神奈川県水産総合研究所 メルマガ071

掲載日:2014年3月14日

神奈川県水総研メルマガ VOL.071 2004-12-03

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.071 2004-12-03
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□□研究員コラム
・人工衛星画像(宇宙から黒潮を見る)(海洋情報部 樋田 史郎)
・最大で45cm・4kg、但し寿命は1年「アオリイカ」
                    (栽培技術部 沼田 武)
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○人工衛星画像(宇宙から黒潮を見る)
 人工衛星は静止衛星と極軌道衛星という種類があります。

 天気予報でおなじみの気象衛星や放送衛星は静止衛星です。静止衛星は、地
球の周りを回転する速さが地球と同じなので止って見えます。

 極軌道衛星は、もっと低い高度を速く回転しており、地上から見ると南北方
向に、見る見るうちに走りぬけてしまいます。

 水産で人工衛星画像というと、当所のホームページでも画像を公開している
「NOAA」が有名です。
 この「NOAA」は、極軌道衛星です。約100分で地球を一周し、日本の上空に
は1日におよそ2回やってきます。

 当所では「NOAA」の12,15,17号の3機を利用しており、毎日概ね合計6回日本
の上空を観測してもらえます。

 さて、「NOAA」の衛星画像は、衛星のセンサーが海面からの赤外線の輻射を
観測して、そのデータを解析して図にしたものです。
 このため、水温の値が実際と異なる場合や、雲があると観測できない等の欠
点があります。

 けれども、水温分布が目に見えてわかると言うのは衛星ならではの情報で、
「水温分布を見ると黒潮の様子がわかる」とよく言います。

 とは言うものの、衛星画像をご覧になって「全部真っ赤で分からんぞ!!」と
思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 これは、夏は太陽に照らされて、黒潮も冷たい海域も、表面が暖まってしま
うからです。

 ところで、そろそろ水温が下がってくる季節になりました。
 黒潮とそうでないところの水温の差がだんだんとはっきりしてきています。

 今年の夏から黒潮が大蛇行型になりましたが、その姿がくっきりとご覧にな
れます。
                         (海洋情報部 樋田史郎)
※NOAA人工衛星画像 (詳しい説明もあります)
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/noaa/
※NOAA人工衛星画像 データベース
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/noaa2/noaa2.asp
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○最大で45cm・4kg、但し寿命は1年「アオリイカ」
 相模の海には1300種余りの沢山な魚介類が生息し、これら海の恵みによっ
て多彩な漁業が営まれているとともに、多くの人たちが四季を通じて遊漁を楽
しまれています。 

 神奈川県における漁業生産量は全国的には中位にありますが、ことイカ類の
漁獲量に限っては、遙か遠い大西洋や太平洋の外国沖合、東シナ海、日本海な
ど遠洋、沖合でも本県の漁船が操業していますので、主要な水産県に次ぐ漁獲
を揚げています。

 では、県下沿岸域におけるイカ類はといいますと、漁獲量はさほど多くはあ
りませんが、東京湾の底引網で漁獲されるコウイカ、三浦半島の松輪、長井な
どの小型イカ釣り漁船が、相模湾沖合で漁獲し活かしで水揚げするスルメイカ
やヤリイカ、沿岸各地の定置網と餌木(えぎ)釣りによるアオリイカは、沿岸
漁業者にとって重要な資源となっています。

 これらイカ類の寿命は1年ですが、大食漢であるためか成長が速く、特に、
春から初夏に孵化した5mmほどの稚イカが翌年の産卵期には外套長が45cmを
超え、体重も4kg以上にもなるアオリイカの成長には驚嘆するばかりです。

 概してイカ類は、獰猛かつ悪食であるらしく動いているものには何にでも襲
いかかりますので、この習性を利用してイカの種類ごとに独特な釣具(ルアー)
で漁獲しますが、アオリイカ釣りには、魚とエビの合いの子のような形状の木
に赤なりピンクなり青などの布を被せ、目を擬したビーズ玉と腹鰭の位置に鳥
の羽根を付けた餌木と称するユーモラスな釣具を用います。

 釣り方は比較的に簡単で、日中は海底近くにいるイカの気を引くために、餌
木を上下に踊らせるイメージでしゃくり上げてはゆらっと落とし込むの繰り返
しを行うだけです。

 今年は数年振りにアオリイカの湧いた年で、9月から11月中旬までの間は
三浦半島から相模湾にかけての沿岸域では、漁船のほかに大勢の「エギング」
太公望を乗せた遊漁船が獲物を求めて走り廻っていました。

 アオリイカは、イカの仲間では最高に美味であるとされ浜値も最高級品の扱
いですので、三浦半島や西湘の漁業者は少しでもこの資源の増大に繋がればと、
手作りの産卵礁を海底に設置して産卵の促進を図っています。

 また、このほかに全国的なイカ類資源の増大をめざした取り組みとして、沖
縄県では重要な沿岸漁業対象種であるコブシメというイカの孵化イカを放流し
ています。

 いまのところ、イカ類の種苗量産は技術的に困難な状況にありますが、いつ
の日にかアオリイカの種苗を相模湾に放流できるようになればとは思っていま
す。
                         (栽培技術部 沼田)
アオリイカとエギ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582988.html
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[最近のホームページ更新情報(11月26日-12月2日)]
市場を歩く!その十 横須賀市東部漁協横須賀支所
市場を歩く!その九 長井漁港
市場を歩く!その八 番外編「ヒラメ・マダイの標識放流」
市場を歩く!その七 横須賀市大楠漁協の様子をそれぞれ掲載しました。

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[イベントのお知らせ]
第4回東京湾統合沿岸域管理研究会シンポジウム
「東京湾の水質管理と環境ホルモン」
-東京湾の干潟・浅場・アマモ場の維持と保全ー
2004年12月4日(土曜)10:00 -16:00
はまぎんホールヴィアマーレ(桜木町)参加費:無料
詳細は、下記をご覧ください。
http://www.hamakko.or.jp/~yokogaku/jigyou/kouenkai.html#Anchor-55804
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[編集後記]
 先月の24日に、県水産課主催の「第1回魚食普及交流会」が行われ、同行い
たしました。県消費者団体連絡会の方を始め、約40名の方に参加いただき、真
鶴漁港や相模湾試験場、小田原魚センタ-を視察するとともに、アンケ-ト、
意見交換等を行いました。
 真鶴漁港では、漁協の方に「殺菌冷却海水装置」の説明をしていただきまし
たが、一般の方への認知度はまだまだ低く、漁業関係者が行っている様々な取
り組みについてのPRの重要性を再認識いたしました。

当日の写真を一部ご紹介いたします。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582989.html
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