神奈川県水産技術センター メルマガ433

掲載日:2014年1月15日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.433 2013-10-25
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□研究員コラム

〇 赤?白?ピンク?  (内水面試験場 山本 裕康)

〇 カタボシイワシ (企画資源部  舩木 修)

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〇 赤?白?ピンク?  (内水面試験場 山本 裕康)
 昨年の秋に内水面試験場でアユの採卵と卵管理を行い、相模原市南区下溝にある神奈川県内水面種苗生産施設へ発眼卵を配布しました。この発眼卵は種苗生産施設にて、稚アユまで育成して県内の各河川へ放流されました。
 このアユの育成段階で、ある飼育池に通常のアユとは異なったアユがみられました。最初に気付いたのは現場で飼育を行っている施設職員です。通常は、アユのシラスの魚体は透明で成長にともなって形成される臓器や腹膜が外から見えるために黒や銀色に見えます。シラスから稚魚に成長する段階で色素が出て背中側は青や緑に見えます。ところがこの頃、背中側が赤いアユが混ざって泳いでいました。これは、背中側の色素が出ずにアユの体の中の血液で赤っぽく見えるようになっている状態であったと思われます。
 このアユを目撃された養殖業者さんに、「成長するにしたがって青いアユになるんだよ」と教えてもらいました。他県の水族館などで話題のコバルトアユですね。なるほど、コバルトアユになるのか-と思っていたら稚アユの段階で背中側は白!?です。
 色素が無いことから、アルビノ(白色個体)が思い付きますが、アルビノならば目が赤目であるところ、この白アユの目は通常のアユと同じです。このアユは、親魚として通常のアユと一緒に試験場で飼育を継続したところピンクぽい白色で成魚まで成長しました。
 展示用に子孫を残せれば話題性もあり面白いと思いましたが、このアユについての詳細なことは調べていません。コバルトアユと同じ理由で色素変異しているなら成熟しない可能性もあるので、子孫を残すこと自体が難しいかも知れませんね。ちなみに、通常の生産用のアユ採卵は終わりましたが、白アユはまだ、卵を産む気配はありません。
写真 白アユの写真
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〇 カタボシイワシ (企画資源部  舩木 修)
 この4月に8年ぶりに試験場配属となり城ヶ島勤務となりました。皆様よろしくお願いします。
 2006年に異動以来、県庁水産課に4年、湘南地域県政総合センタ-に3年配属となり、いろいろと経験することができました。
 そして、また試験場へと舞い戻ってきたわけですが、今回の私は企画資源部に配属となりました。私の担当も部の名のとおり二刀流? と言わんばかり、広報や予算をはじめとする企画担当、そして以前にもやっていたシラス資源調査の掛け持ちとなりました。私にとって企画の仕事は初めてで戸惑うことばかりですが、早く慣れるべく頑張っていきたいと思います。
 さて、今回はもう一方の業務であるイワシ関係で書いてみたいと思います。
 最近、題名のとおり「カタボシイワシ」というイワシが県内の定置網に入るようになりました。一見マイワシ或いはサッパにも見えるのですが、よ-く見ると斑点がなかったりして判別できます。本県では以前はポツポツと入網する程度だったようですが、ここ1-2年はその姿を目にする日が増えてきました。写真は10月に横須賀市佐島の定置網で漁獲されたカタボシイワシです。大きさも20cmを超える立派な型です。調べてみると暖海性の魚で南日本や東南アジアが主生息域とされていますが、最近では大阪府や三重県でも確認されており、回遊域が徐々に拡大していることが示唆されます。8月に平塚の定置網で漁獲された本種6尾の測定を行ったところ、肥満度が18前後、生殖腺熟度指数(KG)は雌で3.6-4.2、雄で7.6-10.1ありました。これは大変太っている上に産卵できる状態にあることを示しています。
 イワシ担当としては今後の動向が大変気になるところです。もしかしたら、近い将来、本州でもカタボシイワシが大衆魚になってスーパーに並ぶ時代が来るかも!?
写真 2013年10月に横須賀市佐島で水揚げされたカタボシイワシ
カタボシイワシについて
http://www.zukan-bouz.com/nisin/katabosiiwasi.html
三重県水産研究所ホームページ
http://www.mpstpc.pref.mie.lg.jp/SUI/zatsuroku/110105.htm
(地方独法)大阪府立環境農林水産総合研究所
http://www.kannousuiken-osaka.or.jp/zukan/station/osakawan/str4.html
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住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2312

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