神奈川県水産技術センター メルマガ123

掲載日:2014年3月10日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.123 2005-12-23

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.123 2005-12-23
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□□研究員コラム
・冬の海のセレブさま
                 (相模湾試験場 北沢菜穂子)
・シラスアユの大と小
                 (内水面試験場 相川英明)
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○冬の海のセレブさま
                 (相模湾試験場 北沢菜穂子)

 海のボート釣りというと、陽光まぶしい初夏に親子連れやカップルさんがキス釣りに興じているようなのどかな光景を思い浮かべられる方が多いかと思います。しかし、ディープにはまりこんでしまった場合・・・。


 狙う魚はマゴチ、マコガレイ、イナダ、アマダイ、マダイと遊漁船顔負け。水深や底質を把握するためにポータブル魚探を携行し、ポイントに確実に到達するためにGPS携行。果ては、魚探とGPSを駆使してマイ海図まで作ってしまわれる方もおられます。


 いずれにせよ、手漕ぎボートは自分が船長。自由の代わりに重い自己責任が伴う世界。気象や波浪、地元の漁業にかかるルールを事前に調べ、安全に楽しく遊んで下さいね。


 さて、ずいぶん寒くなりました。この季節の狙い物はやっぱり東京湾のマコガレイでしょう。40cm近い肉厚の体にたくさんの卵。まさに冬の沿岸のセレブ様。


 ところがこのセレブ様、なかなか気難しく、釣り人を坊主地獄に誘われるお方。ただ、セレブ様がお気に召すよう、仕掛け・ポイント・誘い等、様々な工夫を凝らした場合、5枚6枚と掛かってくる場合もあります。釣りに行けない時間も楽しめるということもあってか、各人各様のオリジナルの仕掛け作りに精を出す方も多くいらっしゃるのがカレイ釣りの特徴。


 そのため、マコガレイ狙いの男性の一部は、セレブ様に気に入ってもらえる仕掛けを作るべく、スワロフスキービーズを買うために手芸店に通い、針に鳥の羽を飾り、ラメマニキュアを奥さんの化粧棚からこっそり取り出すか100円ショップで購入して、針のチモト(=結び目)に塗りたくっておられます。(だから、ここ数年、赤と銀ラメのマニキュアの減りが妙に早かったのね。)


 このような方々の影響を受け、最近私も、爪に飾るラインストーンを見ると(疑似餌に貼るといいんじゃないかな)と考え、白蝶貝やオパールを見ると(カワハギ釣りの集魚板みたい)と思うようになってしまいました。


 最近聞かれたこと・・・「夜光マニキュアってないの?」。無いと思いますが、作ればブレイクするかも知れませんね。薄暗いバーで女達の整えられた爪が蛍光を帯びて光っているのも乙なものですし、海底のセレブ様も気に入って下さるでしょう。


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○シラスアユの大と小
                 (内水面試験場 相川英明)

 試験場では9月中旬に人工産アユの採卵を行います。卵は、およそ10日後にふ化し、ここから次の世代のアユの飼育が始まります。ふ化したばかりのシラスアユには最初は、動物プランクトンを与え、ふ化10日後から配合飼料を与え始めます。この時点で、シラスアユがしっかり配合飼料を食べてくれるか否かが、その後のアユの生き残りを大きく左右しますので、シラスアユが順調に配合飼料を食べてくれると、まず、ひと安心です。


 そして、配合飼料をメインの餌として、シラスアユの飼育を進めていきます。同じ日に採取した卵から生まれたシラスアユでも、少したつと成長に偏りが生じ、池の中で大きいシラスアユと小さいシラスアユが生じてきます。この段階では一見、シラスアユの餌喰いも成長もよく、すべてが順調に見えます。しかし、実は、シラスアユのうちは大小の差がつきすぎると、大きいシラスが小さいシラスを食べてしまうのです。このような状態になると飼育しているシラスアユの尾数が見る見るうちに減ってしまい、研究材料が確保できなくなります。


 そこで、シラスアユの大と小を出さないための飼育技術が必要となり、まず、手撒きによる餌やりで対処します。池に均一に餌を撒くこと、シラスアユの成長差が認められたら、特に小さいシラスアユへ餌が行き渡るよう餌を撒くこと(小さいシラスアユは池の端にいることが多いので、そこへ重点的に餌を撒く)などを行います。この餌撒きは地味で目立たない作業ですが、これができないと「魚飼い」としては一人前と認めてもらえません。


 また、ふ化からおよそ60日経過した時期には大小の差が明らかになるので、その時点で、池からすべてのシラスアユを取り上げ、選別を行います。


 この選別ではサイズを揃えるばかりでなく、実際に取り上げることでシラスアユの正確な数量を把握することができます。池に収容した卵の数、餌の食べ具合などからある程度、シラスアユの数量は予想できるのですが、やはり計数の方が正確です。ここで、取り上げる前に自分が予想したシラスアユ数量と実際に取り上げた数量を比較し、「予想数量とだいたい合っていた」「予想よりちょっと少なかった」など密かに自分のアユ飼育技術の熟練度を判断しています。今年も一部の人工産アユの選別が終わりました。さて、実際、自分の予想数量と取り上げた数量が一致したでしょうか。それは、担当者の秘密とさせていただきます。


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[最近のホームページ更新情報(12月23日)]

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[編集後記]

 この季節、相模湾の海象は変わりやすい。出勤時に車窓から海の様子を確認し、よっしゃ今日は沖へ調査に行けそうだ、予報も悪くないし、と思う。

 ところが出港する頃には水平線がギザキザになっている。沖は吹いてきたらしい。間もなく我が調査船にも強い西風が吹きつけ海は真っ白に。漁船も帰っていく。反転、今日は港に戻りましょう・・。

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