神奈川県水産総合研究所 メルマガ040

掲載日:2014年3月19日

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.040 2004-04-16
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□□研究員コラム
・海鳥は天敵?(企画経営部 田島 良博)
・東京湾の貧酸素水塊と青潮現象(海洋情報部 山田 佳昭)
□神奈川県の漁協紹介
・第25回 上宮田漁業協同組合
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○海鳥は天敵?
 メルマガ読者の皆さん初めまして!
 今年4月、4年の水産課勤務を経て水産総合研究所に戻って参りました。

 私は、高校、大学時代に趣味でバードウオッチングを楽しんでおりました。

 よって、学生時代の私にとっては、野鳥は心安らぐ存在でしたが、県の水産
総合研究所(当時は水産試験場)に勤務するようになって、私と野鳥の関係に
微妙な変化が起きました。

 当時、東京湾のアナゴ資源調査を担当しており、東京湾でのアナゴの季節的
な移動の把握や資源量の推定をするんだと意気込んで、標識放流調査を計画し
ました。

 横浜市漁協柴支所のあなご筒漁業者の協力を得て、アナゴにアンカータグ型
の標識を装着し、漁船に積み込んでいざ放流へ。

 放流予定地に着いて、いけすに入れた標識付きのアナゴを放流し始めると、
どこからともなくかもめ(恐らくウミネコ)の群れが・・・

 元気なアナゴの多くはすぐに水中に消えたのですが、標識を打たれたショッ
クが抜けきらないアナゴは水面近くをヘロヘロと泳いでおり、何とこのアナゴ
たちをかもめが次々とさらって行くのであります。

 「こら、返せ!」と叫ぶ私を尻目に、空からの天敵は容赦なく標識アナゴさ
らって行きました。このとき以来、かもめは私の天敵となったわけであります。
とはいっても、鳥に悪気があるわけでもないし、単なる利害の衝突と割り切る
しかありませんでした。

 もっとも、漁業者と海鳥との付き合いの歴史は長く、海鳥の群れを魚群の目
印(鳥山)として利用するなど、漁業にとって重要な存在であることも確かで
す。私もこの天敵たちと、上手に付き合って行きたいものです。
                    (企画経営部 田島良博)
港とカモメ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p785377.html

○東京湾の貧酸素水塊と青潮現象(第1回)
 春から秋にかけて酸素が極端に少ない海水が東京湾中央部付近の海底に広が
ります。これを貧酸素水塊といいます。

 貧酸素水塊は、赤潮を形成するほど大量に増殖した植物プランクトンが海底
に沈み、それがバクテリアなどの微生物に分解される過程で、海水の酸素を消
費することによりつくられます。

 夏季には表層の海水が日射や気温により暖められて軽くなり、底層の水と混
ざりにくくなるので、底層の酸素は低下する一方となります。

 貧酸素水塊は、普段は目に見えるものではありませんが、海底付近に生息し
ている魚介類の分布に影響を与えることから、汽船底曳網漁業やあなご筒漁業
の漁場の形成の一つの要因となっています。

 このような貧酸素水塊が出現しているところに陸から海へ向かう風が強くな
ると、表面水が沖に運ばれて、それに代わって底層の貧酸素水塊が岸近くで湧
き上がり「青潮」という現象になります。

 青潮は、東京湾や伊勢湾など、外洋と接する個所が狭く、海水交換が少ない
湾に発生します。東京湾では、千葉県の船橋付近で初夏から秋口にかけてよく
見られ、アサリなどの海底付近に棲む生物を酸欠死させるため、漁業に大きな
被害を与えてきました。

 東京湾の青潮の出現要因としては、風の影響のみならず、湾内に流れ込む外
洋水により押し上げられた形で、底層水が浮上することが、近年の調査で明ら
かになったのです。(続く)

                        (海洋情報部 山田 佳昭)

貧酸素水塊
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p785381.html
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■神奈川県の漁協紹介 第25回 上宮田漁業協同組合
 京浜急行三浦海岸駅から徒歩5分。1kmを越える砂浜からなる三浦海岸は、
首都圏有数の海水浴場です。その浜を目の前に上宮田漁業協同組合の事務所が
あります。

 定置網、刺し網を中心とし、直売による地域おこしにも積極的に関わってい
ます。

 長島政男組合長と職員の樋爪由幸さんにお話を伺いました。
「上宮田地先には、3ヶ統の定置網があります。南下浦定置漁業生産組合、ヤ
マキ漁場の大型定置2ヶ統と、吉田丸という小型定置1ヶ統です。主に、カタ
クチイワシ、マアジ、タチウオなどが水揚げされます。

 刺し網も盛んです。周年漁があり、後継者がいる経営体も多くあります。通
常水揚げは三崎や横須賀の仲買などに行いますが、地域おこしとして行われる
「三浦海岸わいわい市」等での直売も行っています。

 わいわい市は、三浦海岸まちなみ協議会の主催するイベントで、毎月第1,
第3土曜日午後から夕方にかけて、三浦海岸駅前広場で開催されており、漁協
青年部が中心となり出店しております。

 販売されるのは、定置や刺し網で獲れた地物の他、ワカメなども人気でリピー
ターも多いようです。荷を運ぶトラックが付くと、新鮮な魚を求める方々が殺
到します。

 年末、12月29、30日には会場を海沿いの駐車場に移し、より大規模なイベン
トとして「三浦海岸どっとこい市」が開催されます。直売だけでなく、漁師鍋
なども振る舞います。

 直売だけでなくマリンレジャーにおいても地域との係わりがあります。カヌー
大会やウインドサーフィン、ヨットレース等この地区では盛んに行われており
ますが、監視船を出す等の協力を行っています。

 その他、共同丸と五同丸と呼ばれる2ヶ統の観光地びき網は、修学旅行の小
学生に人気で、山梨等他県からも訪れる方がおります。

 また、ヒラメの養殖施設があり、委託飼育を行っております。東京等への出
荷の他、わいわい市でも販売しておりますが、評判はよいようです。」

 観光地曳き網の人数、料金等はお問い合わせください
 上宮田漁業協同組合 電話0468(88)0024
                   (取材 企画経営部 小川 砂郎)
上宮田漁業協同組合
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p785396.html
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[最近のホームページ更新情報(4月13日)]
さばたもすくい漁況予報H16.4月漁期
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[編集後記]
 今回、原稿を書いていただいたお二人は、4月の異動で水総研に戻ってこら
れた方々です。皆様よろしくお願いします。

 日頃の研究の成果を発表する、業績発表大会を5月20日(木曜)、21日(金曜)
に行うこととなりました。
 改めてホームページ等でもお知らせいたしますが、概要は下記のとおりです。
 20日:水総研、相模湾試験場研究員の報告。場所:水総研セミナー室(1F)
 21日:内水面試験場研究員の報告。場所:相模原市相模川清流の里(2F)
 時間などについては、未定です。
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発行:神奈川県水産総合研究所 企画経営部 担当 小川
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2311
ご意見・お問い合わせ:fish.415@pref.kanagawa.jp

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