神奈川県水産技術センター メルマガ435

掲載日:2014年1月15日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.435 2013-11-22
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□研究員コラム

〇 城ヶ島地層巡り(その5) (企画資源部 山田 佳昭)

〇 秋の訪れ  (内水面試験場  蓑宮 敦)

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〇 城ヶ島地層巡り(その5) (企画資源部 山田 佳昭)
 当所のある城ヶ島で見られる地層をご紹介する連載の5回目です。
 城ヶ島灯台の立つ丘から南側の階段を下りて、太平洋に面する岩場へ向かいます。岩場の間の細長く西へ口を開いた水路状の小湾が「長津呂(ながとろ)湾」です。手前の岩場(湾の北側)の西端は長津呂崎と呼ばれています。
 その岩場の西寄りに立って東側を眺めると、地層がゆるやかに凹んで見えます(写真1)。地層が地殻変動により力を受けて曲がったものを褶曲と言うそうですが、褶曲の中でも山になった所を背斜構造、谷になった所を向斜構造と呼ぶのだそうです。ここで見られるのは向斜構造なのですね。
 岩場を長津呂湾の中ほどまで戻ると、一段高いところに白い杭が立っています。この杭の下が次のポイントです(写真2)。
 杭の下の地層の傾きをクリノメーターで計ってみます。走行は北北西から南南東で、傾斜は東へ5゜程度です。今まで見てきた灘ヶ崎やホテル下の岩場に比べるとずいぶん平らになりました。
 この杭の下ではまた、白い凝灰岩層がみられます(写真3)。炎のような模様をしているので火炎構造というのだそうですが、私は初めて目にした折、一瞬かの英国の探偵の活躍譚を連想してしまいました(写真4)。あの挿絵にはぜんぜん似ていませんが。
 火炎構造のでき方は、「白い凝灰岩層が堆積した後に、上に積もった地層の重さの偏りで下の地層が凸凹になる」のだそうです。断面で見れば火炎ですが、もし3次元で見えたらクリームで飾られたケーキのようにでも見えるのでしょうか。
 次回は、浜伝いに東へと向かいます。
(写真はこちらから)
写真1 向斜構造
写真2 白い杭の下
写真3 火炎構造
写真4 The Adventure of the Dancing Women
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〇 秋の訪れ  (内水面試験場  蓑宮 敦)
 今年は記録的な猛暑だった夏ですが、近頃は急激に冷え込んで秋を飛び越えて、冬が来たような寒さです。
 秋の訪れとともに、日増しに明るい時間が短くなり、水温が低くなってくると、アユは成熟して産卵期を迎えます。
 アユは、河川の中・下流域の瀬で砂礫に直径1mm程の卵を産みつけるので、産卵状況を把握するために、産卵場で卵を観察する調査を行っています。
 この調査では、卵の発生段階も観察しています。発生段階と言っても眼が形成されているか否かを肉眼で確認するものです。この程度の簡易的な手法でも、同じ産卵場で発生段階が異なる卵を確認できれば、アユが異なる日に何度も産卵していることがわかりますし、発生が進んだ卵しか確認できなければ、既にこの産卵場では産卵が終わったことがわかります。
 私は、6年前にもこの調査を担当していたので、調査手法はわかっていました。しかし、実際に産卵場に行くと、卵は確認できるのに発生段階がわからないのです。そして、眼鏡を外して再度チャレンジすると、目玉がクリクリした卵がハッキリと見えるではありませんか。そうなのです。6年の歳月は私の老眼を進行させていたのです。なんとも悲しい秋の訪れでした。

写真 産卵場のアユ卵
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