定例記者会見(2017年11月21日)結果概要

掲載日:2017年11月24日

発表事項

こども医療センターで食物アレルギー治療の臨床研究中に生じた重篤な有害事象について

 発表項目に入る前に、1件ご報告いたします。こども医療センターは、食物アレルギーを治療する臨床研究に参加していた患者さんに、重症の事例が発生したことを、先週14日に公表しました。

 患者さんとご家族に対して、心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早く回復されることをお祈り申し上げます。本件は、食物アレルギーのある患者さんが、その原因となる食べ物を、口から少しずつ繰り返し食べて免疫をつける「急速経口免疫療法」という研究的な治療において発生したものです。患者さんには重症の牛乳アレルギーがあり、約3週間入院して、この免疫療法の治療を受けた後、退院して外来で治療を続けられていました。退院3か月後、自宅で牛乳を摂取した後、状態が急変して呼吸停止状態となり救急車で搬送され蘇生術を受けましたが、現在も、低酸素性脳症で治療を継続されています。

 食物アレルギーには特別な治療法がなく、こども医療センターは、平成19年から臨床研究としてこの治療に取り組んできました。これまで200人の患者さんに実施し、制限なく食べられるようになるなどの成果を挙げてきましたが、このような重篤な症状が出たのは初めてとのことです。また、日本小児アレルギー学会によれば、国内におけるこの治療法の実施件数は2015年時点で8,000例近くになりますが、今回のこども医療センターからの報告以前には、このような症例は報告されていなかったとのことであります。臨床研究は、新たな治療が受けられるというメリットがある一方、治療方法が確立していないというリスクもあります。

 今回の治療も世界的にデータが少ない新規の治療であり、患者さんやご家族には、そうした研究段階でのリスクも説明し同意を得て実施しているものです。そのため、いわゆる医療事故とは異なりますが、このたび、このような重い症状が発生したということは、たいへん残念なことだと受け止めております。

 対応についてですが、本件については、すでに、こども医療センターが、外部委員を含めて、安全性を評価する委員会を開催するとともに、日本小児アレルギー学会へ報告を行っています。それを受けて学会では、全国でこの治療を実施している医療機関に対して今回新たに、緊急調査を行っていると聞いております。県としては、こども医療センターが学会や関係機関などと連携してすみやかに原因究明を行うとともに、現在も、この治療を継続している患者さんが、安心して治療を受けられるよう引き続きしっかりと対応することを病院機構に指示いたしました。

平成29年度11月補正予算案等について

 それでは、本日の発表項目です。まず、来る11月29日に議会へ提案する平成29年度11月補正予算案等についてご説明いたします。

 それでは、「平成29年度11月補正予算案等の概要」の1ページをご覧ください。ローマ数字「Ⅰ」の「補正予算案について」です。今回の11月補正予算案では、津久井やまゆり園基本構想に基づく施設整備や、台風21号により被害を受けた県管理施設の復旧など、早急に対応する必要がある事業について措置することといたしました。補正予算案の規模は上段の表に記載のとおり、「一般会計」が、4億2,700万円、「特別会計」が8,900万円、合計で5億1,700万円となっております。

 また、一般会計の財源内訳ですが、中段の表に記載のとおり、一段目の「国庫支出金」が5,800万円、二段目の昨年度からの「繰越金」が3,100万円、三段目の「県債」が3億3,700万円となっています。

 次に「2 補正予算案の主な内容」について説明します。なお、右横に参照ページが記載されている事業については、3ページ以降に詳しい内容を掲載していますので、後程ご覧ください。

それでは、順次説明いたします。一つ目の丸、「津久井やまゆり園千木良園舎(仮称)新築工事設計費」です。津久井やまゆり園の早期再生のため、相模原市緑区千木良地域における居住棟等の建替工事及び管理棟等の改修工事に係る設計費について、債務負担行為を設定するものです。

2ページにお移りいただきまして、次に「台風21号による被害への対応」ですが、被災した県管理の港湾、河川施設等の復旧工事を行うものです。なお、緊急に復旧する必要のある被害箇所等につきましては、既決予算を活用して迅速な復旧に努めているところです。最後の丸、「母子父子寡婦福祉資金貸付金」ですが、貸付金の申込みが当初の見込みを上回り事業費が不足することから、貸付枠を拡大するものです。

続いて、ローマ数字「Ⅱ」の「条例案等について」ご説明申し上げます。少し飛びまして5ページをお開きください。ローマ数字のⅡ「条例案等について」です。「1 提出予定議案の概要」ですが、表に記載のとおり、条例の制定4件、条例の廃止3件、条例の改正 22件、工事請負契約の締結等7件、指定管理者の指定の変更2件など、合計42件の提案を予定しております。

 続いて、「2 主な条例案等」をご覧ください。今回の議案の中で主なものを説明します。なお、条例名の右横に参照ページが記載されている条例等については、10ページ以降に詳しい内容を掲載しておりますので後程ご覧ください。

 まず、一つ目の丸、「国民健康保険法改正関係2議案」ですが、国民健康保険法の一部改正に伴い、これまで市町村が個別に運営していた国民健康保険について県も保険者となり、市町村に給付に必要な費用を交付し、市町村から納付金を徴収することになったため条例の制定等を行うものです。

 次に、二つ目の丸、「神奈川県局設置条例の一部を改正する条例」ですが、複雑、多様化する県政課題や県民ニーズに的確に対応するため、局の規模を考慮しつつ意思決定の迅速化を図り、効果的かつ効率的に施策・事業を推進する体制を整備することとし、平成30年4月に本庁機関を再編することに伴い所要の改正を行うものです。

 再編の内容ですが、所掌範囲が広く「ともに生きる社会かながわ憲章」の実現など新しい課題や喫緊の課題が多い保健福祉局の組織規模を見直すとともに、子どもの貧困対策、児童虐待などの子ども関連施策を総合的かつ迅速に推進するため、県民局と保健福祉局を再編し、福祉子どもみらい局と健康医療局を設置します。

 福祉子どもみらい局は、保健福祉局の福祉部門と県民局の次世代育成部門を統合するとともに、共生社会の実現を目指すため、県民局の人権男女共同参画部門を所管します。健康医療局は、保健福祉局の保健医療部門と生活衛生部門を所管します。

また、ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックの開催が迫る中、人を引きつける魅力ある神奈川づくりを加速化する必要があります。そこで、文化コンテンツの創出や情報発信、国内外からの観光客の誘致、国際交流などを効果的、一体的に取り組むため、県民局の国際部門と文化部門、産業労働局の観光部門を統合し国際文化観光局を設置します。

 議会からは、県民に親しみやすく、分かりやすい名称、さらには、夢や希望を持てる名称といった視点をもって検討すべきなど、さまざまなご意見をいただいております。そうしたご意見などを踏まえ、当初案から変更することとし、県民局と保健福祉局を再編して新たに設置する局については、夢や希望を持てるといった視点で、「福祉子どもみらい局」としました。また、消費生活部門は、くらし安全交通部門を所管する安全防災局に移管しますが、分かりやすさといった視点で、「くらし安全防災局」に変更しました。

 次に「工事請負契約の締結」ですが、開設から45年以上が経過し老朽化した動物保護センターを、動物を処分するための施設から、生かすための施設へと転換するため建替えを行うものです。その他の議案については、資料に記載のとおりです。                                     

平成29年度 神奈川県保育賞 受賞者の決定について

 次に、今年度の神奈川県保育賞の受賞者が決定しましたのでお知らせします。この保育賞は、県内の児童福祉施設に保育士として長年勤務し、その間、旺盛な保育精神に徹した働きが、他の模範となる方を表彰するものです。今回、53回目となる大変歴史のある賞であります。

 今回の受賞者は8名で、保育所から7名、障害児入所施設から1名の素晴らしい方々を選出しております。ここでは、受賞者のうち、記者発表資料の一番下に記載されております、丸山 裕子さんのエピソードを紹介させていただきます。

 丸山さんは、障害児入所施設の中でも、重症心身障害児が利用する施設である「小さき花の園」に勤務しておられます。歌が得意で、毎日、ウクレレやピアノを演奏しながら歌うことで、コミュニケーションを図っておられます。最初の頃は、子どもたちの反応が分からず「一人で歌っているだけでは」と心が折れる日もありましたが、子どもたちの様子をしっかり観察すると、声を出していたり、身体を揺らしていたりといろいろな形で歌を楽しんでいる様子が分かってきたそうです。毎日の小さな積み重ねがあってこそ、いろいろな発見があり、保育士として働く楽しさを見出しているとのことであります。

 その他にも、多大な功績を持つ方々が選出されております。保育士確保が喫緊の課題となる中で、この神奈川県保育賞が保育士の皆さんの励みとなり、また、保育士を目指して勉強中の方々の一つの目標となればと願っているところであります。

贈呈式は、12月2日、土曜日に、県立音楽堂で開催される「神奈川県保育のつどい」において行います。私も、当日出席しまして、受賞者の方に表彰状を授与いたします。

あなたが選ぶ!2017年県政重大ニュース・トップ10投票開始!

 次に、あなたが選ぶ!2017年県政重大ニュース・トップ10投票開始についてです。 毎年、年末に県政重大ニュース・トップ10を発表していますが、今年も、皆様からの投票によりトップ10を決定したいと思います。このチラシですが、お手元に配布しております。候補となる30項目を裏に提示しておりますから、その中から、これはと思う5項目を選んで投票していただきます。この1年、県政にどのようなことがあったのか、振り返りをしながら投票いただければと思います。

 投票方法は、パソコンやスマートフォンのほか、チラシの裏面に直接記入して、FAXで投票することもできます。投票期間は、本日から12月15日金曜日までです。締め切り後は集計いたしまして、投票数の多い順にトップ10を決定し、その結果を、12月下旬の定例会見で発表する予定です。多くの方からの投票をお待ちしております。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。

質疑

あなたが選ぶ!2017年県政重大ニュース・トップ10投票開始について

記者: 重大ニュースの方なのですけれども、候補を見ていたら座間事件が抜けているように思ったのですけれども、それはどういうことなのかなと思いまして。

知事: これ、原稿を書いたところで、まだ、その事件は出ていなかったですね。

政策推進担当課長: 県政重大ニュースということで、県政との関わりということもありましたので、そのへんも踏まえてです。

記者: 県政には関係ない事件という認識なのでしょうか。

政策推進担当課長: 直接、県政に関わっていることではないというふうに考えています。

知事: 県の中で起きた事件ではありますけれども、それが「県政」といった面では直接関係がないということです。ここで挙げているのは、あくまで「県政」、県が関わってやった事業というものを並べているのです。

記者: 確かにそのとおりなのかも知れませんけれども、やはりこういう事件が起きて、実際に捜査しているのは警視庁だったりもするのですけれども、これがもしも、捜査しているのが神奈川県警だったとすれば、かなり県政にも影響があったのではないかと思われるのですけれども、そういう認識でよいのでしょうか。

知事: 今回の県政重大ニューストップ10の選び方というのは、われわれ県政が関わったものとして挙げているわけですから。もちろん世の中で起きたいろいろな衝撃的な事件等々のニュースのベスト10を選んでいるわけではないのですから。

 神奈川県政でこんなことが今年ありましたね。皆さん印象に残ったのはどのようなことでしょうか。これを見ながらわれわれも振り返るとともに、そういったことを参考にしながら次の県政に活かしていきたい、そのような思いでやっているところです。

こども医療センターで食物アレルギー治療の臨床研究中に生じた重篤な有害事象について

記者: 冒頭にありました、食物アレルギーの事故の関係なのですけれども、いろいろとプライバシー上の問題もあるかとは思うのですけれども、実際に症状を起こしたのは、例えば、3歳の子供だったのか、6歳の子だったのか、9歳の子だったのか。その報道によって、一般の方で、お子さんとかが食物アレルギーを持っている方にとってはすごく重要な情報なのではないかと思うのですけれども、これ年齢はどうして発表できないのでしょうか。

県立病院課長: 今回の件は、ご家族の同意をいただいた範囲で公表をさせていただいておりますので、年齢等については、公表はさせていただいておりません。

記者: ただやはり、そこのところは、年齢だけだったなら、なかなか個人の特定というのは難しいのではないかと思うのですが、その辺りのところ、もう少し交渉していただけないかなと思うのですけれども。

知事: こういうのは、よくあることですけれども、ご家族が止めてほしいと言われていることについて、われわれが強行して、抑えて発表するというのはなかなかできないです。

 今回は、非常に重大な形になって、ご家族は大変ショックを受けていらっしゃる。大変な状況でありますから、ご家族のご意向に基本的に沿うというのがわれわれの立場だと考えております。

平成29年度11月補正予算案等について

記者: 補正予算の中で1点だけ、3つ目の母子父子寡婦福祉資金貸付金の項目が入っていると思うのですけれども、申込みが当初の見込みを上回り、事業費が不足することから貸付を拡大するとあるのですけれども、当初の見込みを上回った理由というか背景というか、こういったところをどういうふうにお考えなのか教えていただけますか。

知事: 母子父子寡婦福祉資金貸付金というのは、ひとり親家庭を対象とした経済的な自立や子どもの修学のための資金貸付であります。年度の途中で増えた主な理由なのですけれども、貸付金制度の案内、広報を強化したことで、高校や大学に進学する時に必要な資金を貸し付ける就学支度資金の利用が見込みを上回った、ということです。

 もともと、就学ニーズの高まりがここまでだとは当初は予測できていなかったと、過去の貸付実績の推移から、当初予算ではその増加を見込むことができなかったということです。

記者: 途中で広報というか、周知徹底を強化したということなのですか。思っていたよりもニーズが大きかったということでしょうか。

知事: そうです。ちなみに、平成27年度の上半期の貸付状況は、72件で金額は2,735万1千円でした。平成28年度になりますと、96件で3,299万9千円でありました。これが平成29年度になりますと一気に膨らんで、149件で5,945万2千円となったということです。

 せっかくこういった制度があるのですから、必要な方はどんどん利用してくださいということを広報したところ、それだけ増えたということですから、そのための予算措置をしたとお考えいただきたいと思います。

記者: つまり、経済的に苦しい家庭が増えている現状を反映したものという認識でよろしいでしょうか。

知事: 増えたのか、周知徹底したから応募者が増えたのか、その辺りの詳細は今、把握はできていませんけれども、潜在的にそうした方がたくさんいらっしゃるということだと思います。

記者: 補正予算の関係で、台風の被害の対応が含まれていますけれども、江の島はオリンピックの会場でもありますので、それも踏まえて取組みを行っていくという知事の思いを聞かせていただけますでしょうか。

知事: 江の島が台風の被害を受けたということで、私もすぐに現地に視察に行ってまいりました。被害の状況をこの目で確認したわけです。オリンピックの開催に向けて支障がないだろうかという思いで見に行ったわけです。

 見たところ、駐車場が剥がれているという側面もありましたけれども、これまで経験したことがないような高波が来たということで、そのことで駐車場の一部が剥がれたということです。

 ヨットの方も一部被害を受けたのですけれども、この被害を受けた場所というのは、小田急ヨットクラブの場所でありまして、オリンピックのメイン会場となるところのヨットではなかったというところです。メイン会場であるところを見たところ、ディンギーが4隻流されたということがありました。そのうち1隻は行方不明になったということなのですけれども、話を聞いてみると、きちんと固定をしていなかったということがあった。また、一部コンテナが流されたということがありましたけれども、移動しただけで大きな被害にはなっていなかったということもあり、結果的には被害があったもののオリンピックの開催に向けては、全く支障がないということを確認できました。視察をした当日のセーリングの国際大会が、何の問題もなく開かれていたということも、この目で確認をいたしました。

 ただ、今回のことを受けて、駐車場が剥がれたことなども二度と起こしてはいけないとか、コンテナが流されることも起きてはいけないとかということで、その対応策はとるように指示はいたしました。今回の起きたことに対しての復旧のための予算を、緊急にお願いをしたということです。

記者: 被害額なのですけれども、先日の発表から更新されていたりということはありますか。

知事: 11月7日の記者会見の際には、被害の状況を皆さんに早急にお知らせするため、その時点で把握していた金額をとりまとめて、7億3,000万円とお伝えしました。

 この7億3,000万円のうち県が管理する公共土木施設等の被害額は、6億4,000万円でありましたけれども、現時点ではそれが9億円以上となる見込みでありまして、既決予算を活用するとともに、今回、補正予算を計上することにより、迅速な復旧に努めてまいりたいと考えております。

 一方、県が管理するもの以外の被害額につきましては、被害の態様がさまざまでありまして、また、山の中で確認しにくい場所などもあることから、全容を把握することは、なかなか困難なのですけれども、引き続き、情報の収集に努めてまいりたいと考えております。

記者: 今、大体10億円くらいなのですか。

知事: 9億円以上となる見込みです。それ以外に、全容がまだ把握できていない部分もあります。

記者: 組織委員会と協議をしながら、実際に大会がある時に高潮が発生した場合の対応なども考えていくということでしたけれども、この協議というものは進んでいますでしょうか。

知事: この前、台風の視察を終えた直後に江の島に行って、ワールドカップの実行委員会がスタートしたということでのお披露目をしました。その時にセーリング関係者の皆さんともお話をしました。皆さん、今回のことに対して、それほど危機的な認識をお持ちでなかった。要するに、江の島のことについてよく分かっていらっしゃるから、あの部分が被害を受けたのだなということでありますけれども、われわれもあのようなことが今まで無かったので、これからちゃんと対応しますという話もして、それに対して分かりましたということでありましたから、オリンピックの開催に重大な支障が出ているという認識はありません。

記者: 県庁の組織再編の件で1件。今回の再編で県民局が無くなるということになると思うのですけれども、県民局というのはそもそもつくられた趣旨というのが、神奈川県として多様性を広げていこうというような趣旨で、当時としては先進的な取組みとして作られたものと認識しているのですが、これが無くなるということによって、多様性を尊重するというメッセージが薄まるのではないか、そういう指摘があるかと思うのですけれども、これについてはどのようにお考えですか。

知事: 今回の再編によりましては、これまでと所管が変わるものもありますけれども、県として行うべき政策課題を、さらにしっかりと行うために見直しを行うものでありまして、もとより、横断的に取り組むべき必要があるものも多いので、これまで以上に連携を図って対応してまいります。結果として、県民局は廃止されますけれども、組織再編を行っても、それぞれの課で行う業務や役割は何ら変わりませんし、これまでの連携体制が無くなるわけでもありません。今回の再編により国際文化と観光の連携でありますとか、県民局の人権男女共同参画部門と保健福祉局の共生社会推進部門が同じ局になることなどで、より強固に政策推進が図れるものと考えているところです。

 県民局が出来た時には、それなりの時代の背景というものがあったと思いますけれども、最近の時代の流れの中で、さまざまに状況は変わってきているというところがあります。最近になったら、子どもといったものに対して、特別な政策をやっていかなくてはいけないだろうという、そういう時代の流れになってまいりましたので、それに対応するように変えていったということであります。それぞれの課は全部残っているし、仕事が減るわけでも何でもないですから、時代に合わせた形での再編にしたということだと思います。

記者: 関連で、やはり組織改革と言うのは、政策の実現というのとセットで打ち出すべきかなというふうに私個人は思うのですけども、今回県民ニーズに対応するとか、少し漠然としている部分がありまして、来年になったら知事の任期も残り1年ということになりますので、この組織改編に伴ってどのようなことをいつまでに何を実現したいのかというような思いはありますか。

知事: 組織改編によって、突然何か新たな政策を思いついて、それをやろうとしているわけではありません。今までずっとやってきた政策を、より有機的に効率的に動かしていくという中では、より対応が強化されるような形にしたいということです。ですから、今までの政策をさらに強力に推進するといったこと。

 例えば、子どものこと。子どものことについて、重点的に取り組まなければいけないという思いがずっとあって、かなり時間をかけてわれわれとしては検討してきたのです。だから、子ども政策といったものは、こういう形になったときに、また新たな形で展開していくということ、これは大いに自分としては期待をしたいところであります。

 また、ともに生きる社会かながわ憲章をとりまとめてきたという中で、これもやはり強力に推進していくということが必要になってきます。

 今まで保健福祉局というのは、あれもこれもと非常に大きすぎて、なかなか大変だったところもあったので、効果的、機能的に動けるような体制にしたと考えていただければと思います。

記者: 県民局の廃止にも絡むのですけども、子どもというのを、DVとかそういった視点であれば、福祉部門と連携というのは理解できるのだけども、やはり子どもの人権だったりとか、男女の人権、女性の働き方改革を含めた女性活躍というようないわゆる人権行政という部分の、先程の部分と被るのですが、後退ともとられかねないのではないかという指摘もあるのですが、相模原事件だったりとか、小田原の生活保護ジャンパー問題とかがある中で、県としてより積極的に人権というのを全面に出してアピールしていくべきではないかという声に対して、知事のお考えを教えてください。

知事: 県民局を廃止するから人権行政が後退するとは、全く思っていないです。今の県民局を見てください。先程多様性という言い方をしていただきましたけれども、いろんなものがあるのです。文化行政もあるし、人権的なものもあるし、子どももあるし、あれやこれやという、ある種多様性というのは良い形で言う表現ですけれども、今となってみると、いろんなものがあり過ぎるのではないのかという感じです。

 例えば、人権行政などをもっとさらに推進するためには、それをもっとすっきりした形でやっていく方が良いのではないかという形での再編ですから、後退なんてとんでもないです。前進です。強固に進めたいという思いの中でつくったということでありまして、そういう形になっていると私は自負しています。

記者: 補正予算の関係で、やまゆり園の関係なのですけれども、ここで定員が88人と千木良については設定されていて、意思決定支援の状況によって変更するということなのですけど、まずは88人としたそのお考えの経緯というのは。

知事: 前にお約束したとおり、2年間かけて皆さんの意思決定をしていって、その結果に基づいてその戸数を決めていくとしてまいりました。そのような中で、まず設計に入るわけです。設計に入る時には、ある程度想定した中での設計であって、それを途中でいかようにも変更できる形での設計ということで進めている。それがと取りあえず88人ということで考えてみたということです。

 これはいくらでも対応は、今は設計段階ですから、変えることは可能だというところです。

記者: 取りあえずというところの考え方としては、どう理解すれば良いですか。取りあえず88人というのはどうやって出てきたのですか。

知事: 88あれば、皆さんが入っていただくには大体それくらいの範囲になるだろうという想定です。ある程度想定しないと、設計図は描けませんから。

記者: アンケートをとって、母数があるとかそういうわけではなくて。

知事: アンケートはとっていないです。ですから意思決定といったものは、丁寧に丁寧にお一人お一人しっかりと時間をかけてやっていこうとしていますから、今アンケートをとるというのはあまり意味がないと思っています。

記者: では、仮の取りあえずのってことですよね。

知事: そうです。

みんなあつまれ2017実行委員会について

記者: 今日、午前中にみんなあつまれの実行委員会がありまして、中止になった2日目の22日の分について、年度内3月に実施する方向で検討していきましょうという前向きな意見が多かったのですが、これについて知事の見解をお聞かせください。 

知事: みんなあつまれ2017、これは天候の関係で中止になったと、非常に残念な思いでした。これに向けて盛り上げてきた「SO LIFE GOES ON」という新曲をクレイ勇輝さんに作ってもらって、みんなで踊ろうということで動画を作って、その動画の再生回数もぐんぐん伸びていって約40万回に及ぶという、かなり盛り上がってきた中で台風には勝てなかった、中止になったわけです。その盛り上がりといったものを、何とかして早くやりたいなと思っていました。

 おかげさまで、保険をかけていたというものもあって、中止になっても、途中で中止になったわけではなくて、最初からやりませんと決めていますから、保険金のかなりの部分が出てくるだろうというようなことを見込んでおりますので、そこの部分がはっきりすれば、そのお金を使ってなるべく早くまたそれをやり直すことができるのかなと、そうしたらやり直したいという気持ちが皆さんの共通の思いなのだと思います。ですから、年度内にもう一回、仕切りなおそうと動き始めたということで認識しています。 

記者: 今、その予算の関係ですけど、みんなあつまれの保険金の関係ですけど、保険が下りたとしても当初よりは予算が2000万円くらい縮小するようなのですけど、あとは今、おっしゃった通り仕切り直しということで改めて盛り上げる工夫とか必要だと思うのですけど、そのへんのお考えをお聞かせください。 

知事: また、改めて盛り上げるということは必要ですけど、かなりあの時に盛り上げるために、ずっとやってきたものがあります。それは今申し上げた「SO LIFE GOES ON」、これが40万回といったら私は大変な再生回数だと思いますけども、そこまで来ているということもあり、ですからベースはありますから、そこにさらに油を注いでいくということをやっていけば、それがかなり盛り上がってくるものになると思います。

 ただ、前回よりは予算規模が減ってしまっているのは間違いないので、どこでどのように仕切り直すか、それはこれからの課題だと思っています。 

平成29年度11月補正予算案等について

記者: きょうの発表項目に戻って、工事請負契約のところで動物保護センターの件が上がっていますけども、知事が11月に県費充当額と寄付額の見込みを示すとおっしゃっていましたけども、その点を教えていただいてもよろしいでしょうか。 

知事: 11月17日現在の速報値ですけども、動物保護センター建設基金、2億1,527万7,968円、これだけの寄付をいただいております。目標には届いていないですけど、2億1千万円を超えるという寄付が集まったということは、本当にありがたいことだと思います。やはりこの動物愛護の精神といったものを、この建て替えというプロセスにおいて、もっともっと広めていきたい、そのような思いでお願いをしてきたわけですけども、これだけ集めていただいた、出してくださったということは本当に心から感謝したいと思っております。残念ながら目標額には達していないので、寄付の目標額(正しくは、見込額)といったものを改めて設定して、残りの部分は県費負担でお願いしたいと考えています。

記者: そうすると県費負担額というのは、当初の目標の11億引く、今の2億。

知事: これは、当初お示しした県費負担額11億円と言っていたものの中身というのは、実は建物だけだったのです。例えばそれを建てるときは実際の土地の整地が必要であったり、その中でのいろんな空調であるとか、さまざまな施設とかいうものが入ってくる、それを全部合わせると、建設工事費全体は約18億3千万円となります。ですから、ここから寄付分が引かれるという話になります。 

記者: 先程、目標には達していなかったというお話もありましたけれども、動物愛護精神を広めるという意味で寄付を行ってきて、あまり目標額に届かなかったということで、そういった意味では動物愛護の広まりというのが、なかなか至らなかったというふうにも取れると思うんですけど、その点は。

知事: そのようなことはないと思います。2億円を超える寄付が集まるということ自体が大変なことだと私は思います。今も毎日のように寄付してくださるという方がいらして、増えてきています。これは本当に大きなことだったと思って、心から皆さんに感謝したいところです。

記者: この後、完成までにまだ寄付としては募り続けるということで、先程の改めて目標設定するということをおっしゃっていましたけど、そういったことは。

知事: これは、議会とのお約束の中で、もうしばらくこの寄付を集めるというかたちは続いていきます。その後、また別の基金の形で継続していくということになると思います。

神奈川県観光振興計画について

記者: きょうの発表項目じゃないのですけど、きのうあった発表で、観光振興計画を見直したという発表があったのですけれども、要は前倒しして目標値を上方修正したということで、2018年の目標値を、外国人旅行者の訪問者数、201万人から298万人にするというふうに上方修正したと。順調に外国人観光客が増えているということを受けてだと思うのですけれども、一方で、神奈川県への訪問率というのが低下しているという現状もあると思うのですけども、この点についてどのようにお考えなのかお聞かせください。

知事: せっかくこの日本国内に対して、外国人観光客が非常に増えているという状況の中で、実は神奈川県も確かに増えてはいるのですけども、その増え方が全国レベルからすればかなり見劣りがするといったところです。もっと増えて良いという状況です。これは非常に残念なことだと思っています。

 神奈川県で横浜、箱根、鎌倉に次ぐ第4の観光の核をつくろうということでずっとやってまいりまして、かなりその整理もされてきましたけども、まだ充分に、これぞ第4の観光の核というとこまで至ってないということも事実であります。それとともに、この横浜も含めてそうなのですけども、宿泊施設が足りないといったこともありました。そのことによって、本来ならばここで泊まっていただいて、もっとさらにここを起点として観光展開していただきたいお客様を逃していたという現状があったと思います。

 しかし皆さまもご承知のとおり、2019年、2020年に向けて、ホテルが横浜でもいろいろできるという流れになってきていますので、そういったことを踏まえてさらに外国人観光客の皆さんをお呼びしたいという思いを込めて上方修正ということになったと考えています。

平成29年度11月補正予算案等について

記者: さっきの動物保護センターに戻ってしまうのですけども、寄付がいつまで、集めるのがいつまでかということ、県費負担額が決まるのというのはいつと考えてよろしいのでしょうか。

動物愛護担当課長: 寄付については平成31年の3月、建設が終わるまでということになっております。

記者: 県費負担額が出るのはいつ。

動物愛護担当課長: 今精査しておりますので、もう間もなく取りまとめられると思いますけれども、今精査中です。

記者: ここまでの寄付額を差し引いていくという考え方でよろしいのですか。

知事: さっき申し上げたのは今の実数です。まだその寄付の期間がまだありますから、だいたいこれぐらいはいくだろうという目測をつくって、それをご提示して、あとの超える部分について県費をお願いしたいということを議会に申し上げます。

記者: 間もなくというのは、もう年内に、今月にということですか。

動物愛護担当課長: 見込みについては。

来年度の税制について

記者: 先程の観光の話で若干関連しているのですが、今、与党税調の方で、観光税の導入という動きがあろうかと思うのですけども、その受けとめを、賛否を含めて、改めてお聞かせください。

知事: せっかく観光の流れというのが出てきている中で、それに水を差さなければいいなと思っています。水を差さない形で、そういった税負担をお願いできるならば、これは非常にありがたいことだと考えていますけれども、その辺り皆さんとともに議論する必要があるのではないでしょうか。

記者: 一方で、森林税とか、神奈川の場合は重複課税になってしまう懸念もあるわけで、いわゆる来年度の税制に向けて、具体的なアクションを起こしていくようなお考えというのは何かありますか。国に対して、観光税とか森林税とか、いわゆる税制改革に向けて。

知事: 森林環境税については、すでに関東知事会、それから九都県市首脳会議等々で私の方から強く申し入れて、あとは全国知事会でもお話をさせていただきました。これはかなり重大な問題だと受け止めています。神奈川県は独自に水源環境保全税というのをやってまいりました。これが新しく森林環境税というものに、もし取って代わられたりするならば、この神奈川が進めてきた森林対策っていうようなものは根本から崩れてしまうということで、大変重大な問題であると考えていますので、このことについては強く国の方に言ってありますし、全国知事会、関東知事会、九都県市等々でもしっかりと歩調を合わせようということを言っています。

 これがわれわれの来年度の税制に向けての最大の主張であります。観光税のことについては、まだ議論が出てきたばっかりですから、特にそれに対してコメントするという気持ちはありません。

小池都知事について

記者: 先日、東京都の小池知事が、希望の党の代表を辞任されましたけども、これについて知事の所感を伺いたいと思います。

知事: 小池知事のご判断ですから、私がとやかく言う筋合いのものではないとは思いますけれども、われわれとしては、このオリンピック、パラリンピック。これをしっかりと成功に結び付けていくために連携をしっかりととっていきたいということで、そういう意味で、都政に専念されるということですから、それを前向きに受け止めたいと思っています。

記者: ただ自分で立ち上げた党の代表を、立ち上げてから2か月くらいで辞めてしまうというのはいかがなものかという、辞めてしまうことによって求心力が低下してしまうのではないかというような見方もありますけども、その点はどのように考えますでしょうか。

知事: 前もお話しましたけど、都民ファーストという会を立ち上げられたわけです。それで選挙のときにやられて、終わったら都政に専念すると言って辞められたわけです。ですから私は、今回も希望の党を立ち上げられたけども、選挙終わったらまたお辞めになるのではないのかなと、その方が前の行動とは整合性が取れますから。

 それは見る人によって見れば、選挙のときだけ党首として出てきて、終わったら、さよならするというのはどういうことかという、そのようないろんな見方もあると思いますけど、いろんなことあったとしても、これからではないでしょうか。東京都知事として、これからいろんな実績を見せていかれるという中で、いろんなことも乗り越えていかれるのではないかと期待をしています。

平成29年度11月補正予算案等について

記者: やまゆり園の千木良の定員が88人になっている件なのですけども、これはアンケートとかを取ったわけではないということなのですが、例えばもともとのお住まいが、相模原市の方が何人とか、あるいは横浜市の方が何人とかそういったことを考慮して、一応取りあえず88人ということにしたのでしょうか。

知事: そこまでのことではないです。何ともそこのところは予測できないです。ですから皆さんのお気持ちを一人一人大切にすると言った以上、いろんな要素を自分たちで勝手に想像して、きっとこの人はこっちだろうと今から言っても、それは詮無いことでありますから。88人と88人ということは、合わせて176人。今いらっしゃる方は130人ですから、かなり多めに取っているということです。これを減らすことはいくらでも出来る。それ以上になるということは、なかなか考えにくいのではないのかなと思っています。

記者: 176人ですか。横浜にも88人つくるということですか。

共生社会推進課長: 再生基本構想では、千木良地域と芹が谷地域にそれぞれの施設をつくることとしまして、今回、先行した形で千木良地域88人ということの設計費を計上しています。芹が谷地域についても、概ね同じような考え方になると思いますが、今後、芹が谷地域についても、また改めて手続きを進めてまいりたいと考えております。

記者: じゃあ横浜もある程度の規模のものをつくれるので、千木良もそれなりの規模のものを、まずいったんは設計では考えているということですね。

知事: はい。

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神奈川県

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