神奈川県水産総合研究所 メルマガ073

掲載日:2014年3月14日

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/KN/ 神奈川県水産総合研究所メールマガジン  VOL.073 2004-12-17
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□□研究員コラム
・“つのなしサザエ”伝説(栽培技術部 滝口 直之)
・海鳥は天敵?その2(資源環境部 清水 詢道)
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○“つのなしサザエ”伝説
 サザエといえば、トゲトゲしたツノのあるごつい殻を想像されると思います。

 ツノは2列に規則的に生えるのですが、時として1列しかなかったり、全く
ないサザエもあります。

 ツノのないサザエを“つのなしサザエ”とか“丸腰サザエ”という場合があ
ります。

 一時、ツノの有る無しで別々の学名が付けられたこともありますが、現在で
は同じ学名が付けられています。

 ツノの有る無しは、波が荒いところのサザエはツノが発達し、穏やかな海の
サザエにはツノが無いか小さいものが多いように生息環境の違いによるものと
考えられています。

 埋め立てによって自然海岸が殆ど消失してしまった現在、東京湾でのサザエ
漁業は、観音崎より湾口側でおこなわれていて、それより湾奥での漁獲は僅か
で寂しい限りですが、最近、東京湾で活躍している横須賀のダイバーが、東京
湾奥の横浜市に近い追浜(横須賀市)で、サザエが生息しているのを見つけた
という記事が新聞に載っていました。

 発見されたサザエはおそらく“つのなしサザエ”だったのではないでしょう
か。

 追浜より少し観音崎寄りに、東京湾に浮かぶ唯一の自然島“猿島”がありま
すが、そこには“つのなしサザエ”にまつわる伝説があります。

 日蓮上人が安房(千葉県)から鎌倉(神奈川県)に船で渡る途中、嵐に遭い
船が沈没しかけたとき、白い猿が舳先に現れて豊島(現在の猿島)に案内し、
その後無事に対岸の米ヶ浜に上陸できました。

 そのとき、日蓮上人を背負っていた船頭がサザエのツノで足を切り、血を流
しているのを見た上人がお経を唱えると、傷は瞬く間に癒え、またそのサザエ
のツノもなくなってしまいました。

 それ以降、このあたりのサザエにはツノがなくなったそうです。

 この伝説は、静穏な東京湾の環境に合致したものですが、東京湾にも立派な
ツノをもったサザエもいます。

 また、波の荒い相模湾側でもツノのないサザエはいます。どうも、環境的な
要因のほか、遺伝的な要因もあるようです。
                      (栽培技術部 滝口 直之)
サザエの画像はこちらからご覧ください。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p783440.html
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○海鳥は天敵?その2
 かなり昔のことですが、アルフレッド・ヒッチコック監督の「鳥」という映
画がありました。

 なんらかの原因で、カモメが凶暴化して、大群で人間を襲う、というこわ-
い映画でした。

 漁船に乗ってアナゴの調査をしていると、船のまわりにカモメが集まってき
て、もちろん映画のように人間を襲うわけではありませんが、あまり気分のい
いものではありません。

 4月16日のメルマガno.40で田島さんが「海鳥は天敵?」というタイトルで、
標識を付けたマアナゴがカモメにさらわれた話を紹介しています。

 たしかに、あなご筒漁業にとって、カモメはやっかいな存在といえます。

 普通、漁業者は、市場に出荷できない小型のアナゴは沖で海にもどすのです
が、海底からかなりの速さで船上にあげられたアナゴは海にもどされても水圧
の調節機構がすぐには作動しないため、潜っていけるまでに時間かかかってし
まい、それを空からカモメがパクリ!というわけです。

 東京水産大学(現東京海洋大学)の吉田さんの調査では、なんと海に戻した
アナゴの40%がカモメに食べられた、という結果がでています。

 小型の魚は海にもどそう、というのは資源を管理していくための基本中の基
本ですが、アナゴの資源管理を考える場合には、カモメは間違いなく天敵とい
えます。

 だからといってカモメを駆除することはできません。

 人間がなんとか工夫して、カモメが天敵にならないような方法を考えて、う
まくつきあっていくことが必要です。

 次の機会には、その工夫について紹介したいと思っています。
                     (資源環境部  清水 詢道)
アナゴ筒漁業の様子
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p783784.html
海鳥は天敵?(Vol.40バックナンバー)
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p583056.html
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[最近のホームページ更新情報(12月14日-16日日)]
・水総研情報2004 Vol2。海づくり大会プレ大会特集です。
・神奈川県近海海況予報
・市場を歩く!その十五(佐島漁港)
・漁況情報・浜の話題No04-21(平成16年12月13日号)
・市場を歩く!その十四(横浜市漁業協同組合柴支所)

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[ご報告]
 メルマガno71について、システムの不調から一部の方に対して、後日の送信
となってしまいました。さらに、その際の送信日デ-タが未来の日付になって
いたことを読者の方からご指摘を受けました。
 大変ご迷惑をおかけいたしました。申し訳ありません。また、ご連絡ありが
とうございました。

 送信日については、送信を行ったパソコン側ではなく、送信ソフトが原因の
ようだったようです。現在は復旧しております。
 また、お気づきの点がありましたらご連絡などいただけると大変助かります。
よろしくお願いします。
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[編集後記]
 前回の編集後記で予告をいたしました「水総研情報2004 Vol2」について、
校正が終了いたしましたので、ダウンロードできるようにしてあります。
 今回は、印刷物は作成せず、pdfのみの発行といたしました。
 ぜひご覧いただければと思います。

ダウンロードのコ-ナ-
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/pdf/pdf.asp
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