神奈川県水産技術センター メルマガ165

掲載日:2014年2月19日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.165 2006-10-13
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□研究員コラム
○コイがハゼになる? (内水面試験場 原 日出夫)
○内水面試験場の夏休み (内水面試験場 蓑宮 敦)
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○コイがハゼになる? 
                                (内水面試験場 原 日出夫)

  最初に申し上げておきますが,「昨日まで水槽を泳いでいたコイが翌日にハゼになっていた。」という話ではありません。また,「最先端の科学技術でコイをハゼに変えることに成功した。」という話でもありません。それではどういう話なのか・・・。

平成16年4月から7月にかけて,県内河川においてコイヘルペスウイルス病によるコイの大量死が頻発しました。コイヘルペスの報道が盛んに行われ,水産関係者だけでなく一般の方々も大いに関心を寄せていた頃の話です。

 

その情報は,「○○川の河口部でコイが死亡している。」というものでした。死亡魚の回収,現状把握及び検体の運搬など迅速に対応するため河川管理者,市,行政センター(現在は地域県政総合センター),水産課及び内水面試験場の連携が開始されました。内水面試験場はコイヘルペスウイルス病による死亡か否か確認するためPCR検査の準備に取り掛かりました。

 

ところが,担当者が現地に到着すると,どうも様子が違います。30-40cmのコイがプカプカと浮いていることはなく,岸に打ち上げられていることもありません。よくよく観察すると数センチのハゼが死んでいたそうです。これに似た話でコイがフナになったこともありました。情報の確認の重要性を感じました。

現在,コイヘルペス病はほとんど発生していません。また,この病気の発生の特徴(1.コイのみ死亡(他の魚も死亡していたら他の原因の可能性大),2.大量死,3.死亡が数日以上継続,4.水温が15℃以上など)が判ってきました。

このため,検査する前に次の事項を確認していますので,ご協力のほどお願いします。

Q1死亡はコイだけですか?Q2死亡数は?Q3発生期間は?Q4水温は何℃ですか?


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○内水面試験場の夏休み  
(内水面試験場 蓑宮 敦)  
            

 この頃は朝晩が冷え込み、すっかり秋らしくなってきました。寒さが厳しくなると、夏の陽射しが恋しくなります。皆様にとって、今年の夏は如何でしたか?私は夏休みを利用して、沖縄県の石垣島と西表島へ行ってきました。これまでのメルマガは、調査・研究のエピソードでしたが、今回は番外編として、私の石垣・西表紀行をご紹介します。

私を含め内水面試験場から3名と友人2名で“生き物観察隊”を結成して石垣・西表島に行きました。普段から調査で魚を捕っているのに、休みにまでそんなことするのか?と言われそうですが(実際に他の職員には言われています。)、フィールドが異なれば生物相も異なるので、とても楽しいものです。

 例えば、淡水産のテナガエビ類は、神奈川県では、テナガエビ、ミナミテナガエビ、ヒラテテナガエビの3種しか確認できませんが、沖縄県では、ミナミテナガエビ、ヒラテテナガエビ、コンジンテナガエビ(写真1)、オオテナガエビ、ザラテナガエビ、ネッタイテナガエビ(写真2)、ヒラアシテナガエビ、コツノガエビ(写真3)、ツブテナガエビ(写真4)、ショキタテナガエビと10種もいるのです。

種類数が3倍も多いので3倍も楽しいと言うことですが、空港で手網や叉手網等を預ける時は、ちょっとだけ恥ずかしい思いをします。

今回は、隊員各々が意中の生物に出会えたことや台風の影響が無かったこと等非常に充実していました。一番の成果は、友人の悲願であったヨロイボウズハゼ(写真5)とフデハゼ(写真6)に出会えたことです。この2種を見るために幾度も沖縄を訪れていた彼は、長年の目標達成に「俺の旅も終わったな!」と呟いていました。

 

そして、残念だったことは、夜間観察中に至る所で外来種のオオヒキガエルが現れ、石垣島にも深刻な外来種問題が存在することを痛感したことでした。また隊員の中には、クモ、昆虫、両生・爬虫類等が好きな者もいて、私たちが川で魚捕りをしている間に、照りつける陽射しの中、青い海にも目をくれずに3時間も朽ち木の樹皮を剥がしていました。彼の努力が報われ、マダラサソリに出会えたのですが、実際には、集合時間が過ぎても戻らない彼を迎えに行った者が、お付き合い程度に剥がした樹皮の裏側で確認したそうです(迎えに行った後、5分程度の出来事だったそうです。)。

こんな生き物観察隊の夏が終わり、ようやく日常生活に馴れて来た頃、友人が「次はカキイロヒメボウズハゼだ!」と言ってきました。本種は、日本では屋久島で1個体が確認されているだけという非常に珍しいハゼです。「そんなに確認数の少ない種は無理だよ」と私が言うと、「パラオには結構いるらしいよ!」と即答した彼。やれやれ、彼の旅はまだまだ続きそうです。

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p757294.html

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