神奈川県水産総合研究所 メルマガ008

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水総研メルマガ VOL.008 2003-8-29

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.008 2003-8-29
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当研究所の研究員が、現場で体験したり考えたりしていること、また調査内容
についてのご紹介をいたします。

●海の中にどれくらい酸素があれば魚が生きていけるのか?
 東京湾では、夏前から秋にかけて、海底堆積物(植物プランクトンの死骸な
どの有機物)の分解に伴う酸素消費により、酸素濃度が低くなる水塊ができま
す。これを「貧酸素水塊」と呼んでいます。貧酸素酸素水塊は、東京湾だけで
はなく、伊勢湾、三河湾、大阪湾などでも観測されており、発生や移動のメカ
ニズムの研究が行われています。

 日本水産資源保護協会が公表している水産用水基準(水産資源の保護を目的
とした維持されることが望ましい環境の水質基準)では、東京湾などの内湾に
おける海底付近で海水中に含まれる酸素濃度は、1リットル中に3ml以上とさ
れています。貧酸素水塊は、酸素濃度が1リットル中に2.5ml以下の場合を言っ
ていますが、そこに生活している魚類に少なからず影響を与えているものと考
えられています。

 神奈川県では、東京湾に17点の観測地点を設けて、「うしお(19トン)」と
いう調査船でCTDという機械を利用して表面から海底付近までの酸素濃度を
計測し、溶存酸素情報を作成しています。

 三浦半島の先端からアクアラインの川崎人工島までの範囲を調査しています
が、特に大きな船が通る航路周辺での測定は、結構迫力がありますし、小型底
びき網漁船の大きな船団を見ると、東京湾もまだまだ漁業が盛んなんだなと実
感しています。

 この溶存酸素情報情報は、ホームページに載せていますので、漁業関係者だ
けではなく、釣りを楽しむ一般の県民の方々にも利用していただければと思っ
ています。

                    (企画経営部 鎌滝 裕文)

最新の東京湾溶存酸素情報は下記からどうぞ!
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/kankyo/sanso/
●さざえが泳ぐって知っていましたか?
 さざえの産卵期は、水温が23℃以上になる夏季です。本県では、7-9月の
時期にさざえの採卵を行っており、現在、採卵中です。

 採卵するには、紫外線で殺菌したろ過海水を注水して親貝に刺激を与えます。
飼育水槽に雌雄を入れ刺激を与えると、まず雄が精子を出し始め、次に雌が卵
を放出します。このまま、雄を反応させすぎますと、水槽が真っ白になってし
まいます。そうすると、精子が多すぎて、奇形になってしまいますので、雄は
すぐに取り上げてしまいます。天然では雌雄は半々ですが、種苗生産には雄は
そんなにいりません!

 受精した卵は、翌日にはふ化し、幼生が泳ぎ出します。幼生を飼育している
と、形が劇的に変化をしていきます。初めは、円盤みたいですが、段々とさざ
えの形に変化します。この円盤みたいな幼生には繊毛という毛が生えていて、
泳ぐと言うわけです!

 ただし、人間の目では、形はよく分かりません。顕微鏡を使って観察して、
初めて分かります。幼生の発生がさらに進むと、海底に着底するようになりま
す。このときには、毛はまだ生えていますが、いずれ自ら毛を落とし、底生生
活するようになります。この時期には、もう、りっぱなさざえの形をしていま
す。

                       (栽培技術部 櫻井 繁)
さざえの卵放出シーンと泳ぐ幼生の写真

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[最近のホームページ更新情報(8月29日)]
夏休みこどもワクワク・海・体験 速報を掲載しました。

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[編集後記]
 毎年定例となっているイベント、「夏休みこどもワクワク・海・体験」を行い
ました。初日の27日は残念ながら雨のため中止になってしまいましたが、昨日
28日は天気もよく、参加者のみなさんはとても熱心に磯採集を行っていました。
その時の様子は、ホームページにも掲載いたしますが、神奈川テレビ(TVK)
でも放映されるとのことです。9月22日11:45-12:00「かながわウォーク」と
いう番組です。

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