神奈川県水産総合研究所 メルマガ037

掲載日:2014年3月20日

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.037 2004-03-26
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□□研究員コラム
・江の島丸サバ調査の一日(前編)(資源環境部 岡部 久)
・漁業無線を知っていますか?(海洋情報部 高田 啓一郎)
□神奈川県の漁協紹介
・第23回 鎌倉漁業協同組合
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○江の島丸サバ調査の一日(前編)
 今回は、私が調査員として乗船した調査船江の島丸によるサバ調査の一日を
ご紹介します。

 この調査は伊豆諸島に産卵のために回遊してくるマサバやゴマサバの資源状
態を調査し、国が推進する資源評価のための資料を提供するとともに、この海
域に出漁するサバたもすくい網(※)漁船への情報提供を目的としています。

3月某日10:00
 三崎発サバ資源調査、ヒョウタン(新島西方に浮かぶ瀬)向け出港。予報は
いい凪(なぎ)。でも私が乗ると時化(しけ)ることが多く、乗組員曰く「予報を
変える男、人間低気圧」。

12:00
 昼食。おかずはキンメダイの煮つけ。ここまではいい凪。飯が喉を通る。江
の島丸は9ノット(時速約17km)ほどしか出ないため、大島までまだ30分はか
かる。食後、夜間操業に備え昼寝。

15:00ごろ
 利島東方を通過、視界良く、三宅島の噴煙が見える。しかもまっすぐ立ち昇
る。西に進路を変え、鵜渡根(うどね)島との間を通り、高瀬、ヒョウタン瀬を
目指す。途中、新島と式根島の間に、三宅島と御蔵島が並んで見える。伊豆半
島もよく見える。

17:00ごろ
 夕食。おかずは牛肉のカツとポテトサラダ。まだいい凪。飯が食える。乗組
員曰く「おかしいな?」。時化を食らうと飯が食えなくなる私にとって、江の
島丸の夕食は久しぶり。食後「操業スタンバイ」。

18:00以降
 ヒョウタン瀬で操業開始。水深120m、魚探では中層から低層に反応あり。
集魚灯とコマセに魚が寄せられ浮いてくるも、群れ薄く苦戦の予感。南南東の
風5m、1008.2ヘクトパスカル。北東方向への流れ2.5ノット。STDの観測では
水温、表層:19.6℃、水深100m:16.8℃。水色やや良。  

・・・後編に続く・・・

(※注)1月から6月に伊豆諸島海域でサバを獲る漁法。夜間に灯火をつけ、カタ
クチイワシのミンチをコマセとして撒いてサバを寄せ、大きなタモ網(直径
70cmほど)で掬い獲る。
                        (資源環境部 岡部 久)
江の島丸操業の様子
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p785808.html

●漁業無線を知っていますか?
 三浦半島の先端、三浦市南下浦町毘沙門に、2つの鉄塔群が建っていること
をご存知でしょうか。

 宮川公園の風力発電の風車近くにあり、赤と白に塗り分けられた最も高い鉄
塔は高さが60m、城ヶ島や毘沙門バイパスからよく見えます。

 これらの鉄塔群は、当所が運営する三崎漁業無線局の送・受信所で、風車に
近いほうが送信所です。城ヶ島大橋料金所近くにある無線局から遠隔操作で電
波を発射したり、受信したりしています。

 漁業無線局は、無線電話によって最新の気象情報や米軍・自衛隊の演習情報
を提供したり、また、船舶の衝突事故や転落事故が起こったとき、緊急事態発
生を出漁中の漁船に知らせて情報収集したりしています。

 携帯電話のような個人と個人との通信手段と異なり、漁業無線は、複数の相
手に一斉に情報提供できる同報性という機能を持っているからです。

 昨年12月にこんなことがありました。

 海上保安部から漁業無線局に「貨物船から、城ヶ島沖で漁船と衝突したよう
だとの情報があったので大至急確認してほしい」との連絡があり、漁業無線局
では、同報性を生かして、出漁中の漁船に一斉放送し、直ちに付近の漁船が現
場に急行しました。
 このときは、幸いに衝突の事実がないことを確認し、事無きを得ました。

 このように、携帯電話が普及した現在でも、漁業無線局は、漁業者が安心し
て操業するために欠くことのできない役割を果たしています。

 この他、漁業無線局では、無線電信(モールス)により日本から遠く離れた太
平洋や大西洋で操業する遠洋漁船の位置を確認したり、漁業に関する情報を提
供したりしています。
 また、地震など大災害が発生したときには、沖で操業中の漁船に非常事態を
知らせる役割も担っています。
                      (海洋情報部 高田啓一郎)
漁業無線局
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f430687/p550012.html

■神奈川県の漁協紹介 第23回 鎌倉漁業協同組合
 砂浜で写真を撮りあうカップルや若者達。すぐ後ろにある作業小屋では、た
くさんのワカメを干す漁師達。観光と生産の現場がここまで近い場所も珍しい
かもしれません。

 有名な鎌倉の大仏がある、江ノ電「長谷駅」の海側、徒歩5分程度のところ
鎌倉漁業協同組合があります。昨年建物を改装し、直売所である漁業センタ-
も併設されました。

 三留和男組合長にお話を伺いました。
「私が漁業を始めてから、もう60年近く経ちます。現在は、小型定置網、わか
め、エビ網、タコカゴ、ヒラメ網等の操業に携わっております。

 鎌倉は砂浜が広がっておりますが、少し沖に出れば磯根のよい漁場が多くあ
ります。カジメの生えている面積が広く、そこで育ったサザエは質がよいと評
価されています。

 サザエはエビ網と呼ばれる刺し網で漁獲します。以前はイセエビの漁獲も多
く、地元では「鎌倉エビ」の呼び名で通っています。

 シラス船曳網は「もんざ丸」「三郎丸」の2ヶ統が操業しており、自家加工
して直売しております。

 鎌倉漁協では年2回朝市を行ってきましたが、昨年11月に直売所も完成しま
したので、準備ができ次第、常設での直売を行う予定です。まずは、サザエ、
ワカメ、しらす、ゆでタコなど常備が可能なものからはじめ、将来的には鮮魚
もと考えています。

 ワカメは丁度刈り取りが一段落したところです。鎌倉のワカメは大変質がよ
いと評価をいただいております。

 他の地区のように生干しや塩蔵ではなく、一度湯がいてから干すことが特徴
です。この手順を行うことで、よけいな塩分が落ち品物の「持ち」もよくなる
のです。

 なお、生干しの場合、10kgのワカメを干すと800g前後の製品ができますが、
湯がきワカメのばあいは、10kgのワカメが500g程度になります。
 そのためkgあたりで比較すると、他の地区の干しワカメより高いように思わ
れる方がいらっしゃいますが、元のワカメの量は同じです。

 まだあまり宣伝は行っていないのですが、口コミでの評判を聞いてお求めに
なる方が多いようです。」

 鎌倉湯がきワカメの注文、お問い合わせは
 鎌倉漁業協同組合 電話、FAX共0467-22-3403
 e-mail:k.gyokyo@kamakuranet.ne.jp
                    (取材 企画経営部 小川 砂郎)
鎌倉漁業協同組合の写真
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p785813.html
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[最近のホームページ更新情報(3月24日)]
漁況情報・浜の話題No04-05(平成16年3月23日号)を掲載しました。
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[編集後記]
 県農業総合研究所でも、メールマガジンを発行しておりますので、ご紹介い
たします。神奈川の魚や漁業だけでなく野菜や果物にもご興味がある、という
方はぜひご覧ください。バックナンバーも参照できます。
http://www.agri-kanagawa.jp/nosoken/mail-mag/bknum.htm
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電話:046(882)2311
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