神奈川県水産総合研究所 メルマガ028

掲載日:2014年3月20日

神奈川県水総研メルマガ VOL.028 2004-01-23

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.028 2004-01-23
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□□研究員コラム
・カタクチイワシの利用法(企画経営部 菊池 康司)
・ヒラメの糞(栽培技術部 長谷川 理)
□神奈川県の漁協紹介
・第16回 長井町漁業協同組合
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●カタクチイワシの利用法
 カタクチイワシという魚を知っているでしょうか?三浦半島のスーパーでは
シコイワシ、ヒコイワシなどといわれて売られているようです。神奈川で一般
的にイワシと呼ばれるものには、マイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシの
3種類があります。

 マイワシは新聞などでも取り上げられるように、資源が減少し、高級魚の仲
間入りとまで言われています。一方のカタクチイワシは一時期のマイワシほど
ではないですが、県内で年間千トン以上の水揚げがあります。ウルメイワシの
漁獲は比較的少なく数十トンにとどまります。

 マイワシは、今まで大量に獲れていたこともあり、食用としても煮物から鮨
ねたになるなどさまざまな利用があり、資源の減少に困っている人も多いよう
です。

 一方、カタクチイワシはどうでしょうか?カタクチイワシの利用法は、食用
としては、メザシや煮干、一部は鮮魚として利用されますが、全体から見ると
その量はわずかです。大部分はカツオ一本釣り漁の活餌や家畜の餌などになっ
ています。この資源を食用としてもっと利用しようと考えています。

 カタクチイワシを食用にするにはどうするか?なぜ食用に向かないか?まず、
その身が非常に脆弱で簡単に傷ついてしまうこと、同時に鮮度低下も非常に早
いことがあります。
また、大きさもマイワシに比べても小さく、1尾、1尾を丁寧に扱うことは
水揚げ現場では困難です。これらを踏まえた利用方法を考えていかねばなりま
せん。

 最後に、カタクチイワシの刺身の作り方。まな板の上で頭を押さえ、エラの
後ろにへら(一般家庭では小さなスプーン)をあた、尾のほうへずらすと、半
身がペロンとむけます。後は生姜醤油など好みでどうぞ。

 ただし、非常に鮮度の低下しやすいものなので、本当に鮮度のよいものが手
に入ったときのみお試しください。
                   (企画経営部 菊池 康司)

カタクチイワシと他のイワシ類
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583090.html

●ヒラメの糞
 もう,私の順番になってしまいました。はっきりいって何にもネタを考えて
いませんでした。(と言うよりは,ネタを考えるだけのインターバルがないの
かもしれませんね。)

 ついこの間,ヒラメの酸欠に対する耐性が系統間で異なるというお話をしま
した。
 さて,困った! お話するネタがありません。苦しんで踏ん張ったところ,
「ヒラメの糞」が出てきました。

 当研究所では数系統のヒラメを継代飼育しています。毎日の飼育管理におい
て欠くことのできない作業のひとつに,水槽の底に堆積する糞を除去する「底
掃除」という作業があります。この底掃除が手間取る水槽と,簡単に出来る水
槽があります。

 なぜこのような違があるかというと,糞の形状(硬さや粒経等)が異なって
いるためです。各水槽には同じ餌を与えていますが,いつも水槽ごと糞の形状
が決まっているのです(最初は,魚の健康状態の影響によるものかと思ってい
ました。)。

 人間でも便秘になりやすい体質の人と,なりにくい体質の人が居るように,
魚にもこのような違いがあるのではないかと思います。

 ちなみに飼育する上においては,硬い糞のほうが,糞が水槽の一箇所に集ま
るために掃除は簡単です。
 また,糞を観察することは,魚の健康状態をチェックするための重要な仕事
です。
 それには,日頃から系統ごとにどのような糞を排泄しているのかを把握して
いなければなりません。

 このように,まだまだ気付いていない系統間で異なる形質がたくさんあると
思います。今後の育種を発展させるためには,これら遺伝要因が関係する形質
を一つずつ明らかにしていくことが重要になるものと考えられます。
                    (栽培技術部 長谷川 理)
ヒラメの糞
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583091.html
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■神奈川県の漁協紹介 第16回 長井町漁業協同組合

 組合員500名以上、本港、新宿、漆山、荒井、栗谷浜という5つの港を持つ
漁業中心の漁協。
このような大きな漁協は合併による場合が多いのですが、長井町漁協では戦
前からこれだけの規模があったそうです。

 漁協事務所に隣接する漁港には地方卸売り市場が併設されており、年間
8000t以上の水揚げが行われています。

 総務・購買課長の嘉山博さんにお話を伺いました。

「長井町漁協では、組合員が多いことから、行われている漁業種類も多彩です。
もぐりを行っている者は約50名、刺し網は20軒、イカ、サバ、カツオ等の一本
釣りは20隻と規模も大きくそれだけ水揚げ量も多いです。

 一部、シラス等自前で加工販売している例もありますが、地方卸売り市場が
ありますので、原則として水揚げされたものは入札され、魚屋やスーパー等小
売り向けに出荷されます。

 他の地区でほとんど行われていない漁業としては、カゴ漁業があります。以
前は5ヶ統ありましたが、現在は「第三井戸隠居丸」、「ひさしき丸」、
「丸伊丸」の3ヶ統が操業しています。「第三井戸隠居丸」は「かやま」とい
うお店を漁協事務所の近くに開いており、そこで味わうこともできます。

 カゴ漁業が始まったのは1977年頃からです。最初は「タカアシガニ」や「イ
バラガニ」等のカニを対象としていました。

 その後「アカザエビ」も狙うようになりました。アカザエビが、すぐれた食
材として認知されたのは本当に最近のことです。はじめの頃は水揚げ量も多かっ
たのですが、認知されておらず値段があまり高くならなかったのですが、自営
販売など路の工夫等の努力により、最近ではフランス料理の素材として等、使
い方によってはイセエビより高いこともあるようです。

 また、イカ釣りを看板にしている釣り船10軒による「長井のりのり倶楽部」
も結成されて3年になります。釣り大会やオリジナル
仕掛けの開発等を行ったり、船頭達でイカ釣り競争をしたりと、「イカ釣りと
いえば長井」というイメージ作りに力を入れています。」
                 (取材 企画経営部 小川 砂郎)
長井町漁業協同組合の写真
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583092.html
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[編集後記]

 コラムにもありましたが、このメルマガは研究員が忙しい業務の間を利用し
て(自宅など業務外の時間もですが)、書いているものです。原稿を集める側
としては、無理を承知でお願いしているので心苦しいのですが、皆さんちゃん
と締め切りに間に合うよう書いていただけるので本当に助かっています。

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発行:神奈川県水産総合研究所 企画経営部 担当 小川
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2311
ご意見・お問い合わせ:fish.415@pref.kanagawa.jp

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