどうするのだといった時に、どう支援するのかといったこともあるので、いきなり100パーセントを提示できると思いませんけれども、かなり意識をしながら、予算を作っていきたいと思っています。

記者: 例年よりというか、昨年より思っているということでしょうか。

知事: なるほど、ここでこういうふうに気を配ったのだな、使ったのだなということが皆さんに伝わるような形で予算を作り上げていきたいと思っています。

第4の観光の核づくりについて

記者: 先程、知事、第4の観光ということで大磯の話に言及されたと思うんですけれども、たぶん明治維新150年の記念事業として一体的にやるということで、国と県と大磯町の三者で一緒にこれからやっていこうという話だと思うんですけれども、県としての関わり方をどうしていきたいかというのと、どういうことを期待するか、そこらへんを改めて今一度お聞かせいただけますか。

知事: 私は、もともと、第4の観光の核と言い始めたのは、知事になってからしばらくして大磯に行ったということが一つ大きなきっかけとなりました。大磯と城ケ島も同じことですけれども。
 というのは、私がとっても若い頃に、大磯というのは憧れの地でした。大磯ロングビーチというのがあって、私も若い頃は大磯ロングビーチに行ってみんなで遊ぶみたいなことが、すごくお洒落で、とても素敵なことだという、そういうイメージがあって。
 同じように、城ケ島にも行った時に、素晴らしい景観で、お客さんがいっぱいいて、すごく賑わっていたという、そういう記憶があったのが、知事になってから訪問してみると、なんと寂れ果てていることか、愕然とした思いがありました。なんとかしないといけないと思っている時に、大磯町長が私のところに来られて、吉田邸が燃えてしまったのですと。これを再建したい。県も協力してほしいというお話がありました。
 その時に思わず聞いたのが、「燃えた吉田邸が再建したらお客さんが来ますか、来るようになりますか、昔のような輝きは取り戻せますか」と言ったら、「それは分かりません」と言われた。それで現地をあらためて見に行きました。
 そうしたらば驚いたことは、その吉田邸だけではなくて、大隈 重信から陸奥 宗光から伊藤 博文から、そうそうたる明治の元勲たちの家がある。今もそのまま残っているところもあるし、一部が残っているところもあるしということがあって、これが全部再生したらば、明治元勲通りみたいになるのではないかなと思いました。
 それをではどうやってやるのかといった時に、最初から県がやりますと言ったら、もう町は受け身になってしまう、地元の皆さんも受け身になってしまって前に何も進まないだろうと思ったので、あえてコンペ方式を取ったのです。地元のやる気がないとこういうものは前に行きませんよという話をしてコンペを行った。これが第4の観光の核の認定事業だったわけです。
 その時に最初、われわれだけで選んだのではなくて、アドバイザリーボードという、民間の人たちも入った中で、みんなの前でプレゼンテーションしてもらった時の第1回目に衝撃的な出来事があって、該当者ゼロだったのです。それによって衝撃が走って、本気になってもう一回だけその話を聞いてみたいというのが1個だけあって、それが城ケ島・三崎だった。
 それで、もう1回やった時には地元が本気になって出てきたので、認められたのが第1期。ではもう1回やりましょうとやったのが、その時はもうみんな本気度が全然違っていて、それぞれの首長さんをはじめ地元の皆さんが大挙して押し寄せて、すごいプレゼンテーション合戦になって、そして選ばれたのが大磯、大山。この3つになったわけです。全部で。
 それから先も、やはり地元が本気にならなければ、こういうものは前に行かないのだということで、県はあまり積極的に、あえて1つを選んで資金を投入するとか、そういうことはしなかった。それだけの余裕もなかった。そのような中である程度のお金を、ある種の分捕り合戦してくださいと、提案で分捕り合戦してくださいと、常にいつも競争原理ということで、それぞれの第4の観光の核が本当のものになってくることを期待しながらずっと来ていたわけです。
 それが、ちょうどこの明治150年という中で、政府の思いとわれわれがやってきた第4の観光の核、特に大磯は明治元勲通りみたいにしていきたいという思いがぴたっと合って、そして国が一気に乗り出してくれることになったということというのは、本当にありがたいことだと思っています。
 長らく時間はかかりましたけれども、ずっとやってきたことがまさにつながって、大磯がまた本当の第4の観光の核というテーマにふさわしいところになり得るチャンスが訪れたと思っています。
 ですから、今それも、県と国、そして大磯町が一体となって、ここを本当に素晴らしいところにしていくために、今全力をあげているといったところです。

記者: 県としては今後、どういったふうにそれに関わっていくんでしょうかね。

知事: これは具体に間に入ってやっている建物。例えば一番焦点になっているのが「滄浪閣」という、これは伊藤 博文邸なのですけれども、これが完全な形で残っていないところもありますし、どうやってするのかというところもあるので、このへんをどのように再建していくのかという中で、県も町も国も一体となってやっているというところです。

 来年の知事選について  

記者: 来年知事選がありますが、現状、お気持ちはいかがでしょうか。

知事: とてもそんな考える余裕はありません。とにかく、あと1年3か月の任期を、全力をあげて総仕上げしていきたいと思っています。

(以上)

神奈川県

このページの所管所属は 知事室 です。