神奈川県水産技術センター メルマガ485

掲載日:2015年11月13日

神奈川県水産技術センターメールマガジン  485号    2015年11月13日号

□ 漁業就業マッチング会のお知らせ

 漁師になりたいけどツテがない、どうしたらよいかわからないという方、漁業に縁のない方が漁師になるには、まずは漁師(漁協や漁業会社等を含む)に雇ってもらうことが一つの方法です。

 漁業就業マッチング会は、漁業への就業希望者が、求人を希望している神奈川県内の漁協・漁業会社・個人漁業者等と、就業について直接相談できる場です。漁業への就業をお考えの方はぜひ御参加ください。

○日時 平成27年11月21日(土曜日) 14:00から16:00

○場所 波止場会館 5階 多目的ホール  〒231-0002 横浜市中区海岸通1-1

 みなとみらい線「日本大通り」駅2番出口から徒歩5分

 JR・市営地下鉄「関内」駅から徒歩15分

 会場へのアクセスについて詳細は、波止場会館HPをご覧ください。

 波止場会館HP(http://www.hatoba.jp/access.html

 ※公共交通機関でお越しください。

○対象者 神奈川県内で漁業に就業したい方

○内容 漁業就業希望者を求めている神奈川県内の漁協・漁業会社・漁業者が出展します。御来場いただきましたら、興味のある漁業者等のブースを訪問いただき、就業について直接御相談ください。

○持ち物 特に必要ありませんが、漁業者に強くアピールしたい方は履歴書などお持ちいただくことは自由です。

○参加費 無料

○参加団体(漁業者側)について 県内の漁協、漁業会社、漁業者を予定しています。参加団体については準備でき次第、本ホームページにてお知らせします。

○申込みについて 申込みフォーム、又は電話によりお申し込みください。

 ・申込みフォームURL(https://cgi.pref.kanagawa.jp/ques/questionnaire.php?openid=2000001515&check

 ・お電話の場合は 神奈川県環境農政局水・緑部水産課 水産企画グループ  

 電話 045-210-4542 (受付時間は土・日・祝を除く8:30から17:15まで)

 事前申込期限:平成27年11月19日(木)

 当日受付も可能ですが、資料準備の都合上、できる限り事前申込みをお願いします。なお、来場者多数の場合は事前申込みの方優先で相談に応じます。

 漁業就業マッチング会のお知らせホームページのURL(http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f532921/p964822.html

□ 研究員コラム

1 水技Cでたくましく育つマダイの稚魚に思う (船舶課 中村良成)

2 試験管の中の深海 (企画資源部 樋田史郎)

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1 水技Cでたくましく育つマダイの稚魚に思う (船舶課 中村良成)

 かって、私はヒラメの栽培漁業の技術開発を担当として、約10年間、水揚げされる放流ヒラメを求めて本牧から小田原まで、土日も関係なく夜討ち朝駆けで県内のほとんどの魚市場や漁港めぐりに明け暮れていましたが、一番感じたことは「天然ヒラメの優秀さ」でした。

 自然界では、一尾の母ヒラメが一シーズンに数百万から数千万の卵を産みます。そのうち親ヒラメになるのはわずか2から3尾。すなわち、魚市場に水揚される天然ヒラメは一尾一尾それぞれが数百万分の一というそれは激烈な生存競争を勝ち抜いてきたエリート中のエリートなのです。

 しかし、種苗生産現場担当者の苦労を知るものとして、数百万分の一の幸運とはいえ、よく天然の海で小さな仔魚が育つなあ、と感心してしまいます。マダイやヒラメを飼育する際、仔魚が生まれたばかりの頃は、飼育水槽の中に餌となるプランクトンのワムシが1ccあたり20個体(コップ一杯の水の中に約4000個体)存在するような環境をつくらねばなりません。まだ遊泳力も無いほんの数ミリの仔魚ですので「振り向けばそこに餌がある」という状態を維持せねばならないのです。これを思うと、天然の海で生まれたばかりの仔魚が潮の流れに身を任せながらどうやって餌を見つけるのか?また、どうやって外敵から身を守るのか?不思議でなりません。

 これは全ての天然魚に当てはまるといっても過言じゃありません、彼らがすごしてきた過酷な経歴を思えば、イワシ一尾といえども、決して粗末に出来ません。心して食べてあげるべきです。 

 さて、先日、社会科見学に来た小学生たちが歓声を上げながら当センターの大池のマダイに餌をやる風景を見ていたとき、ふと、池の隅に今年生まれの数センチのマダイの稚魚がいるのを見つけました。

 毎年、5月の連休の頃になると、大池のマダイたちは盛んに産卵行動を起こします。生まれた卵は水の流れに乗って大部分が海に出て行ってしまい、排水口で待ち構えるウミタナゴなどの餌になってしまいますが、偶然、大池の中に残った卵が孵化して育っていたようです。種苗生産棟から流れてくる排水には餌となるワムシも含まれているでしょうし、外敵となる生き物も自然の海に比べれば少ないかもしれませんが、この狭い池の中でたくさんの親マダイにもまれながら、たった一尾でよくぞ育ったものです。たくましく育つ稚魚に生き物のドラマを垣間見る気がしました。

 これからはアオサギなどの陸上の敵にも狙われやすくなります。まだまだ大池生まれのマダイ仔魚には茨の道は続くでしょうが、来年の今頃には20センチくらいになって社会科見学の小学生達の餌のおこぼれをもらうような若いマダイに成長することを願ってやみません。

 写真1 小学生の投げる餌に集まってきた池のマダイ成魚

 小学生の投げる餌に集まってきた池のマダイ成魚

 写真2 池の片隅で見つけた今年生まれのマダイの稚魚(生後約5ケ月、体長約8センチ)

 池の片隅で見つけた今年生まれのマダイの稚魚(生後約5ケ月、体長約8センチ)

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2 試験管の中の深海 (企画資源部 樋田史郎)

 東京湾と相模湾における漁場環境の現況と推移を明らかにするため、継続的に水質モニタリング調査を実施しています。

 毎月、漁業指導調査船「江の島丸」が東京湾と相模湾で、4日ほどかけて41か所の測点を巡る定線海洋観測を実施しています。その中のおよそ半数の測点では、複数の水深の所定層を設けて採水器で採水しています。江の島丸の乗組員と海洋観測チームが採水し、持ち帰ってきた試料は、有機汚濁の指標となるCOD(化学的酸素要求量)と、プランクトンを育む海の栄養成分である栄養塩類(溶存態無機窒素と燐酸態リン)を分析します。分析は、後日、私を含め別の担当者が化学分析室で行います。

 栄養塩は、分析装置で分析しますが、気泡が混入すると装置の中での化学反応がきれいに進まずに分析結果が乱れます。

 さて、分析を進めていると、気泡が混入した試験管がいくつか出てきます。これは、一部の測点で採っている水深250mのサンプルでした。水深が深くなると高い水圧で、溶け込む空気の量が増えます。これを1気圧の地上にもってくると気泡となって出てくるのです。

 企画調整の担当の仕事柄、室内の仕事に追われ現場に出る機会がありませんが、漁業調査指導船江の島丸が現場に赴いた深海の様子を試験管を通して覗き見ることができました。

 写真1 気泡のある試験管

 気泡のある試験管

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