神奈川県水産技術センター メルマガ101

掲載日:2014年3月12日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.101 2005-7-22

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.101 2005-7-22
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□□研究員コラム
・アユの雌雄の見分け方と採卵体験
                 (内水面試験場 相川 英明)
・研究者の誕生日プレゼント
              (内水面試験場 井塚 隆)
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○アユの雌雄の見分け方と採卵体験
                  (内水面試験場 相川 英明)

 神奈川県では夏休みの期間中、小中学生・高校生に科学技術に親んでもらうための行事として「かながわサイエンスサマー」を行っており、内水面試験場では、8月23日に水生生物の保護体験と投網教室を、8月25日にアユの雄雌の見分け方教室を実施します。

 私は内水面試験場でアユの親魚飼育を担当していますので、アユの雄雌の見分け方教室についてお知らせします。

 その前に、内水面試験場でのアユの採卵作業を説明いたします。採卵作業は、まず、飼育池に収容しているアユをすべて取り上げ、1尾ずつ手にとり、お腹の感触から今日卵を産むアユ、今日は産まないアユと選別します。そして、今日産むと判断されたアユのお腹をそっと搾って採卵を行い、同様に搾った雄の精子をかけて受精させて、仔アユのふ化管理へと作業が続いていきます。

 アユを雄のグループと雌のグループに分けて飼育していれば、すべての池を取り上げる必要はなく、雌の池のみの取り上げで済み、作業の効率化が図られること。また、人間が見込んでいた日より、アユの成熟が早く進行し、池の中でアユ同士が勝手に産卵してしまうことを防ぐためにアユの採卵作業に先立ち、雌雄選別を行い、親アユは雄と雌とを別々に分けて飼育しています。

 では、どのように雌雄を区別するかといいますとアユの成熟がある程度進行すると臀鰭に雌雄の特徴が現れ、切れ込みのないものは雄(写真1)、あるものは雌(写真2)と区別できます。

 アユの雄雌の見分け方教室は、主な対象者が小学4年生から中学1年生(保護者との参加も可)で、まず、アユのつかみどりに挑戦し(これは皆さん夢中になります)、その後取り上げたアユを実際に手に取り、雌雄選別作業を体験してもらいます。

 内水面試験場におけるアユの採卵作業のピークは9月中旬なので、サイエンスサマーの開催日は、卵を産むアユはわずかしかいません。当日、卵を産むアユがいれば(昨年は2尾でした)、卵を産まないアユとお腹の感触の比較ができますし、実際に卵を搾って受精させるところまで体験できます(写真3)。

 申し込み方法については内水面試験場ホームページのトピックスの部分「かながわサイエンスサマー」をご覧ください。

写真1:雄の臀鰭(切れ込みがない)
写真2:雌の臀鰭(切れ込みがある)
写真3:昨年の採卵風景
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582935.html
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582936.html
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582937.html
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○研究者の誕生日プレゼント
              (内水面試験場 井塚 隆)

 研究で何か大きな事を成し遂げるには、多大な集中力と持続力、想像力と創造力、努力、体力、学力などなど、とかく「力」が必要です。私などはこのうちどれを持ち合わせているか怪しいものですが、世の中には全てを備えた人がいるから恐れ入ります。

 誕生日といえば、プラモデルや超合金ロボット、電子ゲームを買ってもらって喜んでいたのが私の幼少時代でした。しかし、偉大な研究者K氏は違います。神童と呼ばれていたK氏は、誕生日になると2tトラック2台分の砂を買ってもらい、庭に積み上げていたそうです。砂遊びをするのではありません。浜砂なので、中には微小な貝殻がたくさん含まれています。毎日ふるいを使って、微小貝を選り分けてはコレクションを蓄積するとともに、あらゆる「力」を鍛えていったのです。誕生日は一年に一回やってきます。ちょうど一年間で選別処理できるのが4tの砂だったのでしょう。

 研究者になったK氏の口癖は「呼吸するのが面倒くさい」「食事するのも面倒くさい」でした。顕微鏡下で細かな解剖を行う際には、手先のブレが禁物です。だから無意識のうちに呼吸は浅くなりますし、回数も減ってきます。なるほど、呼吸をしなくて済めば好いわけです。ひとたび顕微鏡に向かうと、おいそれとは席を立ちません。ピンセットを掴んだ指以外は微動だにせず、凛とした雰囲気を漂わせた後ろ姿には「美しい迫力」を感じたものです。K氏にとっては、箸を使って舌で味わうことよりも、レンズの下にある研究対象に眼で触れることが栄養摂取であったのでしょう。

 もし私が、誕生日に4tの鮮魚を買ってもらっていたら、今頃は・・・。

 途方に暮れるうちに腐敗臭に辟易して、魚嫌いになっていたことでしょう。

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[最近のホームページ更新情報(7月22日)]

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[編集後記]

漁業にとって恐ろしいことといえば、魚がいなくなる事と台風の襲来がまず挙げられます。

台風が接近すると操業できないのはもちろんですが、漁船や漁業施設の避難対策を速やかに講じなければなりません。

7月12日に発生した台風5号は、本土上陸を免れてホッとしたところですが、地球の温暖化がこれ以上進行すると、台風が多発し、大型化するのではと危惧されます。

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