神奈川県水産技術センター メルマガ102

掲載日:2014年3月12日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.102 2005-7-29

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.102 2005-7-29
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□□研究員コラム
・調査あれこれ2
                 (内水面試験場 山本 裕康)
・「ギバチ」ってどんなハチ?
              (内水面試験場 勝呂 尚之)
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○調査あれこれ2
                  (内水面試験場 山本 裕康)

 前回は、真夏に胴長靴をはいてのハイキングで汗を絞った話を紹介しましたが、今回は真冬の胴長靴でのハプニングをお話します。

 当場の調査にアユの降下仔アユ調査があります。晩秋から冬に掛けての日没前後に産卵場から孵化して川の流れに乗って下ってくる仔アユを一定時間間隔でプランクトンネットを仕掛けて採取するもので、調査は常に夕方から深夜にわたる寒さをこらえての作業になります。1998年から相模川の東名高速道路下流に完成した相模大堰の取水や、湛水域によるアユ仔魚の降下への影響などを調査するため、相模大堰と寒川取水堰の2地点で調査を行いました。

 その日、私は寒川取水堰下流を担当しました。調査経験2年目でこの年、数回目となる慣れた作業(つもり・・・)を2人で行っていました。冷え込みの厳しい夜で、数日前の雨で水量も増していました。ネットを仕掛けて数分たった時の事です。何気なく目をやった流れの中のネットが、少しずつ移動しているではありませんか!

 増水した影響でネットにごみがつまり、固定していたアンカーごとネットが流され始めていたのでした。慌てて川に入り、ネットとアンカーを繋ぐロープに手を掛け、引き揚げようとしたのですが、流れが強く私もアンカーごと引きずられて、下流の深みへと引き込まれてしまいました。身の危険を感じてとっさにロープから手を離したのですが、時すでに遅く、足は川床を離れていました。救命胴衣で体は浮いていましたが、服はびしょ濡れで冬のしかも夜中に、胴長靴をはいたまま寒中水泳をする羽目になってしまいました。

 当日は、着替えの準備など無く、河原で暖を取るための焚き火で衣服を乾かし、車の暖房で体を温め残りの調査をしました。流されたネットは、後で200-300m下流の流れが緩くなった場所で発見できました。後から思えば、とっさの事とはいえ危険性への注意が少し足りなかったと後悔しました。(慣れた作業のつもりでしたが、まだまだ、経験不足だったようです・・・。)

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○「ギバチ」ってどんなハチ?
              (内水面試験場 勝呂 尚之)

 ギバチをご存知ですか?ハチではなく淡水魚ですよ。ひょうきんな顔をしたナマズの仲間です(写真)。

 昔は、県下河川の中流域に普通に見られました。しかし、河川環境の悪化で姿を消し、環境省と県の絶滅危惧種となっていますが、内水面試験場では、その保護増殖に取り組み、全国で初めてその増殖に成功しました。

 現在は、場内の人工河川・生態試験池・中流域で生息地復元のための実験を行っています。その中で、本種が何を食べているのか調べました(食性調査と言います)。ストマックポンプ法といって、スポイドで水をギバチの口から送り込み、食べたものをゲボさせて調べます。二日酔いの自分を見ているようでとっても苦しそう。結果は、カゲロウ類・トビケラ類・ユスリカ等の水生昆虫、カワニナや陸生昆虫、魚類まで幅広い食事メニューでした(図)。水生昆虫の少ない冬にはカワニナを殻ごと食べる個体も増えます。

 毎年、産卵も確認され、夏の終わり頃には、可愛いギバチ赤ちゃんがちょろちょろと出現します。夜行性なので昼間はなかなか顔を出してくれませんが、お近くにお出かけの際は、ひょうきんもののギバチに会いに来て下さい。また、その保護のため、県内で生息の情報をお持ちの方はご連絡下さい。

図:ギバチの食性
写真:ギバチ(ナマズの仲間)
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582932.html
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582933.html
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[最近のホームページ更新情報(7月29日)]

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[編集後記]

当センターでは、サザエの種苗量産技術を開発し、毎年70万個以上の種苗を県下の沿海漁協に配布してきました。

放流された種苗は、1年半後には7cm以上に成長し、刺網や潜りなどによって30-40%が漁獲されています。

このように、種苗の安定量産技術が確立し、放流による経済効果も期待できるようになりましたので、平成18年度からは、民間の栽培漁業推進母体である(財)神奈川県栽培漁業協会がサザエの種苗生産を開始することになりました。

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