神奈川県水産技術センター メルマガ094

掲載日:2014年3月13日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.094 2005-6-3
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□□研究員コラム
・ささやかな国際協力
                 (資源環境部 清水 詢道)
・日本で初めてマダイの稚魚を受精卵から育てた男
              (栽培技術部 今井 利為)
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○ささやかな国際協力
                 (資源環境部 清水 詢道)

 財団法人海外漁業協力財団では、毎年、資源管理指導者養成研修、水産指導者養成研修など海外から研修生を募集して研修を実施していますが、なぜかその一環に私たちのセンターが組み込まれていて、私は漁業管理事例研修という内容で1日お手伝いをしています。


 これまで、インドネシア、タイ、スリランカ、オマーン、中国、ガボン、セネガル、ツバル、ペルーなどからの研修生に、東京湾のシャコ、マアナゴの漁業管理の話をしてきました。研修の共通語は英語なのですが、毎回優秀な通訳の人が来てくれるので、私の使うのは流暢な日本語でOK、というより英語が話せないというのが真相です。


 国によっては英語のなまりがかなりあって、通訳の人が苦戦することもあるようですが。資源管理・漁業管理の基礎は、いかに小さい魚を獲らないかである、というのが私の信念なので、それを東京湾のシャコ、マアナゴでどのように実践してきたか、というのが私の話の主題です。幸いなことに、わりと評判がいいみたいです。


 研修生のスケジュールは相当ハードで、たとえば今年の水産指導者養成研修の受講生は、5月12日から12月13日まで、7ヶ月間異国の地でほぼ休みなし、私ならまずもたないですが、それだけ、それぞれの国が将来を期待している人材を派遣してくるということなのでしょう。


 ならば、各国の期待にできるだけ応えたい、私の信念を伝えたい、そんな気持ちで、たった1日ですが、お手伝いをしています。


 こういう仕事もするのだったら、もっと英語の勉強をしておけばよかったと思います。若者たちよ、英語がしゃべれるようになりましょう!


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○日本で初めてマダイの稚魚を受精卵から育てた男
                  (栽培技術部 今井 利為)

 今では、全国各地のそれぞれの県の栽培漁業協会、水産試験場でマダイの稚魚が毎年100万尾単位で放流されています。このマダイの人工種苗を日本で初めて造った人から、電話があり、水産技術センターで飼っているマダイの受精卵を欲しいとのこと。


 現在76歳になるこの人の名前は横須賀市に在住する山下金義さん。小学校の体験学習で子供たちに是非、マダイの発生を見せたいとの意向でした。


 山下金義さんは、横須賀市にある観音崎水産生物研究所に勤務していて、四竈・西塚両氏とともに昭和37年に日本で始めて人工授精した卵から育て、6尾のマダイの稚魚を観音崎の多々良浜に放流しました。


 その後、山下さんは長崎県水産試験場、栽培漁業センターに勤務され、退職とともに故郷の横須賀に戻り、観音崎自然博物館の館長を勤めた方です。


 当時の飼育法は、現在の技術と異なり、自然発生した餌料を投与するものでしたが、戦前から多くの人が試み、失敗してきたものを初めて稚魚まで育てた業績は今の栽培漁業の基礎を築いた点で記念すべきものでした。


 その後、各地の栽培漁業センター、水産試験場の研究員の努力でマダイの初期餌料として開発されたシオミズツボワムシの培養法と不飽和脂肪酸による栄養強化法の確立及び飼育水槽の底掃除法の開発などによって大量の種苗が造れる技術として確立し、100万尾単位の種苗の生産が可能となりました。


 私が感心したことは、現役を退いて76歳の山下さんが、今なお情熱を持ち続けて小学生にマダイの発生の不思議を体験学習で教えている姿でした。


マダイ初期発生画像
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p782954.html
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[最近のホームページ更新情報(6月3日)]

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[編集後記]

 気持ちのいい季節はあっという間に過ぎ去り、はや6月。間もなく梅雨入りですね。蒸し暑い時期です。健康管理と水産物の鮮度低下にご用心。

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