神奈川県水産総合研究所 メルマガ045

掲載日:2014年3月19日

神奈川県水総研メルマガ VOL.045 2004-05-28

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.045 2004-05-28
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□□研究員コラム
・ヒラメのサンバ(栽培技術部 長谷川 理)
・マシラスのその後(資源環境部 舩木 修)
□神奈川県の漁協紹介
・第28回 みうら漁業協同組合毘沙門支所
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○ヒラメのサンバ
 そろそろ、入梅の時期になり鬱陶しい季節が近づいてまいりました。

 ヒラメにとっても、これから秋までは試練の季節となります。

 天然のヒラメは水温が上昇すれば、自分達が好む水温帯へ自由に移動するこ
とが出来ますが、飼育されているヒラメは、水槽の中で夏場の高水温に耐え続
けなければなりません。

 また、今の季節は産卵期がほぼ終了し、ヒラメたちは体力を消耗してバテ気
味になっています。

 特に産卵後の肥立ちが悪い場合には、死亡してしまうヒラメもあります。

 本来、天然のヒラメは産卵期の間に複数回に渡って少しずつ産卵します。
 しかし、飼育されているヒラメのなかには、せっかく抱卵しても産卵するこ
とが出来ずに(ヒラメの産卵には雌雄の相性も大きく関係しているようです?)、
卵がお腹のなかに滞留してしまうことがあります。

 このようになると今にもお腹が張り裂けんばかりの状態になってしまいます

 ヒラメは、普段は水槽の底面にじっとしていることが多く、このようにお腹
が膨れたままの状態で放置しておくと体重が膨れた部位に集中的にかかるため
に、ヒラメの裏側(無眼側)に床擦れが生じ、最悪の場合にはここから病気が
感染して死亡してしまいます。

 このため、このようにお腹が膨満してしまったヒラメには、我々職員が産婆?
となって卵を搾りヒラメの負担を軽減してあげます(ただし、このような膨満
した親からの卵は過熟卵といって受精率が悪いために、実際の生産や試験に使
用することはできません)。

 神奈川県にはいくつかのヒラメの系統が継代飼育されていますが、産卵の難
易度に関する形質も遺伝(特に体型?)が大きく関係しているようで、系統に
よってこれらについても違いが観察されています(スレンダーな体型のものは
安産型が多く、逆に丸い型の体系のものは難産型が多くなるようです)。

 今後、飼育を通じていろいろな形質について、遺伝要因が関係していること
が、明らかになってくると思います。
                      (栽培技術部 長谷川 理)
卵でお腹がふくれたヒラメの写真と動画
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583045.html

○マシラスのその後
 前回(no029)のメルマガで、今年1月のシラス試験操業において、マイワ
シシラス(以下、マシラス)が多く採集されたことに触れました。今回は、そ
の後の状況について書きたいと思います。

 相模湾に来遊したマシラスは、今のところ順調に育ってヒラゴ(概ね6-10
cm前後のマイワシ幼魚の俗称)となり、4月に入り湾内各地の定置網に入っ
たり、まき網船にも餌イワシとして継続して漁獲されるようになってきました。

 日によってはトン単位で入ることもあり、かなり多く残っているようです。
大きいものは体長10cmに達しています。この時期に相模湾でヒラゴが出現
するのは3年ぶりのことになります。

 マイワシ資源の復活を期待する漁師さんにとっては、大変明るい話題となり
ました。

 ところで、このマシラス、一体どこから来たのでしょう?
 実は現在のところはっきりしたことは分かりませんが、最近の産卵場分布、
マシラスの漁獲状況等から判断して、高知県・土佐湾周辺で生まれ、黒潮に乗っ
て相模湾に来遊したものと考えています。

 このように現在のところ順調に育っているヒラゴですが、年末には越冬のた
め一旦沖合いの海へ出て行ってしまいます。

 その後、来年の夏には餌を求めて三陸海域周辺まで北上し、再来年の年明け
早々には産卵のため伊豆諸島近海まで南下回遊してきます。
 その頃には約20cmの立派なマイワシに成長しているはずです。

 大きく成長した彼らを一尾でも多く、またこの相模湾で見ることができたら
いいですね。

 詳しくは、漁況予報「いわし」第123号をどうぞ。
/uploaded/attachment/605587.pdf
                      (資源環境部 舩木 修)
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■神奈川県の漁協紹介 第28回 みうら漁業協同組合毘沙門支所
 三浦海岸方面から県道215号、通称「毘沙門バイパス」を三崎港方面へ。

 毘沙門トンネルを抜けると、目の前が開け小さな漁港が見られます。ここは
天然の湾となっており、定置網漁業を中心とした漁業が営まれています。

 港からは目の前に、県無線局のアンテナも見えます。実は、この毘沙門湾は、
水産総合研究所の対岸に位置し、ホームページの東京湾口ライブカメラの映像
でも見ることができます。

 鈴木昌志支所長さんに、お話を伺いました。

「毘沙門支所は、定置網漁業が主体の支所です。現在、3ヶ統の定置網があり、
20代から80代までの広い年齢層の15名前後が働いております。

 定置網で水揚げされた魚介類は、三崎港へ運び水揚げされます。覗突や刺し
網等で水揚げされたものは、松輪の水揚場に持ち込んでおります。

 その他の事業として、プレジャーボートの管理も行っております。

 毘沙門バイパスは平成12年に完成し、交通の便は良くなりましたが、毘沙門
はまだまだ自然が残っておりのどかな場所です。散策するための遊歩道のコー
スもいくつかあります。

 話は変わりますが、支所の建物がだいぶ古くなり現在新しい施設を整備中で
す。6月1日に落成式を行う予定です。

 みうら漁協は、支所毎に朝市等を開催しているところもありますが、これら
を点としてではなく、線としてつなぐことができれば、ますます地域への貢献
が高まるのではないかと考えています。」
                 (取材 企画経営部 小川 砂郎)
みうら漁業協同組合毘沙門支所
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583046.html
東京湾口ライブカメラ
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/Live/suicam.asp
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[最近のホームページ更新情報(5月25-26日)]
 漁況情報・浜の話題No04-08(平成16年5月26日号)
赤潮情報を掲載しました(今年最初の情報です)。
業績発表会の要旨集を掲載しました。
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[編集後記]
 ヒラメの記事では、メルマガ初の動画も掲載いたしました。
よりわかりやすい情報の提供を、と考えておりますが、試行錯誤ではあります。
再生できない等の問題があるようでしたら、ご一報いただければ幸いです。
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http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/mailmag/

発行:神奈川県水産総合研究所 企画経営部 担当 小川
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2311
ご意見・お問い合わせ:fish.415@pref.kanagawa.jp

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