神奈川県水産技術センター メルマガ157

掲載日:2014年2月24日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.157 2006-8-18

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.157 2006-8-18
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□研究員コラム
○大磯の漁業について  (相模湾試験場 櫻井 繁)
○磯遊びと規制  (栽培技術部 原田 穣)
○神奈川県の漁業現場の紹介2 普及指導員現場百景 (企画経営部普及指導担当 鎌滝裕文)
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○大磯の漁業について
                              (相模湾試験場 櫻井 繁)

 大磯港は、県(平塚土木事務所)が管理している一般港湾ですが、中に漁船が利用できる漁港区があり、漁業生産の基地となっています。

 主な漁業は、定置網漁業、刺網漁業、一本釣り漁業、しらす船びき網漁業、はえなわ漁業があります。

 定置網漁業では、アカカマス、サバ類(マサバ、ゴマサバ)、イワシ類(マイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシ)を主体に漁獲しています。今年は、相模湾内の定置網でアカカマスが殆ど獲れていませんが、大磯の定置網ではよく獲れています。

 刺網漁業では、ヒラメ、シタビラメ、一本釣り漁業では、マアジ、クロシビカマス、はえなわ漁業では、ムツやオキギスなどを狙っています。これらの漁業で漁獲したものは、港の荷捌き場で集荷・選別して、平塚や小田原の魚市場に持って行っています。

 しらす船ひき網漁業は、漁業者自ら釜揚げに加工・販売しています。この時期に獲れるシラスは大部分がカタクチイワシの子供です。

 大磯の地先には、沖合いに大きく張り出した「瀬の海」と呼ばれる瀬があり、好漁場で、現在でも、多様な漁業を支えています。しかし、この好漁場は、相模湾内の遊漁船が集中するため、荒廃が懸念され、早くから遊漁船関係者により、コマセや操業時間の制限などの漁場利用のルール化の話し合いがされ、漁場の保全と資源管理を進めています。

 皆の努力により、相模湾の代表する好漁場の瀬の海がいつまでも豊かであることを願わずにはいられません。

 大磯の漁業の写真 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582840.html


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○磯遊びと規制
                 (栽培技術部 原田 穣)

 本年4月から、本センター栽培技術部に配属されました。どうぞよろしくお願いいたします。ヒラメとホシガレイの種苗量産技術開発を担当しています。

 さて、やっとのことで梅雨も明け、夏本番到来ということで、神奈川県下の海水浴場も例年どおりの賑わいを見せてきています。砂浜はもちろん、磯場にも多くの家族連れが訪れ、楽しいひと時を過ごしているかと思います。

 その際、海岸や海岸沿いの道にある種の看板が立ててあるのに気づかれた方も多いかと思います。その看板には、「このあたりの海(漁業権区域内)で貝(アワビ、サザエ等)や海藻をとってはいけません。」「水中銃やアクアラングを使用して魚をとってはいけません。」「薬品を用いて餌虫(イソメ、ゴカイ等)をとってはいけません。」などと書かれています。

 

さて、これらの決まりは一見同じ法令に由来しているように見えるかもしれません。しかし、実際は結構複雑なのです。今回は、ちょっと堅苦しいですが、簡単にその解説をします。

 まず、「薬品を用いて餌虫(イソメ、ゴカイ等)をとってはいけません。」ですが、これは全国共通です。「水産資源保護法」という法律の第6条に由来します。ここには、「水産動植物をまひさせ、又は死なせる有毒物を使用して、水産動植物を採捕してはならない。」と規定されています。また、その前の第5条には、爆発物によって水産動植物を採捕してはならないという規定もあります。

 次に、「水中銃やアクアラングを使用して魚をとってはいけません。」ですが、この元になっている法令は「神奈川県海面漁業調整規則」というもので、これは漁業法と水産資源保護法の規定に基づき、農林水産大臣、あるいは各都道府県の知事が独自に定めているものです。ですから、当然県によって微妙に中身が異なっており、「神奈川県でこうだったから、静岡県でも同じだろう。」という訳にはいきません。(基本形は同じですが。)

 そして、最後に「このあたりの海(漁業権区域内)で貝(アワビ、サザエ等)や海藻をとってはいけません。」です。これは、「共同漁業権」に深く関わるものです。共同漁業権とは、漁業法に基づいて、知事が一定の海面を区切り、その範囲内で、あらかじめ知事が決めた漁法、または対象物(定着性の水産動植物を指定します)をとる漁業を「排他的に」(つまり独占して)行える権利のことです(なお、免許を受けられるのは漁業協同組合で、その権利を行使できるのはその漁業協同組合員です。)。ですから、漁業権の権利内容として定められている貝や海草を、免許を行使する権利のある人以外の人が採ってしまうということは、権利の侵害にあたり、その場合は、漁業法第143条により罰せられることがあります。

 神奈川県では、川崎市と横浜市以外の大部分の沿岸に共同漁業権が設定されていますが、各地先ごとに内容が異なっています。例えば、ある種類の貝について、こっちの市では漁業権の内容に入っているけど、隣の市では入っていなかったということがあります。また、同じ市内でも、浜によって違うこともあります。

 磯遊びを楽しみにきた方から見れば、なんか興ざめを感じるかもしれません。また、中には「ささやかな楽しみを奪うな。」とおっしゃる方もいます。しかし、神奈川県には、毎年海水浴シーズンになると、藤沢市300-400万人、三浦市東岸で100万人以上と、実に多くの方が遊びにきます。例えば、その内1%の方が、「ささやかな楽しみ」のためにつぼ焼きサイズのサザエを2、3個採ったとします。それを藤沢市の海水浴客の人数に換算してみると、実に6トン以上とられてしまうことになります(神奈川県の平成15年度のサザエの漁獲量は153トンです。)。それは、決して「ささやか」な数字では収まらないと思います。


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○神奈川県の漁業現場の紹介2 

 今回も漁協紹介をお休みいたしまして、仕事の合間に撮影した現場の写真を掲載しました。勝手に「普及指導員現場百景」という名称をつけさせていただきました。

 目標は百枚の写真を載せることです。連続して紹介せずに今後、何回かに分けてご紹介していこうと考えています。今回はその1回目ということでご紹介いたします。

 今回は景色の写真が中心ですが、仕事の内容についても少しづつ紹介していこうと思っています。

 普及指導員現場百景はこちらからhttp://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582841.html

                      (取材:企画経営部普及指導担当 鎌滝)

 (次回は、横須賀市東部漁業協同組合鴨居支所を紹介させていただきます。横須賀鴨居は筆者の生まれ育ったところです。この漁村に関しては詳しい情報をたくさん持っていますが、あまりローカルな情報になりすぎないように注意してお伝えしようと思います。)

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[編集後記]

 三浦半島では、近海の地物サバの水揚げが好調です。またスイカも夏の風物詩ですね。両方を味わいたい方は、金田湾の朝市にいらしてはいかがでしょうか。次回は8月20日の日曜日に開催予定です。

 詳しくはこちらから

http://sea.ap.teacup.com/kaneda/
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