神奈川県水産総合研究所 メルマガ023

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水総研メルマガ VOL.023 2003-12-12

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.023 2003-12-12
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□□研究員コラム
・漁協紹介の取材の裏側(企画経営部 小川 砂郎)
・市民の方々とアマモの種まきをしました(栽培技術部 工藤 孝浩)
□神奈川県の漁協紹介
・第11回 福浦漁業協同組合
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●漁協紹介の取材の裏側
 現在連載を行っている漁協紹介は、遊漁の調査の際、組合におじゃましてい
ろいろお話をきかせていただいているものです。
 そのため、読者の方から「川の漁協もぜひ紹介して欲しい」、とのリクエス
トもありますが、もう少し先になりそうです。

 調査にあたって用意していく設問はA4用紙一枚程度です。しかし、雑談がメ
インとなるため質問以外にお聞きする情報量も相当なものです。長いときは、
3時間ぐらいお話を聞かせていただくこともあります。もちろん調査用紙は裏
までびっしり書き込みします。

 組合へはお約束より1時間ぐらい早めにいきます。聞き取りのための情報は
あらかじめ頭に入れていきますが、さらに話題となりそうなものを探すため
です。例えば、干してある網、漁船、作業している風景、近くの市場の様子、
釣り宿のお客の具合、港や浜、また組合への交通等々。

 港に着いたら、写真を撮ります。デジカメでだいたい一カ所100枚程度撮
影します。その中から写りがよいものを選んで掲載しているわけです。

 いろいろお聞きしていると、組合によって漁業種類が異なるだけでなく、今
に至った歴史、考え方や漁業への取り組み、市場などの漁業を取り巻く周囲の
状況など様々で興味が尽きません。

 以前水産課にいたときは、業務に関係があることのみを聞くことが多かった
のですが、この取材では、内容を絞り込まずに聞くため、思わぬ本音を聞ける
こともあります。もちろん、メルマガには書かない/書けないこともたくさん
あります。

 最後に、これはそのうちご紹介しようかと思っておりますが、漁港の近くに
はほとんど必ず赤い鳥居、つまり神社が奉られています。そこにある石碑の
年代をみると、相当古い物もあり、漁業が古から脈々と行われてきた産業だと
いうことを強く感じることができます。
                      (企画経営部 小川 砂郎)
調査用紙、写真、鳥居


●市民の方々とアマモの種まきをしました
 当メルマガ第1号でお知らせしたとおり、市民との協働によるアマモ場造成
事業を実施中です。

 5月に天然藻場から種子生産のための花を採取してきて以来、手塩にかけて
育ててきた種子が、やっと発芽の時期を迎えました。

 そこで、11月1-3日に横浜市の金沢漁港を作業拠点として、海の公園
(人工海浜)と隣の野島海岸で種まきを行いました。

 米粒を1回り小さくしたようなアマモの種は、底質よりも比重が軽いため、
じかに海底にまいてもすぐに洗い出されて流されてしまいます。

 そこで、発芽して根を張るまでの数ヶ月間を生育に適した場所にとどめるよ
う、生分解性のシートに貼り付けたり、比重が重い粘土状の物質(コロイダル
シリカ)を付着させたりする工夫を凝らしました。

 初日のシートの作成は簡単な陸上作業なので、近隣の4つの小学校から児童
と保護者、先生方が30名以上も参加して、それぞれがシートを作って名札を
掛けました。

 2、3日目は、シートを海底に設置したり、コロイダルシリカ付きの種子を
海底に埋める潜水作業でした。この作業は、NPO団体の方々が3隻の船を使っ
て行いましたが、職業ダイバー顔負けの手際のよさで予定どおりトラブルなく
終わらせることができました。
 これからは寒い時期になりますが、毎月潜って発芽状況を調べます。

 種をまいた場所は通常の水深が1-2mで、大潮の干潮時でも普通のやり方
の潮干狩りなら堀り返される心配はありません。

ただし、「じょれん」または「アサリまき」と呼ばれる特殊な道具を使われる
と危険です。ブイを浮かせ、注意を促す看板を立てたいところですが、海中に
勝手にその様なものを設置することはできず、目下関係者と調整中です。
 どこまで作業が進んでも心配事が絶えません。

 一方、研究所内の水槽では、苗床に種をまいて移植用のアマモの苗を育てて
おり、「早く芽が出ろ」と見守る毎日です。3月には苗が20cmほどに育ち、こ
れを田植え方式で海底に植える予定です。
 水総研には、まるで農家のような日々を過ごしている研究員もいるのです。

                    (栽培技術部 工藤孝浩)
アマモ種まき用シートと参加していただいた方々
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■神奈川県の漁協紹介 第11回 福浦漁業協同組合

 今回ご紹介する福浦漁協は、海の漁協の中では神奈川県の中で最も西に位置
します(湯河原観光漁協がさらに西にありますが、川の漁協です)。主な漁業
種類は、定置網、刺し網、一本釣り等で、組合員は約30名です。

 真鶴駅から徒歩10分。駅からの細い坂を下ってゆくと赤い灯台が見え、港に
到着すると目の前には初島や伊豆半島が広がっています。

 港の水揚げ場の2階に、漁協の事務所があります。
 組合長の高橋資佶さんと、古庄(ふるしょう)博世副組合長さんにお話を伺
いました。

「湯河原は温泉の地でもあり、ゆったりしています。組合はそれほど大きくあ
りませんが、門戸を開いているため、最近は若い漁師も増えています。サラリー
マンからの転職も多く、実は古庄副組合長も20年前の話になりますが、転職組
の一人です。

 漁師への希望者は、まず準組合員として定置網の手伝いや、刺し網(エビ網)
の助手等実際に漁業を経験してもらいます。実労働日数90日間以上で、やる気
や人柄、協調性等の資格審査が行われ、適性が認められれば正組合員として受
け入れられます。

 定款上湯河原町内に住居地がないと組合員になれませんが、最近はその中で
も地元の福浦だけでなく湯河原からも希望者が来ています。」

 福浦はマダイの大物釣りでも有名な場所です。高橋組合長(富蔵丸)さんも、
古庄副組合長(博丸)さんも釣り人が来れば仕立ての釣船を出します。
 昔は福浦に来る釣り人はなぜかお医者さんが多かったそうです。のんびりで
きるからでしょうか。
 最後に、組合長さんに今後の話を聞いたところ、
「湯河原の定置網は、以前はサワラを中心として多くの水揚げを誇っていまし
た。現在、網を入れ直しており、しばらく準備にかかりますが、2月ぐらい
までには水揚げを再開することができると思います。また、朝市もあわせて
開始する計画があります。」と、力強く語ってくれました。
                 (取材 企画経営部 小川 砂郎)

福浦漁協の写真はこちら
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[最近のホームページ更新情報(12月5日-12月8日)]
トピックに「マレーシア国 農業大臣外4名が来所」を掲載しました。
漁海況月報11月号(海況・三崎水揚)を掲載しました。
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[編集後記] 早いもので12月もあと半分。メルマガの原稿も新年発行分を
調整しているところです。なお、改めてお知らせいたしますが、年内最終
号は12月26日、新年号は1月9日の発行となる予定です。
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