神奈川県水産総合研究所 メルマガ072

掲載日:2014年3月14日

神奈川県水総研メルマガ VOL.072 2004-12-10

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.072 2004-12-10
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□□研究員コラム
・栽培漁業では養殖した魚を放流するの?(管理課 奥村 尚久)
・見学案内(海洋情報部 高田 啓一郎)
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○栽培漁業では養殖した魚を放流するの?
 私は今、研究所の図書管理と見学者の案内役をしています。

 年間の見学者数は9千人位、この内の6千人余りは小学生で、主に4,5年生が
社会科の水産の勉強を兼ねて見学に来ます。

 水産業とは?、研究所の仕事とは?といった話の中で、時々「かじきまぐろ
という魚を知っている人」と尋ねます。

 6割位の生徒が手を上げ、中にはかじき類の特徴である鼻先が剣状に伸びて
いることを説明してくれ生徒もいます。

 そこで自分は長いこと水産関係の仕事をしてきたが、かじきまぐろという魚
を知らないし見たこも無いというと、不思議そうな顔をします。

 かじき類のことをかじきまぐろと言うのはかなり一般的ですが、正しく理解
して欲しいので、かじきとまぐろは別の種類の魚で、かじきまぐろという魚は
いないことを説明します。

 栽培漁業についてもちょっと気になることがあります。

 栽培漁業について先生方や大人達と話し合っていると、栽培漁業で放流する
稚魚のことを「養殖で放流する魚」という言い方をすることが結構あります。

 市場では同じ種類の魚であれば、天然魚の方が養殖魚より高く評価されます。
一般の人々も同じだと思います。

 では、栽培漁業として卵から稚魚になるまで人に飼育管理されたのち放流さ
れ、育ち、漁獲された魚はどうでしょうか。

 我々ならばこの魚は天然魚と殆ど同じに育っているから、天然魚と同じに評
価されて当然と考えます。

 しかし、栽培漁業で放流する稚魚のことを少なからぬ人々が「養殖した魚を
放流する」といわれることは、栽培漁業で放流する稚魚は、短い期間とはいえ
人に飼われていたため、養殖の魚と一部混同して考えているかもしれません。

 昔栽培漁業に関係した者としては、養殖した魚と混同されることは不本意な
ことですから、栽培漁業では、魚は稚魚の時代に放流され、以後は天然魚と全
く同じに成長し、卵を生み資源の増大に役立っており、そして漁獲されると私
達の食卓にあがるということ、これに対して養殖魚は成育のすべての期間又は
成育の初期を除き、人間に飼育されていた魚であることなど、両者の大きな違
いを小学生や先生方などに説明するようにしています。
                       (管理課 奥村尚久)
見学の様子
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582985.html
見学受付について
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f421175/p550027.html
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○見学案内
 水産総合研究所には、メルマガ本号のもう一人の執筆者奥村職員が書いてい
るように沢山の方が見学に訪れます。

 見学者の案内は通常奥村職員1人で行っていますが、小学生が社会科の勉強
に来たときには、人数が多いので研究員が応援することになっており、私も何
回かお手伝いをしました。

 案内コースは、ホールでの漁業の説明→展示室での漁具・漁法や魚介類標本
などの見学→当所内の海水池で飼育している数百匹のマダイの餌やり→栽培水
槽・タッチング水槽です。

 このうち、子供たちが大はしゃぎするのは、マダイの餌やりと栽培水槽・タ
ッチング水槽です。

 栽培水槽とは、卵から育てたサザエやヒラメの稚貝・稚魚を触ったり間近で
見られるようにした水槽、タッチング水槽は、当所周辺の海で普通に見られる
魚やウニ・ナマコなどを直接触れられるようにした水槽です。

 水槽の前に案内すると、すぐに勢い良く水に手を入れて魚を掴む子、恐々と
水面の上まで手を伸ばすものの水に入れるのを逡巡する子など、それぞれに色々
な反応を示しますが、ものの5分も経たないうちに、殆どの子供たちは眼を輝
かせて魚やウニなどを手掴みしています。先生が見学時間終了の合図をしても
なかなか水槽の前を離れません。

 私が小学生の頃は三浦半島も自然が豊かで、田んぼでザリガニ釣りをしたり、
雑木林でカブトムシを取ったりして遊んだのを良く憶えています。

 見学に来る子供達は横浜市の小学生が多く、自然の少ない都市化された環境
で育ったのでしょうが、眼を輝かせて魚を掴んでいる子供たちを目の当たりに
すると、子供が魚や虫との戯れに歓びを感じるのは、太古の昔から人間が自然
との厳しい闘いを生き延びるため、幼少期に自然と向き合うよう仕組まれた遺
伝的性質なのではないかと思ってしまいます。

 要らぬお世話と言われるかも知れませんが、今の子供たちが少し可哀想な気
がします。
                   (海洋情報部 高田 啓一郎)
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[最近のホームページ更新情報(12月7日-8日)]
市場を歩く!その十三 長井漁港
市場を歩く!その十二 小田原市場
市場を歩く!その十一 横須賀市大楠漁協 を掲載しました。

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[編集後記]
 毎年、2回発行しております「水総研情報」ですが、今回は海づくりプレ大
会特集として作成しました。現在、校正中ですが来週ぐらいには皆様にご提供
できると思います。

水総研情報の作成中のイメージ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582986.html
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