神奈川県水産技術センター メルマガ110

掲載日:2014年3月11日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.110 2005-9-23

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.110 2005-9-23
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□□研究員コラム
○野菜の栽培始めました。
                                (栽培技術部 一色 竜也)
○魚の食いだめを考える
                              (資源環境部 秋元 清治)
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○野菜の栽培始めました。
                                (栽培技術部 一色 竜也)

 今年の4月から町の農園制度を利用して15平米の畑を借り、家庭菜園なるものを始めました。魚の栽培と気脈が通じるところがあるのではとの思いつきからです。自宅にはベランダがあるだけなので、地面にちょっとした憧れを抱いておったのかもしれません。無農薬×有機栽培=おいしい野菜たち。魚の獲れたてなのが旨いなら、農作物も同じだと勝手に想像を膨らませてのスタートでした。


 4月の初旬、意気揚々と畑に向かいました。手始めにスコップで掘り返してみると深さ30cmより下は粘土質の堅い層に阻まれました。地元の方にお聞きするとここは数年前まで棚田だったそうで、畑にするにはかなりの労力が必要だと言われました。でもたかが15平米、ガシガシ掘り返し、上から赤土を入れ、何とか畑らしくなっていきました。鍬なんて持つのは20年ぶりくらいです。翌週、近くの牧場へ行き、牛糞堆肥を手に入れました。これを畑に入れ、十分鋤き込み土作りを行いました。何やらちょっと臭ってきますが、それさえ香しいものに思えてくるから不思議です。こうして土づくりが終了した?畑に、トウモロコシ、枝豆、さつまいも、スイカの種を播きました。


  その後は大した手入れもせず(水さえやらず)、たまに雑草をとるくらいの世話でしたが、7-8月にトウモロコシは8本、スイカは4つ、サツマイモは十数本収穫することができました。残念ながら枝豆は虫がついて片手に余る位しか収穫できませんでした。やっぱり手をかけないと駄目ですね。収穫したトウモロコシは大変甘くてとっても美味。スイカは甘さ控えめ。サツマイモは滑らかな舌触りとコクがあり、どれもついつい食べ過ぎてしまいました。思っていた以上に採りたて野菜は美味しいですね。


  今振り返って思うことは、畑は土が命ということ。多くの野菜を収穫するには広い土地が必要だということ。特に無農薬、有機栽培は高度な技と多くの手間がかかるということです。販売されている野菜たちは手間がかかっている割に安いなあと改めて感じました。農家の方々って本当に偉大です。


 自分で作るより買った方が断然安いですが、自分の食べる野菜を自らの手で栽培するプロセスはなかなか楽しいですし、採りたての野菜は美味しいです。これから秋に向かってワケギと白菜、葉ネギを育てみようとワクワクしながら準備中です。今度はもう少し手間をかけようと思っております。


 ●「野菜の栽培」の様子は、下記からどうぞ

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582919.html
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○魚の食いだめを考える
                                (資源環境部 秋元 清治)

 今年の夏も猛暑であったが、ようやく秋風が吹きはじめ、ほっとされている方も多いのではないだろうか。天高く馬肥ゆる秋とはよく言ったもので、巷にはサンマ、秋サケ、マツタケ、クリをはじめとする美味しい食材が出回り、馬ならずともついつい食べ過ぎてしまう。


 大食が健康、美容によくないのは勿論であるが、そんな悠長なことを言っていられるのも人間だけのようである。魚の世界は弱肉強食であり、餌をうまく獲ることが生死を分けることとなる。餌の獲得戦略も魚の生態に応じて様々あるが、その中の1つに食いだめという方法がある。


  食いだめをする代表選手は深海魚である。深海は暗黒の世界で、光が届かないため生物が育ちにくく、餌となる生物が極めて少ない。この少ないチャンスをものにするため、深海魚のある種はほとんど口ばかりのような形をし、さらに、ある種は自分の体長の倍もあるような魚を飲み込んだりする。


  一般にキンメダイには深海魚というイメージはないが、この魚も大きくなるにつれて深い海域に移動することが知られている(文献によると水深1240mまで分布が確認されている)。餌は生息水深により異なり、浅場に生息するうちは、小魚やエビ類を多く食べるが、深い海域にいくほど魚類やイカ類を多く食べるようになる。


 キンメダイが前述の食いだめ戦略に従うとすれば、深場に生息する大型のキンメダイほど食いだめをしている可能性が高いはずである。先日、この仮説を実証するようなキンメダイに出合った。そのキンメダイは水深600-800mで釣り上げられた尾叉長49cmの大型魚であったが、胃はパンパンに膨れ上がり、その胃内容物の重量は272gと体重の約1割を占めていた。(人間に例えるなら、いくら大食漢であっても体重60kgの男性が6kgのステーキを食べるのは無理であろう・・・)


 膨れ上がったキンメダイの胃を見ていると、“こんなにおなかが一杯なら、釣り餌に食いつかなくてもよかったのに・・・やはり欲張ると碌な事はないんだなぁ・・・”とか、“魚の世界は厳しいな・・・深海は餌が少ないので少しでも食いだめをしておきたいのだろうな・・・”とか、様々の考えが頭に浮かんでくる。


 魚の測定もなかなか楽しいものである。


  写真はキンメダイの胃の中から出てきた魚の一例(クロトカゲギスとサイウオ)。

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582920.html
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[最近のホームページ更新情報(9月23日)]
  9月21日 市場を歩く!その八十五、八十六、八十七を掲載しました。横浜市漁協柴支所、佐島漁港、長井漁港です。
  
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[編集後記]

 早いもので9月も残すところあと1週間です。ふと空を見上げると、イワシ雲の空に変わってました。

 今、内水面試験場では、アユの赤ちゃん達が沢山泳いでいます。

 そろそろ河川でも、真っ黒にサビたアユが産卵場に集まってくるころです。

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