神奈川県水産技術センター メルマガ452

掲載日:2014年8月1日

 神奈川県水産技術センターメールマガジン  452号    2014年8月1日号

□ 研究員コラム

1 内水面試験場こぼれ話 (内水面試験場 利波 之徳)

2 私の解剖道具 (栽培推進部 田島 良博)

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1 内水面試験場こぼれ話 (内水面試験場 利波 之徳)

 平成19年度まで主任研究員として勤めていた内水面試験場に、今回、場長となって戻ってきました。夏を迎えてチョットした事件(?)が起きたので紹介します。

 事の始まりは、6月下旬のことでした。7月からの冷房のため空調機器のメンテナンスを行ったところ、冷却水の配管に損傷が見つかり漏水状態となっていました。大至急修理をお願いしたのですが、如何せん、この時期は業者の皆さんも大忙しで…

 それでも7月半ばには修理が終わり、梅雨明けには間に合ったと胸を撫で下ろしたのも束の間のこと。スイッチを入れると冷たい風が出てきます。良く効いています。「あー、良かった」と思っていると、ある職員が跳んできて「冷却機のポンプがおかしいです。」と言います。見に行くとポンプが振動して、配管が大きく揺れています。どう見ても普通の状態ではありません。このまま放置すると配管が断裂するのではないかと不安になり、やむなく、運転を中止して修理を呼ぶことに。

 ところが、大忙しの中で来てくれたメンテナンス担当者が曰く、

 「振動は配管内に空気が入ったためですが、どこから空気が入っているかわかりません。今日は直せないので出直してきます」

 「耐用年数をとっくに過ぎている機械ですから、最悪、冷却機本体に穴が開いているかもしれません。その場合は本体の交換が必要で、費用は1000万円以上かかります」

そう言われてしまえば、我々にできることは倉庫に入っていた扇風機を出して事務室に置くことくらいしかありません。「扇風機だけで夏を乗り切らなければならないかも」と、半分は覚悟しつつ、担当者の再来を待ちました。

 担当者は数日後に訪れ、待つこと30分。「直りました」と明るい声。聞けば、灯台もと暗しの話で、配管を修理したときに冷却水の水量を調整するためのフロートスイッチも交換していたのですが、このスイッチの調整が正しくなかったため空気を吸い込んでいたとの事でした。たまたま修理業者がメンテナンス業者と別だったため、スイッチの調整の情報が正しく認識されていなかったのです。

 結局、業者も私たちも、設備が古くて何時壊れてもおかしくないと思っていたので、「壊れた」と思い込んで見ていたことが落とし穴でした。

 何はともあれ、お陰様で無事に夏が越せそうです。何事も、先入観に捉われず状況を正確に把握することが大切だ、と思わされる出来事でした。

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2 私の解剖道具 (栽培推進部 田島 良博)

  私の担当魚種のひとつ、東京湾のマアナゴは、梅雨時から夏頃が旬の魚です。先日(7月16日)も、あなご筒漁業で漁獲されたマアナゴの体長や体重などの測定を行いました。

 ところで、マアナゴの測定をするとき使用する解剖用具ですが、私の場合は出刃包丁と千枚通し、そしてピンセットを使用します。以前、いわし類の担当していた頃は、おなかを開くときはハサミを使用していましたが、キンメダイではやはり出刃包丁を使用していました。私にとっては、出刃包丁で解剖することは当たり前のことでしたが、水産に縁の薄い方にその話しをしたら驚かれました。解剖道具といえば、メスや解剖用のハサミというのが一般的なのでしょうね。

 マアナゴの場合、性別は生殖腺を観察しないとわかりません。そのためお腹を開ける必要がありますが、お腹を開くだけならハサミでも問題ありません。しかし、担当者としてアナゴが開けないのでは格好が悪いなどという見栄から、測定を始めた当初から千枚通しと出刃包丁を使って、背開き(関東風です)にして性別を確認していました。あまり科学的ではありませんが、このときの包丁の感触で、脂の乗り具合がわかります。

以前、「あなご飯」で有名な料亭の社長に、「アナゴの脂の乗り具合は、さばいていてわかりますか?」と尋ねたところ、「包丁のとおり具合でわかりますよ」と教えていただきました。その後、注意して包丁のとおり具合を感じ取るようにしていたところ、だんだん私にもわかるようになりました。ハサミを使っていたらこの感覚は身に着かなかったでしょうね。

 先日測定したマアナゴも、気持ちよく包丁のとおる魚がほとんどでした。今、旬真っ盛りの江戸前のマアナゴ、機会があればぜひご賞味ください。そうそう、魚の測定で身に着けた包丁使いは、家庭での魚料理でも役に立っていますよ。

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