神奈川県水産総合研究所 メルマガ044

掲載日:2014年3月19日

神奈川県水総研メルマガ VOL.044 2004-05-21

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.044 2004-05-21
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□□研究員コラム
・北極の島 アイスランドから水産業者の訪問(栽培技術部 今井 利為)
・三崎漁業無線局の生い立ち(海洋情報部 磯崎 孝)
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○北極の島 アイスランドから水産業者の訪問
 2004年4月7日にはるばる大西洋の北緯65度に位置しているアイスランドから
水産業者等11名の来訪がありました。

アイスランド共和国は人口28万人、北海道の1.4倍の面積103,000km2であり、
氷河が覆っている島です。

 日本へにしん、ししゃも、からすがれい、あかうおを輸出しており、私たち
も知らずにこれらの魚を食べているのかも知れません。

 アイスランドでもホタテガイを養殖しており、昨年、水温の上昇が原因と思
われる漁獲量の減少があったそうです。

 彼らの、神奈川県水産総合研究所に対する感想は以下のとおりです。

1. 積極的に資源の回復増加のために種苗の放流をおこなっていることに感銘
をうけた。

裏をかえすと、アイスランドは魚資源の管理を早くから包括的におこなってお
り、1991年には浮魚、底魚ともTacの制度(※)を取りいれて自国のみで規制を
おこなっております。

 最近では、タラの蓄養をはじめたようですが、陸上のサーモン養殖および、
アワビ(あか)の養殖、図書館のようなたなの上から海水をおとして飼育して
いるのをみたことがあります。

2.種苗生産を国あるいは地方の公共の団体がおこなっていることにおどろいて
いた。

アイスランドの漁業者はなぜか所得税がいちばんとられてしまう構造で、吸い
取られた税金が他の産業にいってしまうことに不満を抱いていた。

 アイスランドでは羊が人口以上に飼われているのですが、毎年政府の補助金
で高く買い上げて農家を保護しています。日本の米に似ている政策を行ってお
ります。

よって、漁師は吸い取られてばかりいると思っているそうです。
(栽培技術部 今井 利為)
アイスランド水産業者
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583048.html

(※)TAC制度:Total Allowable Catch」の略で、魚種ごとに漁獲できる総量を
定めることにより資源の維持または回復を図ろうとするものです。
http://www.jfa.go.jp/tac/whattac.htm

○三崎漁業無線局の生い立ち
 漁業無線局は、出漁中の漁船に気象情報など安全操業に関する情報や漁業に
関する情報を無線で提供しており、漁業が行われている多くの都道府県に設置
されています。

 神奈川県にも、城ヶ島大橋料金所横の高台に三崎漁業無線局がありますが、
その生い立ちについてお話します。

 三崎漁業無線局は、昭和6年に三浦市三崎町向ケ崎にあった水産試験場三崎
分場で産声を上げました。この跡地は、現在、向ヶ崎公園と県職員公舎になっ
ており、公園の片隅には「神奈川県漁業無線局発祥の地」と刻まれた碑があり
ます。

 その後、太平洋戦争で漁業が壊滅的な打撃を受け、無線局の業務も停滞した
時期がありましたが、三崎が遠洋まぐろ漁業の基地として隆盛するに従い通信
量が増大しましたので、昭和32年に新局舎や無線設備を整備しました。

 また、昭和38年には、それまでの水産試験場漁業通信科から、三崎漁業無線
局へと独立した組織になりました。

 しかし、漁船の電気着火エンジンや昭和35年に完成した城ヶ島大橋通行車両
からのノイズ電波によって業務に支障が生じるようになり、昭和39年、三崎漁
業無線局は、三浦市初声町下宮田飯森、現在、三浦市の飯森児童会館のある場
所に新局舎を建設、移転しました。

 その頃の飯森は一面畑に覆われた静かなところで、無線通信業務を行うのに
は最適な場所でしたが、都市化の波が三浦市にも訪れ、京浜急行電鉄の三崎口
駅への延伸計画が具体化して漁業無線局の近くを通ることになったため、昭和
46年、漁業無線局は現在の三浦市晴見町に再び移転しました。

 当時の無線局は、局長をはじめ無線通信士20名、管理課7名、総勢27名の大
所帯で、業務面でも遠洋マグロ漁船600隻、沖合船30隻、沿岸船1,000隻くらい
の所属船があり、日夜、モールス信号が鳴り響いていました。

 平成9年、組織再編により、局舎はそのままですが漁業無線局は水産総合研
究所海洋情報部に統合され、無線通信業務の外、海の天気図である海況図の作
成など海洋情報に関する業務にも携わるようになり、現在に至っています。
                     (海洋情報部 磯崎 孝)
無線局の歴史
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583049.html
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[編集後記]

 実績発表会、本所(城ヶ島)の分は無事終わりました。メルマガの読者の方に
もお越しいただきました。大変ありがとうございました。
 本日午後からは、相模原で内水面試験場研究員の報告が行われます。
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/Gyoseki-pr/H15/

 無線局の歴史については、写真のページでご紹介している「漁業無線局50年
のあゆみ」に詳しく出ているのですが、以前は、伝書バトを使った通信の研究
も行われていたことがあるようです。時代の変化を感じさせられます。
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