神奈川県水産技術センター メルマガ167

掲載日:2014年2月13日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.167 2006-10-27

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.167 2006-10-27
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□□研究員コラム
〇川のアナゴ?
                    (内水面試験場 勝呂 尚之)
〇調査あれこれ5
                     (内水面試験場 山本 裕康)
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○川のアナゴ?
                    (内水面試験場 勝呂 尚之)

 川の「アナゴ」を知っていますか?ウナギのことではありませんよ。その名もずばり「カワアナゴ」・・・・。アナゴとは似ても似つかないハゼの仲間です。本県では多摩川や相模川等の河口域に生息しています。25センチ程度になる大型のハゼで、普段は茶色っぽい地味な体色ですが、興奮すると二色にくっきり染め分けされます(写真1)。河口域の環境悪化で一時は姿を消していましたが、最近はちょっとだけ回復傾向にあります。それでも県のレッドデータブックでは、絶滅危惧種1B類に指定されています。

 試験場では本種の分布調査や飼育試験を行っていますが、ときおり水槽内で産卵することがあります。とても小さな卵(写真2)でうっかりすると水カビやコケと間違えてしまうほどです。卵は翌日にはふ化し、未発達で糸くずのような稚魚がうじゃうじゃ出てきます。1回あたりの産卵数は十万粒にも及ぶため、水槽は稚魚で真っ白です。

 しかし、本種はあまりに稚魚が小さすぎるため、通常多くの種類で利用されているシオミズツボワムシではうまく育ちません。今後は、珪藻類などを与えて成長させることを考えています。ところでカワアナゴは、なぜ「川アナゴ」なのでしょう?今年の夏、相模川で懐中電灯を照らしながら魚類を採集していると、土管から頭だけを出している本種に出会いました。その姿を上から見た瞬間、ひらめきました。なるほど頭のかたちが、アナゴやウナギに似ています。つまり頭部が「アナゴ」だったのね?(ただし、この説はあくまで私の自論です)。

 本種は、雨で濁りが出た時に河口域で釣れることがあります。関係の情報をお持ちの方はご連絡下さい。

● カワアナゴの写真は下記からどうぞ!

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582822.html
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○調査あれこれ5
                     (内水面試験場 山本 裕康)

 私の調査シリーズ(?)も5回目となりました。ということで、今回は私の5年目(2001年)の調査でネタ探しをしてみました。

 この年から相模川で新しく開始した調査がありました。それは、アユ仔魚の標識放流と再捕をするという調査です。放流する魚等は、予め発眼卵時にALC(アリザリンコンプレクソン)という試薬で、アユ頭部内にある耳石に紫外線照射で発光するマーカーを付けた、発眼卵または仔魚を使用しました。

 再捕は、毎年行っていた夜間の降下量調査(VOL.102 2005-7-29 調査あれこれ2を参照)に加えて、新たに河口調査(河口域での船曳によるプランクトンネットやそりネットでの採捕、河口域の両岸の人力によるサーフネットでの採捕)、渚調査(なぎさ帯での人力によるサーフネットでの採捕)、集魚灯調査(日没からランタンを使用して河口や沿岸の港で灯りに集まった仔魚をタモで採捕)を実施しました。

 当時は、他県での実施例などを参考に作業をしたのですが、初めての作業が多く苦労しました。標識放流は、天然アユのふ化時間帯に合わせ放流するように準備を始めても作業時間がかかり過ぎて、時間ギリギリに現場に到着したり、水槽を積んだ車で水際まで入るのに河原で車がはまりそうになったりしました。でも、初回にしては上手く行った方だと思います。

 再捕の降下量調査は毎年実施しているものなので特に問題は無かったのですが、河口調査と渚調査はかなり潮の干満と天候(特に風!)に左右される調査だと痛感しました。中でも渚調査は波打ち際を人力でネットを曳かねばならず、初年度は長くても胸のあたりまでしかない胴付きで行っていたので、急に大きい波が来る事を考えると、本来、曳きたい水深でやるには凪もしくはかなり穏やかな状態でないと、濡れるのを覚悟しなければなりませんでした。

 でも、渚調査や集魚灯調査は普段の河川調査では見られない汽水域の生き物や海水魚なども取れたりして、新鮮で楽しい調査です。現在の渚調査は、胴付きからドライスーツに変更され濡れる心配はせずに調査を行っています。(ちょっと、首が絞まるのがキツイですが・・・。)

● 「サーフネットの写真」は下記からどうぞ!

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f450011/p582823.html
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