神奈川県水産技術センター メルマガ089

掲載日:2014年3月13日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.089 2005-4-29

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.089 2005-4-29
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□□研究員コラム
・海の幸を食べるということ
                     (企画経営部 菊池 康司)
・黒潮は暖流じゃない!?
                     (資源環境部 山田 佳昭)
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○海の幸を食べるということ
                   (企画経営部 菊池 康司)

 すっかり春になりました。もうじき潮干狩りにいい季節になります。私は、
ちょっとお先に美味しくいただきました。取ってきたアサリを砂だししながら
思ったのですが、この身はどこからくるのか?

 アサリは海中に漂っている様々なものを栄養分にして成長します。見た目で
言ってしまえば、濁りとか汚れといわますが、アサリにとっては栄養分です。
これらの栄養分がどこから来るかというと、海中から出てきたものもあるで
しょうし、陸上から川を伝って海に流れ込んだものもあるでしょう。

 そもそも下水処理場の排水は海に流れ込んでいるものが多いのでしょう。それ
では流れ込んだ養分は海にたまってしまうかというと、様々な海の生物に取り込
まれていきます。ということは海の幸を食べるということは、私たちが流したゴ
ミを自分たちで回収しているということになります。しかし、その仕組みは、水
に溶けた養分が植物プランクトンになり、動物プランクトンになり小魚、中魚、
大魚へと移っていく長い複雑な仕組みの中で、絶妙なバランスで成り立っていま
す。そのバランスがちょっと狂うと、赤潮が発生したり、ヘドロがたまったりと
いう事態になるのでしょう。

 最近のスーパーの魚売り場を見ると、輸入された魚が非常に多いことに気づ
きます。ということは、よその国の人たちが出したゴミを吸収した魚を日本に
持ち込み、私たちが回収しているということでしょうか?それを食べた後は日
本のゴミになってしまいます。輸入するほど日本のゴミが増えていくというこ
とです。なんとなく割り切れない気持ちです。そのゴミが赤潮やヘドロの原因
になっているかもしれません。

 最近では「地産地消」ということばが良く聞きます。地元の美味しいものを
食べましょうという意味もあるでしょうが、自分の出したゴミは自分で片付け
ましょうと言う意味もあるかもしれません。

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○黒潮は暖流じゃない!?

                  (資源環境部 山田 佳昭)

 青潮、赤潮と続けてきましたので、今回は黒潮の話にしましょうか。

 黒潮については既にこのメールマガジンでもとりあげられていますので、詳
しくはそちらをご覧いただくとしまて、「黒潮は暖流ではありません。」と申
し上げますと多くの方が「?」という反応をされます。

 家に帰ってこどもから学校で使う地図帳を借りました。
  世界地図の気候区分が描かれている図に、暖流は赤、寒流は青で流路が示し
てあります。日本近海には、黒潮(日本海流)が赤で、親潮(千島海流)が青
で描かれています。

 代表的な国語辞典をみますと、【暖流】は 周りの海水よりも高温の海流で、
黒潮はその代表、というような解説がされています。

「一都三県漁海況速報」をご覧下さい。海面水温の等値線(等温線)と太い矢
印で黒潮が描かれています。黒潮は周りよりも高温ではありません。

 より広い海域を網羅した海上保安庁「海洋速報
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KANKYO/KAIYO/qboc//cnt/f450011/ 」
をみて頂くと、水温の分布、特に200m水深の等温線が混み合っているところ
が黒潮の流路によく似ていることがわかります。黒潮は等温線に沿って流れて
います。これは、黒潮は流れていく方向に向かって左側よりも高温だが、右側
よりも低温ということになり、周りよりも高温とは言えません。黒潮は暖流で
はないことになります。

「でも、海況予報には黒潮が波及すると相模湾の水温が高くなる、と書いてあ
るじゃないか!」お叱りの声が聞こえてきそうです。

 沿岸の水に比べると相模湾に波及する黒潮系外洋水は相対的に高温なので、
こういった現象が起こります。

 当所のHPに「黒潮は暖流」という解説のないわけをご理解頂けましたでしょ
うか。

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[最近のホームページ更新情報(4月5日-29日)]
4月25日 市場を歩く!その五十六、五十七、五十八、五十九を掲載しまし
た。「番外版 ヒラメ種苗放流に同行しました。その1、2」、小田原魚市場、
横浜市漁協柴支所です。
4月19日 漁況情報・浜の話題No05-06(平成17年4月20日号)を掲載しました。
4月12日 市場を歩く!その五十五を掲載しました。「番外版 マダイ種苗放
流に同行しました。」です。
4月12日 さばたもすくい漁況予報平成17年4月漁期を掲載しました。
4月8日 市場を歩く!その五十四を掲載しました。長井町漁協です。
4月7日 市場を歩く!その五十一、五十二、五十三を掲載しました。横須賀市
大楠漁協、小田原魚市場、番外版「アユ調査に同行しました。」です。

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[編集後記]

 2回ほど休刊とさせていただきました。毎週楽しみにされている方には申し訳
ありませんでした。当所の名称が「水産総合研究所」から「水産技術センター」
と改正されましたが、これを機に発行体制の見直しをさせていただきました。
これからも、読者の皆様に楽しんでいただける記事をお届けしていきたいと考
えておりますので、よろしくお願いします。
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