神奈川県水産技術センター メルマガ115

掲載日:2014年2月25日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.115 2005-10-28

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□□研究員コラム
○マイワシの背中にある斑点
                                (資源環境部 舩木 修)
○獰猛な海の狩人「カマス」
                                (栽培技術部 沼田 武)

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○マイワシの背中にある斑点
                                (資源環境部 舩木 修)

 マイワシの斑点と聞いて、皆さんは「知ってるよ、あの体側にある斑点のことだよね」と答えるでしょう。そうです、地方名でナナツボシとも呼ばれる所以でもある、黒色の7つの斑点のことです。(実際には、7つに限ったことではなく、それ以下の場合もあるし、2-3列にわたり斑点がある場合が多いのですが)
 しかし、今回紹介するのは、その斑点ではなく、背中にある斑点のお話です。
 私は、研究のため5月から施設内でマイワシの飼育実験を行っています。飼い始めた頃は体長8cm前後の幼魚でしたが、今では12-13cm位まで成長しています。もっとも天然物は15-16cmまで成長しており、大きさでは見劣りしますが、太り具合は負けていません。
 それはさておき、飼育するなかで今まで全く気づかないことに遭遇しました。それは、マイワシの背中に鮮やかな斑点があることでした。 (写真1) 普段から市場に水揚げされるマイワシを測定していますが、この斑点を意識したことはありませんでした。
 この斑点、よく見ると個体により大分違いのあることがわかりました。殆ど斑点のない個体もいれば、多いものでは背びれを挟んで左右5つ程斑点のある個体もいました。遺伝によるものなのか、理由ははっきりしません。しかし、死んでしまうと直ちに背中が暗青色に変化し、斑点が目立たなくなってしまいました。 (写真2)
 読者の皆さんもス-パ-等で鮮魚マイワシを購入することがあると思いますが、この斑点に気づかれた方は少ないのではないでしょうか。気づかないのは、死んでしまっているからでしょうか?
 私が聞くのも変な話ですが、この背中の斑点について知見のある方、メ-ル頂けると幸いです。
 ちなみに、このマイワシ君達、11月19、20日に横浜市で開催される海づくり大会で展示される予定ですので、ぜひご覧下さい。
写真1・2はこちらからどうぞ

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○獰猛な海の狩人「カマス」
                                (栽培技術部 沼田 武)
 相模の海には多種多様な魚介類が生息し、これら海の恵みによって多彩な漁業が営まれているとともに、多くの人たちが四季を通じて遊漁を楽しんでいる。
 県下沿岸には、相模湾はもとより東京湾口部の金田湾にかけてまで、大小様々な定置網が張り立てられ周年に亘り操業し、マグロやブリなどの大型魚からアジ、イワシなどの小型魚まで数十種類もの魚が漁獲されていた。
 しかし、最近は、ブリなどの高級魚は滅多に獲れなくなり、アジのほかには浜値の安いサバやイワシ、ソーダガツオなどが漁獲の主体になってしまい、アジに次ぐ稼ぎを挙げていたカマスもここ1-2年は激減している。
 カマスの生態に関する知見は乏しいが、主産卵場は南方海域とされ、ここで孵化した仔魚が成長しながら北上し相模湾内に来遊するようであり、湾内で漁獲されるカマスはヤマトカマス(水ガマス)とアカカマス(本ガマス)の二種類であるが、体色や鰭の位置、鱗の大きさによって簡単に見分けられる。
 両種の来遊時期やその後の動態は異なっており、ヤマトカマスは春先に来遊して秋まで沿岸の岩礁域で過ごし、その後は南下して戻ることはないので、漁獲されるサイズは最大でも25cm程度である。
 対してアカカマスは秋に来遊し沿岸の岩礁域で成長した後、水深100mもの深みで越冬する。翌春になってからは夜間に沿岸域へ、明け方には深みに戻る索餌移動を繰り返して秋まで湾内に留まるが、希にはさらに越冬し40cmを超える大型が漁獲されることもある。
 カマスは魚食性の極めて強い獰猛な魚であり、鋭く尖った犬歯状の歯が並ぶ大きな口を開いた形相は凄まじいものがある。また、細長い円筒形をした精悍な体付きから生まれる遊泳力は優に100km/hを超えるほどであり、「底千匹」、「カマス千匹」と言われるような大群を成して獲物を襲うさまは、海の狩人と呼ぶに相応しい形質を備えている。
 この魚は干物にすると味が濃厚になり旨みも増すが、ヤマトカマスはフライが絶品、脂ののったアカカマスは刺身が堪えられないので推奨したい。
 なにはともあれ、秋にはサバやサンマのほかにカマスも食卓を賑わしてほしいものであり、来る年には豊漁となることを願う。

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[最近のホームページ更新情報(10月21日-10月28日)]

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[編集後記]
 はやいもので、もうすぐ11月です。11月19・20日に横浜みなとみらいで開催される「全国豊かな海づくり大会」まで、あと、20日あまりとなりました。
 当メルマガを発行している水産技術センター広報部会は、海づくり大会での水産技術センターのブースで展示するポスターなどの作製も担当しています。水産技術センターの業務内容や研究成果などをできるだけ分かりやすいかたちで皆様にご紹介したいとがんばっています。
 海づくり大会におこしの節は、ぜひ水産技術センターのブースにもお立ち寄りください。

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