神奈川県水産技術センター メルマガ434

掲載日:2014年1月15日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.434 2013-11-8
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□研究員コラム

〇 ヒラメの熱中症 (栽培推進部 長谷川 理)

〇 ソウダ、今でショ! (企画資源部 荻野 隆太)

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〇 ヒラメの熱中症 (栽培推進部 長谷川 理)
 今年の夏は、例年になく暑い日が続き、熱中症に対して注意喚起が盛んに行われましたが、当センターの水温も、例年になく高水温が続いたために、いつもにも増して、夏季を乗り切ることが出来ずに、たくさんのヒラメ達が熱中症?で死亡しました。当センターでは、何代にも亘って当センターで継代飼育してきたヒラメと天然の海から獲ったヒラメの両方を飼育していますが、やはり、天然のヒラメは継代飼育してきた人工魚よりも、高水温には脆弱なようです。
 本来、天然のヒラメ達は、夏場には水温の低い、深場に移動してしまうため、定置網など沿岸で漁獲されるヒラメの数は、めっきり少なくなります。
 一方、当センターの夏場の水温は30℃近くになり、熱帯地域でヒラメを飼育しているようなものです。
 以前にもこのメルマガにて天然魚を餌付けることの難しさについて、記させていただきましたが、やっと餌付いてくれた天然のヒラメ達が、為す術もなく、夏バテして死亡していく様子を、連日、目の当たりに見ると、飼育担当者としては本当に虚しくなります。今月になって、ようやく水温も20℃前後まで下がり、ヒラメ達も安堵しているようです。今夏の高水温を、何とか生き延びたヒラメ達を、来春の親魚とすべく大切に飼育していくつもりです。
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〇 ソウダ、今でショ! (企画資源部 荻野 隆太)
 今年はカツオとキハダの好漁に沸いた相模湾でしたが・・、今脂がのって旨いのがヒラソウダ!
 肴好きか釣好きの方ならご存知と思いますが、マサバ(ヒラサバ)とゴマサバ(マルサバ)と同様に、ソウダガツオにもヒラとマルがあります。ヒラかマルかは、単純に胴体の断面が平ぺったいか丸っこいかですが・・、外観のプロポーションでの識別はかなり困難でしょう・・。
 サバなら、ゴマ模様の有無(あるのがゴマサバ(マルサバ)、ないのがマサバ(ヒラサバ))で容易に識別できます。一方、ソウダガツオ類の場合、鱗のある有鱗域が狭いのがヒラソウダで、広いのがマルソウダという見分け方が魚類図鑑等で解説されていますが、見慣れない方は並べて見ないとこれまた一寸難解。。
 でも、単純明快なのが、漁師直伝の通称「眉毛識別法!?」
 写真1の様に、鰓蓋上のAの黒い弓形の斑紋(口を下、尾部を上にして魚を立てると、Aの斑紋が眉毛の様に見える)が背中側のBの青黒い部分に繋がっていないのがヒラソウダで、繋がっているのがマルソウダです。
 ちなみに、マルソウダは血合いが多く、刺身で食すとあたるとされ生食には適しませんが、生姜醤油に酒・みりん等を加え、下茹でしたマルソウダを入れて煮る「なまり節」や、それをほぐしてインゲンや油揚げ等の具材を加えて炊き込んだ「ソウダ飯」でおいしく頂けます。蕎麦屋の出汁取り用の節としても活躍する魚です。
 しかし、やはり格別なのはヒラソウダ!
 今の時期は小さい物でも脂がのっていて、皮目を引くと脂で出刃包丁がネットリ。
 わさび醤油も旨いけど・・、分厚く切ったヒラソウダにミョウガかオニオンスライスをのせ、大蒜醤油をぶっかけて豪快にいただくのが一番!朝まで泳いでいた、脂がのったヒラソウダを肴に芋焼酎で晩酌すれば、至福の一時!
 ヒラソウダは、今の時期は長井や佐島の定置網で多く漁獲されます。鮮度の足が早い魚なので、量販店で目にすることは少ないですが、長井佐島の朝市で1尾100-200円で直売されています。朝市で、ギンギラギン♪のメタリックな魚を見かけたら、眉毛チェックをお忘れなく!
 せっかくなので、ソウダガツオ類によく似た近海で稀に釣れるスマガツオの画像も掲載します。写真3のマルソウダに良く似たスマは、鰓の後ろの腹部の黒い斑点が特徴。こちらも脂がのって旨い魚で、主観ですがヒラソウダよりも上品な味わいです。

(写真)写真1 漁業者直伝の眉毛式識別法
写真2 脂がのったヒラソウダの刺身は格別で旨ソウダ!
写真3 マルソウダ?に良く似たスマ(画像下側 鰓の後ろの腹部の黒い斑点が特徴)
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