神奈川県水産総合研究所 メルマガ014

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水総研メルマガ VOL.014 2003-10-10

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.014 2003-10-10
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研究員コラム
・「知っていますか? 神奈川の魚」のポスター(企画経営部 樋田史郎)
・アワビの"歯"(栽培技術部 滝口直之)

神奈川県の漁協紹介
 ・第3回 江の島片瀬漁業協同組合
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●「知っていますか? 神奈川の魚」のポスター
 駅や魚屋さんで「知っていますか? 神奈川の魚」のポスターやチラシをご
覧いただきましたでしょうか。

 このポスター(及びチラシ)は神奈川県水産課が主催する神奈川県産の魚のPR
イベント「かながわおさかな週間」(平成15年10月17日(金曜)-19日(日曜):三崎港
「うらり」)のお知らせです。

 このイベントには当所も協力し、いろいろなイベントをご用意します。今回
は、このポスターの舞台裏をご紹介します。

 まずは、このポスターの予算のお話し。皆様に神奈川の魚を知っていただく
ために、大々的な宣伝をすることにしました。しかし、県の財政事情では印刷
費が精一杯で、プロに原稿を作ってもらう予算がありませんでした。

 そこで登場するのが、ボランティアです。ボランティアは予算が要らないの
が一つの利点ですが、ボランティアのもっと大きな利点は、義務ではなく好意
で取り組むと言うこと。嫌々ではなく好きで取り組んでいる事なので、予算や
時間の採算を度外視した、こだわりの仕事が期待できます。

 さて、ここまで書くと、県が力を入れようとしている事業にカネをかけずに
ボランティアとは怪しからんと思われるかもしれません。ご安心ください。こ
のボランティアは、一人の県職員=私です。私が休みの日に趣味で絵を描いて、
その完成品を無償で県に提供した、と言う次第です。
 次は、ポスターの中身のお話し。

 最初の県庁水産課の案では、神奈川の魚の写真を海底地形図の上に貼りつけ
るというものでした。

 プロのカメラマンに写真を撮ってもらうことや、既存の著作物からの引用は、
著作権の問題・価格をクリアしなければなないので採用しませんでした。職員
が写真を撮ることを考えたのですが、ポスター大の拡大に耐えられる品質の写
真は持ち合わせておらず、また募集しても使える写真はありませんでした。

 そこで採用されたのが「絵」です。絵なら、どんな構図でもどんな照明でも
自由自在です。写真では魚体表面が意図しない反射で光ってしまったり、背景
の光の加減で色合いが変わったりします。魚の目は、光の入り込む向きで輝き
方が変わってしまいます。絵なら自由自在に狙いどおりに目を輝かせられます。

 具体的な制作についてですが、鉛筆デッサン+デジタルペインティング、総
制作時間は約100時間です(値段は付けません)。

                       (企画経営部 樋田史郎)
ポスターの写真はこちら。未公開の貴重なデッサンも。


●アワビの"歯"
 アワビは皆さんご存知のとおり巻貝の仲間ですが、巻貝には肉食性のものと
植食生のものがいます。そしてアワビは植食性の巻貝なんです。

 で、どうやって餌である海藻を食べるのかというと、アワビの口には歯舌
(しぜつ)という軟骨でできた固い舌があって、これで岩の上にはえている海
藻を食べるというより、舐めとっています。磯の貝の雄であるアワビにしては
案外地味なお食事に感じられます。

 歯舌は口の中にほとんどの部分が入っていいて、普段なかなか見ることはで
きませんが、電子顕微鏡で見ると、細かい歯がなん列も並んでいて、ちょうど
大根おろしを作るときに使うおろし金のような形をしています。

 このおろし金状の舌で、珪藻のような微細な海藻は岩から剥ぎ取って食べて
います。また、カジメなどコンブ科の大型褐藻類は少しずつ表面を削り取って
食べます。

 話は変わりますが、ある県のお土産物店でアワビ煮貝が売っていました。意
外と安いのでパッケージを見ると"チリあわび(ロコガイ)"と書いてありまし
た。ロコガイはアワビとはまったく別の種で肉食性の貝です。いわばオオカミ
とヒツジほどの違いがあります。

 ロコガイの名が世に知られるようになったのは、大阪の主婦が、"アワビを
買って食べたけどアワビの味じゃない!"と検査機関に持ち込んだのが発端だ
そうです。さすが《くいだおれ》の街で育ったおかーさん!と、関心しました。

 ちなみに、私は本物のアワビ煮貝を食べたことがないので、ロコガイの煮貝
が本物のアワビの味に似ているのかどうかについては、残念ながら分かりませ
ん。
                        (栽培技術部 滝口直之)
アワビの歯舌の電子顕微鏡写真はこちらからご覧ください。
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■神奈川県の漁協紹介 第3回 江の島片瀬漁業協同組合

 竜宮城の形をした小田急江ノ島線の片瀬江ノ島駅を降り、海側へ徒歩1分。
弁天橋のすぐそばに、江の島片瀬漁協(組合長 浜野正一郎さん)があります。
道路沿いにある釣り船の受付や看板が目印になっています。

 江の島は、周囲約5km、面積0.38平方kmと小さな島ですが、毎年900万人もの観
光客が訪れ、最近では灯台の建て替えやサムエル・コッキング苑の整備等でメ
ディアでもたびたび取り上げられました。また温泉が掘り当てられ、来年夏に
もオープンするとのことで話題になっています。
 組合長の浜野さんにお話を伺いました。

 江の島片瀬漁協では、定置網、刺し網、しらす船曳網、ワカメ・コンブ養殖
等様々な漁業が行われています。
 特に定置網で漁獲されたものは、毎週日曜日に行われている朝市で直接買う
ことができます。毎回1t近くの水揚げがあり、ここのところではサバとアジ
がよいとのことです。
 開始は6時からで100-150人ぐらいのお客さんが毎回集まるそうです。駐車
場も無料とのことです。
 →問い合わせ:江の島片瀬漁業協同組合 電話0466-22-4671

 その他の漁協の取り組みとして、小学生を対象とした、ワカメ養殖を体験す
る「海の森づくり事業」や実際の漁業の様子を見学する「漁師の学校」を行っ
ています。

 「漁師の学校」は、江の島・片瀬海岸環境づくり協議会(事務局:藤沢市な
ぎさ事務所内)が主催しているイベントで、小学生100名前後を募集し、定置
網や刺し網の水揚げの様子を見学したり、地引き網を体験したりするそうです。

 定置網で獲れたイワシを手開きにしたり、江の島で養殖したワカメのみそ汁
を味わったりと、見て、さわって、食べるということで、海の恵みを実感する
ことができるとのことです。

 なお、漁師の学校については、「藤沢市なぎさ事務所」のサイトに詳しく
掲載されています。
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/~nagisa/f-pam/f.pam-index.htm

                   (取材 企画経営部 小川砂郎)
江の島片瀬漁協と江の島周辺及び海の学校の写真はこちら
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[イベントのお知らせ]
「かながわ おさかな週間」が行われます。
開催日 10月17日(金曜)-10月19日(日曜) 10時-16時 
場所 三浦市三崎5-3-1「うらり(三崎フィッシャリーナ・ウォーフ)」
TEL:046(881)6721
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/event/20031017/
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[最近のホームページ更新情報(10月7日)]
漁況情報・浜の話題の10月7日号(No03-17)を掲載しました。
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[編集後記]
 「かながわおさかな週間」のチラシやポスターは、京浜急行やJR等の各駅
に置かせていただきましたので、目にされた方もいらっしゃると思います。先
日配布された「県のたより」にも大きく掲載されていました。
 現在、展示するためのパネルの準備や「おさかな情報コーナー」用の魚を手
配したりと関係者はあちこちで奔走しております。
 充実したイベントにしたいと思っておりますので、ぜひお越しいただければ
と思います。
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発行:神奈川県水産総合研究所 企画経営部 担当 小川
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2311
ご意見・お問い合わせ:fish.415@pref.kanagawa.jp


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