定例記者会見(2017年11月7日)結果概要

掲載日:2017年11月9日

発表事項

高校生から公募した優勝旗デザインが決定!第3回全国高等学校日本大通りストリートダンスバトル全国大会開催

 はじめに、第3回全国高等学校日本大通りストリートダンスバトルの優勝旗デザインの決定及び全国大会の開催についてです。
 このイベントは、全国からストリートダンスに取り組む高校生たちが集い、エンターテインメント性やダンステクニックを競うコンテストです。今週末の11月12日、日曜日、14時から県庁前の日本大通り特設ステージで開催いたします。
 今年度は、昨年度の90チームを上回る、104チームからエントリーがありまして、九州、関西、関東、東北・北海道の各地区で予選を行い、そこから勝ち上がった11チームが、決勝である全国大会に出場します。
 また、3回目となる今回は、新たな取組みとして、優勝校が持ち回る優勝旗を作製するため、そのデザインを、高校生から公募しました。審査の結果、神奈川県立横浜平沼高等学校3年の伊藤ゆきのさんの作品が見事グランプリに輝き、デザインが決定しました。そのデザインを基に製作した優勝旗がこちらです。本大会の優勝チームに、私からこの優勝旗をお渡しいたします。
 その他、当日午前中に開催する関東予選大会では、ゲストとしてスポンサーでもある不二家のマスコットキャラクターのペコちゃんと、人気ダンスチームのNew School Orderによるパフォーマンスもあります。
 なお、当日の様子は、11月26日、日曜日に、J:COMで全国放送されます。J:COMは本大会を県と共同主催しており、各地区の予選の開催なども行っています。
 全国大会は、私も出席予定でありまして、大変楽しみにしておりますので、皆様もぜひお越しいただきたいと思います。

神奈川観光動画コンテスト 表彰式の実施について

 次に、神奈川観光動画コンテストの表彰式の実施についてです。
 このコンテストは、神奈川の魅力をより多くの観光客に知ってもらうため、本県の観光PRに活用できる動画を、今年の7月から9月までの間、募集していたものであります。
 このたび、かながわ観光親善大使の河村隆一さんと私が、コンテストの選考委員として、審査を行い、最優秀賞及び優秀賞を決定しました。
 まず、最優秀賞は「日常の隣にある、非日常。」という作品で、動画のコンセプトが神奈川県の観光地としての特質をうまくとらえており、また、映像としての表現も秀でるものでありました。次に、優秀賞は、「ENJOY THE SEASONS IN HAKONE –Winter Edition–」という作品で、神奈川の代表的観光地である箱根が紹介されています。それでは、最優秀賞となった動画を見ていただきたいと思います。
 なかなかのものではないかと私は思いますけれども、最優秀賞及び優秀賞の動画は、県のホームページのトップページでもご紹介していますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
 これらの作品の表彰式を、11月9日、木曜日、午後3時10分から県庁本庁舎第2応接室で開催します。この表彰式には、河村隆一さんと私が出席しますので、取材の方をよろしくお願いしたいと思います。
 なお、最優秀作品については、時間を短く編集しまして、デジタルサイネージで公開するなど、積極的に活用してまいります。

「東京五輪音頭-2020-神奈川ver.」がYouTubeに公開されます!

 次に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の機運醸成についてお知らせします。
 このたび、神奈川県において、「東京五輪音頭-2020-神奈川ver.」動画を作製しまして、大会組織委員会を通じ、大会組織委員会YouTube公式チャンネルに公開されることになりました。作製の経緯についてですが、東京2020大会に向けて機運を醸成するため、1963年に作られた東京五輪音頭のリメイク版である東京五輪音頭-2020-が、本年7月に大会組織委員会によって制作されました。
 これを受けて、神奈川県でも東京2020大会に向けて県民の機運を盛り上げるため、県民の方にもご協力をいただいて、動画を作製いたしました。それでは、再び動画をご覧いただきたいと思います。
 全体では5分弱の動画になりますけれども、県内の高校生や開催会場都市の職員に出演していただきまして、セーリング競技の会場となる江の島などさまざまな場面で構成されています。動画の企画・発案は、県の若手職員が中心となって行いました。
 短い期間での制作でしたが、東京2020大会へ向け機運を高めていけるような動画になったのではないかと考えているところです。なお、このような自治体版の動画は、神奈川県が初めて制作した形になっています。
 今後、県内でさまざまなオリンピック・パラリンピックに関連するイベントが開催されることになると思いますけれども、そういったイベントで放映するなど、一人でも多くの県民の皆さんの目に触れるよう、活用していきたいと考えています。
 この動画は、神奈川県のホームページ及び大会組織委員会YouTube公式チャンネルからご覧いただけます。多くの皆様にご視聴いただきまして、ぜひ踊り方を覚えて、東京2020大会に興味を持つきっかけにしていただければと考えています。

台風第21号による被害について

 発表項目については以上でありますけれども、1件ご報告いたします。
 お手元に配布しています、台風第21号による被害についてです。江の島の港湾施設など、県内に大きな被害が出たことから、市町村や県の各局が把握している被害状況をとりまとめ、過日、公表したところですが、その際、被害額については、とりまとめ段階で調査中のところも多かったことから、発表資料には含めませんでした。
 現時点の主な被害状況としましては、水産業や漁港関係で約1億8千万円以上、港湾や海岸関係で約3億3千万円、河川や道路関係で約2億1千万円など、合計約7億円以上と把握しています。ただ、定置網や漁港被害など、いまだ被害状況が調査中のところもありますので、今後被害額は増える可能性があります。
 引き続き、被害の全容把握に努めまして、復旧に向けましては、補正予算等も視野に入れ、検討してまいります。
 なお、今後、台風21号のような、県民の関心が高い災害が発生した場合には、その時点で把握できる範囲で、経済被害も含め公表してまいりたいと考えています。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち2件コメントしておきます。
 本日、この後、17時からホテルメルパルク横浜で開催する、かながわ女性の活躍応援団ムーブメント拡大意見交換会に出席します。この応援団の全体会議は年1回開催しておりまして、今回3度目となりますが、意見交換会として行うのは初めてであります。
 本日は、そうそうたる大企業等のトップの方々13名が一堂に会して、働き方改革や女性のキャリアアップ、今後の社会的ムーブメントの拡大方策などについて、意見を交わしていただく予定にしております。
 1時間という限られた時間ですけれども、メンバー同士で意見交換ができる貴重な機会であり、私も大変楽しみにしていますので、ぜひ取材にお越しいただきたいと思います。
 次に、「黒岩祐治が行く!神奈川の現場」としまして、11月15日、水曜日、10時30分から、南足柄市にある大雄山最乗寺を訪問します。同寺院は、曹洞宗の由緒あるお寺で、地元団体や企業が連携し、「未病の改善」につながるツアーやヨガ教室などを開催することにより、地域振興の取組みを行っています。
 当日は、最乗寺の方に寺院内をご案内いただいた後、関係者と意見交換を行います。

質疑

第3回全国高等学校日本大通りストリートダンスバトルについて

記者: 発表項目のストリートダンスバトルについて、北海道・東北代表が都合により棄権ということですが、どうしたのでしょうか。

マグカル担当課長: 日程的に辞退ということで、詳しい内容までは把握しておりません。

台風21号の被害状況について

記者: 台風の被害の方ですけれども、知事としては、かなり大きな被害だという感想をお持ちなのでしょうか。

知事: 私も江の島を見に行きましたけれども、江の島でもこれまで経験したことがないような高波だったということです。ちょうど満潮時に重なって台風が来たということで、防波堤を乗り越えて波が駐車場に叩きつけたということがあり、テトラポットも折れていましたから、相当大きな被害であったと思います。
 今回は、海の被害が割と中心だったようです。7億3千万円以上、またこれからさらに増える可能性もありますけれども、この概算を見てもかなり大きな被害だったと言わざるを得ないです。大きな人的被害が特になかったのが不幸中の幸いということだと思います。

座間市における遺体遺棄事件について

記者: 発表以外の関係なのですけれども、先週、座間市で猟奇的な、9人の遺体が見つかるという殺人事件が発覚したのですけれども、ご所感を伺えますか。

知事: 私は普段から「いのち輝く神奈川」ということで、「いのち」を最も大事にして政策を進めている中で、こういった猟奇的な事件が起きたということは、本当にショックを受けているところです。
 今回の事件は、全容はまだ分からないところもありますが、自殺願望を利用した悪質な犯罪、そのような感じがします。そのことからも、自殺願望を持っている若者がたくさんいるという現実が浮かび上がってきたということです。
 この点につきましては、本県は以前から、精神保健福祉センターのフリーダイヤルのこころの電話相談、それから保健福祉事務所等による相談、さらには身近な人の自殺のサインに気づいて専門家につなげる役割を担うゲートキーパーの育成など、さまざまな自殺対策に取り組んできております。
 その成果と言ってもいいと思うのですけれども、平成28年の人口10万人あたりの自殺者の数は13.3人と、全国で一番低くなっているところです。
 ただ、低くなっているとは言いながらも、やはり自殺者がそれだけいると。また、自殺願望の人たちもたくさんいるということ。こういった問題をしっかりと重大に受け止めながら、そういう若い方が命を失う、自分で命を絶つなんてことがないよう、また、それが新たな別の犯罪に利用されることがないように、これからもしっかりと自殺対策というものを取り組んでいきたいと思っています。
 警察において今回の全容解明といったものを急いでいただきたいというのと同時に、県としては、なるべく自殺願望の人を早く見つけながら、その人たちに対してしっかりと手を打っていくということを、全力を注いでいきたいと考えております。

記者: 今の関連なのですが、自殺願望の方を早く見つけるというのはなかなか難しいことだと思うのですけれども、何か具体的なイメージされているものというものは知事の方でありますか。

知事: こころの電話相談。こういったものも、「自殺をしたいのだけれども」ということで掛かってくる電話だと思うのです。それから、今回、犯人が利用したようでありますけれども、ネットでそういうことをつぶやいている人がいるということ、そういった情報なんかもうまく対策につなげられないか、そのへんも検討していきたいと思います。
 今のところ、いろいろな情報が出ている中で、自殺願望だとしている9人を実際殺しているわけですけれども、伝えられているところによると、最後の最後まで死にたいと思っていた人はいなかったということです。
 だから、「自殺願望」というものと「自殺をする」というのは大きく違うのでしょうね。「もう死にたいよ」という気持ちになっても、ふとしたきっかけで、はっと目覚めて自殺を思い止まるということも十分にあるということです。取材の中でも、あの犯人と接触をしたというかつての自殺願望の人が、今自殺をしていないで、しっかりとテレビのインタビューに答えているという、そのような現実もありますから、やはり、自殺願望の人を本当の自殺に追い込まないために、さまざまなことをやっていかなければいけないと改めて思う次第です。

記者: 座間の件なのですけれども、容疑者のやり方と大きな違いっていうか、県の場合って、多くの行政はそうだと思うのですけれども、電話相談だとか基本的に待つというところが大きいと思うのですが、ああいった事件を起こすパターンというのは、プッシュ型でどんどん願望を持っている人にアプローチしていく。そこに大きな違いがあって、なかなか行政として目が届きにくいところがあると思うのですが、今、おっしゃっていたネットでつぶやく人がいて、そこを県としてどう把握するのかというのは、これはプッシュ型も含めて検討するというイメージでいてよろしいでしょうか。

知事: これはどのようにやっていけばいいのか、そのへんは研究してみたいと思っています。ネットでつぶやいている人がいたら、そういうのがあったらどんどん消していこうという、そういう一部の動きがあるようですけれども、そうすると逆に見えなくなってしまうというところもあるという話もあるので、今までみんながあまり経験したことがないような事態が起きているということなので、これを自殺対策にどうつなげていけるかということを研究してみたいと思っています。

記者: 全体としてなのですが、昨年、相模原の事件がございましたし、神奈川県において多くの人を殺めるという事件が続いているかなと思うんですけれども、それは知事がおっしゃっている、いのちが輝く、いのちを大事にするということと反対の方に行っていると思うんですけれども、何らか、特に今回両方、容疑者とされるのは20代後半ということで、相模原を含めてですけれども、少し命が軽んじられていないかなというふうに思うんですが、全体を含めての知事の所感はいかがですか。

知事: 先程も申し上げましたけれども、「いのち」という言葉を、いつも最大の言葉にしてずっと訴えてきている、いのちが輝くような神奈川をつくりたい、それが最優先課題だと言っている中で、まさにおっしゃる通り、全くその逆に向いているような、猟奇的な事件、これが相次いでしまったということがあります。
 こういうことをしっかり受け止めながら、本当になぜこういうことが起きたのかといったことを徹底的に分析するとともに、再発防止に向けて全力を挙げていきたいと。
 再発防止というものも、こういう対策を打てばこれは再発が防止できるという、そう簡単なものではないですから、これは本当に粘り強く幅広くさまざまな皆さんの知恵を借りながら、前に進めていかなければいけないと思っています。
 その一つとして、「いのちの授業」といったもの。これも私が知事になってからずっと進めてまいりまして、今度いのちの授業大賞という表彰式も行われますけれども、いのちの授業というのは、かなり今県内で幅広く行われるようになってきています。その中でも、子どもたちの学校でいのちの大切さといったものをしっかりと学ぶ。さまざまな角度からの情報を基にしながら、さまざまな先生から学ぶということが進んでいますので、こういったことを地道に広げていくということを一つずつ着実にやっていくということではないかなと思います。

台風21号の被害状況について

記者: 台風21号の被害なのですけれども、復旧するにあたって、所有者が責任持って直すという部分と、それから行政としてお金を出す部分という、民間と行政の分で、住み分けがあると思うんですが、例えば農業ですとか水産業ですとか、このあたりに行政として何か補助をするとかそういうお考えというのはございますか。

災害対策課長: 農業被害につきましては、詳細情報を持ち合わせておりませんので、後ほど所管の課の方からお答えしたいと思います。

知事: それぞれの個別の状況を見ながら判断していくことになると思います。

記者: では、あえてオープンの場で要望ですけど、できるだけ詳しく民間の被害についてはどの程度補助するのかっていうのは、結構関心事だと思いますので、整理してお答えいただければと思います。

日産自動車の出荷停止に伴う県内経済への影響について

記者: 先日発覚した無資格の検査員が検査をしていたことによって、工場の出荷が停止になりました。それに関連して、県の方では特別相談窓口を企業向けに設置するなど対策をされていると思いますけれども、現在のそれに対しての相談の状況と、知事がこの問題について県内経済ですとか、県内企業に及ぼす影響をどう考えていらっしゃるのか改めて教えていただけますでしょうか。

知事: 日産という会社は、神奈川県に本拠地を置く素晴らしい会社であって、この日産と神奈川県は本当に密接に結び付いている。そのような中で、ある種信じられないような不備があったということです。大変私も衝撃を受けました。
 日本の会社というのは、そういうことがないのだということがあって、みんながそう思っていて、それがいわゆる信頼につながっていたと。信頼の根幹を揺るがすような出来事が起きたということ。大変衝撃を受けています。
 このことによって、どれだけ県内の経済にさまざまな影響を及ぼすのか、なるべく早く手を打とうということで相談窓口を設けました。先程確認をしましたけれども、現時点では、相談窓口に対して相談にきた件は、ないということです。
 ただ、様子を見ておかないといけないので、出てきたら、そういうことに対してどう対応していくのかといったことも、なるべく早く対応していきたいと思っています。

記者: 現在の状況については、相談窓口を設置したけれども、実際に相談には来ていないというところも踏まえて、影響と言いますか、現状はどう受け止めていらっしゃいますか。

知事: これから来るかもしれませんから。現在来ていないから、これはもう大丈夫だとは思っていません。われわれは窓口をつくったのは非常に早かったと思っています。なるべく早く手を打とうと思ったので、窓口は開けてあります。
 ですから、そこで情報が寄せられたら、それをしっかり精査しながら、では何をどうしていけば良いのかといったことを、しっかりと対応していきたいと思います。

北朝鮮による拉致問題について

記者: 昨日、トランプ大統領と神奈川県在住の拉致被害者のお母様の横田早紀江さんが面会されました。その後の共同記者会見でも、トランプ大統領の方から、北朝鮮の金正恩氏に対して、拉致問題の解決を促すような発言がありました。
 今後この拉致問題について、どのような展開を期待されていますでしょうか。

知事: トランプ大統領が、実際に横田早紀江さん等とお目に掛かった。そして曽我ひとみさんという拉致被害者ご本人にもお目に掛かってくださって、そして生の声を聞いてくださったということ。これは本当に大変良かったと思います。
 記者会見等を見ていましたけども、アメリカ大統領がやはり物語の重大さといったものを、しっかりと理解をしてくださったということ、これは非常に大きなことだと思います。だからどうなるかということは、今の時点では私も予測はできません。
 かつて拉致被害者の問題というのは、とかく核・ミサイルの問題と並びたてて論じられても、世界的に見ると、核・ミサイルの問題がまず中心であって、拉致の問題は後に置かれるという可能性があったということで、ずいぶんそのへんが拉致被害者の家族の皆さんといろいろ話をする中で、非常に難しい問題でもあったと。ただ、今回トランプ大統領がまさに拉致問題を真正面に向き合ってくださったということは、これは本当に心強いことだと思っています。
 その中で、日本政府とアメリカ政府がこの論点で一体となって、しっかりと取り組むことによって突破口が開かれるということを期待したいです。

記者: 横田めぐみさんが拉致されて40年という節目が来週15日に迎えるわけなのですが、それにあたって、改めて知事のご所感と県として対策を強化していくなど、具体的な施策の方向性がありましたらお願いします。

知事: この問題は私が知事になる前、キャスター生活の中でも、かなり重要な要素を占めていた事件でありました。私は「報道2001」という番組のキャスターを長年やっていましたけれども、当初は北朝鮮による拉致問題という表現すらできなかったのです。
 こういう問題があるぞという産経新聞のスクープから始まった話でありましたけれども、当時は北朝鮮と言えなかったです。皆が北朝鮮だと思っているにも関わらず、どこかの国による諜報機関が関わったと思われる失踪事件みたいな、持って回った表現しかできなかった。
 そういう状況が長く続いた中で、北朝鮮による拉致問題、拉致事件といった言い方がやっとできるようになったこと。そのような中で実際の被害者と認定された、政府が認定した皆さんが顔を出して、出てこられたということです。こういう、できなかったというか、出てきたというプロセスを全部見ていたので、何とかしてこれを前へ進めてまいりたい、解決していきたいという気持ちがすごくありました。
 その中で一時期、小泉総理の時に、拉致被害者の皆さんが奇跡的に帰ってきたという出来事があり、これで一気に突破口が開けて次々に帰ってこられるという期待を持ったこともありましたけれども、しかしそれもまた重い扉が閉ざされてしまったということもあった。
 そのような中で、どうしたら突破口をまた開けるのかなという中で、前にも何度もご紹介していますけれども、私がワシントン時代の友人である人から紹介された、カナダ人だけれどもアメリカ在住の映画のプロデューサーと会うことになって、そのご夫妻から要望された。それは、こういう北朝鮮拉致問題というのは本当に酷い事件だと。これは母と子の問題でもあると。こういった問題に対してアメリカ人はほとんど知らない。だから、まずは皆さんに知らしめることが大事だと言うので、ドキュメンタリー映画を作りたいから協力してほしいという申し入れをいただきました。
 私は当時フジテレビの社員でしたから、分かりました、では何とか協力しましょうということで持ち帰ったのですが、実は話は容易ではなかったのです。フジテレビの中には拉致問題に関するこれまでの膨大な映像資料があったのですけれども、それを提供すればいいと思ったのだけれども、それは提供してはならないという大きな壁にまずぶち当たりました。それは、テレビ局にある映像、ニュース映像というのは、報道目的で撮っている影像なので、それをそれ以外の目的に使うことは、まかりならぬという壁があった。もう一つは、FNNという、フジテレビだけじゃなくてフジニュースネットワークという27社の共同の素材であると。それをフジテレビの独断でそういうことを決めることはできないと言われ、これは絶望的だからあきらめてくださいと言われた。
 そのような中で、冗談じゃないと、これは世界的に目を向けてもらえるきっかけになるのだからということで、私も社内で相当頑張って、結果的にはその映像を提供することができたわけです。そのご夫婦がやってこられて、今の拉致被害者家族の皆さんのドキュメンタリーをずっと撮ったのですけれども、過去の映像というのは全部ニュース映像ですから、最終的に出来上がったその映画、引き裂かれた家族の30年でしたか、「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」という映画です。これを観たらほとんどが実はわれわれが提供したニュース映像で成り立っているという、そういうドキュメンタリー映画でありました。
 まだ皆さんに話してなかったかもしれませんけれども、実はアメリカでごく一部のところで試写会をやったのです。その時に安倍昭恵さんがそれを向こうでご覧になっていて、当時、安倍幹事長時代ですか、それで昭恵さんがこの問題をアメリカでこのような映画になったということで、それでぜひ日本でも上映するべきだと言って、また不思議なことに、私が関わったことを安倍昭恵さんは何も知らなかったのですけれども、たまたまそういう情報が私の耳に入ってきて、だったらということで、興行先を実は口説き落として、そしてギャガというところを口説き落として、それを日本でも興行できるようになったといういきさつがあり、私自身がこのめぐみという映画に関しては非常に深く関わっていたのです。
 そういうことがあり、全世界的に発信するというアメリカ人が作った映画ですから、全部英語バージョンになっていることもあり、世界に向けて発信できる機会になったということがあったので、これによって少しでも力になればという中でいたけれども、なかなかその突破口は開けない。ずっと時間だけが経ってきているという状況。
 そのような中でも、私も当初から横田ご夫妻には本当に親しくお付き合いさせていただいたのだけれども、やはり年が経つにつれて、本当につらそうなお顔をされてきているということを見るに忍びないというそのような気持ちがずっとあって、われわれは少なくともできることは火を消さないこと、こういうことが起きたということを風化させない、そして全員を取り戻すのだというこの固い決意といったものをみんなで確認し続けるということがわれわれにできる精一杯のことだろうと。そして拉致被害者のご家族の皆さんを励まし続けるという、そこをまずやろうということで、ずっとやってきたということです。
 それから、いよいよ40年も経ってしまったのかということですけれども、改めて気持ちを原点に戻して、こういった理不尽なことを絶対許さないぞといったこと、これをしっかりとこれからも広めていきたいと思っています。

トランプ米大統領の訪日について

記者: トランプ大統領の関係なのですけど、訪日全体を通じての感想を一応伺ってよろしいですか。

知事: 基本的にアメリカの大統領と日本の総理大臣が非常に親密になるということは、これは国益にかなうことだと私は思っています。トランプ大統領ご本人はいろんな見方がある人だということは十分承知はしていますけども、基本はそういうことだと思っています。
 その中で、見るからに二人が親密げにいるという状況というのは、これは評価すべきではないのかなと思います。来て、いきなりゴルフというのは、異例のことではありますけれども、それだけ個人的な信頼関係が出来上がっていると捉えられると思います。北朝鮮の問題についてはまさに完全一致したということであります。しっかりと、完全一致したということを受けて、この北朝鮮問題の打開に向けて、一致して進んでいってほしいと思います。
 ただ、完全一致といえども、アメリカの場合には武力行使も辞さずみたいな姿勢もあるので、武力行使を支援するような形というのは少し違うとは思いますけれども、しかしこういった気持ちが拉致問題を含めて通じ合ったという中で、しっかりと対応して、この難しい北朝鮮問題を打開するために動いていってほしいと思います。
 ただ、経済的な問題については、まだ全容の本当のところがまだ出てきていないような感じがします。2国間の関係で全部処理したいというアメリカの思惑と、日本は多国間でやっていきたいという思惑と、そのへんは思惑の違いが残ったままのようでありますけれども、しかしそれはそれとしながら、2つの国が、全て一致するということはあり得ない話なので、そういう対話をしっかりしあったということ、そして信頼関係がしっかりと醸成されたということ、これは非常に評価すべきではないかと思います。

記者: 基地のある県として、知事として伺うのですけど、トランプ大統領は兵器の日本の購入に期待しているようなのですけど、その点についてはどのように思いましたか。

知事: あのへんは、なかなかのビジネスマンだなという感じがしました。北朝鮮に向かって完全一致してやっていくのだと言った中で、いきなり武器いっぱい買ってくれよと話をする。しかし、安倍総理も既定の話を紹介されただけで、分かりました、ではどんどん買いましょうと言ったわけでもないというか、そのあたりはトランプ大統領自身も、ある種自国向けのアピールだったのかなと思います。

第3回全国高等学校日本大通りストリートダンスバトルについて

記者: ダンスバトルについてなのですけども、今年で3回目を迎えた知事の中での手応え、というのと今年改めて見所というか、やる意義を伺ってもよろしいでしょうか。

知事: このダンスバトルは、全国からストリートダンスに取り組む高校生を募って、エンターテインメント性やダンステクニックを競うコンテストでありますけど、私も拝見して、今の高校生たちのテクニックというのは凄いものがあります。それをこの歴史的建造物である神奈川県庁の前でやったといったところ、ある種のミスマッチ。このミスマッチが非常に魅力的だと私は感じました。
 そして、これを続けてきているということ、だんだん大会が大きくなってきているということ、これは非常に素晴らしいことだと思います。ここまで来たら、こういったものを継続していくことによって、この日本大通り、神奈川県庁の前を、高校生ストリートダンスの聖地にしたい、野球で言えば甲子園のようにしたいと、そういうふうに育てていきたいという気持ちで、私自身も大変期待をして、盛り上がっているところです。

(以上)

神奈川県

このページの所管所属は 知事室 です。