神奈川県水産総合研究所 メルマガ016

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水総研メルマガ VOL.016 2003-10-24

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.016 2003-10-24
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□□研究員コラム
・魚にも身体検査??(栽培技術部 一色 竜也)
・釣りはパチンコと似て非なるものか?(資源環境部 秋元 清治)

□神奈川県の漁協紹介
・第5回 平塚市漁業協同組合
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●魚にも身体検査??

 栽培技術部では月に数回、魚市場調査を実施しています。早朝魚市場に出向
き、水揚された魚の体長測定を行うのです。

 ヒラメ・マダイ・ホシガレイ・サザエといった魚介類の調査を行っています
が、これらの魚や貝は稚魚を放流していますので、放流された物かどうかも併
せて調べています。これはまさに漁獲物(魚)の身体検査です。

 放流魚かどうかを調べるのは、種苗の放流効果が漁獲に現れているかを知る
ために行いますが、体長を測定する目的は一体どこにあるのでしょうか?

 実は魚や貝が海にどのくらい生息しているかを見積もり、さらにその変化を
捉えるために行っているのです。測った魚の体長は年齢分布に置き換えられ、
年齢毎に漁獲した尾数を推定します。

 年齢毎の漁獲尾数が多い少ないか分かれば、多少荒っぽいですが資源の多い
少ないも推定できます。身近な例で言えば、最近の日本の人口は出生率の低下
で高齢化が進み、若齢世代の少ない年齢構成に変わりつつあります。このこと
から将来人口の減少が予測され年金問題うんぬんといった話題を良く耳にしま
すが、それと同じイメージです。

 さて現在、小田原漁港・佐島漁港・長井町漁港・三崎漁港・松輪漁港・安浦
漁港・横浜市柴漁港の県下7港で魚市場調査実施しています。

 マダイやヒラメは活魚で流通しますので、活きた魚を網ですくい、測定板の
上に張り付けた測定用紙の上に素手で載せて測ります。

 このとき油断するとマダイの背鰭の棘に刺されたり、ヒラメに噛まれたりし
ます。8kg以上もある大型ヒラメは暴れると手がつけられないので、「いい子
だから大人しくしていてねえ-」などとなだめすかしながら測定します。

 さらに活魚は弱ると商品価値が落ちてしまうので、全国的に活魚の測定がで
きない県の方が多いと聞いています。調査員は魚を弱らせないように、なるべ
く迅速かつ丁寧に魚を扱うことを心がけておりますが、過去の調査員の努力に
よって魚市場と水総研との繋がりが密接となり、魚市場関係者の深いご理解と
ご協力を戴いて可能になっているのです。

 私にとって魚市場調査は、活きた魚に触れられること以上に、港に水揚げに
来た漁師、魚市場の人々、競り人の方々との生きた情報交換や触れ合いを感じ
られる至福の時と言えます。
                      (栽培技術部 一色 竜也)

測定用具と魚の写真はこちら


●釣りはパチンコと似て非なるものか?
 パチンコと釣りは似ている。こんな風に考えるのは不謹慎だろうか?以下、
両者の共通点について考えてみたい。

釣りではその日の潮まわりでクーラーに入りきれないほど魚が釣れることも
あれば、坊主のこともよくある。また、パチンコもまれに打ち止めすることも
あるが、財布が空になることは更によくある。

さらに、通う人の心理状態も似ている。すなわち、パチンコ狂は過去の打ち
止めのイメージが忘れられずに足繁く店に通うようになるが、釣人も一度大き
なマダイを釣り上げると二匹目のドジョウならぬマダイを求めて浜に通うよう
になる。

こんなことを考えていたら現在行っている遊漁釣獲量調査でも面白い結果が
出た。

釣り人(船釣り)は釣った魚の価値が大きくなるほど、その数が多くなると
いうものである。これもよく玉が出るようになると来客数が多くなるパチンコ
と共通点があるようである。

どうも船釣りの遊漁者は釣獲至上主義の傾向が強く、釣り糸を垂れているだ
けで十分に楽しいという精神派は思ったほど多くないようである。しかし、冷
静に考えてみればこれも当然であろう。なにしろ遊漁者は1回8千円から1万
円の遊漁料を払って船に乗り込んでくる訳だからある程度必死なのである。

釣りがパチンコと異なる点もある。同調査では某地区を訪れた遊漁者は支払っ
た遊漁料の5-9割の魚を釣り上げているとの結果が出た。しかし、この試算
は浜値を用いて行っており、実際の市価ではもっと高くなるはずである。この
ことを考えれば、遊漁への投資はパチンコよりもずっと効率がいいと言えそう
である。

これら類似点から1つの仮説を考えた。「釣りが好きな人はパチンコが好き
である。また、その逆も真である。」というものである。私の周囲にはこの仮
説が正しいことを強力に支持する人物が何人か存在するが、まったく当てはま
らないケースも確かにある。
この仮説の真偽について、お暇な折にでも一度考えていただければ幸いであ
る。

(資源環境部 秋元 清治)
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■神奈川県の漁協紹介 第5回 平塚市漁業協同組合

 県央を流れる相模川の河口近くに、平塚市漁業協同組合があります。ここで
は、定置網、しらす曳き、刺し網等の漁業が中心に行われております。

 この平塚市漁協では、水揚げされてもあまり値段のつかない「シイラ」を干
物にすることで付加価値を高め、名物にしようと取り組んでいるとの話を聞い
ていたので、このことについて宮澤総務課長さんにお話を伺いました。

 宮澤さんによると、この取り組みは漁協としてではなく、漁協が半分出資し
て平成13年に設立された「(有)平塚海業支援センター」で開発、製造、販売
を行っているとのことでした。

 この海業支援センターの社長は、庄治郎丸(しょうじろうまる)という釣船
の船頭でもある堺伸弘(さかい のぶひろ)さんだそうです。堺さんは、相模
湾で初めてシイラ乗合船の船長としてルアー釣りを始めた方としても有名です。

 今回、堺さんには直接お話を伺うことはできなかったのですが、相当なこだ
わりをもって取り組んでいらっしゃるようで、材料となるシイラは定置網のも
のではだめだそうです。つり上げたばかりのシイラをすぐシメて、試行錯誤の
上で決定した塩分濃度の塩水につけてから、船の上で2日間も干すそうです。

 シイラは釣ったときにとても力強い引くので「万力(まんりき)」とも呼ば
れることから、商品名は「万力(まんりき)の沖干し」と名付けたそうです。

 この「万力の沖干し」は、以前NHKでも紹介されたことがあり、朝市等で
売り出したところ、30分で完売してしまったそうです。またこれはシイラの
釣れる時期6-9月だけしか入手できないので、どうしても欲しい方は来年ま
で待つしかないようです。

 味はタンパクな感じで、食感がフグに似ているかもしれないと宮澤さんはおっ
しゃってました。カリカリに焼いて食べると、冷めてもおいしいとのことです。

 海業支援センターでは、この他、小学生や幼稚園生を乗せての釣船でのクルー
ジング、平塚市博物館と共同しての海鳥ウオッチング等を行っているそうです。

 また、イベント等で大変人気なのが、実際の漁師さんが作る「漁師鍋」です。
イベント会場に実際に出かけていって定置で水揚げしたばかりの地魚を材料に
仕立てるそうです。

 問い合わせ:平塚市漁業協同組合 0463-21-0146
                   (取材 企画経営部 小川砂郎)

平塚市漁協と万力の沖干しの写真はこちら
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[最近のホームページ更新情報(10月17-20日)]
赤潮情報 「東京湾(横浜港-浦賀)で茶色の浮遊物」を掲載しました。
東京湾溶存酸素情報(2003年10号)を掲載しました。

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[編集後記]
 10月17-19日にかけて行われました、かながわおさかな週間のイベントに
ご参加いただきましてありがとうございました。
 ご意見をいただいたアンケートの集約や、反省点の掘り出し等早速次回(?)
に向けての取り組みを開始しております。イベント等に関するご意見や要望
等もぜひお寄せいただければと思います。
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