神奈川県水産技術センター メルマガ113

掲載日:2014年3月11日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.113 2005-10-14

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.113 2005-10-14

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□□研究員コラム
○三浦半島からどこまで見えるか?
                                (企画経営部 中村 良成)
○種苗生産を支える名脇役(9)
                                (栽培技術部 山田 敦)

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○三浦半島からどこまで見えるか?
                                (企画経営部 中村 良成)

 世界に誇る絶景 富士山と南アルプス北岳(西)
 よく晴れた日に三崎や城ヶ島の小高い所からの展望は素晴らしいの一語に尽きます。 西は丹沢-箱根-伊豆天城山まで延々と連なる山並み、その上に大きく鎮座する富士山。
 さて、冬から春にかけて、良く晴れた風の強い朝は富士山の右、丹沢と箱根の中間の鞍部にチラッと白い山が覗いています。これは何と約150km離れた南アルプス(赤石山脈)北部の「白峰三山」と呼ばれる北岳(きただけ)・間ノ岳(あいのだけ)・農鳥岳(のうとりだけ)の峰々です(そのうちのどれが見えるかは場所によって微妙に異なります)。その中でも北岳は標高3192m、富士山に次ぐ日本第2の高峰です。
 つまり、三崎周辺は特に高い山に登らずとも居ながらにして海と一緒にその国の第1、第2 の山を見ることができるという稀有の場所なのです。少なくとも先進国と呼ばれる国にこんな場所はありません。三崎の景観は世界に誇るべきものなのです。

 

 幻の八丈島(南)
 海の上も要注意、年に数回ですが、大島の左には小さく三宅島が見えることがあります。さて、5年前の6月、朝から降り続いた雨がようやく上がると南の水平線に沿った低い一角が急に明るく晴れ上がり、三宅島が小さな氷山のように鮮やかな黒い影となって浮かび上がりました。こんなにはっきりと見えるのは初めてです。
 さらに三宅島の左には「駱駝のこぶ」のように小さく折り重なる2つの影、何と八丈島の三原山と八丈富士です!双眼鏡無しではほとんど確認できないような微妙な大きさですが間違いありません。後にも先にも八丈島を見たのはこのときだけ、三崎から見る幻の超遠望でした。
 現在、証拠写真の残る超遠望の日本記録は紀伊半島(那智勝浦付近)から見た富士山(距離差約320km)ですから、三崎から約160km南の八丈島が見えるのは不思議ではありませんが、八丈富士の高さは富士山の1/4以下ということを考えれば、やはりこれは驚くべき光景です。

 

 東京湾の奥に浮かぶ日光山地・赤城山(北)
 一方、三崎から北を見ると武山や大楠山が壁となりあまり遠くの見通しはききません。しかし観音崎や浦賀周辺まで移動すると、北には東京湾が広がるため、その奥に筑波山、さらには日光の男体山や赤城山が見える時があります。乱立するMM地区のビルや工場の煙突の間から覗く約200km彼方の白い雪山には「良くぞ見えてくれた」と思わず声をかけたくなります。これは「北高型の気圧配置のため上空は曇っているが北の空は晴れている風が強い冬の朝」のようによほど条件が揃わないと見えませんが、三崎からの八丈島に匹敵する「珍景中の珍景」です。

 

 このように、三浦半島は海を利用して西・南・北の各方向とも約150km以上先が見通せるため、都道府県では、静岡・山梨・神奈川・東京・埼玉・群馬・栃木・茨城・千葉と9都県が見えます。さらに山の尾根筋が県境であることを考えると、長野県も加えた10都県としてもよいでしょう。これからは空気も澄んで遠くを見るのに絶好の季節です。

 

 やっぱり「チラッと見える白いもの」は男心をそそるのでしょうか(笑)?

 

 証拠として横須賀市池田町の安房口神社から見た北関東の山々の写真を添付します。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582913.html

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○種苗生産を支える名脇役(9)
                                                 (栽培技術部 山田 敦)

 生き物を飼育する上で酸素が重要であるということは、何度も取り上げており、十分な酸素を含んだ海水を供給する取水ポンプや空気を直接送り込むブロアーなどを紹介してきました。飼育密度がある程度であればこのような機器だけで対応ができますが、さらに高密度や高水温(水温が上がると海水中に溶け込む酸素が減り、魚の代謝も増大します)の状況になった場合、酸素が欠乏することになります。そこで酸素濃度をさらに高める手法や機器が開発されています。
  酸素濃度を高める手法として、酸素ボンベや液化酸素を利用する方法、ゼオライト化合物に よる窒素吸着法、透過膜による酸素濃縮法などがあり、当県種苗生産施設には、ゼオライト化合 物による窒素吸着法の設備が備わっています。
  この方法は、ゼオライト化合物が窒素を選択的に吸着する性質を利用したものです。空気を コンプレッサーで圧縮し、ゼオライト化合物の充填した吸着塔を通して酸素を濃縮します。ここ で酸素と窒素が別れ、酸素は飼育槽に、窒素は大気中に放出されます。システムは、2つの吸着 塔を交互に<昇圧→窒素吸着・酸素抽出→窒素排出→待機>の工程を繰り返す圧力スイング吸着 法(PSA法)と呼ばれています。また吸着した窒素は塔内に貯えられていた圧力で強制的に排出 されるためゼオライトの窒素吸着能力は回復します。
  特徴は、高純度(90%以上)の酸素を連続的に供給でき、酸素ボンベに比べ酸素製造コスト が10-20%と廉価なことです。また、圧力も酸素ボンベに比べ圧倒的に低いため取り扱いが容易 です。
  大きさはいろいろありますが、当県では、移動が簡易な毎分5Lのタイプと据え置きの大型の 毎分25Lのものが設置されています。
  高純度酸素は、わずかな使用量で十分に酸素が溶け込んだ飼育水を作ると同時に、水中の汚れ を分解する働きもし、近年、生物餌量の高密度培養や仔魚の高密度飼育などでもこのような機器を 利用した種苗生産技術の開発も行われてきています。
 酸素発生器
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582914.html
 種苗生産を支える名脇役:バックナンバー一覧
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582272.html

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[最近のホームページ更新情報(10月07日-10月14日)]
10月3日 市場を歩く!その九十を掲載しました。佐島漁港です。

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http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/

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[編集後記]

 10月も中旬になり、めっきり秋らしくなってきました。「天高く馬肥ゆる」といいますが、当水産技術センターがある三浦市城ヶ島でも、晴れた日には少し前に比べずいぶん高くなったように思える空の下、たくさんの赤トンボが飛び交うようになりました。
  と、同時に食べ物が妙においし-く感じられ、食べすぎ(飲みすぎも?)が気になる今日このごろです。

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