神奈川県水産総合研究所 メルマガ015

掲載日:2014年1月18日

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.015 2003-10-17
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□□「かながわ おさかな週間」が行われます。本日からです!!
開催日 10月17日(金曜)-10月19日(日曜) 10時-16時 
場所 三浦市三崎5-3-1「うらり(三崎フィッシャリーナ・ウォーフ)」
TEL:046(881)6721
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/event/20031017/
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□□研究員コラム
・三崎港に珍客来遊(資源環境部 岡部 久)
・時化(しけ)の前は良く釣れる(海洋情報部 高田 啓一郎)

神奈川県の漁協紹介
 ・第4回 茅ヶ崎市漁業協同組合
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●三崎港に珍客来遊

 三崎港は三浦半島先端にあり、マグロの水揚げ港として知られていますが、
夏から初冬にかけては黒潮に運ばれてさまざまな熱帯魚が見られるようになり
ます。今年も熱帯魚の代表格であるチョウチョウウオの仲間や縞模様の鮮やか
なスズメダイの仲間などが姿を現しました。

 これは毎年のように見られる光景なのですが、今年はとんでもない珍客が来
遊し大変驚きました。何だと思いますか?

 8月29日の夕方、三崎港の北条湾という細長い入り江の奥、サバ船などの漁
船が係留されている岸壁沿いを歩きながら水面を見ると、小さな波紋が目に留
まりました。

 今年はアオリイカの子供が多く、それが小魚を狙っているのかと思っていた
ところ、10cmほどのその生き物は背中の鰭を大きく広げて見せたのです。

 よく見ると細長い体に巨大でブルーグリーンに輝く背鰭、著しく長く突き出
たくちばしのような吻部が非常に目立ちました。そのときは採集するすべもな
く見守っていたところ、静かに沖へ泳ぎ去ってしまいました。

 2日後の8月31日夜、目撃現場近くを「まさか、もういないだろう」と思いな
がらも水面に目が行くと、再び水面に小さな波紋。この日も網を持っておらず、
急いで家に帰り磯竿と熱帯魚網、ガムテープ、バケツを持って現場へ急行、し
かし、今度はなかなか見つかりません。20分、30分と時間が過ぎ、あきらめか
けたそのとき(某局の料理番組みたい?)、船の陰から現れたところをようや
く掬い取りました。小さなバショウカジキでした。

 目撃した日の前、数日間は黒潮の接岸による相模湾内への暖水の流入が顕著
で、それによってこのカジキも三崎港へ迷い込んでしまったものと見られます。

 その後、生かしておいた生簀でガンガゼに吻部を食われてしまい、完全な標
本ではありませんが、博物館などしかるべき施設で登録しようと考えておりま
す。

                        (資源環境部 岡部 久)
バショウカジキの写真はこちら


●時化(しけ)の前は良く釣れる

 かれこれ10数年前の話になりますが、サザエの放流効果を調べるため、外洋
に面した城ヶ島の岩礁帯で潜水調査をしていたときのことです。

 その日は、低気圧が関東地方に向かってきてはいたものの波はそれほど荒く
なく、「明日は無理だろうが、今日は潜れそうだ」と思い、海に飛び込みまし
た。ところが、予想に反して、海の中は一日早く時化模様で海水の動きが激し
く、岩につかまっていても、その箇所を支点にして身体は右に左に大きく振ら
れ、カジメのような背丈のある海藻はマスゲームさながらリズミカルに左右に
くねって踊っていました。
 これは調査どころではないなと思いつつ周囲を見渡したところ、静穏な日を
選んで潜っていたときとは異なることに気が付きました。いつもはあまり眼に
しない小魚たちが岩礁の穴から出てきて、盛んに動き回っているのです。また、
アワビが岩の上に出てきて殻を持ち上げ、餌の海藻をくわえ込んでいるのです。

 昼間は岩にピッタリと張りついてジッととしているだけだと思っていたアワ
ビが、どうして揺れ動く海藻をつかむことができたのか不思議でした。

 釣人は、時化の前には魚が良く釣れると言いますが、このときの経験から、
その理由が分かったような気がしました。また、潜水調査に限らず、試験研究
を行なう上で、人間の都合で集めたデータ・観察結果だけを指標にして結論を
導くことが大変危険であることも実感できました。

                       (海洋情報部 高田 啓一郎)
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■神奈川県の漁協紹介 第4回 茅ヶ崎市漁業協同組合

 茅ヶ崎といえば、まず思い浮かぶのは「サザン」でしょうか。その名が付い
た「サザン通り」がJR東海道線茅ヶ崎駅から海の方角へ続いています。海岸
まで出ると、あの「烏帽子岩」が遠く…ではなく、かなり近くに見えます。

 この烏帽子岩は、昔からよい漁場でもあり、茅ヶ崎漁協では地びき網、しら
す船曳網、刺し網等が行われています。遊漁船(釣り船)が多いのも特徴です。

 組合長の原田幸徳さんは、地引網(徳網:とくあみ)の経営者でもあります。

「茅ヶ崎では、戦後の昭和20年代には10軒ほどの地引き網があり、たくさん魚
が捕れた(注:今は6軒)。市場にも150程の仲買人がおり、「ペースケ」と
呼ばれる丸カゴで魚をかついで市場に持って行った。景気の良いときには、漁
師達は『海の水がしょっぱいうちは、なんでもできる』と言っていたぐらいだ。

 今は、仲買人も減り、魚はいても市場で引き取ってもらえる量が限られており、
 出荷すれば箱代や氷代でかえって赤字になってしまうこともある。」との厳しい話
 を伺いました。

 一方、そういう状況に対し、自分で漁獲した魚を料理として食べさせること
で付加価値を産み出している「萬蔵丸(まんぞうまる)」、「あさまる」、
「快飛丸」といった方々もおります。それぞれ、茅ヶ崎にお店を持ち、自船で
水揚げした新鮮な地魚を提供しています。

 萬蔵丸さんにお話を伺いました。
「お店は10年ほど前から始めた。小学校のころから父親の巾着網(きんちゃく
あみ)や小まき網を手伝っていた。だから漁はもう50年やってる。戦時中は捕
れた魚を船につんで、相模川を上って、ヤミで交換したこともあった。

 しらす漁は始めて23年になる。昔はカンで魚群を探していたが、今は魚群探知
機があるから、漁はしやすくなったかな。お店で出しているシラスはその日に
水揚げされたものだけ。日にちが経ったモノは使わない。せっかく地元の新鮮
な魚を食べに来てくれているのだから、いいものを提供しないと。」と、かな
りのこだわりを持っていらっしゃるようでした。

 ここのところ、魚価の低迷が大きな問題となっています。輸入量が増えてい
る等いろいろ原因が言われておりますが、漁業関係者にとってはこれは切実な問題
です。このような取り組みは、魚価問題に対する一つの答えではないかと思います。

                   (取材 企画経営部 小川砂郎)

茅ヶ崎市漁協とその周辺写真はこちら
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[最近のホームページ更新情報(10月9日)]
漁海況月報9月号(海況・三崎水揚)を掲載しました。
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[編集後記]
 本日から3日間、「かながわおさかな週間」が始まります。様々な催しを用
意してお待ちしております。水総研ではタッチプールや、魚の見分け方等のコー
ナーを用意いたしますが、各コーナーの担当者はかなり張り切っているようで
す。ご期待ください。
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