神奈川県水産技術センター メルマガ442

掲載日:2014年3月14日

 神奈川県水産技術センターメールマガジン  442号    2014年3月14日号

□ 研究員コラム

1 「神奈川県水産技術センター100年の歩み」について (水産技術センター所長 米山 健)

2 スクーバ潜水調査  (企画資源部 前川 千尋)

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1 「神奈川県水産技術センター100年の歩み」について (水産技術センター所長 米山 健)

 神奈川県水産試験場が明治45年に開設されてから現在に至る研究の歴史等を取りまとめた「神奈川県水産技術センター100年の歩み」ができました。

 私が当センターに着任した時に話があったので、2年半くらいかかってしまいました。他県では製本された立派な冊子としてまとめられていますが、財政が厳しい本県においては、水産技術センターのホームページで見ていただくという方式をとりました。冊子としては残りませんが、誰でも気軽に見ることができる点は良かったかなと思います。

 今回、編集において心がけたことは、これまで先輩達が取り組んできた試験研究等の内容をコンパクトに取りまとめ、今後の試験研究の参考にしようというものでした。これは、当センターの元所長で原案を作成された今井さんの発想を引き継いでいます。従って、先輩達の思い出やエピソードなどは載っておらず、読み物としてはいささかつまらないかもしれません。時代は変わっても東京湾や相模湾で漁業は続けられており、河川での釣りも盛んで、それを科学的な面から支援する試験研究の重要性は変わらないと思います。どの時代にどんな研究を行っていたかは、この「歩み」を見れば容易に探すことが可能で、その詳細は研究報告書等を見れば分かりますので、取り組もうとする研究の下地になるのではと考えています。十分調べきれていない部分もあり完璧なものではありませんが、調査船や漁業無線などの歴史も記載してありますので、ぜひ一度ご覧になってください。

「神奈川県水産技術センター100年の歩み」

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f430694/p747125.html

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2 スクーバ潜水調査  (企画資源部 前川 千尋)

  今回も20数年前に相模湾支所(現相模湾試験場)に勤務していた当時の話をしたいと思います。西湘地区の定置網漁場では、網の様子や網の破れた箇所の修理のために、昭和30年代にスクーバ潜水の技術が普及しました。スクーバ潜水といってもピンと来ない方もいらっしゃると思いますが、アクアラングと言えば、タンクを背負って水の中を潜ることだと分かるのではないかと思います。ちなみに「アクアラング」商標ですので、一般的にはスクーバダイビング(潜水)と呼ばれています。

 昭和30年代の相模湾試験場(当時 水産指導所)も定置網漁場の調査のために職員が潜水技術の習得していました。また、定置網漁場の潜水士を養成するため講座も開催していました。西湘地域の大型定置網は水深数十メートルの海域に設置されていますので、定置漁場の調査では、水深50メートル以上中には60メートルから70メートルの潜水を行っていたとのことです。水深数十メートルは、通常の空気で潜れる限界の水深で、潜水病にかかるリスクも非常に高い水深です。

 私が相模湾支所に赴任した昭和61年には、定置網漁場で潜水調査にたずさわっていた上司や先輩職員も40代後半から50代になっており、調査で潜る人はいなくなっていました。また、長年使っていない古い潜水機材が残っている程度でした。当時の支所長が、定置網漁場の人が潜水士免許を取得するための学科講習を行っていたり、潜水用タンクへ空気を充填する施設が残っており、定置網漁場で使用するタンクへの充填業務を行っていたのが、僅かに面影を残す程度でした。

 私自身は、子どものころテレビのドキュメンタリー番組「クストーの海底世界」シリーズで、クストーがカリプソ号で世界中の海に行き、海の中を自在に泳ぎ廻り、海底探検をする姿に憧れ、何時かは、自分でもスクーバダイビングをやってみたいと思っていましたが、機会がのないまま時が過ぎましたが、相模湾支所に転勤してから1年ほどたったときに、海上からつり下げて撮影する水中カメラで水深30メートル程に設置された魚礁を撮影した白黒のビデオを見る機会があり、自分の眼で見たいとの思いが強くなりました。そこで、当時の支所長に潜水技術を教えてもらえないかとお願いしたところ、潜水技術が途絶えることを心配していた支所長に快諾してもらいました。

 仕事で潜るためには、国家資格である潜水士免許の取得者でないと業務として潜水を行うことが出来ませんので、支所長から潜水士試験の内容を教えていただき、晴れて試験に合格することが出来ました(潜水士免許には、実技試験はありません。)。

 実際の潜水訓練は、プールで足フィレの使い方や水中でダイビング器材を取り外したり、プールの底に置いてある機材を取り付けたりする訓練を行い、一通り出来るようになりましたら、実際の海に行き、最初は小田原漁港沖の水深10メートルの投石漁場に潜水しました。2回目は、いきなり、ビデオで見た水深30メートルの魚礁に潜り、浮上する訓練を行いました。私の訓練のために一緒に潜ってくれました支所長は、当時50代後半で10年ぶりに海での潜ったということで、今から思うとずいぶん頑張ってくれたのだと今でも感謝しています。

 その後、漁場の方や調査会社の方と一緒に潜水調査したりして潜水の経験を積みました。相模湾支所では、当時蓄養用の生け簀網の開発試験を行っており、潜水して網の様子を調査したりして、それなりに習得した潜水技術を活かすことができました。指導普及に異動した後も潜水業務を行い、小田原沖の海の中で、ウミガメを見つけたり、定置網を潜水中に水深30メートルで足ひれの金具が網に絡まり焦ったり、色々な経験をしました。また、定置網の漁場の方から水深50メートルを超える深さに設置した錨のロープを切断する作業するので、一緒に潜らないかとお誘いを受けたときは、さすがに怖じ気づき自信もないので丁重にお断りしました。今でも機会があれば潜ってみたいと思います。

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