神奈川県水産技術センター メルマガ133

掲載日:2014年2月27日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.133 2006-3-3
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□□研究員コラム
〇水産物の特徴
             (企画経営部 菊池 康司)
〇“塩分” -海の水のしょっぱさ-
             (資源環境部 山田 佳昭)
□□水産技術センター メールマガジン読者のみなさまへのお願い
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○水産物の特徴
             (企画経営部 菊池 康司)
 水産物の利用加工の仕事に携わって2年が過ぎました。まだまだ勉強不足ですが、そんな中、食べ物として水産物を扱っていると2つの特徴があると感じるようになりました。
 第一に、その種類の豊富さです。一般家庭で食べるお肉というと、哺乳類か鳥類で、ウシ、ブタ、ニワトリ、ヒツジくらでしょうか。ウサギ、ウマは珍しいほうでしょう。この他に両生類のカエルや爬虫類のワニを食べる人は少ないでしょう。品種はいろいろあっても、種としては手で数えられるくらいだと思います。これに対し海のお肉は、魚類だけで何種類あるのやら、加えて軟体動物のイカ類、タコ類、巻貝、二枚貝、甲殻類ではエビ類、カニ類、棘皮動物のウニ、ナマコ、哺乳類ではクジラです。これだけ種類が多いお肉が普通に食べられています。
 第二に、水産物の多くが天然のものだということ。「天然の牛」は考えるとちょっと怖いですね。スーパーで売っているのも見たことありません。一方、水産物では、養殖も増えてはいますが、まだまだ、普通に天然物が手に入ります。この2つのことが魚料理をますます複雑に(楽しく?)しています。
 まず、天然の魚介類は、日本中に一様に分布するのではなく、その種類によって、分布域や回遊経路が異なります。すると獲れる地域が限定されるので、その地域ならではの料理が生まれます。全国どこでも飼育するようではなかなか難しいでしょう。また、天然の魚なので、餌のとり方や産卵時期など人の手の及ばないところで行われます。すると、魚の脂ののる美味しい時期が限られたものになってそれが旬と呼ばれます。農産物では旬がありますが、牛肉の旬、豚肉の旬というのはあまり聞いたことがありません。水産物では初ガツオ、秋刀魚など季節と密接にかかわっているものが数多くあり日本の四季を楽しむ重要な食材となっています。
 地域性や季節感が失われつつあるという現代の食事事情ですが、水産物にはまだまだがんばって欲しいと思います。
 神奈川の旬のさかなカレンダーhttp://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f430693/p550040.html
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○“塩分” -海の水のしょっぱさ-
             (資源環境部 山田 佳昭)
 “塩”のおはなしを続けましょう。
 海の水のしょっぱさには場所などによる違いがあるのでしょうか。
 海洋観測を行う際に、「塩分」という項目があります。元々「海水1kgの中に溶けている固形物質(気体などは除かれるということです)の総量」と定義されたもので、海水中の塩の量を示し、しょっぱさを表すものとも言えそうです。
 当所で調査をしている東京湾と相模湾では、東京湾の方が塩分が低めです。また、1年を通してのデータを並べていくと、冬よりも夏の方が塩分が低めです。これらは河川などを通じて流れ込む淡水の影響を受けて、流入量が多い場所や季節には海水が薄められているものと考えられます。
 もう少し、広い範囲をみてみましょう。本州の南岸を流れる黒潮の塩分は千島から三陸沖に拡がる親潮よりも高い塩分を示します。さらに全地球規模では、極地方では低く、中緯度で増加し、赤道付近では低下する、といった傾向がみられます。河川の影響が大きい沿岸や内湾では塩分は低く、河川の流入が無く蒸発が活発な紅海などでは極めて高い値を示す、というようなこともあります。蒸発量と降水量の兼ね合いでこのような違いが生まれます。
 前回のお話しで、海水にはいろいろな物質が溶け込んでいることを取り上げました。(「海の水はなぜしょっぱいの?」http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582916.html をご覧下さい。)塩分が違うということは、溶けている物質の量が違うということですが、物質の種類も違うということでしょうか。
 最初に全地球規模で海水に溶け込んでいる成分の調査を実施したのは、イギリスのチャレンジャー号による航海(1872-1876)といわれています。海洋学を確立したとされるこの調査では、生物や底質ばかりではなく、海水そのものももちろん調べられました。海水の主成分組成を測定したのは、グラスゴー大学のW. Dittmar教授でした。
 その結果、場所により溶けている物質の濃度(=塩分)は異なるが、主要な成分の多い順番や濃度の比はほぼ一定であることが明らかになりました。
 この均質さは地球上に海ができて以来数十億年にわたって海水が地球上を循環してきたことによるのでしょうが、これが塩分の測定方法に大きく関わっています。(続く)
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○水産技術センター メールマガジン読者のみなさまへのお願い
 いつも、水産技術センター メールマガジンをご愛読いただきありがとうございます。
 さて、水産技術センター企画経営部では、体験漁業に関するアンケートを実施しています。
 神奈川県内ではいくつかの漁協や漁業者がいろいろな体験漁業を実施していますが、一般のみなさまの体験漁業に対する意識調査を行い、今後の業務の参考にさせていただきたいと考えています。
 水産技術センターメールマガジンの読者の皆様、ご協力をお願いいたします。
 アンケートはこちらからお願いします↓
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/anketo/
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[最近のホームページ更新情報(2月25日-3月3日)]
TOPページからどうぞ。
2月27日 急潮注意報を発表しました。
3月1日  三崎瀬戸のクロロフィルと濁度の観測が復帰しました。
       漁況情報・浜の話題No05-26(平成18年3月1日号)を掲載しました。
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/
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[編集後記]
 今年度も残すところ一ヶ月を切りました。本当に一年は早いものですね。
 年度末は、事業報告書や発表資料づくりに追われバタバタしますが、報告会で他県や大学の研究者と接する機会が増えますので、新しい知見や刺激を得られる貴重な時期でもあります。
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