神奈川県水産技術センター メルマガ117

掲載日:2014年3月11日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.117 2005-11-11

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.117 2005-11-11
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□□研究員コラム
・白神山地のブナ林
                 (資源環境部 清水詢道)
・城ヶ島にトド出現!??
              (栽培技術部 照井方舟)
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○白神山地のブナ林
                 (資源環境部 清水詢道)

 10月中旬に白神山地に行ってきました。ご承知のとおり、白神山地は青森県,秋田県にまたがる約13万haの山地で、そのうち原生的ブナ林1万7千haがユネスコの世界自然遺産に登録されているところです。


 今年は気温が高かったので、紅葉はいまひとつ、という感じでしたが、田苗代湿原、岳岱、太良峡、暗門の瀧、津軽峠、十二湖などを歩いてきました。あいにく、雨模様の天気でしたが、ブナ林の中を歩くとふわふわの腐葉土が足に快く、空気もひときわおいしいように感じました。また、流れる川も腐葉土にろ過されて、きれいな、おいしい水でした。


 ブナは、地表の豊富な腐葉土が生育のための必要条件で、降った雨を葉から枝、枝から幹に流し、地中に集めて利用するのだそうです。幹の決まった場所を水が流れ、そこは表面が黒い筋になってみえます。このきわだった保水能力がさらに豊富な腐葉土をつくり、ブナにとって好適な、また人間にとっても快い環境を維持しているようです。


 また、ブナの実は人間を含めた動物たちに貴重な栄養を提供してきたのだそうです。ブナ林ができたのは8千年前、縄文時代の人たちにとってブナは「北のまほろば」を支えてきた重要な木といえます。寿命は200年といわれているようですが、岳岱にも津軽峠にも樹齢400年、といわれる巨木があり、特に津軽峠の巨木は「マザ-ツリ-」と呼ばれて白神山地のシンボルになっているようです。高さ30m、幹まわりが4.7m、いのちを感じさせる神々しい木でした。


 このような山地が開発を免れて残ったのは、山が急峻なことに加えて、ブナが建築用材としては価値が低く、伐採されなかったことがあったのではないか、と思います。白神のブナ林を歩いて、人間にとっては価値が低かったブナ林が多くのきれいな川の源になり、きれいな海につながっていった、森、川、海はひとつ、ということを実感しました。


 北海道をはじめとする各道府県で漁業者が中心になって山に樹を植える運動が進められていますが、とても大事な、必要なことだと思います。神奈川県の海で働いていると、海ばかり見てなかなか山や森には目が向かないのですが、それだけでは本当にきれいな海にはならない、ということを感じた今回の旅でした。


最後に感想をひとつ。ブナは偉い!


写真 白神山地のブナ林
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582905.html
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○城ヶ島にトド出現!??
                     (栽培技術部 照井方舟)

 この4月に4年ぶりに水産技術センターへ転勤となりアワビの調査・研究を担当することとなりました。前任者から引継ぎを受け、驚いたのが、潜水調査が必要なことです。私には潜水技術なんてありません。


 実は5年前、サザエ・トコブシの種苗生産を担当していた頃、陸上での飼育が仕事でした。しかしフィールド調査担当者とも一緒に海の中も見てみたいと思い、ダイビングスクールへ通い海洋実習1回だけで最低限のライセンスは取りました。(浅い海にインストラクターと一緒に入れるといった程度のものです。民間の資格で法的根拠はありません。)


  また併せて仕事で潜水するのに必要な資格、潜水士の免許も取得しました。(これは労働安全衛生法に基づく免許です。ペーパーテストだけで実技はありません。泳げなくても、海を見たことがなくても取れます。)それとともにこの年は、やはり仕事で使おうと、ずっと失効したままだった小型船舶の免許を復活させ、フォークリフトの免許も取りました。(いずれも自腹です。)これだけ頑張って「よしこれから仕事にバリバリ生かすぞ」と思った矢先、県庁水産課へ転勤してしまいました。


 話がそれてしまいましたが、潜水をやったことがあるといっても5年前に一度講習で潜っただけ。何も覚えてません。


  仕方がないので当時のテキストを引っ張り出してきましたが、やはりあまりよくわかりません。また5年前、ダイビングスクールのキャンペーンで貰ったぺらぺらのウェットスーツもきつくて着られません。私は、前任者の長身でスマートな体型とは似ても似つかないので、仕方なく新しくウェットスーツを作りました。


 とにかく習うより慣れろで、最初だけ上司に一緒に潜ってもらい、あとは毎日昼休みに当センター前の海で潜水の練習をしました。最初は器材を背負っただけで汗が噴き出し、すぐ目の前の海にたどり着くまでに既にへとへとでした。海に入っても、呼吸がうまくできない、沈めない、耳抜きができない、水中での姿勢制御ができない、などなどなど…。


 昼休なので、同僚達が見ています。トドが浮いてるとか、イルカの死骸が打ち上がっただの言われながらも、不安だらけで海に入っている身にとっては、陸上で見ていてくれる人がいることに心強さを感じました。


 さて、今ではすっかりうまくなって…、と言いたいのですが、まだまだまだ…。でもこれからがアワビの産卵シーズン。上手いの下手だの言ってないで、潜って仕事をしてきます!!


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[編集後記]

 先週もお知らせしたが,今月の19(土曜)20(日曜)に横浜市のみなとみらい地区で第25回全国豊かな海づくり大会が開催されます。 当日は盛りだくさんのイベントが予定されていますが,本センターの職員による東京湾や相模産の魚や漁業をテーマにした公開講座も行われる予定です。皆様のお越しをお待ちしております。

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