神奈川県水産技術センター メルマガ137

掲載日:2014年2月27日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.137 2006-3-31

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.137 2006-3-31
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□□研究員コラム
〇マイワシの体にえぐられた穴の正体は? そして・・・
                    (資源環境部 舩木 修)
〇芸達者な賢い魚「イシダイ」
                     (栽培技術部 沼田 武)
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 ○マイワシの体にえぐられた穴の正体は? そして・・・
                    (資源環境部 舩木 修)

 マイワシの測定をしていると、時々尾ひれに近い所に楕円形にえぐられた穴を持つ個体を見かけることがあります。(写真1)しばらくは、その理由がわかりませんでした。

 ある時、その理由を知ることができました。穴を作った正体はなんと寄生虫でした。その名は「イワシノコバン」。この寄生虫、どうやら水揚げ時にマイワシの体から脱落してしまうことが多いらしく、漁獲物を測定する段階では、なかなかその正体を見ることができませんでした。

 しかし、ある測定時、幸運にもマイワシの体にくっ付いた状態のイワシノコバンを見つけることができたのです。(写真2)過去の知見によれば、寄生したコバンは血液を吸うということでしたが、私が測定した時もコバンに寄生されたイワシは、他のイワシに比べて痩せていました。多分、血を吸われながらも懸命に生きていたのでしょう。これも自然界の厳しさといったところでしょうか。

 ところで、私事ですが4月より県庁へ異動することになりました。17年度最後の3月31日発行のメルマガ執筆の順番が回ってきたことに何か因縁めいたものを感じます。振り返れば、6年前に県庁から当試験場へ異動し、イワシ類の研究を担当することになりました。イワシの生態すら全くわからなかった当時に比べれば、周りの皆さんに支えられたくさんの知識を得ることが出来ましたが、漁況予報「いわし」の発行は自分の中ではかなりのプレッシャーの連続でありました。当たった時は安堵ですが、2004年のシラスの大不漁のようにまったく予想できなかった時は、一人勝手に胃の痛い毎日を送った記憶があります。

 研究半ばでの異動でもあり残念な部分もありますが残りは後任に託すとして、また6年前までのようにネクタイを締めた日々に身を投じようと思います。この6年間、イワシ・シラス漁業者の方々を始め多くの方々に、私の研究にご協力を頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 イワシノコバンに関する報告:日本水産学会誌48(5),611-615(1982)

「マイワシの体にえぐられた穴の正体は?」はこちらからどうぞ!


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 ○芸達者な賢い魚「イシダイ」
                     (栽培技術部 沼田 武)

 相模の海には多種多様な魚介類が生息し、これら海の恵みによって多彩な漁業が営まれているとともに、多くの人たちが四季を通じて遊漁を楽しんでいる。

 水族館の子供向けに催す「魚の教室」なり「お魚ショー」で主役を演じるイシダイは、足し算や引き算などの算数が得意で、「輪くぐり」や「くす玉割り」までこなす賢くて芸の達者な魚である。

 元来この魚は、他の魚よりも脳が発達しているといわれ、黄色味を帯びた魚体に鮮やかな7本の黒縞がトレードマークのシマダイとかサンバソウと呼ばれている幼魚は、好奇心が旺盛なうえに環境への適応力や物などの認識能力が高いことから、餌に釣られての褒美学習によって知的ともいえる様々な芸を披露できるようになる。

 イシダイは、磯釣りマニアにとって「磯の王者」と崇められるほどの垂涎の的である。

 成魚になると面構えは猛々しく、縞模様が消えたいぶし銀の魚体には強烈なパワーが秘められており、そのファイトに魅了された釣師は、釣り餌としてサザエやウニ、イガイのほか、アワビやイセエビまでも動員して何が何でも釣り上げようとするが、最近は「幻の魚」と別称がつくほどに相模湾沿岸の地磯では滅多にお目にかかれない。

 ところが、手漕ぎボートで水深20m前後の岩礁帯にまで漕ぎ出せば、小さいながらも数釣りができ、時には大物も顔を出す。遊漁船のマダイ五目釣りにおける外道の常連でもあるが、時期によってはメーンターゲットになるほど釣れることもある。

 また、漁業においても毎年2月から4月にかけて西湘地区の定置網を主体に、産卵回遊の成魚が大量に漁獲されており、平成17年の同期にはこの地区だけで23トンもの水揚げがあった。このほかに漁獲の対象とならない幼魚も相当量が見られているとのことから、いまのところ、この魚種に限っては資源の減少を危惧することもないようである。


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[最近のホームページ更新情報(3月22日-3月31日)]
3月22日 漁況情報・浜の話題No05-27(平成18年3月22日号)を掲載しました。
3月27日 市場を歩く!その百二十一、百二十二、百二十三、百二十四を掲載しました。


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[編集後記]

♪春はお別れの季節です。みんな旅立っていくんです。

今年度でご卒業される方々、長い間ありがとうございました。

志なかばにして異動により研究の場から離れる方々、無念とは思いますが、新天地で頑張ってください。

皆様、本当にお疲れ様でした。


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